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劇薬
処方箋医薬品注)
狭心症、急性心不全(慢性心不全の急性増悪期を含む)
本剤は狭心症の発作緩解を目的とした治療には不適であるので、このような目的のためには速効性の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用すること。
通常、成人は1回1枚(ニトログリセリンとして5mg)を1日2回、12時間ごとに胸部、上腹部、背部、上腕部又は大腿部のいずれかに貼付する。なお、症状により適宜増減する。
血管拡張作用により、さらに血圧を低下させるおそれがある。
心拍出量が低下し、ショックを起こすおそれがある。
心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続し、血圧低下等が発現するおそれがある。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
併用により、降圧作用を増強することがある。本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
降圧作用及び血管拡張作用を有する薬物
血圧低下が増強されることがある。
血圧低下作用が相加的に増強される。
他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
頭痛、血圧低下等の副作用が増強されることがある。
血管拡張作用が増強される。
非ステロイド性抗炎症剤
本剤の作用が減弱されるおそれがある。
プロスタグランジンI2等の合成が阻害され、血管拡張作用が減弱される可能性がある。
アルコール摂取
5%以上
1~5%未満
1%未満
循環器
動悸、血圧低下
めまい、熱感、起立性低血圧、心拍出量の低下、徐脈
精神神経系
頭痛(10.1%)
頭重
消化器
悪心・嘔吐
皮膚(貼付部位)
かゆみ、発赤
かぶれ、皮膚刺激感
発疹
その他
全身倦怠感、口渇
自動体外式除細動器(AED)の妨げにならないように貼付部位を考慮するなど、患者、その家族等に指導することが望ましい。
健康な成人男子(20例)に本剤を12時間貼付したときのニトログリセリン血漿中濃度を下図に示した。
ニトログリセリンは直接血管平滑筋に作用し、低用量では静脈の、高用量では静脈及び動脈の拡張作用を示すとされている15)。その機序として、ニトログリセリンが細胞内で一酸化窒素に変換され、グアニル酸シクラーゼを介してcGMPを増加することにより、細胞外へカルシウムが排出されること及び収縮蛋白のカルシウム感受性が低下することなどが考えられている16)。
降圧効果は貼付開始後30分から発現し、8時間持続した。また、心拍数は減少傾向を示し、ダブルプロダクトは貼付開始1時間から7.5時間まで有意に減少した17)。
静脈還流量の減少(心臓に対する前負荷の軽減)及び全末梢血管抵抗の増加抑制(後負荷の軽減)を示した。一方、心臓、腎臓、脳等の重要臓器の血流低下は認められなかった18)。
アンジオテンシンⅡ誘発による冠血流量の減少及び左房圧の上昇が抑制された19)。
ニトログリセリン(Nitroglycerin)
1,2,3-propanetriol trinitrate
C3H5N3O9
227.09
常温では無色澄明の粘稠性の液体で、味は甘く灼熱感があり、衝撃により爆発する。
140枚[1枚(4.05cm×4.50cm)×140]
1) Demots H. et al.:J Am Coll Cardiol. 1989;13:786-793
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7) 新田順一ほか 薬理と治療 1986;14:6493-6502
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15) Mason DT, et al.:Am J Med, 1978;65:106-125
16) 平則夫 医学と薬学 1991;25:73-78
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18) 古田康彦ほか 応用薬理 1986;32:879-884
19) 古田康彦ほか 応用薬理 1986;32:885-888
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