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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の電子添文を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
エトポシドとして、通常成人1日175~200mgを5日間連続経口投与し、3週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、投与量は疾患、症状により適宜増減する。
患者の状態に応じA法又はB法を選択する。
エトポシドとして、通常成人1日50mgを21日間連続経口投与し、1~2週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、投与量は疾患、症状により適宜減量する。
エトポシドとして、通常成人1日50mg/m2を21日間連続経口投与し、1週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
骨髄抑制を増悪させることがある。,
骨髄抑制により、感染症を増悪させることがある。
致命的全身症状があらわれるおそれがある。
腎機能が低下しているので、副作用が強くあらわれることがある。
代謝機能等が低下しているので、副作用が強くあらわれることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠中に本剤を投与された患者で児の奇形が報告されており、動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形性、胎児毒性が認められている。,
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
用量並びに投与間隔に留意し、頻回に臨床検査を行うなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(骨髄機能、肝機能、腎機能等)が低下しており、本剤の投与で骨髄抑制等の副作用が高頻度に発現している。
抗悪性腫瘍剤、放射線照射
骨髄抑制等を増強することがあるので、併用療法を行う場合には、患者の状態を観察しながら、減量するなど用量に注意すること。
ともに骨髄抑制作用を有する。
汎血球減少(頻度不明)、白血球減少(62.2%)、好中球減少(13.1%)、血小板減少(24.5%)、出血(頻度不明)、貧血(45.4%)等があらわれることがある。,,
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
10%以上
1~10%未満
1%未満
頻度不明
肝臓
AST上昇、ALT上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇
腎臓
BUN上昇、クレアチニン上昇、尿蛋白
消化器
悪心・嘔吐(50.7%)、食欲不振(45.0%)
口内炎、下痢、腹痛、便秘
過敏症
発疹
皮膚
脱毛(67.2%)
そう痒、色素沈着
紅斑
精神神経系
頭痛
しびれ、一過性皮質盲
循環器
心電図異常、頻脈
不整脈、血圧低下
電解質
ナトリウム異常、クロール異常、カリウム異常、カルシウム異常
その他
倦怠感
発熱、血清総蛋白減少
顔面潮紅、浮腫、味覚異常
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
癌患者に本剤1日1回150mg注1)を5日間経口投与したところ、1日目と5日目の血中濃度の推移に差はなく、蓄積傾向は認められなかった9)。
癌患者に本剤1日1回50mgを21日間経口投与したところ、1日目と21日目の血中濃度の推移に差はなく、蓄積傾向は認められなかった2)。
肺小細胞癌患者を対象に、本剤1日150~250mg注2)を単独5日間連続経口投与し、3~5週間ごとに繰り返した。完全例128例における奏効率は25.8%(33/128例 PR33例)であった10),11),12),13),14)。
悪性リンパ腫患者を対象に、本剤1日150mg~250mg注3)を単独5日間連続経口投与し、3~4週間毎に繰り返した。完全例92例における奏効率は41.3%(38/92例 CR13例、PR25例)であった。病理組織別では、非ホジキンリンパ腫で40.0%(4/10例 PR4例)、ホジキンリンパ腫で41.5%(34/82例 CR13例、PR21例)であった10),15),16),17)。
悪性リンパ腫患者を対象に、本剤1日50mgを21日間連続経口投与し1週間休薬。これを1クールとして投与を繰り返した。完全例83例における本剤の奏効率は53.0%(44/83例 CR10例、PR34例)であった。病理組織別では、非ホジキンリンパ腫で52.5%(42/80例 CR9例、PR33例)、ホジキンリンパ腫で100%(2/2例 CR1例、PR1例)であった。主な副作用は、食欲不振43.0%(37/86例)、脱毛37.2%(32/86例)悪心・嘔吐32.6%(28/86例)等であった。また主な臨床検査値異常は白血球減少70.9%(61/86例)、好中球減少65.1%(56/86例)、ヘモグロビン減少54.7%(47/86例)等であった18)。
原則として前治療に化学療法を受けていない再発・再燃した子宮頸癌患者を対象に、本剤1日1回50mgを21日間連続経口投与し1週間休薬。これを1クールとして投与を繰り返した。適格例20例における奏効率は20.0%(4/20例)であった。病理組織別では、扁平上皮癌では22.2%(4/18例)であったが、腺癌2例では奏効例はなかった。主な副作用は、自他覚症状として脱毛85.0%(17/20例)、食欲不振55.0%(11/20例)、悪心・嘔吐、倦怠感各35.0%(7/20例)等であった。また主な臨床検査値異常は白血球減少89.5%(17/19例)、好中球減少81.3%(13/16例)、ヘモグロビン減少78.9%(15/19例)等であった19)。
6ヵ月以内に化学療法を受けていない再発・再燃の既治療、又は病期がⅢb以上の進行例及び手術適応とならない未治療の子宮頸癌患者を対象に、本剤1日1回50mgを21日間連続経口投与し1~2週間休薬。これを1クールとして投与を繰り返した。適格例78例における奏効率は24.4%(19/78例)であった。病理組織別奏効率は、扁平上皮癌では28.4%(19/67例)であったが、腺癌6例及び腺扁平上皮癌5例では奏効例は認められなかった。主な副作用は脱毛77.3%(58/75例)、食欲不振60.0%(45/75例)、悪心・嘔吐54.7%(41/75例)等であった。また主な臨床検査値異常は白血球減少78.4%(58/74例)、ヘモグロビン減少77.0%(57/74例)、好中球減少65.7%(44/67例)等であった20)。
細胞周期のS期後半からG2期にある細胞に対して殺細胞作用を示し、その機序は、DNAに対する直接作用ではなく、DNA構造変換を行う酵素トポイソメラーゼⅡの活性を阻害するなどが考えられる。また、この殺細胞作用は作用濃度と作用時間の双方に依存して増強する21),22),23),24)。
マウスLewis肺癌に対して抗腫瘍作用が認められた。ヌードマウス可移植性ヒト悪性リンパ腫(Case2及びCase6)、ヒト肺癌(LX-1、Lu-134、N231、Lu-24、Lu-61)、ヌードマウス皮下移植ヒト子宮頸癌(HeLa S3、TCO-1)及びヌードマウス子宮移植ヒト子宮頸癌(HeLa S3)に対して増殖抑制効果を示した25),26),27)。
エトポシド(Etoposide)
(5R,5aR,8aR,9S)-9-{[4,6-O-(1R)-Ethylidene-β-D-glucopyranosyl]oxy}-5-(4-hydroxy-3,5-dimethoxyphenyl)-5,8,8a,9-tetrahydrofuro[3',4':6,7]naphtho[2,3-d][1,3]dioxol-6(5aH)-one
C29H32O13
588.56
エトポシドは、白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
約260℃(分解)
アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。
40カプセル[10カプセル(PTP)×4(脱酸素剤入り)]
20カプセル[10カプセル(PTP)×2(脱酸素剤入り)]
1) 小川一誠ほか:癌と化学療法. 1983;10:2403-2407
2) 野田起一郎ほか:癌と化学療法. 1994;21:1633-1639
3) Ratain, M. J. et al.:Blood. 1987;70:1412-1417
4) Pui, C. H. et al.:N. Engl. J. Med. 1991;325:1682-1687
5) Pedersen-Bjergaard, J. et al.:Lancet. 1991;338:359-363
6) Sugita, K. et al.:Am. J. Pediatr. Hematol. Oncol. 1993;15:99-104
7) 黒田浩明ほか:小児外科. 1995;27:1246-1251
8) 平林一美ほか:日小児血液会誌. 1995;9:223
9) 朴勤植ほか:基礎と臨床. 1992;26:1136-1141
10) 社内資料:国内第Ⅱ相試験
11) 木村禧代二ほか:癌と化学療法. 1985;12:2011-2017
12) 古瀬清行ほか:癌と化学療法. 1985;12:2352-2357
13) 松井祐佐公ほか:癌と化学療法. 1985;12:1801-1807
14) 本間威ほか:癌と化学療法. 1985;12:309-313
15) 木村禧代二ほか:癌と化学療法. 1986;13:496-501
16) 三比和美ほか:癌と化学療法. 1985;12:314-319
17) 小西一郎ほか:癌と化学療法. 1985;12:1482-1486
18) 吉田喬ほか:癌と化学療法. 1994;21:2793-2801
19) 前期第Ⅱ相試験(2000年6月1日承認、申請資料概要ト-1(2))
20) 後期第Ⅱ相試験(2000年6月1日承認、申請資料概要ト-1(3))
21) Izumi, Y. et al.:Acta Haematol. Jpn. 1985;48:1371-1380
22) Wozniak, A. J. et al.:Cancer Research. 1983;43:120-124
23) Krishan, A. et al.:J. Cell. Biology. 1975;66:521-530
24) Chen, G. L. et al.:J. Biol. Chem. 1984;259:13560-13566
25) 岡本一也ほか:癌と化学療法. 1985;12:2331-2337
26) 岡本一也ほか:薬理と臨床. 1995;5:2175-2185
27) 松本小百合ほか:癌と化学療法. 1999;26:1313-1320
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