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向精神薬
処方箋医薬品注)
通常成人オキサゾラムとして1回10~20mg、1日3回経口投与する。なお年齢・症状に応じ適宜増減する。
通常オキサゾラムとして1~2mg/kgを就寝前又は手術前に経口投与する。なお年齢・症状・疾患に応じ適宜増減する。
症状が悪化するおそれがある。
作用が強くあらわれる。
嗜眠状態や運動失調になりやすい。
他のベンゾジアゼピン系薬剤で、呼吸機能の低下している患者に投与したところ、呼吸不全をおこし、炭酸ガスナルコーシスになったとの報告がある。
薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されており、また黄疸を増強する可能性がある。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。
中枢神経抑制剤
アルコール
併用によりその作用が増強されることがあるので、投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。
相加的な中枢神経抑制作用の増強
MAO阻害剤
本剤の代謝が抑制される。
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
1%以上
1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気
ふらつき、不眠、めまい、いらいら、頭痛、舌のもつれ
頭重感
循環器注1)
-
頻脈
消化器
口渇、悪心、食欲不振、便秘、下痢、胃部不快感
嘔吐
過敏症
発疹・かゆみ・蕁麻疹
骨格筋
倦怠感
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
健康成人7例を対象としてオキサゾラム20mgを空腹時1回経口投与後の血中ならびに尿中代謝物を主として高速液体クロマトグラフィーにより測定した。その結果、オキサゾラムの未変化体の血中・尿中濃度はいずれも定量感度以下(8ng/mL以下)であった。2)
14C標識オキサゾラムをラットに経口投与して血中濃度及び臓器内濃度を測定した実験、また全身マクロオートラジオグラフィーでマウス体内分布を観察した実験では、オキサゾラムは投与30分後にすでに脳をはじめ全身の各臓器に広く分布し、しかも30~60分に濃度のピークがみられた3)。
健康成人7例を対象としてオキサゾラム20mgを空腹時1回経口投与後の血中ならびに尿中代謝物を主として高速液体クロマトグラフィーにより測定した。主代謝物としてN-desmethyldiazepamが検出されており、また、尿中主代謝物は2-amino-5-chloro-4-hydroxybenzophenone(ACHB)ならびにその抱合体及び2-amino-5-chlorobenzophenone(ACB)であった。2)
本剤の臨床試験は、二重盲検比較試験を含め47施設、総症例1,548例について実施された。その結果、主として1日30~60mgの1ヵ月以内の投与で神経症、心身症における不安・緊張・抑うつを改善した。また、動悸・息切れ・めまい・腹部膨満感・心窩部痛等の自律神経症状ならびに神経症における睡眠障害にも効果が認められた。主要疾患別有効率は、神経症70.2%(294/419)、心身症78.6%(110/140)、麻酔前投薬72.9%(43/59)であった。また、ジアゼパム4)及びクロルジアゼポキシド5)を対照とした二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められた。
ベンゾジアゼピン受容体は、抑制性神経伝達物質であるγ−アミノ酪酸(GABA)受容体及びCl−チャンネルと複合体を形成して機能的に共役している。ベンゾジアゼピン誘導体はベンゾジアゼピン受容体に結合し、GABAのGABA受容体への親和性を増大させる。そしてGABA受容体と共役するCl−チャンネルが活性化され、Cl−イオンの透過性が高まる。Cl−イオンの細胞内への流入を増加させて神経細胞を過分極の状態にさせることにより、神経系に抑制的に作用する。6)本薬の静穏作用はネコ、ウサギの実験から特異的に扁桃核-視床下部を含めた大脳辺縁系に特異的に作用する結果と推定される7)。
動物実験(マウス、ハムスター、ラット、サル)から、闘争反応、狂暴性、攻撃性、興奮等の実験的情動障害を抑制する作用(静穏作用・馴化作用)が明らかにされており、一方催眠・筋弛緩・歩行失調等の自発性行動抑制作用は弱く(マウス)、条件回避反応の抑制も少ない(ラット)ことが認められている8)。
ヒトで意識レベルの変化に対して、脳の興奮水準を示す光-眼輪筋反射に及ぼす影響を検討した結果、抑制的ではなく、脳幹網様体-新皮質賦活系(意識水準)に対してほとんど影響がないことが明らかにされている9)。
メジマイド、ペンテトラゾールによる間代性痙攣(マウス、ラット)、振動誘発痙攣(Elマウス)に対し抑制効果が認められている8)。
オキサゾラム(Oxazolam)
10-Chloro-2-methyl-11b-phenyl-2,3,7,11b-tetrahydro[1,3]oxazolo[3,2-d][1,4]benzodiazepin-6(5H)-one
C18H17ClN2O2
328.79
白色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。酢酸(100)に溶けやすく、1,4-ジオキサン又はジクロロメタンにやや溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。光によって徐々に着色する。
約187℃(分解)
アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。
光により微黄~淡黄色に変化するので、開封後は遮光して保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
100g[ガラス瓶(褐色)、バラ、乾燥剤入り]
1) 棚瀬久雄 他:三共研究所年報.1969;21:107-119
2) Yamazaki, Y. et al.:三共研究所年報.1980;32:104-113
3) Shindo, H. et al.:Chem Pharm Bull.1971;19(1):60-71
4) 金子仁郎 他:医学のあゆみ.1970;74(6):292-302
5) 大熊文男:医学のあゆみ.1970;72(4):200-207
6) 村崎光邦:臨床精神医学.2000;29(増刊号):137-144
7) 酒井豊 他:日本薬理学雑誌.1970;66(6):706-722
8) 高木弘 他:日本薬理学雑誌.1970;66(1):107-133
9) 石川亀一:臨牀と研究.1970;47(3):714-716
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本剤は厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、1回30日分を限度として投薬する。
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