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向精神薬
処方箋医薬品注)
通常成人クロキサゾラムとして1日3~12mgを3回に分けて経口投与する。なお年齢・症状に応じ適宜増減する。
通常クロキサゾラムとして0.1~0.2mg/kgを手術前に経口投与する。なお年齢・症状に応じ適宜増減する。
症状が悪化するおそれがある。
作用が強くあらわれる。
嗜眠状態や運動失調になりやすい。
他のベンゾジアゼピン系薬剤で、呼吸機能の低下している患者に投与したところ、呼吸不全をおこし、炭酸ガスナルコーシスになったとの報告がある。
薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)で報告されており、また黄疸を増強する可能性がある。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。
中枢神経抑制剤
アルコール
併用によりその作用が増強されることがあるので、投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。
相加的な中枢神経抑制作用の増強
MAO阻害剤
本剤の代謝が抑制される。
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮、不眠等があらわれることがある。
1%以上
0.1〜1%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気(10.7%)、ふらつき(9.1%)、めまい、運動失調、頭痛・頭重、舌のもつれ
見当識障害、不眠、焦燥感、立ちくらみ、視覚異常、嗜眠状態、多弁、振戦
意欲減退
-
肝臓
AST上昇
ALT上昇
循環器
動悸、低血圧
消化器
悪心・嘔吐、食欲不振、口渇
便秘、胃部不快感
下痢、腹痛
過敏症
発疹
そう痒感
骨格筋
倦怠感、脱力感
その他
性欲減退、尿失禁
頻尿
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
健康成人男性5例に朝食後クロキサゾラム5mgを経口投与したとき、ガスクロマトグラフィーにより活性代謝物chloro N-desmethyl diazepam(CND)が検出され、投与2~4時間後に最高濃度約2~15ng/mLに達し、24時間後も約2~9ng/mLと血中濃度は持続した。
動物実験(マウス、ラット)から、クロキサゾラムは経口投与後速やかに腸管から吸収された1)。
動物実験(マウス、ラット)から、クロキサゾラムは経口投与後、ベンゾジアゼピン型の代謝を受けた1)。
健康成人男性5例にクロキサゾラム5mgを経口投与した時の0~6時間尿中にはCND、Chlorooxazepam(COX)、2-Amino-5,2'-Dichlorobenzophenone(ADCB)、ADCB-OHが検出された。
神経症、心身症及び術前の不安除去等を対象とし、二重盲検試験を含め42施設、総症例1,510例につき臨床成績の検討が実施された。その結果、特に神経症に対する効果では、不安神経症〔有効率89.5%(128/143)〕はもとより、強迫神経症・恐怖症〔有効率84.9%(62/73)〕及び抑うつ反応〔有効率85.7%(66/77)〕に対してもすぐれた効果が認められた。また、心身症、術前の不安除去に対する有効率は、それぞれ75.2%(234/311)、92.9%(273/294)であった。本剤の効果発現迄の日数を神経症群、心身症群につき集計2),3),4),5),6),7),8),9)すると、投与後1~2週間までに有効例の90%以上に効果がみられ、本剤の効果の発現は速やかであった。また、ジアゼパム10),11),12)ならびにメダゼパム13),14),15)を対照とした二重盲検比較試験の結果本剤の有用性が認められた。
ベンゾジアゼピン受容体は、抑制性神経伝達物質であるγ−アミノ酪酸(GABA)受容体及びCl−チャンネルと複合体を形成して機能的に共役している。ベンゾジアゼピン誘導体はベンゾジアゼピン受容体に結合し、GABAのGABA受容体への親和性を増大させる。そしてGABA受容体と共役するCl−チャンネルが活性化され、Cl−イオンの透過性が高まる。Cl−イオンの細胞内への流入を増加させて神経細胞を過分極の状態にさせることにより、神経系に抑制的に作用する。16)本薬の静穏作用は、ネコ、ウサギの実験から、扁桃核-視床下部-中心灰白質系に対して本薬が作用する結果と推定される17)。
動物実験(マウス、ハムスター、ラット、サル)から、闘争反応、狂暴性、攻撃性、興奮を抑制する作用(静穏作用・馴化作用)が強く、自発性行動(マウス、ネコ)の抑制作用は弱いことが認められている18)。
ベメグライド、ペンテトラゾールによる間代性痙攣(マウス、ラット)、振動誘発痙攣(Elマウス)に対し抑制効果が認められている18)。
動物実験(ネコ)による除脳固縮の抑制、γ-運動ニューロンの活動性の低下がみられ、中枢性の筋弛緩作用が認められる17)。
クロキサゾラム(Cloxazolam)
(11bRS)-10-Chloro-11b-(2-chlorophenyl)-2,3,7,11b-tetrahydro[1,3]oxazolo[3,2-d][1,4]benzodiazepin-6(5H)-one
C17H14Cl2N2O2
349.21
白色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。酢酸(100)に溶けやすく、ジクロロメタンにやや溶けにくく、エタノール(99.5)又はジエチルエーテルに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。光によって徐々に着色する。
約200℃(分解)
吸湿及び光により微黄~淡黄色に変化するので、アルミピロー又はバラ包装開封後は、湿気を避け遮光して保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]1000錠[ガラス瓶(褐色)、バラ、乾燥剤入り]
100g[ガラス瓶(褐色)、バラ、乾燥剤入り]
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本剤は厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、1回30日分を限度として投薬する。
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