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日本薬局方
トリクロホスナトリウムシロップ
劇薬
習慣性医薬品注)
処方箋医薬品注)
トリクロホスナトリウムとして、通常成人1回1~2gを就寝前又は検査前に経口投与する。幼小児は年齢により適宜減量する。なお、患者の年齢及び状態、目的等を考慮して、20~80mg/kgを標準とし、総量2gを超えないようにする。
患者の年齢及び状態、目的等を考慮した体重あたりの製剤1回量は以下のとおりである。なお、体重25kg未満の患者においては、総量として体重に80mg/kgを乗じた量を超えないこと。
体重(kg)
トリクロホスナトリウム
トリクロリールシロップ10%
5
100~400mg
1~4mL
10
200~800mg
2~8mL
15
300~1200mg
3~12mL
20
400~1600mg
4~16mL
25
500~2000mg
5~20mL※
30
600~2000mg
6~20mL※
※本剤の総量は20mLを超えないこと。
呼吸抑制を起こすおそれがある。
心機能抑制により症状を増悪させるおそれがある。
本剤は肝臓において加水分解され、トリクロロエタノールとなり、また腎臓より排泄されるため、血中濃度の持続・上昇により副作用を増強するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。高齢者では呼吸抑制を起こすおそれがある。また、一般に副作用があらわれやすい。,
中枢神経抑制剤
モノアミン酸化酵素阻害剤
これらの作用を増強することがあるので、やむを得ず投与する場合には減量するなど慎重に投与すること。
中枢抑制作用が増強する可能性がある。
アルコール
アルコール脱水素酵素を競合的に阻害し、アルコールの血中濃度が高くなる。
クマリン系抗凝血剤
これらの作用を増強することがあるので、併用する場合には通常より頻回にプロトロンビン値の測定を行うなど慎重に投与すること。
主代謝産物であるトリクロル酢酸は血漿蛋白結合部位からワルファリンを遊離置換し、遊離型ワルファリン濃度を増加させる。
心肺停止に至った症例も報告されているので、呼吸状態の観察を十分に行うこと。,,
瘙痒感、浮腫、呼吸困難、血圧低下、チアノーゼ等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
連用により薬物依存を生じることがあるので観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中の投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不安等の離脱症状があらわれることがあるので投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
頻度不明
過敏症
発疹、紅斑、水疱、固定薬疹、そう痒感、発熱
循環器
徐脈
肝 臓
AST、ALTの上昇
血 液
好酸球増多、白血球減少
消化器
悪心・嘔吐、鼓腸、胃痛
精神神経系
頭痛、めまい、ふらつき、運動失調、興奮、抑うつ、構音障害、覚醒遅延
その他
浮腫、尿量減少、ケトン尿症
呼吸抑制、徐脈、血圧低下が認められることがある。
呼吸、脈拍、血圧、経皮的動脈血酸素飽和度の監視を行うとともに、気道の確保等の適切な処置を行うこと。血液透析、血液灌流が有効であったとの報告もある。
健康成人(n=7)に22.5mg/kgを経口投与した場合の血中トリクロロエタノール濃度は投与1時間後に最高血中濃度8.2±0.6μg/mLに達し、半減期(T1/2β)は8.2時間であった(外国人のデータ)1)。
血漿蛋白結合率(外国人のデータ):35%1)
代謝物のトリクロロエタノールは、投与後24時間で用量(15mg/kg)の4.6%(0.5~19%)が未変化体として、グルクロン酸抱合体と合わせて17~40%が尿中に排泄される。トリクロル酢酸の排泄は遅く、初めの2時間では10%以下、次の6時間で25%以下で、24時間で38%に達する(排泄が遅く、3日後でも血液中に残留)2)。
効果の判定を睡眠においたものの臨床成績は84.3%(321/381)であった(再評価結果)。
抱水クロラールと同様に、体内で活性代謝物のトリクロロエタノールとなり、鎮静・催眠作用を現す。消化管刺激性は抱水クロラールより低い3)。
トリクロホスナトリウム(Triclofos Sodium)
Monosodium 2,2,2-trichloroethyl monohydrogen phosphate
C2H3Cl3NaO4P
251.37
白色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
凍結を避け、冷所保存(1~15℃)すること。
500mL[ガラス瓶(褐色)]
1) Sellers, E.M. et al.:J Clin Pharmacol.1978;18:457-461
2) 赤木満洲雄:薬物代謝の生化学 南山堂.1965;116-117
3) 第十八改正 日本薬局方解説書 廣川書店.2021:C3646-3650
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