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向精神薬
習慣性医薬品注)
処方箋医薬品注)
てんかん重積状態
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児及び成人には、ミダゾラムとして0.15mg/kgを静脈内投与し、必要に応じて1回につき0.1~0.3mg/kgの範囲で追加投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。ただし、初回投与と追加投与の総量として0.6mg/kgを超えないこと。投与速度は1mg/分を目安とすること。
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児及び成人には、ミダゾラムとして0.1mg/kg/時より持続静脈内投与を開始し、必要に応じて0.05~0.1mg/kg/時ずつ増量するが、患者の状態に応じて適宜増減する。最大投与量は0.4mg/kg/時までとすること。
無呼吸、心停止が起こりやすい。
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。
作用が強くあらわれるおそれがある。
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強くあらわれるおそれがある。また、必ず動脈圧及び心電図をモニターし、昇圧剤等の蘇生に必要な薬剤を準備したうえで使用すること。本剤の投与により症状の悪化又は急激な血圧低下を来すことがある。,,
十分な補液・輸液が行われるまで本剤の投与を行わないこと。脱水等により体液が不足している患者では、本剤の投与により血圧低下を来しやすい。
呼吸症状が悪化するおそれがある。
代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。,,
授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中への移行が認められている。,
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強く又は長くあらわれやすい。,
HIVプロテアーゼ阻害剤
エファビレンツ(ストックリン)コビシスタットを含有する製剤(スタリビルド、ゲンボイヤ、プレジコビックス)
過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある。
これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することが考えられている。
中枢神経抑制剤
モノアミン酸化酵素阻害剤アルコール(飲酒)
鎮静・麻酔作用が増強されたり、呼吸数、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下するおそれがある。
これらの薬剤との併用により、相加的に中枢神経抑制作用(鎮静・麻酔作用、呼吸及び循環動態への作用)を増強する可能性がある。
主にCYP3A4で代謝される薬剤
本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤との併用により、代謝が競合的に阻害され、本剤及びこれらの薬剤の血中濃度が上昇することが考えられている。
CYP3A4を阻害する薬剤
中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
抗悪性腫瘍剤
骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。
本剤がチトクロームP450を阻害し、これらの薬剤の代謝を阻害し血中濃度が上昇することが考えられている。
プロポフォール
麻酔・鎮静作用が増強されたり、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下することがある。
相互に作用(麻酔・鎮静作用、血圧低下作用)を増強させる。また、CYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
CYP3A4を誘導する薬剤
本剤の作用を減弱させることがある。
CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
,
心疾患患者において心室頻拍、心室性頻脈があらわれることがあるので、投与中には循環動態の変化に十分注意すること。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともにダントロレンナトリウムの投与等適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行することがある。
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。連用中における投与量の急激な減少ないし中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想、不随意運動等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
5%以上
1~5%未満
頻度不明
呼吸器
-
しゃっくり、咳、喀痰
*循環器
血圧低下
不整脈、血圧上昇、頻脈、徐脈、血圧変動、心房細動
精神神経系
覚醒遅延、悪夢、めまい、頭痛、不穏、興奮、ふるえ、視覚異常、せん妄、不随意運動、傾眠
*消化器
便秘
悪心、嘔吐、嘔気
肝臓
AST上昇
ALT上昇、γ-GTP上昇、総ビリルビン上昇、ALT低下、LDH上昇、Al-P上昇
過敏症
発疹
紅斑、蕁麻疹、そう痒感
*その他
発熱、CRP上昇
体動、発汗、顔面浮腫、体温低下、白血球数上昇、CK上昇
本剤の過量投与にみられる主な症状は、過鎮静、傾眠、錯乱、昏睡、呼吸抑制、循環抑制等である。
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。
本剤は原則希釈せずに使用する。なお、本剤は酸性溶液で安定であるが、pHが高くなると沈殿や白濁を生ずることがあるので、アルカリ性注射液との配合は避けること。
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニルを投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
けいれん性てんかん重積状態の小児患者にミダゾラムを静脈内投与(累積投与量:0.145~0.600mg/kg)したとき、投与30分後の血漿中ミダゾラム濃度は21.6~987.5ng/mLであった(0.5~13.3歳の14例での最小値~最大値)。また、ミダゾラムを静脈内投与(累積投与量:0.150~0.300mg/kg)したときの血漿中ミダゾラムの消失半減期(t1/2)は0.999時間(1.1~13.3歳の7例での平均値)であった。静脈内投与後に持続静脈内投与(投与量:0.100~0.400mg/kg/時)した場合、ミダゾラムの血漿中濃度は投与開始後12時間までに定常状態に達し、全身クリアランス(CL)は7.05~33.5mL/分/kg(0.8~13.7歳の7例での最小値~最大値)であった1)。
1歳以上の小児患者におけるt1/2は健康成人と同様又は低値(0.78~2.4 vs 1.7~2.6時間)、CLは健康成人と同様又は高値(4.69~19.74 vs 6.4~11.0mL/分/kg)であり、新生児救命救急患者ではt1/2が顕著に延長(6.52~12時間)、CLが減少(1.17~1.84mL/分/kg)したが、この原因が代謝能又は器官機能の未成熟、疾患又は衰弱のいずれにあるのかは特定されていない2),3)(外国人データ)。,
健康成人男子(3~6例)にミダゾラム0.1~0.3mg/kgを単回静脈内投与したときのt1/2は1.82~2.68時間であった4)。健康成人にミダゾラム0.1~0.3mg/kgを単回静脈内投与したときのt1/2は2.29~3.28時間、CLは4.4~6.28mL/分/kgであった5),6),7)(外国人データ)。
健康成人及び健康高齢者において、ミダゾラムの血漿蛋白結合率は約96%であり、年齢や性別で大きな違いはみられなかった8)(外国人データ)。
帝王切開時に麻酔導入を目的として妊産婦に静脈内投与した試験から胎盤通過性及び胎児循環への移行が確認された9),10)(外国人データ)。
静脈内投与後の授乳婦の乳汁中にミダゾラムが検出された11)。
ヒト肝小胞体を用いたin vitro代謝試験において、1’-ヒドロキシ体及び4-ヒドロキシ体の2つの代謝物が生成され、いずれの水酸化反応にもCYP3A4が関与することが確認された12)(外国人データ)。,
健康成人男子(3~6例)にミダゾラム0.1~0.3mg/kgを単回静脈内投与したとき、投与後24時間までに投与量の66.1~87.8%が1’-ヒドロキシメチル体として尿中に排出された4)。
成人のうっ血性心不全患者(5例)にミダゾラム3.75mgを単回静脈内投与したとき、t1/2は健常成人(6例)と比べて延長(4.5 vs 2.9時間)し、CLは減少(376 vs 551mL/分)した13)(外国人データ)。
成人の慢性腎不全患者(7例)にミダゾラム0.2mg/kgを単回静脈内投与したとき、腎機能が正常な対照患者(7例)に対してCL(15.8 vs 10.1mL/分/kg)及びVd(1.02 vs 0.70L/kg)は増加したが、t1/2(2.84 vs 2.75時間)に変化は認められなかった14)。
成人の肝硬変患者(9例)にミダゾラム0.2mg/kgを単回静脈内投与したとき、肝機能が正常な対照患者(7例)に対して、CL(6.4 vs 10.1mL/分/kg)及びVd(0.53 vs 0.70L/kg)は減少したが、t1/2(2.83 vs 2.75時間)に変化は認められなかった14)。成人のアルコール性肝硬変患者(5例)にミダゾラム0.075mg/kgを単回静脈内投与したとき、肝機能が正常な対照患者(8例)に対して、t1/2は延長(3.9 vs 1.6時間)、CLは減少(5.4 vs 10.4mL/分/kg)し、Vdは増加(106.19 vs 80.7L)した15)(外国人データ)。
健康成人(男女各10例)及び健康高齢者(男性9例、女性11例)にミダゾラム2.5~5mgを単回静脈内投与したとき、高齢者のt1/2は非高齢者に比べて延長(男性:5.6 vs 2.1時間、女性:4.0 vs 2.6時間)し、分布容積(Vd)に差はなく(男性:1.6 vs 1.3L/kg、女性:2.1 vs 2.0L/kg)、CLは減少(男性:4.4 vs 7.8mL/分/kg、女性:7.5 vs 9.4mL/分/kg)した8)(外国人データ)。
ジアゼパム静脈内投与が無効であったけいれん性てんかん重積状態の小児患者(0.5~13.7歳)に、本剤0.15mg/kg(より慎重な投与が必要な場合には0.1mg/kg)を静脈内投与し、発作が軽減又は無効と判定された場合は発作が消失するまで又は累積0.6mg/kgに達するまで、1回あたり0.1~0.3mg/kgを追加静脈内投与したとき、34例中30例(88.2%)で発作が消失した。静脈内投与に引き続き、本剤0.1~0.4mg/kg/時(0.1mg/kg/時で投与開始し、24時間以内に発作が再発した又は発作が消失しない場合は0.05~0.1mg/kg/時ずつ最大0.4mg/kg/時まで増量)を最終投与量での投与開始時点から24時間まで持続静脈内投与したとき、最終的に発作消失で持続静脈内投与を終了した症例は、12例中8例(66.7%)であった。副作用発現頻度は8.6%(3/35例)であり、副作用は、発熱、呼吸抑制、発疹及びアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加が各1例(2.9%)であった16)。
15歳以上の患者を対象とした臨床試験において、けいれん性てんかん重積状態の患者(18.0~89.0歳)に、本剤0.15mg/kg(より慎重な投与が必要な場合には0.1mg/kg)を静脈内投与し、発作が消失せずと判定された場合は発作が消失するまで又は累積0.6mg/kgに達するまで、1回あたり0.1~0.3mg/kgを追加静脈内投与したとき、21例全例で発作が消失した。静脈内投与に引き続き、本剤0.1~0.4mg/kg/時(0.1mg/kg/時で投与開始し、24時間以内に発作が再発した又は発作が消失しない場合は0.05~0.1mg/kg/時ずつ最大0.4mg/kg/時まで増量)を最終投与量での投与開始時点から24時間まで持続静脈内投与したとき、最終的に発作消失で持続静脈内投与を終了した症例は、3例中1例(33.3%)であった。副作用発現頻度は28.6%(6/21例)であり、主な副作用は、血圧低下4例(19.0%)、便秘、呼吸抑制が各2例(9.5%)であった17)。
脳は活性化と抑制との動的な相互作用で成り立っており、抑制を調節する最大の神経伝達物質はGABA(γ-アミノ酪酸)である。GABAは神経終末から放出され、その受容体に結合すると、クロルイオンチャネルが開口し、神経細胞の興奮性が低下する。ミダゾラムはGABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位に結合することにより、GABAA受容体とGABAの親和性を増し、GABAの作用を増強するとされている18),19)。
けいれん重積モデル(マウス、ラット)において、ミダゾラムは単回腹腔内投与により、けいれん重積発作を抑制した20),21)。また、けいれん重積モデル(ラット)において、ミダゾラムは静脈内投与及びそれに続く持続静脈内投与により、けいれん脳波を本薬の投与直後から消失させた22)。急性けいれんモデル(マウス、ラット)において、ミダゾラムは単回投与(経口、腹腔内、静脈内)によりけいれん発作を抑制した。これらの作用の発現は早く、かつ持続時間は短かった23)。
ミダゾラム(Midazolam)
8-Chloro-6-(2-fluorophenyl)-1-methyl-4H-imidazo[1,5-a][1,4]benzodiazepine
C18H13ClFN3
325.77
白色~帯微黄白色の結晶性の粉末である。
*医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
10mL[10バイアル(褐色)]
1) *社内資料:ミダゾラムの国内第III相臨床試験-けいれん性てんかん重積状態の小児患者を対象とした非盲検試験-における薬物動態解析
2) Blumer, JL. : Clin Pharmacokinet. 1998;35:37-47
3) Burtin, P. et al. : Clin Pharmacol Ther. 1994;56:615-625
4) 花岡一雄他:臨床薬理. 1983;14:573-591
5) Heizmann, P. et al. : Br J Clin Pharmacol. 1983;16:43S-49S
6) Clausen, TG. et al. : Br J Clin Pharmacol. 1988;25:457-463
7) Pecking, M. et al. : Br J Clin Pharmacol. 2002;54:357-362
8) Greenblatt, DJ. et al. : Anesthesiology. 1984;61:27-35
9) Wilson, CM. et al. : Anaesthesia. 1987;42:1057-1062
10) Wilson, CM. et al. : Ir J Med Sci. 1986;155:322
11) Koitabashi, T. et al. : J Anesth. 1997;11:242-243
12) Kronbach, T. et al. : Mol Pharmacol. 1989;36:89-96
13) Patel, IH. et al. : Br J Clin Pharmacol. 1990;29:565-569
14) 澄川耕二他:臨床麻酔. 1991;15:167-170
15) MacGilchrist, AJ. et al. : Gut. 1986;27:190-195
16) Hamano, SI. et al. : J Neurol Sci. 2019; 396: 150-158
17) *社内資料:ミダゾラムの国内第III相臨床試験-15歳以上のけいれん性てんかん重積状態の患者を対象とした非盲検試験-(2021年9月27日承認、CTD2.7.6.3)
18) Yu, OF. et al. : Brain Res. 1988;451:376-380
19) Skerritt, JH. et al. : Eur J Pharmacol. 1983;89:193-198
20) Shih, T. et al. : J Biomed Sci. 1999;6:86-96
21) Fauvelle, F. et al. : J Proteome Res. 2012;11:3782-3795
22) Kofke, WA. et al. : Anesth Analg. 1993;77:330-337
23) Pieri, L. et al. : Arzneimittelforschung. 1981;31:2180-2201
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