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処方箋医薬品注)
パーキンソン氏病・パーキンソン症候群に伴う下記の諸症状の治療及び予防寡動~無動、筋強剛、振戦、日常生活動作障害、仮面様顔貌、歩行障害、言語障害、姿勢異常、突進現象、膏様顔、書字障害、精神症状、唾液分泌過剰
通常成人初回量1日1~3錠を1~3回に分けて食後に経口投与し、2~3日毎に1日量1~2錠を漸増し、2~4週間後に維持量として1日10~18錠を経口投与する。年齢・症状に応じ適宜増減する。
症状が悪化するおそれがある。
血糖値の上昇を誘発し、インスリン必要量を増大させるとの報告がある。
眼圧上昇を起こし、症状が悪化するおそれがある。
精神症状が悪化するおそれがある。
副作用の発現が増加するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(ラット)で初期発生への影響及び胎児毒性が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。乳汁分泌が抑制されるおそれがあり、また動物実験(ラット)で乳汁移行が報告されている。
不安、不眠、幻覚、血圧低下等の副作用があらわれることがあるので注意すること。生理機能の低下によりレボドパに対する忍容性が低下していることが多い。
レセルピン製剤テトラベナジン
脳内ドパミンが減少し、本剤の作用が減弱するおそれがある。
脳内のドパミンを減少させてパーキンソン症状を悪化させる。
降圧薬
降圧薬の作用を増強することがある。
相互に作用を増強すると考えられている。
抗精神病薬
本剤の作用が減弱することがある。
これらの薬剤により、ドパミン受容体が遮断される。
全身麻酔薬
不整脈があらわれるおそれがある。
末梢でドパミンはβ1アドレナリン受容体を刺激し強心作用を示す。またハロタンは心筋の被刺激性亢進作用を示すので、本剤による心臓への影響が増強されると考えられている。
ピリドキシン
末梢での本剤の脱炭酸化を促進すると考えられている。
他の抗パーキンソン剤
精神神経系及び循環器系の副作用が増強することがある。
長期投与により、大脳皮質におけるコリン作動性神経系感受性が亢進すると考えられている。
NMDA受容体拮抗剤
本剤の作用を増強するおそれがある。
これらの薬剤により、ドパミン遊離が促進する可能性がある。
パパベリン塩酸塩
本剤の作用が減弱するおそれがある。
機序は明らかではないが、パパベリン塩酸塩が線条体でのドパミン受容体を遮断する、又はパパベリン塩酸塩がアドレナリン作動性神経小胞でレセルピン様作用を示すと考えられている。
鉄剤
キレートを形成し、本剤の吸収が減少するとの報告がある。
イソニアジド
機序は明らかではないが、イソニアジドによりドパ脱炭酸酵素が阻害されると考えられている。
急激な減量又は投与中止により、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、ショック状態等があらわれることがあるので、このような場合には、再投与後、漸減し、体冷却、水分補給等適切な処置を行うこと。
前兆のない突発的睡眠があらわれることがある。
急激な眼圧上昇を伴う閉塞隅角緑内障を起こすことがあるので、霧視、眼痛、充血、頭痛、嘔気等が認められた場合には、投与を中止し、直ちに適切な処置を行うこと。,
10%以上
5〜10%未満
0.1〜5%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
-
不随意運動
妄想、興奮、傾眠、めまい、頭痛、倦怠感、不眠、味覚異常
多弁、見当識障害、病的賭博、病的性欲亢進、ドパミン調節障害症候群
消化器
嘔気・嘔吐(31.2%)、食欲不振(14.7%)
口渇、便秘、胸やけ、下痢、唾液分泌過多、腹痛、腹部膨満感
泌尿器
排尿異常
血液
貧血等
白血球減少等
過敏症
発疹等
循環器
起立性低血圧
血圧低下、血圧上昇、心悸亢進、不整脈
眼
視覚異常
肝臓注2)
AST上昇、ALT上昇等
腎臓
浮腫
その他
発汗、筋肉痛、耳鳴、熱感、体重減少
脱毛、唾液・汗・尿の変色(黒色等)
嗄声、痰・口腔内粘膜・便等の変色(黒色等)
ニトロプルシドナトリウム水和物の検尿テープによる尿検査では、ケトン体反応が偽陽性になる場合がある。
本剤の過量投与により、異常な不随意運動、混乱、不眠、まれに嘔気、嘔吐、不整脈等が起こるおそれがある。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
パーキンソン病患者5例にレボドパ1gを単回経口投与した時の血漿中濃度は、投与後60分以内に最高濃度(1.0~3.3μg/mL)に達し、その後急速に減少した1)。
ラットに14C-レボドパ4mg/kgを単回経口投与した時の各組織内濃度は副腎、腎>肝>肺、血液>心、脾、骨格筋、睾丸、胸腺>脂肪>脳の順に高く、経時的にみると、いずれの組織でも投与後1~2時間で最高に達し、その後は血中濃度と同様に急速に減少した2)。また、ラットに14C-レボドパ5mg/kgを単回経口投与した結果、脳内でレボドパから生成されるカテコールアミンはすべて錐体外路系に貯えられることが確認された3)。
パーキンソン病患者4例にレボドパ1gを単回経口投与し、24時間までの尿中代謝物を測定したところ、ほとんどが3,4-dihydroxy phenyl acetic acid(DOPAC)及びホモバニリン酸(HVA)だった。
パーキンソン病患者4例にレボドパ1gを単回経口投与した時、24時間までの尿中排泄率は、70~90%であった。
2種の二重盲検比較試験4),5)を含む全国42施設で実施された臨床試験の成績は次のとおりである。539例のパーキンソン氏病・パーキンソン症候群患者に対する改善率は著明改善及び中等度改善では71.2%(383例)であり、軽度改善を含めると85.7%(462例)であった。また、パーキンソニズムの主症状に対する効果は、それぞれ筋強剛75.3%(368例)、振戦48.0%(209例)、寡動~無動77.8%(382例)であった。承認前の調査1,023例中報告された主な副作用は嘔気・嘔吐49.1%(502件)、食欲不振22.4%(229件)等の消化器症状、不随意運動8.6%(88件)、精神症状4.9%(50件)、不眠8.1%(83件)等の精神・神経症状、たちくらみ9.3%(95件)、心悸亢進2.8%(29件)、血圧低下2.6%(27件)、血圧上昇2.1%(21件)等の循環器症状であった。
パーキンソニズムは中脳黒質の変性、ドパミンニューロンの障害及び黒質・線条体等の錐体外路諸核におけるドパミン減少によると考えられている。レボドパ(L-DOPA)はドパミンの前駆物質として脳に入り、ドパミンを補うことによってパーキンソニズムの主症状、特に寡動~無動、筋強剛等を改善する。ラットに14C-レボドパを投与し、脳内への移行をみると、体内に吸収されたレボドパの一部は血液-脳関門を通過し、脳内で脱炭酸酵素の働きによりドパミンに転換され、パーキンソン氏病・パーキンソン症候群の症状を改善する3)。
レボドパ(Levodopa)
3-Hydroxy-L-tyrosine
C9H11NO4
197.19
白色又は僅かに灰色を帯びた白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。ギ酸に溶けやすく、水に溶けにくく、エタノール(95)にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。飽和水溶液のpHは5.0~6.5である。
約275℃(分解)
L-DOPA
100錠[10錠(PTP)×10]
1) Imai, K. et al. :Chem Pharm Bull.1971;19(2):439-440
2) 立沢晴男 他:Clinical Report.1970;4(13):2892-2906
3) Pletscher, A. :Schweiz Med Wschr.1970;100(19):797-804
4) 安藤一也 他:医学のあゆみ.1970;75(2):95-105
5) 平山恵造 他:神経研究の進歩.1971;15(1):267-285
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