当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
通常成人にはピンドロールとして1回1~5mgを1日3回投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
通常成人にはピンドロールとして1回5mgを1日3回投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
通常成人にはピンドロールとして1回5mgを1日3回投与する。効果が不十分な場合は1日量30mgまで増量する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。
*褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α-遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα-遮断剤を併用すること。,
心筋収縮力を抑制し、症状を誘発するおそれがある。
低血糖症状を起こしやすく、かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすい。
心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。
頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。
症状を悪化させるおそれがある。
単独投与により急激に血圧が上昇することがある。,
排泄が遅延するおそれがある。
代謝が遅延するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
チオリダジン(メレリル)
不整脈、QT延長等があらわれることがある。
本剤はチオリダジンの肝における酸化的な代謝を阻害し、血中濃度を上昇させると考えられる。
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤
過剰の交感神経抑制を来し、徐脈、血圧低下等があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること。
共に交感神経抑制作用を有するため。
レセルピン
脈拍の増加等があらわれることがあるので、用量に注意すること。
レセルピンによりカテコラミンが枯渇した状態においては本剤の内因性交感神経刺激作用が顕在化することがある。
血糖降下剤
血糖降下作用を増強することがある。また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。
本剤のβ-遮断作用により、低血糖からの回復が遅れることがあり、また、低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクする。
カルシウム拮抗剤
相互に作用が増強され、過度の降圧又は心機能抑制があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること。
共に陰性変時・変力作用、降圧作用を有するため。
クロニジン
クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇)を増強するおそれがある。クロニジンの投与を中止する場合には、本剤を数日前に中止し、経過を観察してから行うこと。
クロニジンの投与中止により血中ノルアドレナリンが増加した場合、本剤のβ-遮断作用によりα-刺激作用(血管収縮作用)が優位となるため。
ClassⅠ抗不整脈剤
アミオダロン
過度の心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること。
共に心機能抑制作用を有するため。
麻酔剤
過剰の交感神経の抑制を起こすおそれがあるので、心機能等に注意すること。
ジギタリス製剤
房室伝導時間が延長し、徐脈、房室ブロック等があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。
共に刺激伝導速度の抑制作用を有するため。
非ステロイド性抗炎症剤
本剤の降圧作用が減弱することがあるので、用量に注意すること。
非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの合成・遊離を阻害し血圧を上昇させることがある。
降圧作用を有する他の薬剤
過度の降圧を来すおそれがあるので、用量に注意すること。
共に降圧作用を有するため。
交感神経刺激剤
昇圧反応を引き起こすことがあるので、血圧値に注意すること。
本剤のβ-遮断作用により交感神経刺激剤のα-刺激作用が優位となるため。
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
-
循環器
動悸、胸痛、浮腫
徐脈
低血圧
精神神経系
めまい、ふらつき、頭痛、不眠、脳貧血様症状、眠気
振戦、多汗
精神症状(抑うつ、幻覚)、悪夢
消化器
悪心・嘔吐、下痢、心窩部不快感
腹痛、食欲不振
口渇
肝臓
AST、ALT、Al-Pの上昇
眼
涙液分泌減少、霧視
その他
脱力感、倦怠感、手足のしびれ感
熱感、腓腸筋痙直(こむらがえり)、その他の筋肉痛
CK、LDH、血清尿酸値の上昇
過度の徐脈にはアトロピン硫酸塩水和物を静注し、効果不十分な場合にはβ-刺激剤(イソプレナリン塩酸塩、オルシプレナリン硫酸塩等)を徐々に静注。低血圧には昇圧剤(アドレナリン、ドパミン等)を投与。心不全にはジギタリス製剤、利尿剤を投与。なお、グルカゴンの静注が有効な場合もある。気管支痙攣にはβ2-刺激剤(サルブタモール硫酸塩等)又はアミノフィリン水和物を静注。これらの処置の間は患者を常に観察下におくこと。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
β-遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。
健常人にピンドロールを1回5mg経口投与した場合の薬物動態パラメータは次のとおりである。ピンドロール経口投与後の吸収率は90%以上であった1)。ピンドロールは肝においてファーストパスを受けにくく、バイオアベイラビリティーは高い。(外国人のデータ)
Cmax(ng/mL)
AUC0-24(ng・h/mL)
T1/2(h)
33.1
239.2
3.65
ピンドロールは主として肝臓で代謝され、尿中主代謝物はグルクロン酸抱合体、硫酸抱合体であった。(外国人のデータ)in vitroの試験においてピンドロールの代謝酵素としてCYP2D6の関与が示唆されている2)。
尿中総排泄率は約80%であった。(外国人のデータ)
二重盲検比較試験(本態性高血圧症、狭心症)を含む本態性高血圧症741例、狭心症270例及び不整脈444例の総計1,455例について行われた臨床試験成績の概要は次のごとくである。
本態性高血圧症を主とする高血圧症308例にカルビスケンを投与した結果、234例(76.0%)に降圧効果がみられた。副作用発現頻度は、試験全体では8.1%(28/346例)、単独投与例では8.5%(19/224例)、降圧剤併用例では7.4%(9/122例)であった。主な副作用は単独投与例では夜中に目がさめやすい、頭重感、めまい、降圧剤併用例では不眠、ふらつき、倦怠感であった。投与量は多くの症例において15mg/日であった。本態性高血圧症患者を対象としたカルビスケン単独投与3)及びチアジド系降圧利尿剤との併用4)による二重盲検比較試験において本剤の有用性が認められた。
改善率
二重盲検比較試験3)
治療期Ⅰa)
カルビスケン群
53.7%(22/41例)b)
レセルピン群
55.8%(24/43例)b)
治療期Ⅱa)
68.3%(28/41例)b)
69.4%(25/36例)b)
47.9%(23/48例)b)
プラセボ群
44.0%(22/50例)b)
69.6%(32/46例)b)
57.1%(24/42例)b)
二重盲検比較試験4)
降圧利尿剤を基礎薬剤に使用したもの
74.1%(43/58例)
54.5%(30/55例)
基礎薬剤なしのもの、2種または他の降圧剤を使用したものも含む
67.1%(51/76例)
52.9%(37/70例)
a)第Ⅰ治療期(6週間)ならびに第Ⅱ治療期(6週間)に、ピンドロール/プラセボまたはピンドロール/レセルピンのいずれかの組み合わせによる交差法を実施した。
b)有用度(降圧効果、自覚症状、副作用の評価点数)「やや有用」以上を集計(中央委員会による判定)。
狭心症に対するカルビスケンの有効率は65.3%(132/202例)であった。副作用発現頻度は、12.0%(25/209例)であり、主な副作用は悪心、頭痛・頭重感であった。投与量は多くの症例で15mg/日であった。狭心症患者を対象とした二重盲検交差比較試験5)において改善率注1)はピンドロール群46.4%(26/56例)、プロプラノロール群48.2%(27/56例)であり、本剤の有用性が認められた。
洞性頻脈に対するカルビスケンの有効率は79.2%(80/101例)であった。洞性頻脈を含む不整脈に対するカルビスケンの副作用発現頻度は、10.4%(36/347例)であり、主な副作用は頭痛・頭重感、悪心・嘔吐、熱感、脳貧血様症状、静脈圧上昇であった。投与量は多くの症例において15mg/日であった。
ピンドロールは、副交感神経β-受容体遮断作用により、交感神経刺激あるいはカテコラミンによってひき起こされる心拍数増加、心収縮力増強、心筋酸素消費量増加を抑制する(イヌ、ウサギ)6)、(モルモットin vitro)7)。
ピンドロールはレセルピン前処置により交感神経活動が低下した状態で心拍数増加を示すがこれはISAによる(ネコ)8)。
ピンドロールの神経線維及び心筋における活動電位に対する抑制作用は極めて弱い(カエル、イヌin vitro)9)。
本態性高血圧症患者にピンドロールを連続経口投与すると血圧の下降に伴って全末梢抵抗の減少がみられるが、心拍数及び心拍出量は有意な変化を認めない10)。
ピンドロール(Pindolol)
(2RS)-1-(1H-Indol-4-yloxy)-3-(1-methylethyl)aminopropan-2-ol
C14H20N2O2
248.32
白色の結晶性の粉末で、僅かに特異なにおいがある。メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。希硫酸又は酢酸(100)に溶ける。
169~173℃
アルミピロー包装開封後は湿気を避け、遮光して保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]1000錠[10錠(PTP)×100]
1) Gugler, R. et al.:Eur J Clin Pharmacol. 1974;7:17-24
2) Ferrari, S. et al.:Life Sci. 1991;48:2259-2265
3) 村上元孝 他:医学のあゆみ. 1980;114(7):396-423
4) 相澤豊三 他:クリニカ. 1975;2(5):393-406
5) 岸本道太 他:医学のあゆみ. 1980;114(8):482-495
6) 丸山昇治 他:新潟医学会雑誌. 1970;84(5):368-383
7) Saameli, K.:Helv Physiol Pharmacol Acta. 1967;25:CR219-CR221
8) Clark, B. J.:Curr Med Res Opin. 1977;4(Suppl 5)6-23
9) Singh, B. N. et al.:Br J Pharmacol. 1971;43:10-22
10) Tsukiyama, H. et al.:Jpn Circ J. 1983;47:313-322
アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部
〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号
TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212
アルフレッサ ファーマ株式会社
大阪市中央区石町二丁目2番9号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.