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バル筋注100mg「AFP」

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

バル筋注100mg「AFP」

添付文書番号

3923400A1045_1_02

企業コード

530258

作成又は改訂年月

2022年8月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873923

薬効分類名

重金属解毒剤

承認等

バル筋注100mg「AFP」

販売名コード

YJコード

3923400A1045

販売名英語表記

BAL Intramuscular Injection 100mg「AFP」

販売名ひらがな

ばるきんちゅう100mg「AFP」

承認番号等

承認番号

22000AMX01515

販売開始年月

1950年10月

貯法・有効期間

貯法

冷所保存

有効期間

4年

基準名

日本薬局方

ジメルカプロール注射液

一般的名称

ジメルカプロール注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

バル筋注100mg「AFP」

1アンプル(1mL)中
有効成分ジメルカプロール(日局)
100mg(10W/V%)  
添加剤安息香酸ベンジル   200mg
ラッカセイ油   適量

3.2 製剤の性状

バル筋注100mg「AFP」

性状無色~淡黄色澄明の液で不快なにおいがある油性の注射剤

4. 効能又は効果

ヒ素・水銀・鉛・銅・金・ビスマス・クロム・アンチモンの中毒

5. 効能又は効果に関連する注意

鉄、カドミウム又はセレンの中毒の際には投与しないこと。これらの金属とジメルカプロールとの結合により毒性の増強をみることがある。

6. 用法及び用量

ジメルカプロールとして通常成人1回2.5mg/kgを第1日目は6時間間隔で4回筋肉内注射し、第2日目以降6日間は毎日1回2.5mg/kgを筋肉内注射する。
重症緊急を要する中毒症状の場合は、1回2.5mg/kgを最初の2日間は4時間ごとに1日6回、3日目には1日4回、以降10日間あるいは回復するまで毎日2回筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。ジメルカプロール-金属複合体の尿中への排泄が遅延することがある。

9.3 肝機能障害患者

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。ジメルカプロール-金属複合体の胆汁中への排泄が遅延することがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

投与後一過性の発熱を伴うことがある。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

発疹等

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    悪心・嘔吐、頭痛、口唇・口腔・咽頭・眼の灼熱感、流涙・流涎、筋肉痛、胸部の圧迫感、振戦、血圧上昇等があらわれることがある。また、ときに昏睡又は痙攣があらわれることがある。

  2. 13.2 処置

    昏睡又は痙攣があらわれた場合は、アドレナリン、エフェドリン、抗ヒスタミン薬等の投与が症状を緩解するとの報告がある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与前の注意

保存中に結晶が析出した場合は、室温で溶解して使用すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 筋肉内にのみ注射すること。
  2. 14.2.2 筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
    • くりかえし注射する場合には、左右交互に注射するなど、同一部位を避けること。特に小児等には注意すること。
    • 神経走行部位を避けるよう注意すること。
    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

ヒトに治療量を筋肉内注射した場合、0.5~2時間で最高血中濃度に達し、4時間後にはその約半分に減じ、6~24時間で完全に代謝されて排泄された1)

16.3 分布

ラットに35S-ジメルカプロール32mgを筋肉内注射し、1時間後の組織内濃度を調べると、腎臓、肝臓、小腸で血液よりも高い濃度を示した2)

16.4 代謝

ジメルカプロールの注射により、尿中のグルクロン酸が増加するが、これは体内に入ったジメルカプロールの一部がグルクロン酸抱合体に代謝されて排泄されるためと考えられる1)

16.5 排泄

ラットに35S-ジメルカプロール63mg/kgを皮下、筋肉内、腹腔内に注射し、経日的に尿中代謝物を分画した場合、投与法による各分画への影響は少なく、大部分が尿中へ中性イオウとして排泄された2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    重金属中毒患者61例を対象にした臨床試験において、82.0%(50例)[ヒ素中毒77.1%(37例)、水銀中毒100%(6例)等]に解毒効果が認められている。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

諸種のチオール化合物は、金属と安定に結合するが、ジメルカプロールも金属イオンに対する親和性が強く、体内の諸酵素のSH基と金属イオンの結合を阻害する作用を現し、既に結合が起こっている場合には、金属と結合して体外への排泄を促進し、阻害されていた酵素の活性を賦活する効果を現す。
酵素を再賦活化できる程度は時間経過に伴って低下するので、本剤による治療は中毒の初期に処置すれば極めて効果的である。
本剤は、ヒ素、水銀、鉛、銅などの解毒に有効であるが、金、ビスマス、クロム、アンチモンの中毒による毒性も低下させる。カドミウム又はウラニウムには無効である3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ジメルカプロール(Dimercaprol)

化学名

(2RS)-2,3-Disulfanylpropan-1-ol

分子式

C3H8OS2

分子量

124.23

性状

無色~微黄色の液で、メルカプタンようの不快なにおいがある。
メタノール又はエタノール(99.5)と混和する。
ラッカセイ油にやや溶けやすく、水にやや溶けにくい。
旋光性を示さない。

化学構造式

22. 包装

1mL[10アンプル]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部

〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号

TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

アルフレッサ ファーマ株式会社

大阪市中央区石町二丁目2番9号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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