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日本薬局方
シロップ用ペミロラストカリウム
通常、小児にはペミロラストカリウムとして1回0.2mg/kgを1日2回、朝食後及び就寝前に、用時溶解して経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。年齢別の標準投与量は、通常、下記の用量を1回量とし、1日2回朝食後及び就寝前に、用時溶解して経口投与する。
年 齢
ドライシロップ1回投与量
1歳以上5歳未満
0.5g(ペミロラストカリウムとして2.5mg)
5歳以上11歳未満
1.0g(ペミロラストカリウムとして5.0mg)
11歳以上
2.0g(ペミロラストカリウムとして10.0mg)
通常、小児にはペミロラストカリウムとして1回0.1mg/kgを1日2回、朝食後及び就寝前に、用時溶解して経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。年齢別の標準投与量は、通常、下記の用量を1回量とし、1日2回朝食後及び就寝前に、用時溶解して経口投与する。
0.25g(ペミロラストカリウムとして1.25mg)
高齢者への本剤の投与により副作用があらわれた場合は、減量(例えば半量)又は休薬するなど注意すること。
本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で大量投与により、胎児発育遅延が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
0.1~5%未満
0.1%未満
過敏症
――
発疹、そう痒、蕁麻疹、浮腫(顔面、四肢等)、湿疹、顔面潮紅
精神神経系
眠気
倦怠感、頭痛、頭がボーッとする
消化器
腹痛、嘔気
下痢、口渇、便秘、食欲不振、胸やけ、胃もたれ感、嘔吐、口内炎
血 液
貧血、血小板増加
肝 臓
ALT上昇、AST上昇
γ-GTP上昇、Al-P上昇
腎 臓
蛋白尿、BUN上昇
泌尿器
頻尿、血尿等の膀胱炎様症状
その他
全身関節痛、鼻腔乾燥感、鼻痛
本剤は他剤と配合し液剤とした場合には、pHの変化により沈殿が生じることがあるので配合を避けること。
小児の気管支喘息患者6例(7~13歳、体重19~35kg)にペミロラストカリウム0.2mg/kgを食後経口投与したところ、投与後1.5時間で最高血漿中濃度(Cmax)0.682μg/mLに達し、半減期(T1/2)は4.12時間であった1)。
ペミロラストカリウム5mg錠、10mg錠及びドライシロップの生物学的同等性試験を12名の健康成人男子を対象として行った結果、3製剤は生物学的に同等であった2)。
小児の気管支喘息患者6例(7~13歳、体重19~35kg)にペミロラストカリウム0.2mg/kgを食後経口投与したところ、投与後12時間以内に投与量の約70%が尿中に排出され、その大部分はグルクロン酸抱合体であった1)。
小児気管支喘息患者を対象に体重区分ごとに低用量あるいは高用量を無作為に割り付け、ペミロラストカリウム5mg/日、10mg/日又は20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)は低用量群(0.349mg/kg/日以下)でやや有用以上87.7%(71/81例)、高用量群(0.350mg/kg/日以上)でやや有用以上82.6%(71/86例)であった。副作用発現頻度は低用量群0%(0/87例)、高用量群3.2%(3/93例)であり、副作用は嘔気、蕁麻疹、AST上昇が各0.6%(1/180例)であった3)。
小児気管支喘息患者を対象に体重区分ごとにペミロラストカリウム5mg/日、10mg/日、20mg/日を1日2回、又はトラニラスト57mg/日、81mg/日、114mg/日、162mg/日、213mg/日、267mg/日を1日3回6週間経口投与した。ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し有意に有用率注1)が高かった。ペミロラストカリウム群の副作用発現頻度は1.8%(2/111例)であり、副作用はAST上昇0.9%(1/111例)及び判定不能1例であった。一方、トラニラスト群3.7%(4/109例)であった4)。
投与群
Fisher
U検定
ペミロラスト群
トラニラスト群
n
108
102
有用率注1)(%)、(例数)
極めて有用
16.7(18)
7.8(8)
p=0.0607
p=0.0049
有用以上
63.0(68)
45.1(46)
p=0.0125
やや有用以上
81.5(88)
70.6(72)
p=0.0752
小児気管支喘息患者を対象に体重区分に従いペミロラストカリウム5mg/日、10mg/日又は20mg/日を1日2回24週間経口投与した。有用率注1)は投与6週間でやや有用以上88.6%(70/79例)、投与24週間でやや有用以上93.3%(42/45例)であった。副作用発現頻度は1.3%(1/79例)で、副作用は嘔吐1.3%(1/79例)であった5),6)。
小児気管支喘息患者を対象に体重区分に従いペミロラストカリウム5mg/日、10mg/日又は20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上92.6%(25/27例)であった。副作用発現頻度は3.3%(1/30例)で、副作用は腹痛3.3%(1/30例)であった7)。
小児アレルギー性鼻炎患者を対象に体重区分ごとに低用量あるいは高用量を無作為に割り付け、ペミロラストカリウム2.5mg/日、5mg/日、10mg/日又は20mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注2)は低用量群(平均投与量0.185mg/kg/日)でやや有用以上94.7%(36/38例)、高用量群(平均投与量0.387mg/kg/日)でやや有用以上92.6%(25/27例)であった。副作用発現頻度は低用量群2.5%(1/40例)、高用量群0%(0/30例)であり、副作用は下痢が1.4%(1/70例)であった8)。
イノシトールリン脂質代謝を阻害することにより、ケミカルメディエーターの遊離に重要な要素である細胞外Ca2+の流入と細胞内Ca2+の遊離を強く抑制し、また同時に、アラキドン酸遊離も阻害することが、ラット肥満細胞において認められている。更にホスホジエステラーゼ阻害に基づくc-AMP増加作用の関与も示唆されている9),10),11)。
ヒト肺組織、鼻粘膜擦過片、末梢白血球、ラット腹腔浸出細胞、肺組織、モルモット肺組織からのヒスタミン、ロイコトリエン(B4、D4、SRS-A)、プロスタグランジンD2、トロンボキサンA2、PAFの遊離を用量依存的に抑制する(in vitro)9),10),11),12),13),14),15)。
ヒト好酸球のPAF刺激による遊走を抑制し、ヒト好酸球からのロイコトリエンC4、ECP遊離を抑制するほか、モルモット好酸球からのEPO、活性酸素遊離を抑制する(in vitro)16),17)。
ラット及びモルモットの受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応を抑制する。また、ラット及びモルモットでの実験的喘息・鼻炎を抑制する13),18),19)。
ペミロラストカリウム(Pemirolast Potassium)
Monopotassium 5-(9-methyl-4-oxo-4H-pyrido[1,2-a]pyrimidin-3-yl)-1H-tetrazol-1-ide
C10H7KN6O
266.30
淡黄色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。水酸化カリウム試液に溶ける。
約322℃(分解)
0.5g×200[4連包×50]1g×200[4連包×50]100g[プラスチック瓶、バラ、乾燥剤入り]500g[プラスチック瓶、バラ、乾燥剤入り]
1) 黒沼忠由樹 他:診療と新薬.1990;27:1961-1965
2) 西野晴夫 他:薬理と治療.1992;20:869-877
3) 三河春樹 他:小児科臨床.1990;43:1785-1799
4) 馬場 實 他:小児科臨床.1990;43:2477-2484
5) 三河春樹 他:基礎と臨床.1990;24:8085-8092
6) 市村登寿 他:小児科臨床.1991;44:401-407
7) 馬場 實 他:小児科臨床.1991;44:1071-1093
8) 馬場駿吉 他:耳鼻咽喉科展望.1995;38:657-676
9) Fujimiya,H.et al.:Int Arch Allergy Appl Immunol.1991;96:62-67
10) Fujimiya,H.et al.:アレルギー.1994;43:142-151
11) Yanagihara,Y.et al.:Jpn J Pharmacol.1988;48:103-112
12) 川島敏男 他:アレルギー.1988;37:438-447
13) Yanagihara,Y.et al.:Jpn J Pharmacol.1989;51:83-92
14) Kawashima,T.et al.:応用薬理.1993;46:265-271
15) 大塚博邦 他:薬理と治療.1992;20:4081-4087
16) Kawashima,T.et al.:Int Arch Allergy Appl Immunol.1994;103:405-409
17) 高田秀之 他:アレルギー.1992;41:1187
18) Yanagihara,Y.et al.:Jpn J Pharmacol.1988;48:91-101
19) 鈴木義裕 他:応用薬理.1992;44:675-678
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