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処方箋医薬品注)
条件付き早期承認品目
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
エクソン53スキッピングにより治療可能なジストロフィン遺伝子の欠失が確認されているデュシェンヌ型筋ジストロフィー
通常、ビルトラルセンとして80mg/kgを週1回、1時間かけて静脈内投与する。
本剤の排泄が遅延するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。胚・胎児発生に関する試験は実施していない。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物における乳汁移行試験は実施していない。
低出生体重児、新生児、乳児又は4歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
5%以上
5%未満
循環器
BNP増加、駆出率減少
消化器
腹痛、下痢
皮膚
蕁麻疹
湿疹、発疹、毛髪変色
腎臓
NAG増加
β2ミクログロブリン増加
その他
発熱、インターロイキン濃度増加
注射部位紅斑、注射部位漏出
ピロガロールレッド法による尿蛋白検査で偽陽性を示すため、投与前か投与後24時間以降に測定すること(尿中に排泄される本剤との交差反応による)。
本剤は、独立したラインにより投与するものとし、生理食塩液以外の輸液や他の注射液等と同一ラインで投与しないこと。
日本人デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者16例に、ビルトラルセン40注1) 及び80mg/kg(各8例)を1時間かけて静脈内投与したときのビルトラルセンの薬物動態パラメータは以下のとおりであった。また、初回投与時と24週時で、いずれの薬物動態パラメータにも有意な差は認められなかった3)。
投与群
Cmax(μg/mL)
tmax(hr)
t1/2(hr)
AUC0-∞(μg・hr/mL)
40mg/kg
初回
147±34.5
0.75 [0.50, 1.00]
2.43±0.527
235±60.1
24週時
165±79
1.00 [0.50, 1.00]
2.00±0.700
241±93.2
80mg/kg
321±74.8
2.49±0.163
491±125
329±91
2.45±0.0799
508±111
各用量n=8、平均値±標準偏差、tmaxは中央値[最小値、最大値]
14C-ビルトラルセンの血清タンパクに対する結合率は、39.4~40.3%であった4)(in vitro)。
ビルトラルセンは、血清、肝由来試料(ミクロソーム及びS9)、DNase I及びPDE1により代謝を受けなかった5)(in vitro)。
日本人デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者8例にビルトラルセン80mg/kgを1時間かけて静脈内投与したとき、投与後24時間までに尿中へ未変化体として92.0~93.1%が排泄された3)。
ビルトラルセンはCYP3A4及びUGT1A1に対して弱い阻害作用を示した(Ki値はそれぞれ1.09及び0.642mmol/L)6),7)(in vitro)。また、ビルトラルセンはOATP1B1、OATP1B3、OAT3及びBCRPに対して弱い阻害作用を示した(IC50値はそれぞれ0.485、0.448、0.176及び1.97mmol/L)8)(in vitro)。
5歳以上13歳未満のデュシェンヌ型筋ジストロフィー男児患者に本剤40mg/kg注2)(8例)又は80mg/kg(8例)を週1回24週間静脈内投与した。投与開始12週後又は24週後における筋生検によるジストロフィン発現(ウェスタンブロット法)は次表のとおりであった。なお、試験に組み入れられた患者のジストロフィン遺伝子のエクソン欠失部位は、45-52欠失(6例)、48-52欠失(3例)、49-52欠失(2例)、50-52欠失(2例)及び52欠失(3例)であった。また、試験に組み入れられた患者のうち、歩行不能であった患者は3例であった。
評価時期
例数
ジストロフィン発現(平均値(標準偏差))a)
12週後
4
-1.205(3.262)
24週後
1.458(1.587)
0.755(1.024)
4.814(3.113)
a:正常対照に対する割合
副作用は40mg/kg群で37.5%(3/8例)、80mg/kg群で75.0%(6/8例)認められた。主な副作用は、脳性ナトリウム利尿ペプチド増加、駆出率減少、蕁麻疹、N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ増加、発熱、インターロイキン濃度増加(各2例)であった3)。,
歩行可能な4歳以上10歳未満のデュシェンヌ型筋ジストロフィーの男児患者に本剤40mg/kg(8例)又は80mg/kg(8例)を週1回20週間又は24週間静脈内投与した。投与開始24週後(うち3例は最初の4週間はプラセボを投与しているため20週後)における筋生検によるジストロフィン発現(ウェスタンブロット法)は次表のとおりであった。なお、試験に組み入れられた患者のジストロフィン遺伝子のエクソン欠失部位は、45-52欠失(7例)、47-52欠失(1例)、48-52欠失(3例)、49-52欠失(3例)及び50-52欠失(2例)であった。
8
5.4(2.40)
5.3(4.48)
副作用は認められなかった9)。,
ビルトラルセンはデュシェンヌ型筋ジストロフィーの原因遺伝子であるジストロフィンのエクソン53を標的とするアンチセンス核酸であり、ジストロフィンmRNA前駆体のエクソン53に結合し、エクソン53をスキッピングすることでアミノ酸読み取り枠を回復させ、機能的なジストロフィンタンパク質を発現させることにより、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する作用を示すと考えられている。
エクソン45-52又はエクソン48-52を欠失したデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者由来線維芽細胞から分化させた筋管細胞において、ジストロフィンmRNA前駆体のエクソン53スキッピング作用及びジストロフィンタンパク質の発現増加が認められた10),11)。
ビルトラルセン(Viltolarsen)(JAN)
all-P-ambo-[2',3'- Azanediyl -P,2',3'- trideoxy -P-(dimethylamino)-2',3'- seco](2'-N→5')(CCTCCGGTTC TGAAGGTGTT C)
C244H381N113O88P20
6924.82
本品は白色の粉末である。本品は水、生理食塩液及びジメチルスルホキシドに溶けやすく、エタノール(99.5)、1-オクタノール、アセトニトリル、メタノール、クロロホルム及びシクロヘキサンにほとんど溶けない。
B(n):5'末端からn番目の塩基(ただしB(21)は21番目の塩基を示す)塩基配列:CCTCCGGTTC TGAAGGTGTT C
凍結を避けること。
1) 非臨床安全性試験(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.6.6.3)
2) がん原性試験(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.4.4.8)
3) 国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.7.6.2)
4) 血清タンパク結合に関する検討(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.7.2.2)
5) 代謝に関する検討(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.7.2.2)
6) CYP阻害作用に関する検討(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.7.2.2)
7) UGT阻害作用に関する検討(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.7.2.2)
8) 薬物トランスポーター阻害作用に関する検討(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.7.2.2)
9) 海外第Ⅱ相試験(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.7.6.1)
10) エクソン45-52欠損DMD患者由来線維芽細胞を用いた検討(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.6.2.2.1)
11) エクソン48-52欠損DMD患者由来線維芽細胞を用いた検討(承認年月日:2020年3月25日、CTD 2.6.2.2.2)
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