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処方箋医薬品注)
高血圧症
通常、成人にはトランドラプリルとして1~2mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、重症高血圧症又は腎障害を伴う高血圧症の患者では0.5mgから投与を開始することが望ましい。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。
投与は低用量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。初回投与後一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。
定期的に腎機能検査を行うこと。
投与量を減らすか、又は投与間隔を延ばすなど経過を十分に観察すること。排泄の遅延により本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下及び腎機能を悪化させるおそれがある。
胆汁排泄能が低下しているため、活性代謝物の血中濃度が上昇するおそれがある。
*妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている1),2)。
*本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。
*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。,
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
低用量(例えば0.5mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。また、脳梗塞等が起こるおそれがある。
デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行
血圧低下、潮紅、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等の症状があらわれショックを起こすことがある。
陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、ブラジキニン産生が増大する。更にACE阻害剤はブラジキニンの代謝を阻害するため、ブラジキニンの蓄積が起こるとの考えが報告されている。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析
アナフィラキシーを発現することがある。
多陰イオン体であるAN69Ⓡにより血中キニン系の代謝が亢進し、ブラジキニン産生の増大をもたらし、更にACE阻害剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。
アリスキレンフマル酸塩
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物
**血管性浮腫があらわれるおそれがある。この薬剤を投与する場合は、本剤を少なくとも36時間前に中止すること。また、この薬剤の投与終了後に本剤を投与する場合は、36時間以上の間隔をあけること。
**相加的にブラジキニンの分解を抑制し、血管性浮腫のリスクを増加させる可能性がある。
カリウム保持性利尿剤
カリウム補給剤
血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること。
本剤のアンジオテンシンⅡ産生抑制によりアルドステロン分泌低下が起こり、血清カリウムの排泄を減少させると考えられている。(特に腎機能障害のある患者)
利尿降圧剤
初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、投与は低用量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行い、用量を調節するなど注意すること。利尿降圧剤を投与開始直後の患者では特に注意すること。
利尿降圧剤により血漿レニン活性が上昇した状態となり、本剤併用によりレニン・アンジオテンシン系がブロックされる結果、急激な血圧低下を起こすと考えられている。
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
レニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
リチウム
リチウム中毒(振戦、消化器愁訴等)が報告されているので、血中のリチウム濃度に注意すること。
ACE阻害剤は腎でのナトリウム再吸収を抑制するため、競合的にリチウムの再吸収が促進されて、リチウムの血中濃度が上昇すると考えられている。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
他のACE阻害剤との併用により、その降圧作用が減弱するとの報告がある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤はプロスタグランジン産生を抑制するため、ACE阻害剤のプロスタグランジン合成促進作用による血圧低下作用を減弱させると考えられている。
腎機能が悪化している患者では、更に腎機能が悪化するおそれがある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤はプロスタグランジン産生を抑制するため、腎血流量が低下すると考えられている。
カリジノゲナーゼ製剤
過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。
本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼ製剤のキニン産生作用により、血中キニン濃度が増大し血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。
降圧作用を有する薬剤
降圧作用が増強することがある。
相加的に降圧作用を増強させる。
**呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等の適切な処置を行うこと。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。
腎機能障害の急性増悪があらわれることがある。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
血液
白血球減少
貧血、血小板減少
腎臓
BUN、クレアチニンの上昇
過敏症
発疹、そう痒
蕁麻疹
精神神経系
頭痛、めまい
眠気
循環器
動悸
意識障害
消化器
嘔気、腹部不快感、腹部膨満感、便秘
嘔吐、下痢、腹痛
肝臓
AST、ALT、Al-P、LDH等の上昇
呼吸器
乾性の咳嗽
嗄声、息切れ、咽頭部刺激感等
その他
CKの上昇
血清カリウムの上昇、尿酸の上昇、ほてり、倦怠感
低血糖
主な症状は過度の血圧低下である。
生理食塩液の静脈内投与等の適切な処置を行うこと。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
健康成人各6名に本剤0.5、1、2及び4mg注1)を単回経口投与したとき、速やかに吸収され、活性体であるトランドラプリラートに加水分解された3)。
トランドラプリル
トランドラプリラート
tmax(h)
0.8~1.1
2.8~6.8
t1/2Ⅰ注2)(h)
1.3~2.5
5.8~29.6
t1/2Ⅱ注3)(h)
96.7~187.7
Cmax(ng/mL)
0.53~6.28
0.83~9.94
AUC(ng・h/mL)
0.92~9.36
22.84~85.83注4)
健康成人各8名における本剤1mgを1日1回、7日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータを次に示す4)。
単回投与
連続投与7日目
1.3
4.6
3.9
t1/2(h)
0.5
0.9
67.0
18.0
1.39
1.68
1.17
3.33
AUC0-24h(ng・h/mL)
1.96
2.32
21.50
49.57
投与3日目以降のトランドラプリラートの投与直前値はほぼ一定であった。
健康成人各6名に本剤0.5、1、2mg注1)を単回経口投与したとき、投与24時間までの尿中総排泄率は、7.3~16.3%と低く、主としてトランドラプリラートとして排泄された3)。サルにおいて、トランドラプリル(40μg/kg)を単回静脈内投与し排泄について検討した。投与8時間後までに尿中に59.4%、胆汁中に40.6%が排泄された(トランドラプリルとトランドラプリラートの合計)5)。
腎機能障害患者9例における本剤1mgを1日1回、7日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータを次に示す6),7)。,
1.8
2.2
11.3
5.6
3.3
45.0
16.6
1.89
1.54
2.48
6.69
6.34
6.00
44.35
106.61
軽症・中等症本態性高血圧症患者を対象とした二重盲検比較試験(単独療法)の結果、本剤の有効性が認められた。また、二重盲検比較試験及び一般臨床試験では、総計492例で降圧効果が評価され、試験成績は、次のとおりであった8),9),10),11),12),13),14),15),16),17)。
対象
例数
‘下降’以上の例数(降圧率)
軽症・中等症本態性高血圧(単独療法)
337
242(71.8%)
軽症・中等症本態性高血圧(併用療法)
89
72(80.9%)
重症高血圧症
30
25(83.3%)
腎障害を伴う高血圧症
36
23(63.9%)
計
492
362(73.6%)
トランドラプリルは吸収後、加水分解により活性体(トランドラプリラート)に変換され、血中及び組織中(血管等)のACEを阻害して昇圧物質であるアンジオテンシンⅡの生成を抑制することにより降圧作用を示す。また、ACEは降圧物質であるブラジキニンの分解酵素(キニナーゼⅡ)と同一酵素であることから、ブラジキニンの分解も同時に抑制し、これも一部降圧作用に関与していると考えられる。
本態性高血圧症患者に本剤1mgあるいは2mgを二重盲検法にて1日1回2週間経口投与し、携帯型自動血圧測定(ABPM)によって求められたトラフ/ピーク比(T/P比)は、75~100%であった22)(外国人データ)。
トランドラプリル(trandolapril)
(-)-(2S,3aR,7aS)-1-[(S)-N-[(S)-1-ethoxycarbonyl-3-phenylpropyl]alanyl]hexahydro-2-indolinecarboxylic acid
C24H34N2O5
430.54
白色の結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)、エタノール(99.5)又はテトラヒドロフランにやや溶けやすく、アセトニトリル又はジエチルエーテルに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。0.1N塩酸試液に溶ける。
123~126℃(分解)
アルミピローの開封後は湿気を避けて保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]
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