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本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、成人には1日4錠を朝夕2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
4週間で効果の認められない場合は漫然と投薬を続けないよう注意すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(自律神経機能)が低下している。
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
過敏症
発疹
蕁麻疹、そう痒
消化器
胃部不快感、悪心・嘔気、食欲不振
下痢・軟便、胃痛、口渇、腹部膨満感、便秘、口内炎、胃重感、胃部膨満感、腹痛、放屁過多、消化不良、胸やけ、胃のもたれ感、胃腸障害、嘔吐
精神神経系
−
眠気、めまい・ふらつき、頭痛・頭重感
その他
全身倦怠感、浮腫、熱感、動悸、皮膚感覚の異常
本剤はCYP1A2、CYP2A6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP4A11の基質となる種々の薬物の代謝に影響を与えないこと、またCYP2E1、CYP3A4により代謝される併用薬物との相互作用が起こる可能性は極めて低いことが示唆されている(in vitro試験)。1)
二重盲検比較試験7編を含む国内で実施された24編の臨床試験報告の概要は下記の通りであった。2),3),4),5),6),7),8)
疾患名
有効以上
帯状疱疹後神経痛(n=101)腰痛症(n=617)頸肩腕症候群(n=242)肩関節周囲炎(n=55)変形性関節症(n=69)
40%56%51%40%51%
ノイロトロピン投与群
プラセボ投与群
ケトプロフェン投与群
検定(注)
帯状疱疹後神経痛
40%(n=101)
17%(n=104)
P<0.01x2検定
腰痛症
51%(n=59)
31%(n=61)
P<0.05x2検定
腰痛性疾患基礎薬:イブプロフェン
57%(n=101)
40%(n=100)
P<0.05Fisher's検定
頸肩腕症候群
52%(n=84)
30%(n=80)
腰痛症頸肩腕症候群
52%(n=125)
34%(n=122)
44%(n=117)
(注)ノイロトロピン群とプラセボ群の比較
本剤の作用機序として、中枢性鎮痛機構であるモノアミン作動性下行性疼痛抑制系の活性化作用、侵害刺激局所における起炎物質であるブラジキニンの遊離抑制作用、末梢循環改善作用等が考えられる。
ラット足趾に侵害刺激(圧刺激)を加えると、刺激局所にブラジキニン(BK)やプロスタグランジンE2(PGE2)等が増加する。この試験系に本剤10~50NU/kgを単回経口投与すると、PGE2遊離には影響を及ぼさなかったが、BK遊離を用量依存的に抑制した。一方、インドメタシンはPGE2遊離を抑制したが、BK遊離には影響を及ぼさなかった。14)
整形外科領域における有痛性患者の患部皮膚温に対する本剤の効果をサーモグラフィーで評価した。本剤2錠(8NU)の経口投与により、患部皮膚温の低下を改善し(健側・患側の温度差縮小)、患部冷温域により強く作用する選択効果が示唆された。15)
本剤は、非ステロイド性消炎鎮痛剤やオピオイドと異なり、プロスタグランジン産生系やオピオイド系に作用せず、正常動物を用いた鎮痛薬評価系よりも痛覚過敏モデルとされるSARTストレス(反復寒冷負荷)動物、CCI(慢性絞扼性神経損傷)ラットやSNL(脊髄神経結紮)マウスに対して優れた効果を示す。また、末梢侵害刺激局所において、起炎物質であるブラジキニンの遊離抑制作用を示し、これらは本剤の薬効薬理における特長をなす。11),13),14),18),19),20),21),22)
動物の飼育温度を昼間は1時間ごとに室温(24℃)と低温(マウス4℃、ラット−3℃)に変化させ、夜間は低温で飼育する(SARTストレス)と、4日目以降から安定した痛覚閾値の低下が認められ、痛覚過敏モデルとなる。このSARTストレスマウスに本剤を単回経口投与すると、用量依存的な鎮痛効果が認められ、その鎮痛効力(ED50値)は207NU/kg(NU:ノイロトロピン単位)で、正常動物の場合(617NU/kg)より強かった。23)また、本剤の連日経口投与により、SARTストレスマウスの痛覚過敏が用量依存的に抑制された。そのED50値は単回投与の場合より小さく、7日目で76NU/kgとなり、本剤の反復投与により鎮痛効力が増大した。一方、SARTストレスマウスの痛覚過敏は、インドメタシン等の非ステロイド性消炎鎮痛剤ではほとんど改善されなかった。24)
ラットの坐骨神経を縫合糸(chromic gut)で緩く結紮すると、数日後から痛覚過敏が惹起される。このCCI術後14日目の痛覚過敏ラットに、本剤100NU/kgを単回腹腔内投与すると、温熱性及び機械刺激性痛覚過敏が抑制された。更に、本剤50NU/kgを術後7日目から1週間、連日腹腔内投与すると、投与終了から2週間にわたって効果が持続し、CCI処置による温熱性痛覚過敏を改善した。21)また、CCIモデルにおける痛覚過敏の発症に対する本剤の効果を検討した。CCI術日の翌日から10日間、本剤100又は200NU/kg/dayの連日腹腔内投与により、CCI処置による温熱性痛覚過敏の発症を用量依存的に抑制した。22)
マウスの第5腰椎神経を絹糸できつく結紮すると、数日後から痛覚過敏とアロディニアが惹起される。このSNL術後7日目のマウスに、本剤50~200NU/kgを単回腹腔内投与すると、温熱性及び機械刺激性痛覚過敏、及びアロディニアが用量依存的に抑制された。13)
アルミピロー開封後は、防湿・遮光をして保存すること。光により退色する可能性がある。
PTP包装(乾燥剤入り):100錠(10錠×10)280錠(28錠×10)500錠(10錠×50)1,000錠(10錠×100)
1) 細江大上ほか:医薬品研究,2007;38(8):369
2) 山村秀夫ほか:医学のあゆみ,2007;147:651
3) 小野啓郎ほか:薬理と治療,2007;9:2017
4) 中川正ほか:薬理と治療,2007;9:2027
5) 小野啓郎ほか:薬理と治療,2007;10:5813
6) 中川正ほか:薬理と治療,2007;10:5833
7) 小野啓郎ほか:基礎と臨床,2007;21:837
8) 三浦隆行ほか:基礎と臨床,2007;20:9089
9) Hata, T. et al.:J. Pharmacol., 2007;48:165
10) Ohara, H. et al.:Gordon and Breach Science, New York, 1992;P791
11) Kawamura, M. et al.:Life Sciences, 2007;62:2181
12) 社内資料:SARTストレスラットにおけるワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液の鎮痛効果に及ぼすモノアミン作動性下行性疼痛抑制系神経の化学的除神経による影響
13) Suzuki, T. et al.:Anesthesia & Analgesia, 2007;101:793
14) Ohara, H. et al.:Eur. J. Pharmacol., 2007;157:93
15) 本村喜代二ほか:Biomedical Thermology,2007;8:188
16) Nishimoto, S. et al.:Biologicals, 2016;44:206
17) Matsuoka, H. et al.:International Journal of Molecular Sciences, 2007;19:516
18) 喜多富太郎ほか:日薬理誌,2007;72:573
19) Hata, T. et al.:Japan J. Psychosom. Med., 2007;24:257
20) Yoneda, R. et al.:Gordon and Breach Science, New York, 1992;P767
21) Toda, K. et al.:Life Sciences, 2007;62:913
22) Saleh, M. R. et al.:Life Sciences, 2007;63:1931
23) 呉晃一郎ほか:基礎と臨床,2007;15:2459
24) 浪松昭夫ほか:応用薬理,2007;32:599
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