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劇薬
麻薬
処方箋医薬品注)
中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
通常、成人にはオキシコドン塩酸塩(無水物)として1日10~80mgを4回に分割経口投与する。なお、症状に応じて適宜増減する。
本剤の投与開始前のオピオイド鎮痛薬による治療の有無を考慮して初回投与量を設定することとし、既に治療されている場合にはその投与量及び鎮痛効果の持続を考慮して副作用の発現に注意しながら適宜投与量を調節すること。
本剤投与開始後は患者の状態を観察し、適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調整を行うこと。2.5mgから5mgへの増量の場合を除き増量の目安は、使用量の25~50%増とする。
連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、患者の状態を観察しながら慎重に行うこと。,
本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。,
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。治療期間の延長を来すおそれがある。
循環不全を増強するおそれがある。
呼吸抑制を増強するおそれがある。
呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。
循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。
呼吸抑制を起こしたときアシドーシスを増悪させるおそれがある。
呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。
呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。
依存性を生じやすい。
症状が増悪するおそれがある。
排尿障害を増悪することがある。
消化管運動を抑制する。
痙攣を誘発するおそれがある。
オッジ筋を収縮させ症状が増悪することがある。
連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。
排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。
代謝が遅延し副作用があらわれるおそれがある。
本剤投与中は授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い。
本剤の鎮痛作用を減弱させることがある。また、退薬症候を起こすことがある。
μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される。
臨床症状:呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある。措置方法:減量するなど慎重に投与すること。
相加的に中枢神経抑制作用を増強させる。
クマリン系抗凝血剤の作用が増強されることがあるので投与量を調節するなど慎重に投与すること。
機序は不明である。
臨床症状:麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こることがある。
相加的に抗コリン作用を増強させる。
ブプレノルフィン、ペンタゾシン等は本剤の作用するμ受容体の部分アゴニストである。
,,
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
CYP3A4を介する本剤の代謝が阻害される。
CYP3A4誘導作用を有する薬剤
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱する可能性がある。なお、これらの薬剤の中止後に、本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
CYP3A4を介する本剤の代謝が促進される。
顔面蒼白、血圧低下、呼吸困難、頻脈、全身発赤、血管浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
連用により薬物依存を生じることがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、痙攣、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫、動悸等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。,,
息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。,,
炎症性腸疾患の患者に投与した場合、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告がある。
AST、ALT、Al-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。
5%以上
5%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹
循環器
低血圧
不整脈、血圧変動、起立性低血圧、失神
精神神経系
眠気(16.9%)、傾眠、眩暈
頭痛・頭重感、不眠
*発汗、幻覚、意識障害、しびれ、筋れん縮、焦燥、不安、異夢、悪夢、興奮、視調節障害、縮瞳、神経過敏、感覚異常、痙攣、振戦、筋緊張亢進、健忘、抑うつ、感情不安定、多幸感、思考異常、構語障害、痛覚過敏注1)、アロディニア
消化器
便秘(26.8%)、嘔気(16.9%)、嘔吐
下痢、食欲不振、胃不快感、口渇
**腹痛、おくび、鼓腸、味覚異常、嚥下障害、オッジ筋の機能不全
その他
そう痒感、発熱、倦怠感、血管拡張(顔面潮紅、熱感)、呼吸困難
悪寒、頭蓋内圧の亢進、脱力感、胸部圧迫感、排尿障害、尿閉、脱水、無月経、性欲減退、勃起障害、浮腫、皮膚乾燥
呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤な眩暈、嗜眠、心拍数の減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。
麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する。なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はオキシコドンのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する。,
がん疼痛患者を対象に、オキシコドン塩酸塩散2.5mg、5mgを食後単回経口投与したときの、オキシコドン及びノルオキシコドンの薬物動態パラメータは下記の通りである1)。
投与量
例数
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
AUC0-6(ng・hr/mL)
t1/2(hr)
2.5mg
オキシコドン
18
6.80±1.89
1.9±1.4
28.3±6.4
6.0±3.9
ノルオキシコドン
2.32±1.18
2.1±1.4
9.59±5.26
−
5mg
16注)
13.7±4.8
1.7±1.3
53.2±20.0
4.5±2.3
5.28±1.91
1.8±1.2
23.8±9.5
(測定法:化学発光検出HPLC)平均値±標準偏差注):1.5時間のみ15例
オキシコドン内服液2.5mg「日本臓器」1包とオキノーム散1包(オキシコドン塩酸塩として2.5mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中オキシコドン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、生物学的同等性の判定基準log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-24hr(ng・hr/mL)
Tmaxa)(hr)
T1/2(hr)
オキシコドン内服液2.5mg「日本臓器」
24.67±5.01
7.22±1.62
0.75(0.5~2.5)
3.6±0.6
オキノーム®散2.5mg
24.50±5.66
7.61±1.99
0.75(0.5~1.75)
3.5±0.6
n=22、平均値±標準偏差a)中央値(最小値~最大値)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
オキシコドン内服液20mg「日本臓器」1包とオキノーム散1包(オキシコドン塩酸塩として20mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中オキシコドン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、生物学的同等性の判定基準log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
オキシコドン内服液20mg「日本臓器」
176.63±34.80
56.68±13.23
0.50(0.5~3)
4.0±0.5
オキノーム®散20mg
189.72±43.68
57.42±15.99
0.50(0.5~6)
4.0±0.4
n=21、平均値±標準偏差a)中央値(最小値~最大値)
オキシコドン塩酸塩の健康成人9例でのバイオアベイラビリティは約60%であった。また、がん患者12例でのバイオアベイラビリティは平均87%であった(外国人データ)3),4)。
健康成人22例においてオキシコドン塩酸塩内用液剤20mgを単回経口投与したときの食事の影響について評価したところ、空腹時に比べ高脂肪食摂取後でCmaxは約80%に低下し、AUCは約1.2倍に増大した(外国人データ)5)。
[3H]-オキシコドン塩酸塩水和物をラットに投与したとき、速やかに全身に分布し、ほとんどの組織で投与約1時間後に最高濃度を示し、その後速やかに低下した。作用部位である脳内における半減期は49時間であった6)。
オキシコドン塩酸塩とアセトアミノフェンの合剤を授乳婦6例に経口投与したとき、母乳への移行が認められ、そのときの投与0.25~12時間後におけるオキシコドン塩酸塩濃度の乳汁/血漿中濃度の平均比率は3.4であった(外国人データ)7)。
健康成人9例にオキシコドン塩酸塩0.28mg/kgを経口投与したとき、投与後24時間までの尿中に投与量の5.5±2.5%(平均値±標準偏差)が未変化体として、また、2.3±5.5%がオキシコドンの抱合体として排泄された。また、尿中にはノルオキシコドンとオキシモルフォン抱合体も排泄された(外国人データ)3)。
腎障害者12例(クレアチニンクリアランス:60mL/min未満)にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、AUC並びにCmaxはそれぞれ健康成人の約1.6倍及び1.4倍であった。腎障害者の鎮静作用は健康成人に比べて増加傾向を示した(外国人データ)9)。
肝障害者12例にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、AUC並びにCmaxはそれぞれ健康成人の約2倍及び約1.5倍と有意に高く、薬力学的評価項目を増強させる傾向がみられた(外国人データ)10)。
健康高齢者(65~79歳)、健康非高齢者(21~45歳)各14例にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、薬物動態に関しては高齢者と非高齢者との間に差は認められなかった(外国人データ)11)。
健康成人男女各14例にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、女性では、Cmax並びにAUCが、いずれも男性より約1.4倍高かった(外国人データ)11)。
承認時における一般臨床試験での中等度から高度のがん疼痛を有する患者に対する臨床試験成績の概要を以下に示す。
本剤投与による疼痛コントロール達成状況を評価したところ、90%以上の疼痛コントロール達成率が得られた1)。
治療開始前のオピオイド系鎮痛剤の使用状況
疼痛コントロール達成例数/評価対象例数
疼痛コントロール達成率(%)
あり
39/43
90.7
なし
22/23
95.7
合計
61/66
92.4
本剤投与開始24時間後及び本剤投与終了時の疼痛強度は、本剤投与前に比べて有意に改善していた。なお、疼痛強度の評価は患者自身による4段階評価(評点:0=なし「痛くない」、1=軽度「少し痛い」、2=中等度「痛い」、3=高度「非常に痛い」)で行った1)。
観察時期
評価症例数
疼痛強度評点(平均値±標準偏差)
p値注)
投与前
66
1.4±0.8
投与開始24時間後
65
1.0±0.7
<0.0001
投与終了時
61
0.8±0.4
注):投与前に対するWilcoxon符号付き順位検定によるp値。投与開始24時間後及び投与終了時で疼痛強度が「不明」例は除いた。
オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠の定時投与時に発現する突発性疼痛に対して、オキシコドン塩酸塩水和物散を臨時追加投与したところ、レスキュードーズ有効性解析対象集団20例について、投与1時間後の疼痛強度(CAT)は本剤投与前に比べて有意に軽減した。また、投与1時間後の鎮痛効果についても有効率注2)は80%であった。鎮痛効果の発現注3)は投与15分以内から認められ、30分以内に85%の患者において効果が認められた。有効性解析対象集団のうちレスキュードーズが実施された49例について、副作用発現頻度は83.7%(41/49例)であった。主な副作用は、便秘40.8%(20/49例)、嘔気36.7%(18/49例)、眠気24.5%(12/49例)、嘔吐20.4%(10/49例)、食欲不振14.3%(7/49例)、傾眠12.2%(6/49例)、めまい10.2%(5/49例)であった17)。
モルヒネと同様にμオピオイド受容体を介して鎮痛作用を示すものと考えられる。
鎮痛作用についてモルヒネ硫酸塩を対照薬として検討した。マウスのHot plate法、Tail pressure法、酢酸ライジング法及びラットのTail flick法(いずれも経口投与)を用いて検討した結果、オキシコドン塩酸塩はモルヒネ硫酸塩よりED50値で3~6倍、効力比で3~5倍強い鎮痛作用を示した18)。
試験法
動物種
ED50(95%信頼限界)(mg/kg)
オキシコドン塩酸塩
モルヒネ硫酸塩
Hot plate法
マウス
3.2(0.9−5.3)
15.6(8.6−21.9)
Tail pressure法
3.5(2.7−4.5)
8.9(4.8−12.7)
酢酸ライジング法
2.3(1.6−4.0)
7.0(4.6−15.6)
Tail flick法
ラット
3.8(1.8−5.5)
21.6(19.2−24.2)
オキシコドン塩酸塩水和物(Oxycodone Hydrochloride Hydrate)(JAN)
(5R)-4,5-Epoxy-14-hydroxy-3-methoxy-17-methylmorphinan-6-one monohydrochloride trihydrate
C18H21NO4・HCl・3H2O
405.87
白色の結晶性の粉末である。水、メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、無水酢酸に溶けにくい。1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.8~5.8である。光によって変化する。
オキシコドン内服液2.5mg「日本臓器」:20包(10包×2)
オキシコドン内服液5mg「日本臓器」:20包(10包×2)
オキシコドン内服液10mg「日本臓器」:20包(10包×2)
オキシコドン内服液20mg「日本臓器」:20包(10包×2)
1) 第Ⅲ相試験、オープンラベル試験(オキノーム散0.5%:2006年10月20日承認、CTD2.5.4.1)
2) 社内資料:オキシコドン内服液の生物学的同等性試験
3) Pöyhiä, R. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1992;33:617-21
4) Leow, K. P. et al.:Clin. Pharmacol. Ther. 1992;52:487-95
5) 食事の影響試験(オキノーム散0.5%:2006年10月20日承認、CTD2.7.2.2.4.1)
6) ラットにおける組織分布(オキシコンチン錠5mg/10mg/20mg/40mg:2003年4月16日承認、申請資料概要ヘ.2.(2)1))
7) Marx, C. M. et al.:Drug Intell. Clin. Pharm. 1986;20:474
8) 肝代謝酵素(オキシコンチン錠5mg/10mg/20mg/40mg:2003年4月16日承認、申請資料概要ヘ.2.(3))
9) 腎機能障害者における薬物動態(オキシコンチン錠5mg/10mg/20mg/40mg:2003年4月16日承認、申請資料概要ヘ.3.(1)6))
10) 肝機能障害者における薬物動態(オキシコンチン錠5mg/10mg/20mg/40mg:2003年4月16日承認、申請資料概要ヘ.3.(1)7))
11) 高齢者における薬物動態(オキシコンチン錠5mg/10mg/20mg/40mg:2003年4月16日承認、申請資料概要ヘ.3.(1)5))
12) 国内第Ⅲ相試験、有効性及び安全性の概要(オキファスト注10mg/50mg:2012年1月18日承認、申請資料概要2.5.5.5)
13) Hagelberg, N. M. et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 2009;65:263-71
14) Nieminen, T. H. et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 2010;66:977-85
15) Liukas, A. et al.:J. Clin. Psychopharmacol. 2011;31:302-8
16) Nieminen, T. H. et al.:Anesthesiology. 2009;110:1371-8
17) 継続投与試験(オキノーム散0.5%:2006年10月20日承認、CTD2.7.6.8)
18) マウス、ラットにおける鎮痛作用(オキシコンチン錠5mg/10mg/20mg/40mg:2003年4月16日承認、申請資料概要ホ.1.(1))
日本臓器製薬株式会社 くすりの相談窓口
〒541-0046 大阪市中央区平野町4丁目2番3号
フリーダイヤル 0120-630-093電話 06-6233-6085FAX 06-6233-6087受付時間 9:00~17:00 土・日・祝日及び当社休日を除くホームページ https://www.nippon-zoki.co.jp/
本剤は厚生労働省告示第75号(平成24年3月5日付)に基づき、投薬量は1回30日分を限度とされている。
日本臓器製薬株式会社
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