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日本薬局方
アシクロビル眼軟膏
単純ヘルペスウイルスに起因する角膜炎
通常、適量を1日5回塗布する。なお、症状により適宜回数を減じる。
5%以上
5%未満
頻度不明
眼
びまん性表在性角膜炎(27.5%)
眼瞼炎、一過性刺激
結膜炎、角膜潰瘍、結膜びらん
皮膚
接触皮膚炎
過敏症
血管浮腫、蕁麻疹
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
健康成人10例の片眼に3%アシクロビル眼軟膏を1日5回、14日間連続投与したとき、最終投与後の血漿中アシクロビル濃度は検出限界未満(<0.23μg/mL)であった2)。
白内障患者25眼に、アシクロビル眼軟膏を5時間毎に4~6回投与した後の房水中アシクロビル濃度は、平均1.7μg/mLであった(外国人データ)3)。注)本剤の効能・効果は単純ヘルペスウイルスに起因する角膜炎である。
単純ヘルペス性角膜炎患者を対象に、アシクロビル眼軟膏及びイドクスウリジン眼軟膏を1日5回、原則2週間投与した結果、有効率はアシクロビル眼軟膏群98.1%(53/54)、イドクスウリジン眼軟膏群81.8%(45/55)であり、アシクロビル眼軟膏群はイドクスウリジン眼軟膏群に対して有意に高かった。なお、7日目の治療により効果の兆候がないか、あるいは悪化する場合には治療法を変更した。アシクロビル眼軟膏群の副作用発現頻度は24.1%(13/54)であり、主な副作用は、びまん性表在性角膜炎22.2%(12/54)であった4)。
単純ヘルペス性角膜炎患者を対象に、アシクロビル眼軟膏を1日5回、原則2週間投与した結果、有効率は80%(20/25)であった。なお、7日目の治療により効果の兆候がないか、あるいは悪化する場合には治療法を変更した。副作用発現頻度は25.8%(8/31)であり、副作用は、全てびまん性表在性角膜炎であった5)。
アシクロビルは、単純ヘルペスウイルスが感染した細胞内に入ると、ウイルス性チミジンキナーゼにより一リン酸化された後、細胞性キナーゼによりリン酸化され、アシクロビル三リン酸(ACV-TP)となる。ACV-TPは正常基質であるdGTPと競合してウイルスDNAポリメラーゼによりウイルスDNAの3'末端に取り込まれると、ウイルスDNA鎖の伸長を停止させ、ウイルスDNAの複製を阻害する6),7),8),9),10),11)。アシクロビルリン酸化の第一段階である一リン酸化は感染細胞内に存在するウイルス性チミジンキナーゼによるため、ウイルス非感染細胞に対する障害性は低いものと考えられる12)。
アシクロビル眼軟膏3%「日点」とゾビラックス眼軟膏3%の効果を単純ヘルペスウイルスによる家兎実験的角膜ヘルペスモデルを用いて、治療効果をスコアにより評価した結果、両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された16)。
アシクロビル眼軟膏3%「日点」とゾビラックス眼軟膏3%の効果を単純ヘルペスウイルスによるマウス実験的角膜ヘルペスモデルを用いて、治療効果をスコアにより評価した結果、両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された17)。
アシクロビル(Aciclovir)
2-Amino-9-[(2-hydroxyethoxy)methyl]-1,9-dihydro-6H-purin-6-one
C8H11N5O3
225.20
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。水に溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。0.1mol/L塩酸試液又は希水酸化ナトリウム試液に溶ける。
5g[1チューブ]
1) Stahlmann R, et al.:Infection. 1987;15:261-262
2) 塩田洋 他:臨床眼科. 1982;36(11):1405-1414
3) Poirier RH, et al.:Arch Ophthalmol. 1982;100:1964-1967
4) 北野周作 他:眼科臨床医報. 1983;77(8):1273-1280
5) 西田輝夫 他:日本眼科紀要. 1983;34(5):1173-1178
6) Elion GB, et al.:Proc Natl Acad Sci USA. 1977;74(12):5716-5720
7) Fyfe JA, et al.:J Biol Chem. 1978;253(24):8721-8727
8) Miller WH, et al.:J Biol Chem. 1980;255(15):7204-7207
9) St Clair MH, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1980;18(5):741-745
10) Furman PA, et al.:J Virol. 1979;32(1):72-77
11) Furman PA, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1981;20(4):518-524
12) 第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店. 2021:C62-C68
13) Al-Hasani AM, et al.:J Antimicrob Chemother. 1986;18(Suppl.B):113-119
14) McLaren C, et al.:Am J Med. 1982;73(1A):376-379
15) Bauer DJ, et al.:Br J Ophthalmol. 1979;63:429-435
16) 社内資料:生物学的同等性試験Ⅰ
17) 社内資料:生物学的同等性試験Ⅱ
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