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放射性医薬品基準
ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液
処方箋医薬品注)
腎シンチグラムによる腎疾患の診断
通常,成人にはテクネチウム-99mとして37~185MBqを肘静脈に注射し,1時間以上の経過を待って,被検部をガンマカメラ又はスキャンナで撮影することにより,腎シンチグラムをとる。なお,投与量は,年齢,体重により適宜増減する。
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
頻度不明
過敏症
発疹,瘙痒感
循環器
血圧低下
その他
気分不良
血清クレアチニン値2.0mg/dLをこえない成人4例について試験した結果,本剤の血中クリアランス曲線は投与後1時間位まではほぼ1相性の指数関数的減少を示し(半減期:50±7分),投与後1~24時間までは2ないし3相性を示し,減少勾配は次第に緩やかになった1)。
MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。
吸収線量(mGy/37MBq)
全身
0.144
腎皮質
14.10
膀胱壁
0.148
肝臓
0.420
脾臓
0.630
卵巣
0.101
精巣
0.059
骨髄
0.152
累積尿中排泄率は最初の1時間で4.15±2.05%,15時間で19.10±0.57%であった1)。
腎疾患患者に腎シンチグラフィを実施し,得られた有効率(有効例数/症例数)は以下のとおりである2)。
疾患名
有効例数/症例数
有効率
腎腫瘍
35/35
100%
慢性腎炎
25/25
急性腎炎
19/19
腎奇形
24/24
腎盂腎炎
20/20
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
肘静脈内に投与された本剤は静注後速やかに腎尿細管上皮細胞によって摂取され,かつ高率(90%)に腎皮質に集積し,かなり長期間蓄積,停留する。のう腫や水腎の存在する場合,あるいは腫瘍によってFunctioning tubular massが圧排されている場合は,欠損像として形態異常を示す3),4)。
99mTcとして:・物理的半減期:6.0067時間・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)
本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。
185MBq(3mL)[1バイアル]
1) 石井靖,他:核医学,1976;13:7-16
2) 社内資料:臨床試験成績概要(承認年月日:1978年8月1日,申請添付資料概要X)
3) 鳥塚莞爾,他編:臨床核医学,南江堂,東京,1981;303
4) 木村和文,他:臨牀放射線,1977;22:315-319
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