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キドニーシンチTc-99m注

添付文書番号

4300401A1020_1_09

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2022年3月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

キドニーシンチTc-99m注

販売名コード

YJコード

4300401A1020

販売名英語表記

Kidneyscinti Tc-99m Injection

販売名ひらがな

きどにーしんち Tc-99m ちゅう

承認番号等

承認番号

15300AMZ00875000

販売開始年月

1979年4月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

製造日時から28時間

基準名

放射性医薬品基準

ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液

一般的名称

ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

キドニーシンチTc-99m注

有効成分1バイアル(3mL)中
ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)(検定日時において) 185MBq
2,3-ジメルカプトコハク酸 0.83mg  
添加剤1バイアル(3mL)中
無水塩化第一スズ 0.29mg,日本薬局方アスコルビン酸 0.53mg,日本薬局方生理食塩液,pH調整剤2成分

3.2 製剤の性状

キドニーシンチTc-99m注

外観無色澄明の液
pH2.0~3.5
浸透圧比約0.5(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

腎シンチグラムによる腎疾患の診断

6. 用法及び用量

通常,成人にはテクネチウム-99mとして37~185MBqを肘静脈に注射し,1時間以上の経過を待って,被検部をガンマカメラ又はスキャンナで撮影することにより,腎シンチグラムをとる。
なお,投与量は,年齢,体重により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

発疹,瘙痒感

循環器

血圧低下

その他

気分不良

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

血清クレアチニン値2.0mg/dLをこえない成人4例について試験した結果,本剤の血中クリアランス曲線は投与後1時間位まではほぼ1相性の指数関数的減少を示し(半減期:50±7分),投与後1~24時間までは2ないし3相性を示し,減少勾配は次第に緩やかになった1)

16.3 分布

  1. 16.3.1 血中から消失したRIがすべて腎臓に移行するものと仮定し,血中消失曲線と尿中排泄曲線から推定すると,1~2時間でほぼ50%が腎内に蓄積移行し,5時間以降ほぼ70%に達しプラトーを形成する1)
  1. 16.3.2 吸収線量

    MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。

    吸収線量(mGy/37MBq)

    全身

    0.144

    腎皮質

    14.10

    膀胱壁

    0.148

    肝臓

    0.420

    脾臓

    0.630

    卵巣

    0.101

    精巣

    0.059

    骨髄

    0.152

16.5 排泄

累積尿中排泄率は最初の1時間で4.15±2.05%,15時間で19.10±0.57%であった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    腎疾患患者に腎シンチグラフィを実施し,得られた有効率(有効例数/症例数)は以下のとおりである2)

    • 各種腎疾患
      腎腫瘍,慢性腎炎,急性腎炎,腎奇形,腎盂腎炎,他

      疾患名

      有効例数/症例数

      有効率

      腎腫瘍

      35/35

      100%

      慢性腎炎

      25/25

      100%

      急性腎炎

      19/19

      100%

      腎奇形

      24/24

      100%

      腎盂腎炎

      20/20

      100%

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

肘静脈内に投与された本剤は静注後速やかに腎尿細管上皮細胞によって摂取され,かつ高率(90%)に腎皮質に集積し,かなり長期間蓄積,停留する。のう腫や水腎の存在する場合,あるいは腫瘍によってFunctioning tubular massが圧排されている場合は,欠損像として形態異常を示す3),4)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1 ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)

核物理学的特性

99mTcとして:
・物理的半減期:6.0067時間
・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)

20. 取扱い上の注意

本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。

22. 包装

185MBq(3mL)[1バイアル]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルインフォメーション担当

〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号

0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本メジフィジックス株式会社

東京都江東区新砂3丁目4番10号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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