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放射性医薬品基準
テクネチウムスズコロイド(99mTc)注射液調製用
処方箋医薬品注)
本剤を用いたセンチネルリンパ節生検は,本検査法に十分な知識と経験を有する医師のもとで,実施が適切と判断される症例において実施すること。なお,症例の選択にあたっては,最新の関連ガイドライン等を参照し,適応となる腫瘍径や部位等について十分な検討を行うこと。
本キット中の放射線しゃへい用鉛容器に調製用無菌バイアルを入れ,これに無菌的に適量の放射能を含む日本薬局方過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液1.5mLをとり,注射用塩化第一スズ溶液1.5mLを加えて充分に混合し,テクネチウムスズコロイド(99mTc)注射液とする。
通常,成人にはテクネチウム-99mとして37~111MBqを肘静脈に注射し,15~30分後に,被検部をシンチレーションカメラ又はシンチレーションスキャンナで撮影又は走査することにより,肝脾シンチグラムをとる。年齢,体重により適宜増減する。
通常,成人にはテクネチウム-99mとして37~111MBqを悪性腫瘍近傍の皮下又は皮内に適宜分割して投与し,2時間以降にガンマ線検出用のプローブで被検部を走査することにより,センチネルリンパ節を同定する。また,必要に応じシンチレーションカメラで被検部を撮像することによりリンパシンチグラムをとる。投与から検査実施までの時間等により適宜増減する。
センチネルリンパ節の同定においては,可能な限り本剤と色素法を併用することが望ましい。色素法との併用を行う際には,併用する薬剤の添付文書を参照したうえで使用すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
成人患者4例(男女各2例)について試験した結果,本剤静注後血中放射能は初期に急速な低下を示し(半減期:約3分),次第にその速さを減じるものの以後24時間まで漸減傾向が認められた。また,肝中放射能は血中放射能と対照的に投与後急速に上昇し(投与後15分で飽和),その後5時間までは緩やかに増加した後,24時間まで漸減傾向を示した。
健常者では,静注された本剤の約85%が肝に集積して,残りは主として脾と骨髄に分布する1)。
累積尿中排泄率は1時間で1%前後,24時間で約6%であった。
本剤が有効であると報告された適応症は以下のとおりである。
疾患名
有効例数/症例数
有効率
肝癌,肝腫瘍
146/147
99.3%
肝硬変
67/67
100%
肝炎
118/118
肝膿瘍
9/9
脾腫
8/8
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により計数化又は画像化される。
本剤の肝集積は,肝実質の約15%を占める網内系細胞(RES細胞)中のKupffer細胞の異物貪食能に基づく2)。コロイド粒子の体内分布は網内系細胞の分布及びこれを含む臓器の血流量の多寡に左右され,粒子が小さいほど肝ヘの集積が大きくなり,粒子が大きいほど脾ヘの集積が大きくなる1)。
99mTcとして:・物理的半減期:6.0067時間・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)
2回分(1アンプル×2)
1) 鳥塚莞爾,他編:臨床核医学,南江堂,東京,1981;265
2) 久田欣一,編:最新核医学,金原出版,東京,1980;247
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