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スズコロイドTc-99m注調製用キット

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.2集積機序
18.1測定法
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

スズコロイドTc-99m注調製用キット

添付文書番号

4300404A1024_1_11

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2022年3月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

スズコロイドTc-99m注調製用キット

販売名コード

YJコード

4300404A1024

販売名英語表記

Tin Colloid Tc-99m Kit

販売名ひらがな

すずころいどTc-99mちゅうちょうせいようきっと

承認番号等

承認番号

15200AMZ00138000

販売開始年月

1977年5月

貯法・有効期間

貯法

2〜8℃

有効期間

製造後2箇月

基準名

放射性医薬品基準

テクネチウムスズコロイド(99mTc)注射液調製用

一般的名称

テクネチウムスズコロイド(99mTc)注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

スズコロイドTc-99m注調製用キット

注射用塩化第一スズ溶液
有効成分1アンプル(2mL)中
無水塩化第一スズ 0.38mg  
構成品  ・調製用無菌バイアル(2瓶)
・放射線しゃへい用鉛容器(1個)

3.2 製剤の性状

スズコロイドTc-99m注調製用キット

注射用塩化第一スズ溶液
外観
(調製前)
無色澄明の液
pH2.5~3.5
浸透圧比約0.01(生理食塩液に対する比)
本品により調製したテクネチウムスズコロイド(99mTc)注射液(以下,本剤)は次のとおり
外観無色澄明の液
pH2.5~3.5
浸透圧比約0.5(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

  • 肝脾シンチグラムによる肝脾疾患の診断
  • 次の疾患におけるセンチネルリンパ節の同定及びリンパシンチグラフィ
    • 乳癌,悪性黒色腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈センチネルリンパ節の同定及びリンパシンチグラフィ〉

    本剤を用いたセンチネルリンパ節生検は,本検査法に十分な知識と経験を有する医師のもとで,実施が適切と判断される症例において実施すること。なお,症例の選択にあたっては,最新の関連ガイドライン等を参照し,適応となる腫瘍径や部位等について十分な検討を行うこと。

6. 用法及び用量

  • 〈テクネチウムスズコロイド(99mTc)注射液の調製〉

    本キット中の放射線しゃへい用鉛容器に調製用無菌バイアルを入れ,これに無菌的に適量の放射能を含む日本薬局方過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液1.5mLをとり,注射用塩化第一スズ溶液1.5mLを加えて充分に混合し,テクネチウムスズコロイド(99mTc)注射液とする。

  • 〈肝脾シンチグラフィ〉

    通常,成人にはテクネチウム-99mとして37~111MBqを肘静脈に注射し,15~30分後に,被検部をシンチレーションカメラ又はシンチレーションスキャンナで撮影又は走査することにより,肝脾シンチグラムをとる。
    年齢,体重により適宜増減する。

  • 〈センチネルリンパ節の同定及びリンパシンチグラフィ〉

    通常,成人にはテクネチウム-99mとして37~111MBqを悪性腫瘍近傍の皮下又は皮内に適宜分割して投与し,2時間以降にガンマ線検出用のプローブで被検部を走査することにより,センチネルリンパ節を同定する。また,必要に応じシンチレーションカメラで被検部を撮像することによりリンパシンチグラムをとる。
    投与から検査実施までの時間等により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈センチネルリンパ節の同定及びリンパシンチグラフィ〉

    センチネルリンパ節の同定においては,可能な限り本剤と色素法を併用することが望ましい。色素法との併用を行う際には,併用する薬剤の添付文書を参照したうえで使用すること。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1 診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。
  • 〈センチネルリンパ節の同定及びリンパシンチグラフィ〉
  1. 8.2 センチネルリンパ節生検の実施にあたっては,既存の情報を踏まえ,患者又はその家族に対し本検査の必要性及び限界等を十分説明し同意を得た上で実施すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 以下の過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液を調製に用いないこと。
    • 酸化剤又は過量の3価のアルミニウムを含むもの。
    • pH7以上のもの。
  1. 14.1.2 調製中の術者への被曝を軽減するため,調製は注意深く,かつ迅速に行うこと。
  1. 14.1.3 混合後は20~30分静置した後,軽く振って抜きとる。静置後はなるべく早く使用すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

成人患者4例(男女各2例)について試験した結果,本剤静注後血中放射能は初期に急速な低下を示し(半減期:約3分),次第にその速さを減じるものの以後24時間まで漸減傾向が認められた。また,肝中放射能は血中放射能と対照的に投与後急速に上昇し(投与後15分で飽和),その後5時間までは緩やかに増加した後,24時間まで漸減傾向を示した。

16.3 分布

健常者では,静注された本剤の約85%が肝に集積して,残りは主として脾と骨髄に分布する1)

16.5 排泄

累積尿中排泄率は1時間で1%前後,24時間で約6%であった。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈肝脾シンチグラフィ〉
  1. 17.1.1 国内臨床試験

    本剤が有効であると報告された適応症は以下のとおりである。

  • 各種肝脾疾患
    肝腫瘍,肝硬変,肝炎,肝膿瘍,脾腫,他

    疾患名

    有効例数/症例数

    有効率

    肝癌,肝腫瘍

    146/147

    99.3%

    肝硬変

    67/67

    100%

    肝炎

    118/118

    100%

    肝膿瘍

    9/9

    100%

    脾腫

    8/8

    100%

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により計数化又は画像化される。

18.2 集積機序

本剤の肝集積は,肝実質の約15%を占める網内系細胞(RES細胞)中のKupffer細胞の異物貪食能に基づく2)
コロイド粒子の体内分布は網内系細胞の分布及びこれを含む臓器の血流量の多寡に左右され,粒子が小さいほど肝ヘの集積が大きくなり,粒子が大きいほど脾ヘの集積が大きくなる1)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1 テクネチウムスズコロイド(99mTc)

  • 調製前の化合物
  • 無水塩化第一スズ(anhydrous stannous chloride)
    ・分子式:SnCl2
    ・分子量:189.62
  • 核物理学的特性

    99mTcとして:
    ・物理的半減期:6.0067時間
    ・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)

22. 包装

2回分(1アンプル×2)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルインフォメーション担当

〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号

0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本メジフィジックス株式会社

東京都江東区新砂3丁目4番10号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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