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放射性医薬品基準
ヒドロキシメチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)注射液
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
骨シンチグラムによる骨疾患の診断
通常,成人には555~740MBqを肘静脈内に注射し,1~2時間の経過を待って被検部の骨シンチグラムを撮る。投与量は,年齢,体重により適宜増減する。
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
呼吸困難,血圧低下,発疹等の異常が認められた場合には,適切な処置を行うこと。
頻度不明
過敏症
発疹,そう痒感,顔面潮紅,発赤
消化器
嘔吐,悪心,食思不振
循環器
チアノーゼ,血圧低下,徐脈,動悸
精神神経系
てんかん様発作,耳閉感,頭痛,めまい,ふらつき
その他
発熱,気分不良,冷汗,四肢しびれ
骨盤部読影の妨害となる膀胱の描出を避けるため及び膀胱部の被曝を軽減させるため,撮像前後できるだけ排尿させること。
各種骨疾患患者について試験した結果,本剤投与後の血中クリアランスは投与後30分までは急速な減少を示し,それ以降はややゆっくりと減少した(2時間後:約7%)1) 。
MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。
吸収線量(mGy/37MBq)
骨
0.512
赤色骨髄
0.331
肝臓
0.086
腎臓
0.219
膀胱壁
0.609
卵巣
0.100
精巣
0.073
全身
0.119
累積尿中排泄率は投与後2時間まで増加し(2時間で約40%),以後増加はほとんどみられなかった1)。
骨疾患患者に骨シンチグラフィを実施し,得られた有効率(有効例数/症例数)は以下のとおりである。
疾患名
有効例数/症例数
有効率
肺癌
71/71
100%
乳癌
64/64
前立腺癌
36/36
胃癌
19/19
子宮癌
14/14
膀胱癌
10/10
骨肉腫
5/5
骨髄腫
7/7
骨折
22/22
関節炎
骨髄炎
13/13
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
肘静脈内に投与された本剤の,骨に取り込まれる機構の全容は明らかではないが,骨親和性物質の集積増加がみられる病変部には血流の増加があることが知られている。また,陰イオンとしての性質を有することから,骨のhydroxyapatite結晶にイオン結合することにより,骨ことに骨新生の盛んな部分に多く集まるものと考えられている2)。
99mTcとして:・物理的半減期:6.0067時間・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)
本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。
555MBq(1.5mL)[1シリンジ],740MBq(2mL)[1シリンジ]
1) 芝辻洋,他:現代の診療,1981;23:701-705
2) 鳥塚莞爾,他編:臨床核医学,南江堂,東京,1981;441-443
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