医療用医薬品 詳細表示

ヘパティメージ注

添付文書番号

4300415A1022_1_09

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2022年3月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

ヘパティメージ注

販売名コード

YJコード

4300415A1022

販売名英語表記

Hepatimage Injection

販売名ひらがな

へぱてぃめーじちゅう

承認番号等

承認番号

15900AMZ00636000

販売開始年月

1984年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

製造日時から30時間

基準名

放射性医薬品基準

N-ピリドキシル-5-メチルトリプトファンテクネチウム(99mTc)注射液

一般的名称

N-ピリドキシル-5-メチルトリプトファンテクネチウム(99mTc)注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

ヘパティメージ注

有効成分1バイアル(2mL)中
N-ピリドキシル-5-メチルトリプトファンテクネチウム(99mTc)(検定日時において) 185MBq
N-ピリドキシル-5-メチルトリプトファン 3.324mg  
添加剤1バイアル(2mL)中
無水塩化第一スズ 0.142mg,日本薬局方アスコルビン酸 19.814mg,日本薬局方水酸化ナトリウム,日本薬局方生理食塩液,pH調整剤2成分

3.2 製剤の性状

ヘパティメージ注

外観微黄色澄明の液
pH8.0~9.5
浸透圧比約0.7(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

肝胆道系疾患及び機能の診断

6. 用法及び用量

通常,成人には本剤74~185MBqを静脈内に注射し,投与直後から適当な間隔をおいて経時的に肝胆道系シンチグラムを撮る。
投与量は,年齢,体重により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

循環器

動悸

精神神経系

痙攣

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

血中総ビリルビンが1.0mg/dL以下の患者に本剤を静注したときの血中半減期は2.86±1.30分であった1)。健常者に本剤を静注したときの血中半減期は3.3±0.5分であった2)
健常者,び漫性肝疾患患者及び軽度胆道系疾患患者について血中停滞率と累積尿中排泄率を求めた結果,下表のように,び漫性肝疾患の血中停滞率は健常者に比し有意(p<0.01)な上昇を示した3)

血中停滞率(%)

10分

40分

健常者(11例)

8.20±1.56

2.38±0.44

び漫性肝疾患(8例)

24.2±9.8

10.1±4.6

軽度胆道系疾患(4例)

9.23±2.45

2.64±1.03

†p<0.01

16.3 分布

  1. 16.3.1 吸収線量

    MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。

    吸収線量(mGy/37MBq)

    肝臓

    0.5

    胆のう

    26.6

    小腸

    2.9

    大腸上部

    4.1

    大腸下部

    3.0

    腎臓

    0.2

    卵巣

    0.9

    精巣

    0.04

    膀胱(壁)

    0.3

    赤色骨髄

    0.3

    全身

    0.2

16.5 排泄

血中総ビリルビンが1.0mg/dL以下の患者に本剤を静注したときの投与後2時間での累積尿中排泄率は2.10±0.91%であった1)。健常者に本剤を静注したときの投与後90分までの累積尿中排泄率は2.1±0.3%であった2)

累積尿中排泄率(%)

60分

健常者(11例)

1.86±0.61

び漫性肝疾患(8例)

2.50±0.84

軽度胆道系疾患(4例)

1.67±0.54

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    本剤が有効と報告された適応症は以下のとおりである。全例については良好なシンチグラムが得られた。

    • 肝胆道系の形態及び機能の診断

      肝炎,肝硬変,肝癌,胆のう炎,胆石症(胆のう結石,胆管結石),胆管癌,総胆管癌,胆道ジスキネジー,胆道拡張症,胆道閉鎖症,他

      疾患名

      有効例数/症例数

      有効率

      肝炎

      急性肝炎

      11/11

      100%

      慢性肝炎

      20/20

      100%

      乳児・新生児肝炎

      2/2

      100%

      その他注1

      12/12

      100%

      肝硬変

      28/28

      100%

      肝癌(転移癌を含む)

      22/22

      100%

      胆のう炎

      5/5

      100%

      胆石症注2

      53/54

      98.1%

      胆管癌,総胆管癌

      17/17

      100%

      胆道ジスキネジー

      3/3

      100%

      先天性胆道拡張症

      6/6

      100%

      先天性胆道閉鎖症

      16/16

      100%

      注1)肝炎後症候群及び上記に分類されないもの。
      注2)肝内結石,総胆管結石,胆のう結石,胆管結石を一括した。一部術後例も含む。

    • 高度肝機能障害例における病変部の把握
    • 乳児肝炎と先天性胆道閉鎖症の鑑別
    • 完全閉塞か不完全閉塞かの鑑別
    • PTCD 後・内瘻術後のドレナージ効果の判定

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

本剤は,静脈内投与されると,迅速に血中から消失し,肝・胆道系へ移行した後小腸へ排出される。腸管からの再吸収(腸肝循環)は認められず,また,尿中排泄は少ない。
血清ビリルビンに対する低い拮抗性を有し,高度黄疸例にも適用することができる。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1 N-ピリドキシル-5-メチルトリプトファンテクネチウム(99mTc)

核物理学的特性

99mTcとして:
・物理的半減期:6.0067時間
・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)

20. 取扱い上の注意

本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。

22. 包装

185MBq(2mL)[1バイアル]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルインフォメーション担当

〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号

0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本メジフィジックス株式会社

東京都江東区新砂3丁目4番10号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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