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クリアボーンキット

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
17.3その他
18.薬効薬理
18.2集積機序
18.1測定法
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

クリアボーンキット

添付文書番号

4300415X1025_1_15

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2022年3月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

クリアボーンキット

販売名コード

YJコード

4300415X1025

販売名英語表記

CLEARBONE Kit

販売名ひらがな

くりあぼーんきっと

承認番号等

承認番号

16100AMZ00640000

販売開始年月

1986年12月

貯法・有効期間

貯法

2~8℃

有効期間

製造日から6カ月間

基準名

放射性医薬品基準

ヒドロキシメチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)注射液調製用

一般的名称

ヒドロキシメチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)注射液

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

クリアボーンキット

有効成分1バイアル中
メタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム 0.381mg  
添加剤1バイアル中
無水塩化第一スズ 0.190mg,日本薬局方アスコルビン酸 0.176mg,日本薬局方乳糖水和物 10.0mg,pH調整剤2成分

3.2 製剤の性状

クリアボーンキット

外観
(調製前)
白色軽質の塊
浸透圧比約1(本品1バイアルあたり生理食塩液6mLを加えて溶かした液の浸透圧の生理食塩液の浸透圧に対する比)
本品により調製したヒドロキシメチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)注射液(日本薬局方過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液6mLで溶解時,以下,本剤)は次のとおり
外観無色澄明の液
pH4.0~6.0

4. 効能又は効果

骨シンチグラムによる骨疾患の診断

6. 用法及び用量

  • 〈調製法〉

    本品を冷蔵庫から取り出し,約5分間放置して室温にもどす。本品1バイアルあたり,日局過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液3~9mLを無菌的に加える。振とうして内容物を溶解し,室温に10分間放置することによりヒドロキシメチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)注射液を得る。

  • 〈骨シンチグラフィ〉

    通常,成人には555~740MBqを肘静脈内に注射し,1~2時間の経過を待って被検部の骨シンチグラムをとる。
    投与量は,年齢,体重により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック,アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    呼吸困難,血圧低下,発疹等の異常が認められた場合には,適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

発疹,そう痒感,顔面潮紅,発赤

消化器

嘔吐,悪心,食思不振

循環器

チアノーゼ,血圧低下,徐脈,動悸

精神神経系

てんかん様発作,耳閉感,頭痛,めまい,ふらつき

その他

発熱,気分不良,冷汗,四肢しびれ

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

調製中の術者への被曝を軽減するため,調製は注意深く,かつ迅速に行うこと。

14.2 薬剤投与時の注意

骨盤部読影の妨害となる膀胱の描出を避けるため及び膀胱部の被曝を軽減させるため,撮像前後できるだけ排尿させること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

各種骨疾患患者について試験した結果,本剤投与後の血中クリアランスは投与後30分までは急速な減少を示し,それ以降はややゆっくりと減少した(2時間後:約7%)1)

16.3 分布

本剤は投与後短時間で骨に集積し,他臓器への集積は少なかった1)

16.5 排泄

累積尿中排泄率は投与後2時間まで増加し(2時間で約40%),以後増加はほとんどみられなかった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    本剤及びクリアボーン注(一般名:ヒドロキシメチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)注射液)の臨床試験において,本剤及びクリアボーン注が有効であると報告された適応症は以下のとおりである。

  • 転移性骨腫瘍
    原発:肺癌,乳癌,前立腺癌,胃癌,子宮癌,膀胱癌,他

    疾患名

    クリアボーンキット
    (有効例数/症例数)

    クリアボーン注
    (有効例数/症例数)

    肺癌

    5/5

    71/71

    乳癌

    18/18

    64/64

    前立腺癌

    2/2

    36/36

    胃癌

    2/2

    19/19

    子宮癌

    9/9

    14/14

    膀胱癌

    1/1

    10/10

  • 原発性骨腫瘍
    骨肉腫,骨髄腫,他

    疾患名

    クリアボーンキット
    (有効例数/症例数)

    クリアボーン注
    (有効例数/症例数)

    骨肉腫

    5/5

    骨髄腫

    7/7

  • その他の骨疾患
    骨折,関節炎,骨髄炎,他

    疾患名

    クリアボーンキット
    (有効例数/症例数)

    クリアボーン注
    (有効例数/症例数)

    骨折

    22/22

    関節炎

    2/2

    14/14

    骨髄炎

    13/13

17.3 その他

  1. 17.3.1 低カルシウム血症例への適用

    海外においては,ホスホネート系製剤(HMDP,MDP)の添付文書に,以下の記載があるものがある。
    “この種の化合物はカルシウムのようなカチオンとキレート化合物を形成することが知られている。低カルシウム血症(例えばアルカローシス)の患者,もしくはその素因を有する患者に対しては,特に慎重な注意を要する。”
    本品の場合,含有されるHMDP量は極めて少なく(0.381mg/バイアル),全量が投与され,血清カルシウムと1:1キレートを形成し,体内より除去されるとしても,全血清中カルシウム量の0.023%が減少するに過ぎない1)

    1) ヒト血清量を48mL/kg(血漿量≒血清量と仮定),血清中カルシウム濃度を9.0mg/dL2),ヒト標準体重を60kgとして計算した。

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

肘静脈内に投与された本剤の,骨に取り込まれる機序の全容は明らかではないが,骨親和性物質の集積増加がみられる病変部には血流の増加があることが知られている。また,陰イオンとしての性質を有することから,骨のhydroxyapatite結晶にイオン結合することにより,骨ことに骨新生の盛んな部分に多く集まるものと考えられている3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1 ヒドロキシメチレンジホスホン酸テクネチウム(99mTc)

調製前の化合物

メタン-1-ヒドロキシ-1,1-ジホスホン酸ジナトリウム(disodium methane-1-hydroxy-1,1-diphosphonate)
・分子式:CH4Na2O7P2・H2O
・分子量:253.98

核物理学的特性

99mTcとして:
・物理的半減期:6.0067時間
・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)

22. 包装

2バイアル(1バイアル×2), 5バイアル(1バイアル×5)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルインフォメーション担当

〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号

0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本メジフィジックス株式会社

東京都江東区新砂3丁目4番10号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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