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キドニーシンチキット

添付文書番号

4300416A1027_1_10

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2022年3月改訂(第2版)
2021年1月改訂

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

キドニーシンチキット

販売名コード

YJコード

4300416A1027

販売名英語表記

Kidneyscinti Kit

販売名ひらがな

きどにーしんちきっと

承認番号等

承認番号

16100AMZ04648000

販売開始年月

1987年10月

貯法・有効期間

貯法

2~8℃

有効期間

製造日から6カ月間

基準名

放射性医薬品基準

ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液調製用

一般的名称

ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

キドニーシンチキット

有効成分1バイアル中
2,3-ジメルカプトコハク酸 1.367mg  
添加剤1バイアル中
無水塩化第一スズ 0.474mg,日本薬局方アスコルビン酸 0.881mg,日本薬局方水酸化ナトリウム,pH調整剤2成分

3.2 製剤の性状

キドニーシンチキット

外観
(調製前)
白色軽質の塊
浸透圧比約1(本品1バイアルあたり生理食塩液5mLを加えて溶かした液の浸透圧の,生理食塩液の浸透圧に対する比)
本品により調製したジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液(日本薬局方過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液5mLで溶解時,以下,本剤)は次のとおり
外観無色澄明の液
pH2.0~3.5

4. 効能又は効果

腎シンチグラムによる腎疾患の診断

6. 用法及び用量

  • 〈調製法〉

    本品を冷蔵庫から取り出し,約5分間放置して室温にもどす。本品1バイアルあたり,日本薬局方過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液2~9mLを無菌的に加える。振とうして内容物を溶解し,室温に10分間放置することによりジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液を得る。

  • 〈腎シンチグラフィ〉

    通常,成人にはテクネチウム-99mとして37~185MBqを肘静脈に注射し,1時間以上の経過を待って,被検部をガンマカメラ又はスキャンナで撮影することにより,腎シンチグラムをとる。
    投与量は,年齢,体重により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

発疹,瘙痒感

循環器

血圧低下

その他

気分不良

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 調製中の術者への被曝を軽減するため,調製は注意深く,かつ迅速に行うこと。
  2. 14.1.2 調製後はなるべく早く使用すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

血清クレアチニン値2.0mg/dLを超えない成人4例について試験した結果,本剤の血中クリアランス曲線は投与後1時間位まではほぼ1相性の指数関数的減少を示し(半減期:50±7分),投与後1~24時間までは2ないし3相性を示し,減少勾配は次第に緩やかになった1)

16.3 分布

血中から消失したRIがすべて腎臓に移行するものと仮定し,血中消失曲線と尿中排泄曲線から推定すると,1~2時間でほぼ50%が腎内に蓄積移行し,5時間以降ほぼ70%に達しプラトーを形成する1)

16.5 排泄

累積尿中排泄率は最初の1時間で4.15±2.05%,15時間で19.10±0.57%であった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    キドニーシンチTc-99m注(一般名:ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)注射液)が有効であると報告されている適応症は以下のとおりである。

    腎腫瘍,慢性腎炎,急性腎炎,腎奇形,腎盂腎炎,他

    疾患名

    有効例数/症例数

    有効率

    腎腫瘍

    35/35

    100%

    慢性腎炎

    25/25

    100%

    急性腎炎

    19/19

    100%

    腎奇形

    24/24

    100%

    腎盂腎炎

    20/20

    100%

18. 薬効薬理

18.1 測定法

*本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

肘静脈内に投与された本剤は静注後速やかに腎尿細管上皮細胞によって摂取され,かつ高率(90%)に腎皮質に集積し,かなり長期間蓄積,停留する。のう腫や水腎の存在する場合,あるいは腫瘍によってFunctioning tubular massが圧排されている場合は,欠損像として形態異常を示す2),3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

*19.1 ジメルカプトコハク酸テクネチウム(99mTc)

調製前の化合物

2,3-ジメルカプトコハク酸(2,3-dimercaptosuccinic acid)
・分子式:C4H6O4S2
・分子量:182.22

核物理学的特性

99mTcとして:
・物理的半減期:6.0067時間
・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)

22. 包装

2バイアル(1バイアル×2)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルインフォメーション担当

〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号

0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本メジフィジックス株式会社

東京都江東区新砂3丁目4番10号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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