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セレブロテックキット

添付文書番号

4300418D1030_1_12

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2022年3月改訂(第2版)
2020年12月改訂

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

セレブロテックキット

販売名コード

YJコード

4300418D1030

販売名英語表記

CEREBROTEC Kit

販売名ひらがな

せれぶろてっくきっと

承認番号等

承認番号

20900AMY00058000

販売開始年月

1997年8月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

12箇月間

基準名

放射性医薬品基準

エキサメタジムテクネチウム(99mTc)注射液調製用

一般的名称

エキサメタジムテクネチウム(99mTc)注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

セレブロテックキット

有効成分1バイアル中
エキサメタジム 0.5mg  
添加剤1バイアル中
塩化第一スズ 7.2μg,日本薬局方塩化ナトリウム

3.2 製剤の性状

セレブロテックキット

外観
(調製前)
白色の凍結乾燥粉末
本品により調製したエキサメタジムテクネチウム(99mTc)注射液(放射性医薬品基準過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液ジェネレータの溶出液5mLで溶解時,以下,本剤)は次のとおり
外観無色澄明の液
pH9.0~9.8
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

局所脳血流シンチグラフィ

6. 用法及び用量

  • 〈エキサメタジムテクネチウム(99mTc)注射液の調製〉
  • 本品に放射性医薬品基準過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液ジェネレータの溶出液5mLを加え,よく振とうし,エキサメタジムテクネチウム(99mTc)注射液を調製する。
  • 〈局所脳血流シンチグラフィ〉
  • 通常,成人にはエキサメタジムテクネチウム(99mTc)注射液370~740MBqを静脈内に注射し,投与5分後より,被検部にガンマカメラ等の検出部を向け撮像若しくはデータを収録し,脳血流シンチグラムを得る。
    投与量は年齢,体重により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1%未満

頻度不明

過敏症

蕁麻疹様の発赤,眼瞼発赤等,皮疹,瘙痒感

呼吸器

呼吸障害

消化器

悪心,嘔吐

循環器

血圧低下

精神神経系

頭痛,めまい

その他

注射部疼痛

手指のしびれ,発汗,冷汗,視調節障害,顔面潮紅

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 調製中の術者への被曝を軽減するため,調製は注意深く,かつ迅速に行うこと。
  2. 14.1.2 調製方法
    1. (1) 放射化学的純度に及ぼすテクネチウム99等の影響を除くため,使用前24時間以内に一度以上溶出を行ったことのある過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液ジェネレータを使用し,溶出後2時間以上経過していない溶出液を使用する。
    2. (2) 本品1バイアル当たり99mTcとして370MBq~1.11GBqの過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液ジェネレータの溶出液を加える。
    3. (3) 生理食塩液又は過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液ジェネレータの溶出用生理食塩液で希釈することにより,ジェネレータの溶出液の放射能濃度を370MBq~1.11GBq/5mLに調整する。
  3. 14.1.3 調製後30 分以内に使用する。
  4. 14.1.4 調製液を保存する場合は,常温で遮光すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

本剤は,静注直後急速に血中から消失して,脳以外にも全身の軟組織に広く分布し,以後は緩やかな消失を示した1)

16.3 分布

  1. 16.3.1 健常者における体内分布試験によると,本剤は,静注後急速に血中から脳内に移行し,1分以内に脳に最大の取り込みを示し,2~4分で最大摂取量の5~15%がクリアランスされた後は有意な変化を示さない。投与量のほぼ5%が長時間脳内に保持された1),2)
  1. 16.3.2 吸収線量

    MIRD法により算出したエキサメタジムテクネチウム(99mTc)注射液を静注したときの吸収線量は次のとおりである3)

    吸収線量(mGy/37MBq)

    胆のう

    0.67

    腎臓

    1.26

    0.41

    甲状腺

    0.96

    肝臓

    0.32

    赤色骨髄

    0.13

    骨(表面)

    0.19

    膀胱

    0.85

    0.25

    卵巣

    0.24

    精巣

    0.09

    小腸

    0.44

    大腸上部

    0.67

    大腸下部

    0.56

    3.5時間ごとに排尿した場合

16.5 排泄

健常者による体内分布試験では,投与後48時間までに投与量のほぼ40%が尿に排泄された。また,投与量のほぼ30%が肝胆道系に移行し,腸管を介した排泄もみられた。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

本剤が有効であると報告された適応症は次のとおりである。

脳梗塞,TIA,RIND,くも膜下出血,脳動静脈奇形,脳内出血,脳外傷,脳腫瘍,認知症,てんかん等

  1. 17.1.1 国内第Ⅲ相試験(比較試験)

    パーヒューザミン注を対照薬として本剤との比較試験を実施しSPECT像の画質を評価した結果,本剤によるSPECT像の画質が有意(p<0.01)に優れていた。

    きわめて鮮明

    鮮明

    やや不鮮明

    不鮮明

    本剤

    20

    80

    16

    0

    パーヒューザミン注

    4

    83

    27

    2

    有意差あり:p<0.01

  1. 17.1.2 国内第Ⅲ相試験(一般臨床試験)

    601例に局所脳血流シンチグラフィを実施し,判定無とされた14例を除く521例/587例(88.8%)で有効と判定された。全601例に対し,副作用を1例に認め,その内訳は注射時の血管痛1件であった4)

  2. 17.1.3 国内第Ⅲ相試験(一般臨床試験)

    907例に局所脳血流シンチグラフィを実施し,判定無とされた20例を除く782例/887例(88.2%)で有効と判定された。全907例に対し,副作用は認められなかった。

18. 薬効薬理

18.1 測定法

*本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

エキサメタジムテクネチウム(99mTc)は,低分子の中性かつ脂溶性の錯体であり,血液-脳関門を通過して脳内に分布する1),2)

19. 有効成分に関する理化学的知見

*19.1 エキサメタジムテクネチウム(99mTc)

調整前の化合物

エキサメタジム(exametazime)
・分子式:C13H28N4O2
・分子量:272.39

核物理学的特性

99mTcとして:
・物理的半減期:6.0067時間
・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)

22. 包装

5バイアル(1バイアル×5)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルインフォメーション担当

〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号

0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本メジフィジックス株式会社

東京都江東区新砂3丁目4番10号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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