当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
放射性医薬品基準
ジエチレントリアミン五酢酸インジウム(111In)注射液
処方箋医薬品注)
脳脊髄液腔シンチグラムによる脳脊髄液腔病変の診断
通常,成人にはインジウム-111として18.5~37MBqを脳脊髄液腔内に投与し,シンチカメラまたはシンチスキャナにより,経時的にシンチグラムをとる。なお,年齢,体重により適宜増減する。
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。
穿刺部位からの細菌感染のおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
0.1%未満
精神神経系
髄膜刺激症状(発熱,頭痛,嘔吐,項部硬直等)
本剤は脳脊髄液腔内に投与するものであるので,手技及び注射針・注射筒の管理に十分注意すること。
血中濃度は投与後3時間で最高値を示す。以後投与後6時間までは急速な消失を示し(血中消失半減期2時間),その後緩やかに消失し(血中消失半減期約15時間),腎(糸球体)を経て尿中に排泄される。
MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。
吸収線量(mGy/37MBq)
脊髄索
30
脳
41
卵巣
0.8
精巣
0.6
腎臓
1.2
骨髄
1.5
全身
本剤が有効であると報告された適応症は以下のとおりである。
疾患名
有効例数/症例数
有効率
水頭症
55/57
96.5%
髄液漏
6/8
75.0%
老人性認知症
57/58
98.3%
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
脳脊髄液と生理的に類似した本剤をくも膜下腔に注入すると,生理的な脳脊髄液の流れに従い循環し吸収されるため1) ,本剤を用いることにより,脳脊髄液の動態,脊髄くも膜下腔の形態を経時的に観察することができる。
脳脊髄液は,その大部分が脳室系の脈絡叢から絶えず分泌され,脳室内を循環した後,Magendie孔及びLuschka孔より流出してくも膜絨毛から吸収され,脳静脈洞に還流する。
111Inとして:・物理的半減期:2.8063日・主γ線エネルギー:171keV(90.7%),245keV(94.1%)
本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。
37MBq(1mL)[1バイアル]
1) 久田欣一,編:最新核医学,金原出版,1980;120-122
日本メジフィジックス株式会社メディカルインフォメーション担当
〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号
0120-07-6941(フリーダイヤル)
日本メジフィジックス株式会社
東京都江東区新砂3丁目4番10号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.