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日本薬局方
塩化インジウム(111In)注射液
処方箋医薬品注)
骨髄シンチグラムによる造血骨髄の診断
通常,成人には37~111MBqを静脈内に注射し,おおよそ48時間後に被検部の骨髄シンチグラムをとる。年齢,体重により適宜増減する。
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
MIRD法及びICRP法により算出した吸収線量は次のとおりである。
吸収線量(mGy/37MBq)
赤色骨髄
36.2
骨
5.5
肝臓
60.2
脾臓
56.6
腎臓
53.3
膵臓
9.0
肺
5.0
精巣
35.0
卵巣
5.1
膀胱
11.0
全身
6.0
ただし,異核種114mInを0.5%(規格限度)含有すると仮定して算出した値
健常者5例,造血機能障害5例について,投与後48時間までの累積尿中排泄率を検討した結果,健常者群は数%以下で造血機能障害群は16%であった1)。
本剤が有効であると報告された適応症は以下のとおりである。
疾患名
有効例数/症例数
有効率
鉄欠乏性貧血
7/7
100%
再生不良性貧血
22/22
溶血性貧血
細血管障害性溶解性貧血
1/1
発作性夜間性血色素尿症
遺伝性球状赤血球症
赤血球増多症
真性赤血球増多症
3/3
ストレス性赤血球増多症
2/2
急性白血病
急性骨髄性白血病
10/10
赤血白血病
急性リンパ性白血病
急性単球性白血病
慢性骨髄性白血病
悪性リンパ腫
リンパ肉腫
細網肉腫
9/9
ホジキン病
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
肘静脈内に投与された本剤は,血清中のトランスフェリンと結合し,鉄イオンと類似した血中動態を示し,幼若赤血球に取り込まれるため,活性骨髄に集積する2)。
111Inとして:・物理的半減期:2.8063日・主γ線エネルギー:171keV(90.7%),245keV(94.1%)
本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。
74MBq(1mL)[1バイアル]
1) 菅正康,他:RADIOISOTOPES,1977;26:852-857
2) 小山和行,他:RADIOISOTOPES,1977;26:302-307
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