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放射性医薬品基準
ガラクトシル人血清アルブミンジエチレントリアミン五酢酸テクネチウム(99mTc)注射液
処方箋医薬品注)
生物由来製品
*本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
シンチグラフィによる肝臓の機能及び形態の診断
通常,成人には185MBq(1mL)を静脈内投与し,胸腹部前面に検出器を向け,投与直後から経時的にシンチグラムを得ると共に,データ収集及び処理を行うことにより,肝機能指標を得る。
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
頻度不明
過敏症
発疹
消化器
嘔吐,嘔気
その他
顔面潮紅
健常成人男子において,本剤は,静脈内投与された後,血中から2相性を示しながら急速に消失した1)。
MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。
吸収線量(mGy/MBq)
肝臓
0.054
胆のう
0.065
小腸
0.026
大腸上部
0.049
大腸下部
0.030
腎臓
8.1×10-3
膀胱
0.015
赤色骨髄
5.4×10-3
卵巣
0.010
精巣
1.1×10-3
全身
4.6×10-3
血中の放射化学的成分は,その80%前後が本剤の未変化体であると考えられるたん白成分であり,本剤は血液中で比較的安定に存在することが示唆された。また,尿中の放射化学的成分はほとんどが低分子成分であり,肝臓で分解されて生じた低分子成分が再び血液中に放出された後,尿中に排泄されたものと考えられた1)。
投与後24時間までの累積尿中排泄率は17~28%,累積糞中排泄率は24~46%で,主排泄経路は胆道~糞中であった1)。
肝疾患患者460例を対象に有効性が検討され,460例中判定不能とされた1例を除く459例(99.8%)で本剤の有効性が次のとおり認められた。
急性肝炎,慢性肝炎,肝硬変,アルコール性慢性肝炎,脂肪肝,閉塞性黄疸,肝腫瘍,その他の肝疾患
疾患名
有効例数/症例数
有効率
急性肝炎
13/13
100%
慢性肝炎注
372/373
99.7%
閉塞性黄疸
肝腫瘍
35/35
その他の肝疾患
26/26
注:慢性肝炎は肝硬変,アルコール性慢性肝炎,脂肪肝を含む
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
アシアロ糖たん白(ASGP)受容体は,哺乳類の肝細胞にのみ存在し,ASGPのガラクトース残基を認識してASGPを肝細胞内に取り込む3)。アルブミンにガラクトースを結合させた本剤のような合成糖たん白も,天然のASGPと生理的に等価にASGP受容体に取り込まれる4)。ASGP受容体量は肝疾患の病態によって減少することが知られており5),放射性核種で標識した合成糖たん白を投与し体内での肝集積の様相を評価することによって肝機能を診断することができる1),2),6)。
99mTcとして:・物理的半減期:6.0067時間・主γ線エネルギー:141keV(89.1%)
本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。
185MBq(1mL)[1バイアル]
1) 鳥塚莞爾,他:核医学,1991;28:1321-1331
2) 鳥塚莞爾,他:核医学,1992;29:159-181
3) Ashwell G,et al.:Advan Enzymol,1974;41:99-128
4) Stowell CP,et al.:J Biol Chem,1978;253:6107-6110
5) Sawamura T,et al.:Gastroenterology,1984;87:1217-1221
6) 鳥塚莞爾,他:核医学,1992;29:85-95
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