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放射性医薬品基準
フルシクロビン(18F)注射液
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
初発の悪性神経膠腫が疑われる患者における腫瘍の可視化ただし,磁気共鳴コンピューター断層撮影検査による腫瘍摘出計画時における腫瘍摘出範囲の決定の補助に用いる。
通常,本剤1バイアル(87~270MBq)を静脈内投与し,投与10~50分後にポジトロン断層撮影法により撮像を開始する。
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
1~5%未満
頻度不明
消化器
口渇
その他
嗅覚錯誤,注射部位紅斑,注射部位疼痛,味覚異常
健康成人6名に本剤174.4~201.4MBqを単回静脈内投与したとき,フルシクロビン(18F)の血中及び血漿中放射能分布率の平均値は,投与後2分でそれぞれ7.68%ID及び6.71%IDを示した後,経時的に減少し,投与後240分ではそれぞれ3.13%ID及び1.98%IDとなった1)。
MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。実効線量は0.0138mSv/MBqである1)。
臓器
吸収線量(mGy/MBq)
心臓壁
0.0239
肝臓
0.0406
筋肉
0.0248
膵臓
0.0308
脾臓
0.0213
本剤は肝臓にて代謝を受けず,血漿中及び尿中ではほとんどが未変化体として存在していることが示唆された1)。
累積尿中放射能排泄率は経時的に増加し,投与直後から投与後24時間までの尿中放射能排泄率の平均値は5.40%IDとなった1)。
臨床症状・経過及びMRI検査から神経膠腫と疑われ,腫瘍摘出術を予定している患者20例を対象に本剤87~270MBqを単回静脈内投与し,投与10~50分後に撮像を開始して10分間撮像した。NMK36-BT-P302試験で本剤が投与された患者25例を併合して病理診断を真のスタンダードとしたとき,造影T1強調MRI画像で描出されないが本剤で描出される領域における本剤の陽性的中率は88.0%(22/25領域,95%信頼区間:75.3%-100.0%)であった(主要評価項目)。また,全採取組織における本剤の感度は58.0%(29/50領域),特異度は61.5%(8/13領域),造影T1強調MRI画像で描出されずかつ本剤で描出されない領域における本剤の陰性的中率は30.8%(8/26領域)であった(副次評価項目)2)。副作用は1/20例(5.0%)に認められ,口渇が1件であった。,
本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。
フルシクロビン(18F)は,血液脳関門を透過し3),アミノ酸トランスポーターを介して細胞内に取り込まれるが4),腫瘍細胞等では正常細胞よりもアミノ酸代謝が亢進していることから,正常細胞よりも腫瘍組織でより多く集積する。
フルシクロビン(18F)(Fluciclovine(18F))
trans-1-アミノ-3-[18F]フルオロシクロブタンカルボン酸
C5H818FNO2
132.12
・物理的半減期:109.739分・主γ線エネルギー:511keV(放出率:193.4%)
本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上,適切に実施すること。
185MBq(2mL)[1バイアル]
1) 社内資料:薬物動態(2021年3月23日承認,CTD 2.7.2.3)
2) 社内資料:国内第Ⅲ相試験(NMK36-BT-P301試験)(2021年3月23日承認,CTD 2.7.3.2)
3) 社内資料:効力を裏付ける試験(2021年3月23日承認,CTD 2.6.2.2)
4) Okudaira H, et al.:J Nucl Med,2011;52:822-829
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