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アキュミン静注

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.2その他の副作用
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.2集積機序
18.1測定法
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
21.承認条件
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

アキュミン静注

添付文書番号

4300455A1027_1_02

企業コード

530359

作成又は改訂年月

2021年3月作成(第1版)

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

アキュミン静注

販売名コード

YJコード

4300455A1027

販売名英語表記

AXUMIN Injection

販売名ひらがな

あきゅみんじょうちゅう

承認番号等

承認番号

30300AMX00246000

販売開始年月

2024年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

検定日時から2時間

基準名

放射性医薬品基準

フルシクロビン(18F)注射液

一般的名称

放射性医薬品基準 フルシクロビン(18F)注射液

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アキュミン静注

有効成分1バイアル(2mL)中
フルシクロビン(18F)(検定日時において)   185MBq
添加剤1バイアル(2mL)中
日本薬局方D-マンニトール3.64mg,生理食塩液,pH調整剤

3.2 製剤の性状

アキュミン静注

外観無色澄明の液
pH2.8~4.8
浸透圧比約1.4(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

初発の悪性神経膠腫が疑われる患者における腫瘍の可視化
ただし,磁気共鳴コンピューター断層撮影検査による腫瘍摘出計画時における腫瘍摘出範囲の決定の補助に用いる。

6. 用法及び用量

通常,本剤1バイアル(87~270MBq)を静脈内投与し,投与10~50分後にポジトロン断層撮影法により撮像を開始する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤投与60分後までの範囲で撮像を行うこと。撮像時間は,投与量,撮像機器,データ収集条件,画像再構成のアルゴリズム及びパラメータ等を考慮して決定すること。
  2. 7.2 FLAIR又はT2強調MRI画像で高信号領域かつ病理検査で腫瘍である部位においても,本剤の集積が認められないことがあるため,本剤を用いたPET検査では偽陰性が生じる可能性を考慮した上で,腫瘍摘出範囲を決定すること。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

1~5%未満

頻度不明

消化器

口渇

その他

嗅覚錯誤,注射部位紅斑,注射部位疼痛,味覚異常

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人6名に本剤174.4~201.4MBqを単回静脈内投与したとき,フルシクロビン(18F)の血中及び血漿中放射能分布率の平均値は,投与後2分でそれぞれ7.68%ID及び6.71%IDを示した後,経時的に減少し,投与後240分ではそれぞれ3.13%ID及び1.98%IDとなった1)

16.3 分布

  1. 16.3.1 健康成人における臓器・組織当たりの放射能分布率の平均値は,全ての撮像時間点において筋肉で最大となり,次いで,肝臓,赤色骨髄及び肺などの臓器・組織で高い値を示した。これらの臓器・組織のうち,肝臓,赤色骨髄及び肺への分布は投与早期(投与後3~10分)で最大となり(投与後3分又は10分における最大平均値は,それぞれ18.1%ID,6.28%ID,5.56%ID),その後,徐々に消失した。また筋肉への分布は,投与後72分まで徐々に上昇し(109%ID),その後,徐々に消失したが,投与後220分まで高い値を維持していた(95.8%ID)。脳への分布は,投与後220分まで徐々に上昇したが,全ての評価時間点においてほぼ一定であった(0.533~1.20%ID)1)
  1. 16.3.2 吸収線量

    MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。実効線量は0.0138mSv/MBqである1)

    臓器

    吸収線量(mGy/MBq)

    心臓壁

    0.0239

    肝臓

    0.0406

    筋肉

    0.0248

    膵臓

    0.0308

    脾臓

    0.0213

16.4 代謝

本剤は肝臓にて代謝を受けず,血漿中及び尿中ではほとんどが未変化体として存在していることが示唆された1)

16.5 排泄

累積尿中放射能排泄率は経時的に増加し,投与直後から投与後24時間までの尿中放射能排泄率の平均値は5.40%IDとなった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅲ相試験(NMK36-BT-P301試験)

    臨床症状・経過及びMRI検査から神経膠腫と疑われ,腫瘍摘出術を予定している患者20例を対象に本剤87~270MBqを単回静脈内投与し,投与10~50分後に撮像を開始して10分間撮像した。NMK36-BT-P302試験で本剤が投与された患者25例を併合して病理診断を真のスタンダードとしたとき,造影T1強調MRI画像で描出されないが本剤で描出される領域における本剤の陽性的中率は88.0%(22/25領域,95%信頼区間:75.3%-100.0%)であった(主要評価項目)。また,全採取組織における本剤の感度は58.0%(29/50領域),特異度は61.5%(8/13領域),造影T1強調MRI画像で描出されずかつ本剤で描出されない領域における本剤の陰性的中率は30.8%(8/26領域)であった(副次評価項目)2)
    副作用は1/20例(5.0%)に認められ,口渇が1件であった。,

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

フルシクロビン(18F)は,血液脳関門を透過し3),アミノ酸トランスポーターを介して細胞内に取り込まれるが4),腫瘍細胞等では正常細胞よりもアミノ酸代謝が亢進していることから,正常細胞よりも腫瘍組織でより多く集積する。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般名

フルシクロビン(18F)(Fluciclovine(18F))

化学名

trans-1-アミノ-3-[18F]フルオロシクロブタンカルボン酸

分子式

C5H818FNO2

分子量

132.12

構造式

核物理学的特性(18Fとして)

・物理的半減期:109.739分
・主γ線エネルギー:511keV(放出率:193.4%)

20. 取扱い上の注意

本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。

21. 承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上,適切に実施すること。

22. 包装

185MBq(2mL)[1バイアル]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルインフォメーション担当

〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号

0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本メジフィジックス株式会社

東京都江東区新砂3丁目4番10号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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