医療用医薬品 詳細表示

クリプトン(81mKr)ジェネレータ

添付文書番号

4300701G1028_1_02

企業コード

530359

作成又は改訂年月

**2022年3月改訂(第2版)
2020年12月改訂

日本標準商品分類番号

874300

薬効分類名

放射性医薬品

承認等

クリプトン(81mKr)ジェネレータ

販売名コード

YJコード

4300701G1028

販売名英語表記

Krypton(81mKr) Generator

販売名ひらがな

くりぷとん(81mKr)じぇねれーた

承認番号等

承認番号

15600AMZ00690000

販売開始年月

1981年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

検定⽇時から15時間

基準名

放射性医薬品基準

クリプトン(81mKr)ジェネレータ

一般的名称

クリプトン(81mKr)ジェネレータ

3. 組成・性状

3.1 組成

本品は,ルビジウム-81を水酸化ルビジウム(81Rb)の形で,プラスチックカラム中に充てんした陽イオン交換樹脂に吸着させ,これに,クリプトン(81mKr)吸入用ガスを溶出させるために必要な装置及び不必要な被曝をさけるための遮蔽装置を合わせたものである。

クリプトン(81mKr)ジェネレータ

有効成分ジェネレータユニット1個中
クリプトン(81mKr)(検定日時において)185MBq  
有効成分ジェネレータユニット1個中
クリプトン(81mKr)(検定日時において)370MBq  
構成品  本品は,次のものから構成される。
・ジェネレータユニット 1個
・供給チューブ 1個
・延長管 1個
・バイアル 1個
・18G注射針 5本

3.2 製剤の性状

クリプトン(81mKr)ジェネレータ

溶出方法本品に加湿した酸素又は空気を通じることにより溶出
外観無色の気体

4. 効能又は効果

*クリプトン(81mKr)吸入用ガスの吸入による局所肺換気機能検査

6. 用法及び用量

本品を図のように組み立てる。
クリプトン(81mKr)吸入用ガスの溶出には医療用酸素又は空気を使用する。

  • 持続吸入法
    0.3~3L/分の流速でクリプトン(81mKr)吸入用ガスを溶出しつつ患者に必要な時間吸入させ,肺換気シンチグラムを撮る。
  • ボーラス吸入法
    10~20mLの溶出剤を急速に加圧導入して溶出するクリプトン(81mKr)吸入用ガスを患者に吸入させ,肺換気シンチグラムを撮る。

8. 重要な基本的注意

診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし,投与量は最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し,授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本品を組み立てる際には,チューブのINとOUTを間違えないように注意すること。
  1. 14.1.2 クリプトン(81mKr)吸入用ガスを初めて溶出する場合は,IN側のチューブにディスポーザブルシリンジをつなぎ,空気をチューブ内にゆっくり送り込み内部に充てんされている水を完全に排出すること。
  1. 14.1.3 クリプトン(81mKr)吸入用ガスを溶出する場合は,湿気を含ませた酸素又は空気を導入すること(カラムの乾燥による溶出率低下の防止)。
    加湿に際しては,衛生面には十分に留意すること。
    乾燥した酸素又は空気を導入するとカラムが乾燥し,クリプトン(81mKr)吸入用ガスの溶出率が極度に低下する。
  1. 14.1.4 溶出率が低下した場合は,注射用水(非電解質注射液)を導入し,カラムの湿潤状態を回復させること。
    生理食塩液等の電解質注射液を用いると81Rbがカラムより遊離し溶出するので絶対に用いないこと。

14.2 薬剤投与時の注意

本品は適当な遮蔽用鉛の中に納め,カメラの視野内に置かないこと(バックグラウンドの低減)。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

血中81mKr濃度は,吸入約15秒で最高値に達する。投与継続中,この水準を維持する。投与中止後は初期半減期約9秒(最高値から5~10秒の5秒間より算出),後期半減期約13秒(最高値から20~30秒の10秒間より算出)の2相性を描いて減少する。
後期半減期と物理的半減期がほぼ一致することにより,血中の81mKrが初期段階でほとんど消失し,以後は脂肪,筋肉等の組織に取り込まれた81mKrが減衰することが推察される。

16.3 分布

  1. 16.3.1 吸収線量

    MIRD法により算出した吸収線量は次のとおりである。

    吸収線量(μGy/37MBq)

    臓器\投与方法

    30秒間持続吸入法

    ボーラス吸入法

    17.0

    4.9

    肝臓

    0.27

    0.08

    腎臓

    0.10

    0.03

    精巣

    0.003

    0.0009

    卵巣

    0.02

    0.005

    全身

    0.04

    0.01

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

本品が有効と報告された適応は次のとおりである。

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    クリプトン(81mKr)吸入用ガスの吸入による局所肺換気分布及び各種負荷前後の肺換気変化の観察。
    肺換気シンチグラフィ(吸入)を施行した525例を対象に有効性が検討され,519例(98.9%)で本品の有効性が認められた。

18. 薬効薬理

18.1 測定法

**本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により画像化される。

18.2 集積機序

81mKrガスを吸入させても血液中にほとんど移行しないため,局所の81mKrガスの量はその部分の呼吸状態を反映する。

19. 有効成分に関する理化学的知見

**19.1 クリプトン(81mKr)

核物理学的特性

  • 81mKrとして:
    ・物理的半減期:13.10秒
    ・主γ線エネルギー:190keV(67.5%)
  • ・クリプトン-81m生成曲線:
  • ・各流速によるクリプトン-81m濃度1)

20. 取扱い上の注意

本剤は,医療法その他の放射線防護に関する法令,関連する告示及び通知等を遵守し,適正に使用すること。

22. 包装

185MBq(ジェネレータユニット×1個),370MBq(ジェネレータユニット×1個)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本メジフィジックス株式会社
メディカルインフォメーション担当

〒136-0075 東京都江東区新砂3丁目4番10号

0120-07-6941(フリーダイヤル)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本メジフィジックス株式会社

東京都江東区新砂3丁目4番10号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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