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生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意し、本剤投与後に感染症の徴候又は症状があらわれた場合には、速やかに担当医に連絡するよう患者を指導すること。,,,
**ミリキズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤による導入療法終了4週後から、通常、成人にはミリキズマブ(遺伝子組換え)として1回200mgを4週間隔で皮下投与する。
**ミリキズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤による治療終了4週後から、通常、成人にはミリキズマブ(遺伝子組換え)として1回300mgを4週間隔で皮下投与する。
感染症が悪化するおそれがある。,,,,
結核の発現に十分に注意すること。,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠サルを用いた発生毒性試験において、本剤の胎児への移行が報告されているが、胎児・出生児に毒性及び催奇形性は認められなかった1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒトの乳汁への移行や授乳された乳児の血液中への移行の有無は不明である。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
**ウイルス、細菌、真菌等による重篤な感染症があらわれることがある。重篤な感染症が発症した場合には、感染症がコントロールできるようになるまでは投与を中止すること。,,,,
アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
1~10%未満
0.1~1%未満
一般・全身障害及び投与部位の状態
注射部位反応
**感染症及び寄生虫症
上気道感染(急性副鼻腔炎、COVID-19、上咽頭炎、口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛、咽頭炎、鼻炎、副鼻腔炎、扁桃炎、上気道感染、ウイルス性上気道感染)
臨床検査
ALT上昇、AST上昇
神経系障害
頭痛
皮膚及び皮下組織障害
発疹(発疹、斑状皮疹、斑状丘疹状皮疹、丘疹性皮疹、そう痒性皮疹)
投与時は以下の点を注意すること。
**ミリキズマブを12ヵ月間投与された潰瘍性大腸炎患者のうち、23.3%(88/378例)でミリキズマブに対する抗体が産生され、そのうち93.2%(82/88例)は中和抗体であった。日本人患者では、53.2%(25/47例)でミリキズマブに対する抗体が産生され、そのうち92.0%(23/25例)は中和抗体であった。抗ミリキズマブ抗体価の上昇に伴い、治療効果が減弱する傾向が認められた。抗ミリキズマブ抗体の発現状況と過敏症又は注射関連の有害事象との間に明確な関連は認められなかった。抗ミリキズマブ抗体が陽性となった患者では、血清中ミリキズマブ濃度が低下し、治療効果が減弱する可能性がある。
**ミリキズマブを12ヵ月間投与されたクローン病患者のうち、12.7%(79/622例)でミリキズマブに対する抗体が産生され、そのうち98.7%(78/79例)は中和抗体であった。日本人患者では、9.1%(1/11例)でミリキズマブに対する抗体が産生され、それは中和抗体であった。
**抗ミリキズマブ抗体の発現状況と過敏症又は注射関連の有害事象との間に明確な関連は認められなかった。
**潰瘍性大腸炎患者を対象とした国際共同臨床試験(第II相及び第III相試験)の併合解析の結果(例数:1442例、総曝露期間:2250.9人年)、本剤投与群の悪性腫瘍の発現率は0.7/100人年(発現割合:1.1%、16/1442例)であった。本剤投与群の悪性腫瘍の発現率は、潰瘍性大腸炎患者で報告されている悪性腫瘍の発現率(0.33~1.34/100人年)の範囲内であった2),3)。本剤投与群の非黒色腫皮膚癌の発現率は0.2/100人年(発現割合:0.3%、4/1442例)であった。本剤投与群の非黒色腫皮膚癌の発現率は、潰瘍性大腸炎患者で報告されている非黒色腫皮膚癌の発現率(0.28~0.33/100人年)と同程度であった3),4)。,
**クローン病患者を対象とした国際共同臨床試験(第II相及び第III相試験)の併合解析の結果(例数:1178例、総曝露期間:2004.2人年)、本剤投与群の悪性腫瘍の発現率は0.2/100人年(発現割合:0.3%、4/1178例)であった。本剤投与群の悪性腫瘍の発現率は、クローン病患者で報告されている悪性腫瘍の発現率(0.27~1.49/100人年)の範囲内であった5),6)。本剤投与群の非黒色腫皮膚癌の発現率は0.0/100人年(発現割合:0.1%、1/1178例)であった。,
**日本人及び外国人健康成人(各3例)に本剤200mgを単回皮下投与したとき、血清中ミリキズマブ濃度は投与3日後に最高濃度に達した後、約11日の消失半減期で低下した。AUC0-∞及びCmaxの幾何平均値(CV%)は、それぞれ210μg・day/mL(29%)及び11.8μg/mL(39%)であった7)。本剤の薬物動態は線形であり、本剤120~300mg注1)を潰瘍性大腸炎患者、クローン病患者又は健康成人に皮下投与したときの曝露量は用量に比例して増加した8),9),10)。
**
**母集団薬物動態解析より、日本人及び外国人潰瘍性大腸炎患者(121例及び1008例)に、本剤を用法及び用量に従って投与したとき、血清中ミリキズマブ濃度は皮下投与開始後8週目までに定常状態に達した。本剤を4週ごとに皮下投与したとき、顕著な蓄積は認められなかった。日本人潰瘍性大腸炎患者(121例)におけるミリキズマブのAUCτ,ss及びCmax,ssの幾何平均値(CV%)はそれぞれ205μg・day/mL(43%)及び12.4μg/mL(36%)と推定された8)。
**母集団薬物動態解析より、日本人クローン病患者(12例)に本剤を用法及び用量に従って投与したとき、血清中ミリキズマブのAUCτ,ss及びCmax,ssの幾何平均値(CV%)はそれぞれ224μg・day/mL(42%)及び14.0μg/mL(34%)と推定された10)。
**母集団薬物動態解析より、ミリキズマブは皮下投与後3~7日で最高濃度に達し、絶対的バイオアベイラビリティの幾何平均値(CV%)は潰瘍性大腸炎患者で約44%(34%)、クローン病患者で約36%(31%)と推定された。皮下投与部位の違いによる本剤の吸収への顕著な影響は認められなかった8),10)。
**母集団薬物動態解析より、ミリキズマブを投与したときの分布容積の幾何平均値(CV%)は潰瘍性大腸炎患者で4.83L(21%)、クローン病患者で4.40L(14%)と推定された8),10)。
ミリキズマブは、ヒト化IgG4モノクローナル抗体であることから、内因性免疫グロブリンと同様に異化経路により低分子ペプチド及びアミノ酸に代謝されると推察される。
**母集団薬物動態解析より、全身クリアランス及び消失半減期の幾何平均値(CV%)は潰瘍性大腸炎患者でそれぞれ0.0229L/hr(34%)及び約9.3日(40%)、クローン病患者でそれぞれ0.0202L/hr(38%)及び約9.3日(26%)と推定された。クリアランスは用量によらず一定であった8),10)。
中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者を対象としたミリキズマブ点滴静注製剤の寛解導入試験を終了した患者を対象とした並行群間比較試験を実施した。寛解導入試験でミリキズマブの投与を受けて臨床的改善を達成した被験者を無作為に割り付け、本剤200mg又はプラセボを4週間隔で皮下投与した。mITT解析対象集団544例(日本人72例を含む)において、40週(寛解導入試験での投与期間を含めると52週)時点で臨床的寛解注2)が得られた被験者の割合は表1)のとおりであった11)。
臨床的寛解(%)a)
プラセボとの差
(95%信頼区間)
p値
本剤200mg
プラセボ
全体集団
182/365
(49.9)
45/179
(25.1)
23.2
(15.2,31.2)
<0.001b)、c)
日本人集団
23/47
(48.9)
7/25
(28.0)
16.2
(-6.8,39.2)
mITT解析対象集団
a)欠測データはノンレスポンダーとして補完
b)生物製剤不応の有無、寛解導入試験ベースラインでのステロイドの使用有無、地域(北米、欧州又はその他)、寛解導入試験12週時の臨床的寛解の有無を層別因子としたCochran-Mantel-Haenszel検定
c)有意水準両側0.05
各投与群における有害事象、重篤な有害事象、治験薬投与中止に至った有害事象の発現頻度は表2)のとおりであった。主な副作用は本剤群389例において、注射部位疼痛4.1%(16例)、注射部位反応2.6%(10例)、注射部位紅斑2.1%(8例)であった。
(N=389)
(N=192)
有害事象
64.5%
(251例)
68.8%
(132例)
重篤な有害事象
3.3%
(13例)
7.8%
(15例)
治験薬投与中止に至った
1.5%
(6例)
8.3%
(16例)
既存治療薬[コルチコステロイド系薬剤、免疫調節剤又は生物製剤(抗TNF抗体又は抗インテグリン抗体)のうち少なくとも1剤]に対して、効果不十分、効果減弱又は不耐の中等症から重症の活動性クローン病患者1152例(日本人28例を含む)を対象とした二重盲検、プラセボ及び実薬対照、treat-through試験を実施した。
ミリキズマブ、ウステキヌマブ、又はプラセボを最長52週間投与した。ミリキズマブ群では、ミリキズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤900mgを4週ごとに3回点滴静注し、その後本剤300mgを4週ごとに皮下投与した。ウステキヌマブ群では、ウステキヌマブ6mg/kgを1回点滴静注し、その後90mgを8週ごとに皮下投与注3)した。プラセボ群では、プラセボを点滴静注及び皮下投与し、12週時点で改善例注4)にはプラセボ投与を継続し、非改善例注5)にはミリキズマブを投与した。
PAS(1065例、うち日本人26例を含む)において、主要評価項目である12週時点のCrohn's Disease Activity Index(CDAI)の排便回数及び腹痛スコアの2項目で定義した患者報告アウトカム(PRO)による臨床的改善注4)が認められかつ52週時点の内視鏡的改善注6)が認められた被験者の割合、及び12週時点のPROによる臨床的改善注4)が認められかつ52週時点のCDAIによる臨床的寛解注7)が認められた被験者の割合は表3)のとおりであった12)。
ミリキズマブe)、f)
ウステキヌマブ
12週時点のPROによる臨床的改善a)かつ52週時点の内視鏡的改善b)(%)
220/579
(38.0)
18/199
(9.0)
107/287
(37.3)
プラセボ群との差
(95%信頼区間)(%)
p値g)
28.7
(23.0,34.4)h)
<0.000001
-
12週時点のPROによる臨床的改善a)かつ52週時点のCDAIによる臨床的寛解c) (%)
263/579
(45.4)
39/199
(19.6)
117/287
(40.8)
25.8
(18.8,32.7)i)
4/10
(40.0)
0/4
(0.0)
7/12
(58.3)
12週時点のPROによる臨床的改善a)かつ52週時点のCDAIによる臨床的寛解c)(%)
7/10
(70.0)
1/4
(25.0)
5/12
(41.7)
PAS
a)排便回数及び/又は腹痛スコアが30%以上減少し、いずれのスコアもベースラインから悪化していない
b)SES-CD合計スコアのベースラインからの50%以上の低下
c)CDAI合計スコアが150未満
d)欠測データはノンレスポンダーとして補完
e)ミリキズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤900mgを4週ごとに3回点滴静注し、その後本剤300mgを4週ごとに皮下投与
f)プラセボ群に割り付けられた12週時点の非改善例で、ミリキズマブ投与に移行した被験者は含まない
g)生物製剤の治療不良歴の有無、ベースラインのSES-CD合計スコア(12未満、12以上)、指示変数(ベースラインの排便回数が7回以上又はベースラインの腹痛スコアが2.5以上)を層別因子とした、Mantel-Haenszel推定量による信頼区間及びCochran-Mantel-Haenszel検定によるp値、有意水準両側0.005、グラフィカルアプローチによる多重性調整
h)99.5%信頼区間は(20.6,36.8)
i)99.5%信頼区間は(15.9,35.6)
各投与群における52週までの有害事象、重篤な有害事象、治験薬投与中止に至った有害事象の発現頻度は表4)のとおりであった。主な副作用はミリキズマブ群630例において、注射部位反応3.8%(24例)、注射部位疼痛3.0%(19例)、注射部位紅斑1.9%(12例)、リンパ球数減少1.9%(12例)、体重増加1.9%(12例)であった。
ミリキズマブa)
(N=630)
(N=211)
78.6%
(495例)
73.0%
(154例)
10.3%
(65例)
17.1%
(36例)
5.1%
(32例)
9.5%
(20例)
a)ミリキズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤900mgを4週ごとに3回点滴静注し、その後本剤300mgを4週ごとに皮下投与
ミリキズマブは、抗インターロイキン(IL)-23ヒト化IgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIL-23のp19サブユニットに高い親和性と特異性で結合し、IL-23受容体との相互作用を阻害する。他のIL-12ファミリーメンバー(IL-12、IL-27及びIL-35)との交差反応性は認められていない13)。
マウス脾臓細胞において、ミリキズマブはヒトIL-23及びヒトIL-2刺激によるIL-17産生を抑制した。また、ヒト末梢血単核細胞において、ミリキズマブは抗ヒトCD3抗体、抗ヒトCD28抗体及びヒトIL-23刺激によるIL-17産生を抑制した13)。
ミリキズマブ(遺伝子組換え)[Mirikizumab (Genetical Recombination)]〔JAN〕
ミリキズマブは、遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体であり、マウス抗ヒトインターロイキン-23α(p19)抗体の相補性決定部、ヒトフレームワーク部及びヒトIgG4の定常部からなる。H鎖の223、229及び230番目のアミノ酸残基は、それぞれPro、Ala及びAlaに置換されており、C末端のLysは除去されている。ミリキズマブは、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。ミリキズマブは、441個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ4鎖)2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約147,000)である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
**1mL×2オートインジェクター
**1mL×2シリンジ
**1mL×1オートインジェクター及び
**2mL×1オートインジェクター
**1mL×1シリンジ及び
**2mL×1シリンジ
1) 社内資料: ミリキズマブの毒性試験(2023年3月27日承認、CTD2.6.6.6.1)
2) Biancone L, et al.: J. Crohns. Colitis. 2016; 10(8): 913-924
3) Taborelli M, et al.: PLoS One. 2020; 15(6): e0235142
4) van den Heuvel TR, et al.: Int. J. Cancer. 2016; 139(6): 1270-1280
5) **Wu S, et al.: Inflamm. Bowel Dis. 2023; 29(3): 384-395
6) **So J, et al.: Inflamm. Bowel Dis. 2017; 23(11): 2061-2068
7) 社内資料: 日本人及び外国人健康成人を対象としたミリキズマブの第I相試験(2023年3月27日承認、CTD2.7.2.2.1.1.2)
8) 社内資料: ミリキズマブの母集団薬物動態解析(AMAN試験、AMBG試験)(2023年3月27日承認、CTD2.7.2.3)
9) **社内資料: ミリキズマブの臨床薬理に関する概括評価
10) **社内資料: ミリキズマブの母集団薬物動態解析(AMAM試験)
11) 社内資料: 潰瘍性大腸炎患者を対象とした国際共同第III相試験(AMBG試験: 維持療法)(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.9)
12) **社内資料: クローン病患者を対象とした国際共同第III相試験(AMAM試験)
13) 社内資料: ミリキズマブの薬理試験(2023年3月27日承認、CTD2.6.2)
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