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処方箋医薬品注)
染色体検査によりターナー症候群と確定診断された者で、現在の身長が同年齢の[標準値-2SD]以下である場合、又は年間の成長速度が2年以上にわたって標準値の-1.5SD以下である場合。
1年ごとに以下の基準を満たしているかどうかを判定し、いずれかを満たしたときに治療の継続をする。
2年目 ≧2.0cm/年3年目以降≧1.0cm/年
ただし、以上のいずれも満たさないとき、又は骨年齢が15歳以上に達したときは投与を中止する。
現在の身長が同性、同年齢の[標準値-3SD]以下である場合
[成長ホルモン分泌刺激試験の種類と成人成長ホルモン分泌不全症で重症と診断される血清(血漿)成長ホルモン濃度の頂値]
成長ホルモン分泌刺激試験の種類
重症と診断される血清(血漿)
成長ホルモン濃度の頂値
インスリン、アルギニン、
グルカゴン
1.8ng/mL以下
GHRP-2
9ng/mL以下
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.175mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.35mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6~7回に分けて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。
糖尿病患者では、投与開始前に血糖(血糖値、HbA1c等)及び糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)の病勢をコントロールしておくこと。投与開始後は定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、また、糖尿病合併症(糖尿病網膜症等)を含め、患者の状態を注意深く観察すること。必要に応じて、糖尿病用薬の投与量の調整を行うこと。投与開始後に糖尿病の症状の顕在化又は悪化が認められた場合は、本剤の投与量の減量又は一時的な投与中止等、適切な処置を行うこと。
耐糖能異常のある患者又は糖尿病の危険因子を持つ患者(肥満、家族歴に糖尿病を持つ患者等)では、慎重に観察すること。糖尿病が顕在化することがある。,,
脳腫瘍の進行や再発の観察を十分に行い慎重に投与すること。成長ホルモンは細胞増殖作用を有する。
定期的に画像診断を実施し、脳腫瘍の発現及び進行や再発の観察を十分に行うこと。成人成長ホルモン分泌不全症患者では脳腫瘍の既往のある患者が多く含まれており、国内臨床試験において脳腫瘍の再発が報告されている。
ときに一過性の浮腫があらわれることがある。
低身長改善の有益性が脊柱管狭窄・大孔狭窄悪化の危険性を上回ると判断される場合のみ投与を考慮すること。MRI等による定期的観察を十分行い、脊柱管狭窄・大孔狭窄の悪化がみられた場合には投与を中止すること。症状の悪化を助長する可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中への移行については不明である。
投与量の減量あるいは投与中止も考慮に入れて、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。また、外国において、成人成長ホルモン分泌不全症患者における成長ホルモン維持用量は加齢に伴い減少することが報告されている。
成長ホルモンの成長促進作用が抑制されることがある。
糖質コルチコイドが成長抑制効果を有するため。
血清コルチゾール濃度が低下することがあるので、糖質コルチコイドの用量に注意すること。
成長ホルモンが11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11β-HSD-1)を抑制することにより、コルチゾンからコルチゾールへの変換を減少させるため。
本剤投与により、血糖値が上昇することがある。定期的に血糖値、HbA1c等を測定し、これらの薬剤の投与量の調整を行うこと。
成長ホルモンがインスリン感受性を低下させるため。
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがある。
本剤がCYP3Aを誘導するため。
成長ホルモンの作用が抑制されることがある。成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の患者では本剤の増量を検討すること。
エストロゲンがIGF-I産生を抑制するため。
O脚を合併した軟骨異栄養症(軟骨無形成症・軟骨低形成症)患者に本剤を投与したところ、O脚が悪化し、手術を受けた症例が報告されている。
ネフローゼ症候群(浮腫、尿蛋白、低蛋白血症)があらわれることがある。
耐糖能低下があらわれ、糖尿病を発症することがある。,
0.1%以上
0.1%未満
過敏症
発疹(蕁麻疹、紅斑等)、注射部位の発赤等の過敏症状
全身そう痒
*内分泌
甲状腺機能低下症注4)、耐糖能低下
肝臓
AST上昇、ALT上昇
消化器
嘔気、腹痛
筋・骨格系
関節痛、下肢痛、成長痛、大腿骨骨頭辷り症、筋痛
有痛性外脛骨、外骨腫、大腿骨骨頭壊死、側弯症等の脊柱変形の進行、周期性四肢麻痺
投与部位
注射部位の熱感、疼痛、硬結
皮下脂肪の消失
神経系
手根管症候群、錯感覚
循環器
高血圧
呼吸器系
呼吸困難
その他
浮腫、頭痛、尿潜血・顕微鏡的血尿、LDH上昇、CK上昇
白血球数上昇、遊離脂肪酸上昇、ミオグロビン上昇、血清P上昇、蛋白尿、頭蓋内圧亢進に伴う乳頭浮腫・視覚異常・頭痛・悪心・嘔吐
過量投与により最初は血糖低下が、次いで血糖上昇が認められることがある。
長期の過量投与により末端肥大症の症状が認められることがある1),2)。
本剤はカートリッジ製剤であり、専用の医薬品ペン型注入器を用いて使用すること。他の注入器を用いて使用してはならない。
注射部位を上腕、大腿、腹部、臀部等広範に求め、順序よく移動し、同一部位に短期間内に繰り返し注射しないこと。
類薬で、動物実験で妊娠前、妊娠初期投与試験において、高投与量群で交尾率及び妊娠率の低下が報告されている。
健康成人に14.6mg製剤(投与濃度:4.6mg/mL)及び7.3mg製剤(投与濃度:2.3mg/mL)各3.0mgをクロスオーバー法にて単回皮下注射注5)した。(ヒューマトロープ注射用12mgの投与時濃度は4.2mg/mL、ヒューマトロープ注射用6mgの投与時濃度は2.1mg/mL)
製剤の違いによる最高血清中濃度(Cmax)及び血清中濃度曲線下面積(AUC)の有意差は認められなかった。
記号
投与濃度
n
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUC
(ng・hr/mL)
4.6mg/mL
12
101.33±20.79
2.58±0.67
577.01±80.40
2.3mg/mL
95.36±22.85
2.92±0.79
582.38±80.59
(平均±標準偏差)
1週間に0.5国際単位/kg(0.175mg/kg/週に相当)を6~7回に分割して皮下投与。投与期間は24週間。
時期
身長の伸び(cm/年)
前治療時
47
6.50±0.24
本剤治療時
43
7.08±0.30
(平均±標準誤差)
1週間に0.5国際単位/kg(0.175mg/kg/週に相当)を6~7回に分割して皮下投与。投与期間は6ヵ月3)。
治療歴
身長の伸び(cm/6ヵ月)
無治療時
新規治療例
27
2.2±0.1
-
4.5±0.2
切替え例
14
3.2±0.3
3.0±0.2
皮下注射では、6ヵ月間の国内一般臨床試験の結果、46例中1例に抗ヒト成長ホルモン抗体の生成が認められた3)。
1週間に0.5国際単位/kg(0.175mg/kg/週に相当)を6~7回に分割して皮下投与。投与期間は6ヵ月4)。
21
3.5±0.3
9.8±0.6
19
3.8±0.3
7.8±0.5
7.8±0.6
皮下注射では、6ヵ月の国内一般臨床試験の結果、前治療歴のない症例42例中2例に抗ヒト成長ホルモン抗体の生成が認められた。前治療歴のある症例では32例中5例が抗体陽性を示したが、これらはいずれも本試験開始時より抗体が存在していた4)。
1週間に1.0国際単位/kg(0.35mg/kg/週に相当)を分割して連日皮下投与。投与期間は2年間。
期間
54
3.4±1.2
本剤投与1年後
6.3±1.7
本剤投与2年後
46
4.8±1.6
承認時における安全性評価対象例注11)163例中9例(5.5%)に関節痛(2例)等の副作用が認められた。
皮下注射による2年間の国内一般臨床試験の結果、全137例のうち、50例に抗ヒト成長ホルモン抗体が認められた。この50例中30例は最終測定時点で陰性となった。
1週間に1.0国際単位/kg(0.35mg/kg/週に相当)を6~7回に分割して皮下投与。投与期間は3年間5)。
18
6.9±0.2
17
4.9±0.3
本剤投与3年後
16
4.8±0.3
安全性評価対象例注11)46例中25例(54.3%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められた。主な副作用は、O脚の増悪(2件:4.3%)、OGTT異常(10件:21.7%)、好酸球増多(6件:13.0%)、HbA1上昇(6件:13.0%)であった。
皮下注射による3年間の国内一般臨床試験の結果、本剤の投与期間中、抗ヒト成長ホルモン抗体検査を実施した44例中7例に抗ヒト成長ホルモン抗体の生成が認められた。この7例のうち2例については、本試験開始時より抗体が存在していた5)。
国内で実施された二重盲検試験及び引き続き実施された長期投与試験における主な成績は次のとおりである。投与量及び投与方法は、0.021mg/kg/週~0.084mg/kg/週を1週間に6~7回に分割して皮下投与した。
1種類のGH分泌刺激試験によるGH頂値が3ng/mL未満であった成人成長ホルモン分泌不全症患者を対象に24週間の用量漸増法による本剤の投与又はプラセボの投与を行い、解析対象として計64症例における評価を行った。
二重盲検試験を完了した成人成長ホルモン分泌不全症患者を対象に48週間本剤の投与を行い、臨床症状及び血清IGF-I濃度を参照して用量を調整した。解析対象として計59症例に二重盲検試験と同一の評価を行った。
項目
投与群
二重盲検試験
長期投与試験
開始時→24週時
48週時
除脂肪
体重注6)
の変化率(%)
ヒューマトロープ注射用6mg24週→48週
4.7±3.9
[32]注7)、注8)
<3.3~6.1>
5.8±4.7
[32]注8)
<4.1~7.5>
プラセボ24週→ヒューマトロープ注射用6mg48週
-0.5±4.1
[29]
<-2.1~1.1>
4.5±5.2
[28]注9)
<2.4~6.5>
(平均変化率±標準偏差、[ ]:例数、< >:変化率の95%信頼区間)
開始時
24週時
血清
IGF-I
濃度
ヒューマトロープ
注射用6mg
24週→48週
65±46
[33]
243±114
[31]注10)
<118~229>
左に同じ
206±77
[30]
<94~188>
プラセボ24週→
注射用6mg48週
73±49
[31]
63±39
<-11~8>
61±39
[28]
191±78
[27]
<84~172>
(平均±標準偏差、[ ]:例数、< >:変化量の95%信頼区間)
安全性評価対象例61例中36例(59.0%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められた。主な副作用は関節痛(12件:19.7%)、浮腫(7件:11.5%)であった。
成長ホルモンは、標的組織への直接作用並びに肝臓等におけるIGF-Iの合成及び分泌を促進させ、IGFを介した標的組織への間接作用により成長促進作用を示す。
下垂体摘出ラットを用いて、体重増加、脛骨長の伸びを検討した各試験において、これらの作用はいずれも下垂体抽出ヒト成長ホルモン製剤とほぼ同等である。
下垂体摘出ラット及び健康成人において血清中IGF-I濃度を上昇させることが認められている。
ソマトロピン(遺伝子組換え)[Somatropin(Genetical Recombination)]〔JAN〕
ヒト成長ホルモン(遺伝子組換え)Growth hormone human(Genetical Recombination)
C990H1528N262O300S7
22124.76
本品は白色の粉末で、においはない。
191個のアミノ酸からなるペプチド
1筒(注射筒入り溶解液3.1mL添付)
1) Gustafsson, J. et al.: Acta Pediatr. Scand. [Suppl.]. 1989; 362: 50-55
2) Randall, R. V.: Chapter 26 Acromegaly and Gigantism: ENDOCRINOLOGY. W. B. SAUNDERS COMPANY. 1989; Vol.I: 330-350
3) 岡田義昭 他: 基礎と臨床. 1995; 29(1): 221-237
4) 小川正道 他: 基礎と臨床. 1990; 24(13): 7111-7121
5) 清野佳紀 他: 小児科臨床. 1999; 52(6): 1099-1111
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