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劇薬
処方箋医薬品注)
インスリン療法が適応となる糖尿病
2型糖尿病においては急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。
本剤は、超速効型インスリンアナログであるインスリンリスプロと中間型インスリンリスプロを25:75の割合で含有する混合製剤である。
通常、成人では1回4~20単位を1日2回、朝食直前と夕食直前に皮下注射する。なお、1日1回投与の時は朝食直前に皮下注射する。
投与量は、患者の症状及び検査所見に応じて増減するが、維持量としては通常1日4~80単位である。
本剤は、超速効型のインスリンリスプロの速やかな効果発現と、中間型インスリンリスプロの持続作用が保持されている。インスリンリスプロの超速効作用のために、速効型インスリンを含む混合製剤(通常食事の30分前に投与)と異なり食直前(15分以内)に投与を行うこと。
食前
本剤
15分以内
速効型インスリンを含む混合製剤
30分前
また、他のインスリン製剤から本剤に変更する場合にも、その作用特性や薬物動態を考慮し、必要に応じて投与量を増減するなど、慎重に行うこと。用量の調整には、初回の投与から数週間あるいは数ヵ月間必要になることがある。
臨床試験において切り替え時に一過性の低血糖の増加が認められたため注意すること。
なお、糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用すること。,,
インスリン需要の変動が激しい。
,
胃内容排出の遅延がある場合、食前投与により低血糖を引き起こすおそれがある。また、アドレナリンの欠乏により低血糖の自覚症状が明確でないことがある。
低血糖を起こしやすい。
妊娠した場合、あるいは妊娠が予測される場合には医師に知らせるように指導すること。妊娠中、周産期等にはインスリンの需要量が変化しやすいため、用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること。通常インスリン需要量は、妊娠初期は減少し、中期及び後期は増加する。
*用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること。インスリンの需要量が変化しやすい。本剤のヒト母乳移行は不明であるが、ヒトインスリンは、ヒト母乳に移行する。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
*患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、低血糖が起こりやすい。
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
血糖降下作用が増強される。
インスリンの分泌を促進し、糖新生を阻害する。
機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある。
β細胞の糖に対する感受性の亢進、インスリン分泌促進により血糖降下作用を示す。また末梢で弱いインスリン様作用を有する。
インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある。
アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制する。また低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある。
機序は不明である。
インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する。
膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられている。腎機能低下、空腹状態の遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる。
動物実験においてインスリンの分泌を促進するとの報告があり、血糖降下作用が増強される可能性がある。
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
カリウム喪失が関与すると考えられている。カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある。
末梢組織でインスリンの作用に拮抗し、また糖新生を促進する。
糖質コルチコイドの産生を促し、血糖上昇作用を示す。
肝での糖新生の促進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制により血糖を上昇させる。
肝グリコーゲン分解促進、糖新生の亢進により血糖を上昇させる。
肝での糖新生を亢進させる可能性がある。
抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する。
末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。
末梢でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす。
代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する。
炭水化物代謝を阻害し、血糖値を上昇させる。
抗インスリン作用を有する。
インスリン分泌抑制作用を有する。
血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。
脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。無処置の状態が続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。
長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β遮断剤投与あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖昏睡に陥ることがある。
低血糖症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取するなど、適切な処置を行うこと。α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時にはブドウ糖を投与すること。経口摂取が不可能な場合は、ブドウ糖の静脈内投与やグルカゴンの筋肉内投与等、適切な処置を行うこと。
低血糖は臨床的に回復した場合にも、再発することがあるので継続的に観察すること。,,,,,,,,
アナフィラキシーショック(呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身の発疹等)、血管神経性浮腫等の症状が認められた場合は投与を中止すること。
頻度不明
過敏症
アレルギー、発疹、そう痒感、蕁麻疹
代謝異常
高血糖、血糖値上昇
神経系
治療後神経障害(主に有痛性)
眼
糖尿病網膜症の顕在化又は増悪、屈折異常
*注射部位
局所反応(腫脹、そう痒感、疼痛、硬結、発赤等)注1)、リポジストロフィー(皮下脂肪の萎縮・肥厚等)、皮膚アミロイドーシス
肝臓
肝機能異常
その他
浮腫
健康成人にヒューマログ注、ヒューマログミックス50注及びヒューマログミックス25注0.3単位/kgを単回皮下投与したときの血清中インスリン濃度、並びに健康成人にヒューマログミックス25注及びヒューマリン3/7注0.2単位/kgを単回皮下投与したときの血清中インスリン濃度の結果を以下に示す2),3)。
各製剤は、投与後速やかな血清中インスリン濃度の上昇が認められた。これら製剤のTmaxの平均値は50.0~52.5分とほぼ同様であり、インスリンリスプロは混合製剤とした場合でも、インスリンリスプロ自体が持つ速やかな皮下からの吸収特性を保持することが示された。また、Cmax及び投与後5時間までのAUC(AUC0-5)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って増加し、これらのパラメータと混合比率との間に正の相関関係が認められた。
記号
薬剤
投与量
(単位/kg)
n
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(min)
AUC0-12
(ng・min/
mL)
AUC0-5
AUC5-12
ヒューマログ注
0.3
6
7.95
50.0
1118.56
1020.89
97.67
ヒューマログミックス50注
4.49
52.5
803.55
603.75
199.80
ヒューマログミックス25注
2.53
641.13
404.09
237.04
(平均値)
両製剤とも投与後速やかに血清中インスリン濃度の上昇が認められたが、ヒューマログミックス25注の血清中インスリン濃度の上昇はヒューマリン3/7注よりも速く、そのピークもより明らかであり、ヒューマログミックス25注のCmaxの平均値は、ヒューマリン3/7注に比べ高値を示した。また、投与後5時間以降の血清中インスリン濃度の推移は両製剤でほぼ同様であった。
0.2
16
2.23
47.2
402.42
276.74
125.68
ヒューマリン3/7注
1.22
91.6
363.62
230.91
132.70
健康成人にヒューマログ注、ヒューマログミックス50注及びヒューマログミックス25注0.3単位/kgを単回皮下投与したときのグルコース注入率、並びに健康成人にヒューマログミックス25注及びヒューマリン3/7注0.2単位/kgを単回皮下投与したときの血糖値の結果を以下に示す2),3)。
各製剤の最大グルコース注入率到達時間(TRmax)の平均値は155.0~173.3分であり、インスリンリスプロは混合製剤とした場合でもインスリンリスプロが持つ速やかな作用発現という特性を保持することが示された。最大グルコース注入率(Rmax)及び投与後5時間までの累積グルコース注入量(Gtot0-5)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って増加し、これらのパラメータと混合比率との間に正の相関関係が認められた。また、投与後5時間から12時間までの累積グルコース注入量(Gtot5-12)は、各製剤のインスリンリスプロの混合比率に従って減少する傾向を示した。
Rmax
(mg/min/kg)
TRmax
Gtot0-12
(g/kg)
Gtot0-5
Gtot5-12
8.99
155.0
2.28
1.85
0.42
7.90
173.3
2.64
1.62
1.01
6.21
2.45
1.20
1.25
両製剤とも血糖値の低下は投与後速やかに、かつ持続的に認められた。しかし、血糖値の低下は、ヒューマログミックス25注の方がより速やかであり、血糖値はより低い値に達した。特に食間時間に相当すると考えられる投与後4時間までの最低血糖値(BGmin0-4)及びBGmin0-4の到達時間(TBGmin0-4)においては有意差が認められた。
Cmin
(mg/dL)
Tmin
AOC0-12
(mg・min/
dL)
AOC0-5
AOC5-12
BGmin0-4
TBGmin0-4
55.63
152.5
15300.6
6643.8
8656.9
56.1
71.9
60.88
304.7
18083.4
6696.6
11386.9
63.1
149.1
インスリン混合製剤30/70又は50/50を1日2回投与中の1型及び2型糖尿病患者を対象に、インスリン混合製剤30/70又は50/50をそれぞれ、ヒューマログミックス25注又は50注に切り替え投与を行い、ヒューマログミックス25注及び50注の12週時点における有効性及び48週時点における安全性の検討を行った4)。
本試験では226例(1型患者22例、2型患者204例)がヒューマログミックス25注又は50注の投与を開始し、214例が12週間投与を完了し、また、171例が48週間の長期投与を完了した。
インスリン投与量においては、いずれの病型においても試験開始時からの有意な変動は認められなかった。また、食後2時間血糖値、HbA1c(JDS)値については、2型及び全患者(1+2型)を対象とした解析において、有意な改善が認められた。低血糖発現頻度については、1型、2型のいずれの病型別解析においても試験開始4週時に一過性の増加が認められたが、4週時以降、多くの症例で投与量の変更なくその頻度は低下し、投与12週時点において、試験開始時から発現頻度の増加は認められなかった。また、インスリン治療に対する意識調査(ITR-QOL)質問票5),6)を用いて、患者のQOLへの影響を調査したところ、2型及び全患者を対象とした解析において、患者のインスリン治療に対する負担感情が低下し、QOLを有意に改善した。
48週間投与における安全性については、1型で95.5%、2型で80.4%、全患者で81.9%に有害事象が認められたが、臨床上、特に問題となる事象はなかった。
臨床的に有意なインスリンの抗体結合は抗体価が約10%を超える場合に認めるとされている。インスリン-インスリンリスプロ交差抗体については、症例全体としての抗体価の変動幅は、これと比較して小さかった。また本剤が投与された症例のうち、抗体価の上昇が10%を超えた症例は226例中5例であったが、これらの症例の検討においてもインスリン抵抗性等臨床的に問題となる変動は認められなかった。
評価項目
病型
インスリン
混合製剤
30/70又は
50/50投与時
<試験開始時>
ヒューマログミックス
25注又は50注
<12週投与時>
開始時から
の変化量
p値
1日インスリン投与量
の平均値(標準偏差)
<単位/kg>
1型
0.57(0.27)
0.56(0.26)
-0.01(0.03)
0.180
2型
0.41(0.16)
0.00(0.06)
0.623
1+2型
0.42(0.18)
0.832
朝食後2時間血糖値
<mg/dL>
186.0(92.5)
148.4(91.3)
-31.1(92.8)
0.151
201.0(75.5)
182.3(79.8)
-16.3(77.5)
0.007
199.4(77.3)
178.7(81.5)
-17.8(79.1)
0.002
HbA1c(JDS)値の
平均値(標準偏差)
<%>
7.55(1.14)
7.46(1.13)
-0.09(0.42)
0.324
7.70(1.34)
7.54(1.37)
-0.13(0.69)
0.009
7.68(1.32)
7.53(1.35)
-0.13(0.66)
0.005
低血糖発現頻度の
中央値
(平均値[標準偏差])
<件数/30日>
0.9(1.1[1.4])
4週時
2.1(3.1[4.5])
1.2(1.9[3.7])
0.004
12週時
0.9(1.8[3.0])
0.0(0.7[2.4])
0.461
0.0(0.8[4.5])
0.0(1.1[2.3])
0.0(0.3[4.5])
<0.001
0.0(0.6[1.4])
0.0(-0.2[4.4])
0.299
0.0(0.9[4.3])
0.0(1.3[2.6])
0.0(0.5[4.4])
0.0(0.8[1.7])
0.0(-0.1[4.2])
0.185
ITR-QOLスコア注2)の
91.6(18.1)
94.3(13.2)
3.5(13.0)
0.269
94.5(13.8)
99.7(12.6)
4.8(10.7)
94.2(14.3)
99.2(12.7)
4.7(10.9)
ヒューマログミックス25注又は50注投与時
有害事象発現率
(%)
95.5
80.4
81.9
インスリン混合製剤30/70又は50/50投与時
(試験開始時)
(48週投与時)
開始時からの変化量
インスリン-インスリンリスプロ交差抗体価の中央値(%)
1.75
1.90
-0.05
0.920
1.70
0.20
0.001
2型糖尿病患者を対象としてヒューマログミックス25注又はインスリン混合製剤30/70をそれぞれ3ヵ月、計6ヵ月間クロスオーバー法により投与し、血糖コントロール及び安全性の比較検討を行った。症例数は89例で、ヒューマログミックス25注は1日2回朝及び夕食直前投与、インスリン混合製剤30/70は患者の通常の投与時刻に1日2回投与が行われた。インスリン投与量の変化は両薬剤間で同程度であった。
全般的な血糖コントロールに差は認められなかったが、ヒューマログミックス25注において夕食後2時間血糖値変化量で有意な改善が認められた。低血糖発現頻度で有意差が認められたがこの差は臨床的に有意ではなく、有害事象を含む安全性に差は認められなかった。
インスリン混合製剤30/70
<試験終了時>
薬剤間比較
1日インスリン投与量の平均値(標準偏差)
0.64(0.30)
0.66(0.30)
0.481
朝食後2時間血糖値変化量注3)の平均値(標準偏差)
22.0(42.0)
9.9(41.4)
0.335
昼食後2時間血糖値変化量注3)の平均値(標準偏差)
52.4(47.7)
60.7(47.7)
0.365
夕食後2時間血糖値変化量注3)の平均値(標準偏差)
16.0(42.3)
-3.8(48.1)
HbA1c注5)値の平均値
(標準偏差)<%>
8.05(1.29)
7.82(1.15)
0.408
低血糖発現頻度の中央値(平均値[標準偏差])
0.00(0.75[1.33])
0.00(1.29[2.71])
有害事象発現率<%>
62.5
60.7
0.701
1型及び2型糖尿病患者を対象として、ヒューマログミックス25注又はインスリン混合製剤20/80をそれぞれ3ヵ月、計6ヵ月間クロスオーバー法により投与し、血糖コントロール及び安全性の比較検討を行った。127例のすべての患者(1型患者75例、2型患者52例)が、ヒューマログミックス25注を1日2回朝及び夕食直前に、又はインスリン混合製剤20/80を朝及び夕食の30~45分前に投与した。インスリン投与量においては、1型及び全患者(1+2型)において有意な薬剤間差が認められたが、これらは、臨床的に意味のある差ではないと考えられた。朝食後及び夕食後2時間血糖値の変化量においては1型及び2型それぞれの病型別解析及び全患者を対象とした解析で対照薬と比較し、ヒューマログミックス25注投与時に有意な改善が認められた。一方、昼食後2時間血糖値の変化量においては、全患者を対象とした解析でインスリン混合製剤投与時に有意な改善が認められた。
HbA1c注5)については全患者を対象とした解析で、インスリン混合製剤投与時に有意な改善が認められたが、これらは、臨床的に意味のある差ではないと考えられた。低血糖発現頻度、有害事象発現率及び臨床検査値においては、臨床的に有意な薬剤間差は認められなかった。
臨床的に有意なインスリンの抗体結合は抗体価が約10%を超える場合に認めるとされている。インスリン-インスリンリスプロ交差抗体については、症例全体としての抗体価の変動幅は、これと比較して小さかった。また本剤が投与された症例のうち、抗体価の上昇が10%を超えた症例は54例中2例であったが、これらの症例の検討においてもインスリン抵抗性等臨床的に問題となる変動は認められなかった。
インスリン混合製剤
20/80
25注
薬剤間
比較
0.54(0.15)
0.59(0.17)
0.48(0.18)
0.47(0.19)
0.561
0.51(0.16)
0.54(0.19)
朝食後2時間血糖値変化量注4)の平均値(標準偏差)
27.2(71.7)
-20.7(54.8)
16.6(40.7)
4.1(36.0)
0.003
22.5(60.2)
-10.3(49.2)
昼食後2時間血糖値変化量注4)の平均値(標準偏差)
57.8(50.6)
71.5(48.1)
0.110
39.1(40.7)
55.5(45.8)
0.143
49.7(47.4)
64.9(47.6)
0.035
夕食後2時間血糖値変化量注4)の平均値(標準偏差)
13.2(65.8)
-15.0(56.9)
0.012
10.8(40.5)
-4.7(42.5)
0.010
12.1(55.8)
-10.6(51.3)
7.82(0.89)
8.07(0.93)
0.071
8.02(1.03)
8.16(1.01)
0.684
7.91(0.95)
8.11(0.96)
0.036
1.88(3.59[4.31])
2.14(3.61[4.41])
0.501
0.00(1.30[2.74])
0.00(0.45[1.37])
0.088
0.94(2.62[3.89])
0.00(2.31[3.81])
0.206
インスリン-インスリンリスプロ
交差抗体価の中央値<%>
4.2
3.5
-
2.3
3.0
3.4
3.2
31.4
28.4
51.0
55.8
39.7
1.000
インスリンリスプロは製剤中では六量体として存在するが、皮下注射後速やかに単量体へと解離するため、皮下から血中への移行が速い7)。その血中移行後、生体内における本剤を含むあらゆるインスリン製剤の主薬理作用は、グルコース代謝調節である。また、インスリン製剤は生体内組織での蛋白同化作用と抗異化作用を示す。筋肉と脳以外の臓器において、インスリン製剤は速やかなグルコース/アミノ酸細胞内輸送を引き起こし、同化作用を促進し、蛋白異化作用を阻害する。肝臓において、インスリン製剤はグルコース取り込みとグリコーゲン貯蔵を促進し、糖新生を阻害し、過剰なグルコースの脂肪への変換を促進する。
インスリンリスプロ1モルは、ヒトインスリン1モルと同等の活性をもつ8),9)。
健康成人16例にヒューマログミックス25注及びヒューマリン3/7注0.2単位/kg単回皮下投与した結果、両剤ともに血糖降下作用が認められた3)。
1型及び2型糖尿病患者を対象とした臨床試験において、インスリン混合製剤による治療期(1日2回食事前30~45分投与)である投与開始時と比較して、本剤(1日2回食直前投与)の投与終了時点では、HbA1c値が有意に低下した4)。
インスリン リスプロ(遺伝子組換え)[Insulin Lispro(Genetical Recombination)]〔JAN〕
C257H383N65O77S6
5807.57
白色の粉末である。希水酸化ナトリウム試液に溶けやすく、0.05mol/L炭酸塩緩衝液及び0.01mol/L塩酸試液にやや溶けにくく、水及びエタノール(99.5)にほとんど溶けない。吸湿性である。
約5.6
確認方法: 温度サイクリング及び再懸濁試験10)
3mL×2カートリッジ
3mL×2キット
1) Herings RMC, et al.: Lancet. 1995; 345: 1195-1198
2) 浦江明憲 他: 臨床医薬. 2001; 17(10): 1427-1437
3) 浦江明憲 他: 臨床医薬. 2001; 17(10): 1415-1425
4) 岩本安彦 他: 臨床医薬. 2002; 18(3): 395-409
5) 石井均 他: 糖尿病. 2001; 44(1): 9-14
6) 石井均 他: 糖尿病. 2001; 44(1): 17-22
7) 中澤隆弘 他: 日本臨床. 1997; 55(増), 糖尿病(2): 293-297
8) Slieker LJ, et al.: Diabetologia. 1997; 40: S54-S61
9) Radziuk JM, et al.: Diabetes. 1997; 46: 548-556
10) Shnek D, et al.: J. Pharm. Sci. 1998; 87(11): 1459-1465
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