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日本薬局方
精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液
下記疾患に伴う角結膜上皮障害
1回1滴、1日5~6回点眼し、症状により適宜増減する。なお、通常は0.1%製剤を投与し、重症疾患等で効果不十分の場合には、0.3%製剤を投与する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断又は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断又は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
1%~5%未満
1%未満
頻度不明
眼
眼のそう痒感
眼刺激、眼脂、結膜充血、眼の異物感、眼瞼炎、結膜炎
びまん性表層角膜炎等の角膜障害、眼痛
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
・ソフトコンタクトレンズを装用したまま使用しないこと。
健康成人男性の片眼に1日目0.1%、2日目0.5%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液注1)を1回1滴、1日5回点眼し、3日目より0.5%点眼液を1日13回注1)7日間点眼した。点眼開始前、3日目、9日目(最終日)及びその翌日の血清中ヒアルロン酸濃度を測定したとき、全ての被験者における全測定時点で点眼前と同様に定量下限(10μg/mL)以下であった1)。
ドライアイ等に伴う角結膜上皮障害患者115例を対象に、人工涙液を少なくとも1週間点眼後、0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液又はグルタチオン点眼液を1日5回、両眼に4週間点眼した結果、0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液群の改善率は71.4%(40/56例)であり、グルタチオン点眼液群の31.5%(17/54例)と比較し、有意な改善が認められた。副作用は0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液群の55例中1例(1.8%)に認められ、しみる1例のみであった2)。
ドライアイ(シェーグレン症候群を含む)に伴う中等度以上の角結膜上皮障害患者104例208眼を対象に、人工涙液を2週間1日6回点眼後、0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液(保存剤なし、ディスポーザブル製剤)及び基剤をそれぞれ片眼に1日6回、4週間点眼した結果、0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液群の改善率は51.6%(47/91眼)であり、基剤群の41.8%(38/91眼)と比較し、有意な改善が認められた。副作用は2例に認められ、結膜浮腫及びアレルギー性結膜炎が各1例であった3)。
難治性又は重症の角結膜上皮障害患者35例を対象に、0.3%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液(保存剤なし、ディスポーザブル製剤)を1日6回、4週間点眼した結果、改善率は76.7%(23/30例)であった。副作用は35例中1例(2.9%)に認められ、かゆみ1例のみであった4)。
ヒアルロン酸ナトリウムはフィブロネクチンと結合し、その作用を介して上皮細胞の接着、伸展を促進すると考えられる5),6)。また、その分子内に多数の水分子を保持することによって優れた保水性を示す7)。
外科的に角膜上皮下の基底膜まで剥離したウサギ角膜上皮剥離モデルに対し、0.1~0.5%ヒアルロン酸ナトリウムを点眼したとき、剥離24時間後より基剤点眼群と比較し有意な創傷面積の減少が認められた8)。
ウサギ摘出角膜片の培養系において、ヒアルロン酸ナトリウムは対照群(培養液のみ)と比較して有意に角膜上皮細胞層の伸展を促進した(in vitro)9)。
0.1%~1.0%ヒアルロン酸ナトリウム溶液を寒天平板に滴下したとき、水分蒸発による寒天重量の減少は濃度依存的に抑制された(in vitro)7)。
家兎における実験的1-Heptanol誘発角膜上皮損傷モデルを用いて、ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%「ニッテン」及びヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.3%「ニッテン」についてそれぞれヒアレイン点眼液0.1%及びヒアレインミニ点眼液0.3%と比較して角膜上皮創傷治癒効果を治癒率速度又は治癒率で評価した結果、両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された10),11),注2)。 〔ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%「ニッテン」の結果〕
家兎における外科的角膜上皮損傷モデルを用いて、ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%「ニッテン」とヒアレイン点眼液0.1%の角膜上皮創傷治癒効果を治癒率-時間曲線下面積(AUC0-60hr)で評価した結果、両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された12)。
治癒率のAUC0-60hr(%・hr)
ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.1%「ニッテン」
3086.44±103.66
ヒアレイン点眼液0.1%
3055.23±94.70
対照
2395.82±175.22
(mean±S.E. n=8)
家兎強制開瞼ドライアイモデルを用いて、ヒアルロン酸ナトリウム点眼液0.3%「ニッテン」とヒアレインミニ点眼液0.3%の角膜上皮障害に対する効果を色素量で評価した結果、両剤に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された13),注2)。
精製ヒアルロン酸ナトリウム(Purified Sodium Hyaluronate)
(C14H20NNaO11)n
平均分子量50万~149万
白色の粉末、粒又は繊維状の塊である。水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。吸湿性である。
1) 第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店. 2021:C4223-C4226
2) 北野周作 他:日本眼科紀要. 1993;44:487-497
3) 榛村重人 他:あたらしい眼科. 1993;10:611-616
4) 北野周作 他:あたらしい眼科. 1993;10:603-610
5) Nakamura M, et al.:J Cellular Physiol. 1994;159:415-422
6) Nakamura M, et al.:Current Eye Res. 1994;13:385-388
7) Nakamura M, et al.:Cornea. 1993;12:433-436
8) 中村雅胤 他:日本眼科紀要. 1995;46:1256-1260
9) Nakamura M, et al.:Current Eye Res. 1992;11:981-986
10) 社内資料:生物学的同等性試験Ⅰ-1
11) 社内資料:生物学的同等性試験Ⅰ-2
12) 社内資料:生物学的同等性試験Ⅱ
13) 社内資料:生物学的同等性試験Ⅲ
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