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日本薬局方
レボフロキサシン点眼液
処方箋医薬品注)
〈適応菌種〉本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌〈適応症〉眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法
本剤におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する有効性は証明されていないので、MRSAによる感染症が明らかであり、臨床症状の改善が認められない場合、速やかに抗MRSA作用の強い薬剤を投与すること。
通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は8歳未満の小児に投与した臨床試験は実施していない。
紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1~5%未満
1%未満
頻度不明
眼
眼刺激
眼のそう痒感
びまん性表層角膜炎等の角膜障害、結膜炎、眼痛、角膜沈着物、眼瞼炎
皮膚
蕁麻疹
発疹、そう痒
その他
味覚異常(苦味等)
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
健康成人(8例)の両眼に1.5%レボフロキサシン点眼液を1日目に単回点眼し、2日目より反復(1回1滴、1日8回、7日間)点眼したとき、8日目(最終日)の最高血漿中濃度は24.1ng/mL、その到達時間は最終点眼後26分であった1)。
白色ウサギの片眼に1.5%レボフロキサシン点眼液を50μL単回点眼したとき、角膜中濃度は投与後15分にCmax(32.5μg/g)を示した後、半減期86分で消失した。眼球結膜及び眼瞼結膜中濃度は投与後15分にCmax(共に14.7μg/g)を示し、投与後1時間までやや急速に減少した。房水中濃度は投与後30分にCmax(3.1μg/mL)を示した後、半減期71分で消失した2)。
レボフロキサシン点眼液1.5%「JG」とクラビット点眼液1.5%をそれぞれウサギに点眼し、点眼30分後の眼房水中レボフロキサシン濃度について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
細菌性結膜炎及び細菌性角膜炎患者238例(有効性解析対象176例)を対象に、1.5%レボフロキサシン点眼液を1回1滴、1日3回(細菌性角膜炎患者は症状に応じて1日3~8回の間で適宜増減)、14日間点眼した結果、有効率※は100%であった。また、疾患別臨床効果は表1、有効菌種別臨床効果は表2のとおりであった。副作用は238例中7例(2.9%)に認められ、主な副作用は眼刺激3件(1.3%)であった4)。※ 日本眼感染症学会制定の評価判定基準および抗菌点眼薬臨床評価のガイドライン(案)等に準じて評価。
疾患名
有効率※(%)〔有効以上〕
結膜炎
100.0(170/170)
角膜炎(角膜潰瘍を含む)
100.0(6/6)
※ 複数の疾患を合併している場合は各々の疾患に1例として算入
菌種
ブドウ球菌属
100.0(98/98)
レンサ球菌属
100.0(10/10)
肺炎球菌
100.0(25/25)
腸球菌属
100.0(4/4)
コリネバクテリウム属
100.0(79/79)
クレブシエラ属
100.0(2/2)
エンテロバクター属
セラチア属
プロテウス属
インフルエンザ菌
100.0(17/17)
アシネトバクター属
100.0(1/1)
アクネ菌
100.0(13/13)
※ 複数の菌種が検出された場合は各々の菌種に1例として算入
眼手術予定患者を対象に、0.5%レボフロキサシン点眼液を1回1滴、1日5回注)、手術前2日間点眼した結果、無菌化率は70.0%(35/50例)であった。副作用は認められなかった5)。注) 本剤が承認されている濃度は1.5%、用法・用量は1回1滴、1日3回点眼、症状により適宜増減である。
主な作用機序はDNAジャイレース(トポイソメラーゼⅡ)活性及びトポイソメラーゼⅣ活性の阻害による細菌のDNA合成阻害である。DNAジャイレース(トポイソメラーゼⅡ)活性とトポイソメラーゼⅣ活性のどちらを強く阻害するかは細菌によって異なる6),7),8),9),10),11)。
レボフロキサシン水和物の抗菌スペクトラムは広範囲に及び、1.5%レボフロキサシン点眼液はブドウ球菌属、肺炎球菌を含むレンサ球菌属、ミクロコッカス属、腸球菌属、コリネバクテリウム属等のグラム陽性菌及び緑膿菌を含むシュードモナス属、インフルエンザ菌、モラクセラ属、セラチア属、クレブシエラ属、プロテウス属、アシネトバクター属、エンテロバクター属等のグラム陰性菌並びに嫌気性菌であるアクネ菌等の眼感染症の起炎菌に対し、強い抗菌力を示す4),12)(in vitro)。レボフロキサシン水和物は、ラセミ体であるオフロキサシンの一方の光学活性体(左旋体)であり、オフロキサシンの約2倍の抗菌活性を有する。
In vitro眼組織中濃度シミュレーションモデルにおいて、1.5%レボフロキサシン点眼液1日3回点眼は0.5%レボフロキサシン点眼液1日3回点眼と比較して、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(HSA201-00027株、レボフロキサシンに対するMIC=0.5μg/mL)及び緑膿菌(HSA201-00094株、レボフロキサシンに対するMIC=1μg/mL)の耐性菌出現を抑制した。また、1.5%レボフロキサシン点眼液1日3回点眼及び0.5%レボフロキサシン点眼液1日3回点眼はいずれも、メチシリン感受性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(HSA201-00039株、レボフロキサシンに対するMIC=0.25μg/mL)の耐性菌出現を抑制した13),14),15),16)。
レボフロキサシン点眼液1.5%「JG」とクラビット点眼液1.5%を実験的ウサギ緑膿菌角膜感染症モデルを用い、点眼後の角膜混濁をスコア化した。その結果両剤の角膜混濁スコアは生理食塩液投与に対し有意な差が認められ、また両剤の角膜混濁スコアに有意な差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
レボフロキサシン水和物(Levofloxacin Hydrate)
(3S)-9-Fluoro-3-methyl-10-(4-methylpiperazin-1-yl)-7-oxo-2,3-dihydro-7H-pyrido[1,2,3-de][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid hemihydrate
C18H20FN3O4・1/2H2O
370.38
淡黄白色~黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。光によって徐々に暗淡黄白色になる。
約226℃(分解)
外箱開封後は、遮光して保存すること。
プラスチック点眼容器 5mL×10本
1) 健康成人男性を対象とした臨床薬理試験-第Ⅰ相-(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
2) ウサギ点眼時の房水、角膜、眼瞼結膜及び眼球結膜中レボフロキサシン濃度(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
3) 社内資料:生物学的同等性試験
4) 大橋裕一 他:あたらしい眼科 2012;29:669-678
5) 臼井正彦:あたらしい眼科1997;14:953-956
6) Kato, J. et al.:Cell. 1990;63:393-404
7) Hoshino, K. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1994;38:2623-2627
8) Akasaka, T. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 2001;45:2263-2268
9) Tanaka, M. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1997;41:2362-2366
10) Onodera, Y. et al.:J. Antimicrob. Chemother. 1999;44:533-536
11) Onodera, Y. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 2002;46:1800-1804
12) 外眼部感染症からの新鮮臨床分離株に対する抗菌力(クラビット点眼液:2000年1月18日承認、申請資料概要 ホ.1.(2))
13) レボフロキサシン感受性MSSAにおけるレボフロキサシンステップワイズ作用時の耐性化確認試験(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
14) レボフロキサシン感受性緑膿菌に対するレボフロキサシンのMIC、Mutant Prevention Concentration(MPC)測定およびステップワイズ作用時の耐性化確認試験(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
15) レボフロキサシン感受性MSCNSにおけるレボフロキサシン一定濃度作用時の耐性化確認試験(クラビット点眼液:2010年12月21日承認、審査報告書)
16) 長野敬 他:あたらしい眼科 2013;30:1754-1760
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