医療用医薬品 詳細表示

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「JG」/ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.2吸収
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
16.6特定の背景を有する患者
16.8その他
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
17.3その他
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2ヒスタミンH1受容体拮抗作用
18.3Ⅰ型アレルギー反応抑制作用
18.4好酸球に対する作用
18.5サイトカインの産生に対する作用
18.6一般薬理作用
18.7ヒスタミン誘発皮内反応試験
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「JG」/ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」

添付文書番号

4490022F1062_1_06

企業コード

580591

作成又は改訂年月

2024年9月改訂(第2版)
2024年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87449

薬効分類名

選択的ヒスタミンH1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

承認等

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「JG」

販売名コード

YJコード

4490022F1062

販売名英語表記

Bepotastine Besilate Tablets

販売名ひらがな

べぽたすちんべしるさんえんじょう5mg「JG」

承認番号等

承認番号

22400AMX01267000

販売開始年月

2018年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

ベポタスチンベシル酸塩錠

ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」

販売名コード

YJコード

4490022F2069

販売名英語表記

Bepotastine Besilate Tablets

販売名ひらがな

べぽたすちんべしるさんえんじょう10mg「JG」

承認番号等

承認番号

22400AMX01265000

販売開始年月

2018年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

ベポタスチンベシル酸塩錠

一般的名称

ベポタスチンベシル酸塩錠

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「JG」

有効成分
(1錠中)
日局 ベポタスチンベシル酸塩  5mg
添加剤  D-マンニトール、結晶セルロース、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、タルク

ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」

有効成分
(1錠中)
日局 ベポタスチンベシル酸塩  10mg
添加剤  D-マンニトール、結晶セルロース、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、酸化チタン、タルク

3.2 製剤の性状

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「JG」

色・剤形白色のフィルムコーティング錠
外形・大きさ・重量表面
裏面
側面
直径6.1mm
厚さ2.7mm
重量84mg
本体表示ベポタスチン 5 JG

ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」

色・剤形白色のフィルムコーティング錠
外形・大きさ・重量表面
裏面
側面
直径7.1mm
厚さ3.0mm
重量125mg
本体表示ベポタスチン 10 JG

4. 効能又は効果

  • 〈成人〉
    • アレルギー性鼻炎
    • 蕁麻疹
    • 皮膚疾患に伴う瘙痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚瘙痒症)
  • 〈小児〉
    • アレルギー性鼻炎
    • 蕁麻疹
    • 皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚瘙痒症)に伴う瘙痒

6. 用法及び用量

  • 〈成人〉

    通常、成人にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈小児〉

    通常、7歳以上の小児にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 腎機能障害のある患者には、低用量(例えば1回量5mg)から投与するなど慎重に投与し、異常が認められた場合は減量、休薬するなど適切な処置を行う。,

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
    2. 8.2 効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
  • 〈アレルギー性鼻炎〉
    1. 8.3 季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 長期ステロイド療法を受けている患者

    本剤投与によりステロイドの減量を図る場合には十分な管理下で徐々に行うこと。

9.2 腎機能障害患者

本剤の血漿中濃度を上昇させることがある。また、高い血漿中濃度が持続するおそれがある。,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児への移行が認められている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

低出生体重児、新生児、乳児又は幼児を対象とした臨床試験は実施していない1)

9.8 高齢者

高い血漿中濃度が持続するおそれがある。主として腎臓から排泄されるが、一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

血液

白血球数増加、白血球数減少、好酸球増多

精神神経系

眠気、倦怠感、頭痛、めまい

頭重感

消化器

口渇、悪心、胃痛、胃部不快感、下痢、口内乾燥、嘔吐

舌炎、腹痛

便秘

過敏症

発疹、蕁麻疹

腫脹

肝臓

AST、ALT、γ-GTPの上昇、LDH、総ビリルビンの上昇

腎臓

尿潜血、尿蛋白、尿糖、尿ウロビリノーゲン

尿量減少、排尿困難、尿閉

その他

月経異常、浮腫、味覚異常

動悸、呼吸困難、しびれ

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 反復投与(成人)

    健康成人男性にベポタスチンベシル酸塩20mgを1日2回7日間反復投与した時、蓄積性は認められず、投与開始2日目には血漿中濃度推移はほぼ定常状態に達した(最終投与後のCmax=138.4±9.6ng/mL、平均値±S.E.、n=6)2)

  2. 16.1.2 反復投与(小児)

    7~15歳の小児通年性アレルギー性鼻炎患者及び小児アトピー性皮膚炎患者にベポタスチンベシル酸塩10mgを1日2回2週間反復経口投与したときの投与後1~3時間及び投与後9~11時間の血漿中ベポタスチン濃度は以下のとおりである3)

    通年性アレルギー性鼻炎患者

    アトピー性皮膚炎患者

    C1-3hr※1

    C9-11hr※2

    C9-11hr※2

    平均値±標準偏差(例数)

    92.0±56.1(62)

    8.2±4.0(43)

    8.3±4.1(106)

    (ng/mL)
    ※1:投与1週時点、※2:投与2週時点

  3. 16.1.3 生物学的同等性試験

    ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」とタリオン錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ベポタスチンベシル酸塩として10mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された4)

    薬物動態パラメータ

    判定パラメータ

    参考パラメータ

    AUC0-10
    (ng・hr/mL)

    Cmax
    (ng/mL)

    Tmax
    (hr)

    T1/2
    (hr)

    ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」

    373.12±63.15

    105.40±25.12

    1.4±0.4

    2.5±0.4

    タリオン錠10mg

    375.48±55.28

    102.55±25.68

    1.3±0.8

    2.5±0.3

    (Mean±S.D., n=19)

    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.2 吸収

  1. 16.2.1 食事の影響

    血漿中ベポタスチン濃度に及ぼす食事の影響はほとんど認められなかった5)

  2. 16.2.2 バイオアベイラビリティ

    健康成人男性にベポタスチンベシル酸塩を単回経口投与したときの尿中排泄率からバイオアベイラビリティは約82%と推定された5),6)

16.3 分布

健康成人男性にベポタスチンベシル酸塩10mgを単回経口投与したときの投与1及び2時間後の血漿蛋白結合率は55.9及び55.0%であった7)

16.4 代謝

健康成人男性にベポタスチンベシル酸塩を経口投与したとき、血漿中及び尿中に代謝物はほとんど認められず、投与後24時間までに投与量の75~90%が未変化体(ベポタスチン)として尿中に排泄された8)

16.5 排泄

健康成人男性6例にベポタスチンベシル酸塩2.5~40mgを単回経口投与した場合、投与後24時間までに投与量に対して76.4~87.9%が尿中に排泄された。また、20mg錠を1日2回7日間反復経口投与した場合も尿中排泄率は80.7%と単回投与時とほぼ一致した2),5)

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 腎機能障害患者

    腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス6~70mL/min)にベポタスチンベシル酸塩5mgを単回経口投与した場合、腎機能正常者に比べ腎機能低下に伴い最高血漿中濃度は若干の上昇がみられ、AUCは明らかに上昇した。腎機能障害患者に反復経口投与したときの定常状態における最高血漿中濃度は腎機能正常者に比べ1.2~1.8倍に増加することが予測された9),

    腎機能障害患者の分類
    (クレアチニンクリアランス)

    Tmax
    (hr)

    Cmax
    (ng/mL)

    t1/2
    (hr)

    AUC0-∞
    (ng・hr/mL)

    腎機能正常者(n=5)
    (>70mL/min)

    1.2±0.4

    55.1±16.8

    2.9±0.5

    241.1±50.6

    軽度腎機能障害患者(n=5)
    (51~70mL/min)

    1.0±0.0

    61.0±10.8

    3.1±0.6

    304.0±61.7

    中等度又は高度
    腎機能障害患者(n=6)
    (6~50mL/min)

    3.3±1.0

    66.3±7.7

    8.5±3.6

    969.1±398.3

    (平均値±標準偏差)

  2. 16.6.2 高齢者

    65歳以上の健康高齢者男性(クレアチニンクリアランス61.7~126.7mL/min)にベポタスチンベシル酸塩10mgを1日2回3日間(最終日は1回)反復経口投与したときの最終投与後の最高血漿中濃度は103.8±13.2ng/mL(平均値±標準偏差、n=10)であった10)

16.8 その他

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「JG」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号 別紙2)」に基づき、ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」を標準製剤とした溶出試験の結果、溶出挙動は同等と判定され、生物学的に同等とみなされた11)

注)本剤の承認用量はベポタスチンベシル酸塩として1回10mg、1日2回である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈アレルギー性鼻炎〉
    1. 17.1.1 国内前期第Ⅱ相試験(成人)

      アレルギー性鼻炎患者(通年性)を対象にベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)を4週間経口投与したときの最終全般改善度1) (中等度改善以上)は、65.0%(13/20例)であった。
      副作用は眠気4.2%(1/24例)のみであった12)

    2. 17.1.2 国内後期第Ⅱ相試験(成人)

      アレルギー性鼻炎患者(通年性)を対象にベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)を4週間経口投与したときの最終全般改善度1) (中等度改善以上)は、65.3%(49/75例)であった。
      副作用発現頻度は7.2%(6/83例)であった。主な副作用は眠気6.0%(5/83例)であった13)

    3. 17.1.3 国内第Ⅲ相試験(成人)

      アレルギー性鼻炎患者(通年性)を対象にベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)を4週間経口投与したときの最終全般改善度1) (中等度改善以上)は、62.1%(64/103例)であった。
      副作用発現頻度は5.9%(7/118例)であった。主な副作用は眠気3.4%(4/118例)、口渇1.7%(2/118例)であった14)

    4. 17.1.4 国内第Ⅲ相試験(小児)

      小児(7~15歳)のアレルギー性鼻炎患者(通年性)を対象とした投与2週間の二重盲検比較試験において、ベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)群(240例)及びプラセボ群(232例)における鼻の3主徴(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉)合計スコア(最終評価時)のベースラインからの変化量(平均値±標準偏差)はそれぞれ-1.587±1.332及び-1.102±1.462であり、共分散分析(投与群を因子、投与前スコアを共変量)の結果、ベポタスチンベシル酸塩20mg/日のプラセボに対する優越性が検証された(p<0.001)。
      副作用発現頻度は、ベポタスチンベシル酸塩20mg/日群で1.7%(4/240例)であった。副作用の内訳は尿中血陽性、ALT増加、AST増加、肝機能検査異常及び白血球数増加いずれも0.4%(1/240例)であった15)

    5. 17.1.5 国内第Ⅲ相長期投与試験(小児)

      小児(7~15歳)のアレルギー性鼻炎患者(通年性)58例を対象とした投与12週間の長期投与試験(非盲検)において、ベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)の鼻の3主徴(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉)合計スコアのベースラインからの変化量(平均値±標準偏差)は投与2週時-0.943±1.549、投与4週時-1.388±1.465、投与12週時-1.451±1.707であった。
      副作用発現頻度は3.4%(2/58例)であった。副作用の内訳は傾眠、肝機能検査異常いずれも1.7%(1/58例)であった16)

  • 〈蕁麻疹〉
    1. 17.1.6 国内前期第Ⅱ相試験(成人)

      慢性蕁麻疹患者を対象とした試験においてベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)を2週間(14±4日間)経口投与したときの最終全般改善度2) (中等度改善以上)は、75.0%(24/32例)であった。
      副作用は眠気6.1%(2/33例)のみであった17)

    2. 17.1.7 国内後期第Ⅱ相試験(成人)

      慢性蕁麻疹患者を対象とした試験においてベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)を2週間(14±4日間)経口投与したときの最終全般改善度2) (中等度改善以上)は、76.1%(67/88例)であった。
      副作用発現頻度は10.4%(10/96例)であった。主な副作用は眠気6.3%(6/96例)であった18)

    3. 17.1.8 国内第Ⅲ相試験(成人)

      慢性蕁麻疹患者を対象としてベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)を2週間(14±4日間)経口投与したときの最終全般改善度2) (中等度改善以上)は、76.9%(100/130例)であった。
      副作用発現頻度は12.7%(18/142例)であった。主な副作用は眠気7.7%(11/142例)、口渇2.8%(4/142例)であった19),20)

    4. 17.1.9 国内第Ⅲ相試験(成人)

      投与期間を1週間(7+2日間)とし、プラセボを対照薬とした慢性蕁麻疹の二重盲検比較試験において、ベポタスチンベシル酸塩はプラセボと比較して、そう痒及び発斑の症状スコアを有意に減少させた。

      症状

      薬剤群

      例数

      投与前日

      最終投与時

      変化量

      検定
      (無制約LSD法)

      平均値

      標準誤差

      平均値

      標準誤差

      平均値

      標準誤差

      そう痒

      10mg×2

      55

      2.75

      0.09

      1.13

      0.12

      -1.62

      0.14

      p<0.0001

      プラセボ

      54

      2.70

      0.09

      2.56

      0.12

      -0.15

      0.13

      発斑

      10mg×2

      55

      2.33

      0.06

      0.84

      0.12

      -1.49

      0.12

      p<0.0001

      プラセボ

      54

      2.30

      0.06

      1.83

      0.11

      -0.46

      0.11

      副作用発現頻度は、ベポタスチンベシル酸塩群で10.9%(6/55例)であった。主な副作用は、眠気5.5%(3/55例)、悪心5.5%(3/55例)、めまい3.6%(2/55例)であった21)

  • 〈皮膚疾患に伴う瘙痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚瘙痒症)〉
    1. 17.1.10 国内第Ⅲ相試験(成人)

      患者217例を対象としてベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)を2週間(14±4日間)経口投与した一般臨床試験の最終全般改善度(中等度改善以上)は、全体で64.7%(119/184例)で、疾患群別では湿疹・皮膚炎群63.1%(65/103例)、痒疹群73.2%(30/41例)、皮膚そう痒症60.0%(24/40例)であった。
      副作用発現頻度は、全体で9.2%(19/206例)で、疾患群別では湿疹・皮膚炎群8.5%(10/117例)、痒疹群6.7%(3/45例)、皮膚そう痒症13.6%(6/44例)であった。主な副作用は、いずれの群においても眠気で、全体で5.8%(12/206例)、湿疹・皮膚炎群4.3%(5/117例)、痒疹群4.4%(2/45例)、皮膚そう痒症11.4%(5/44例)であった22)

  • 〈アトピー性皮膚炎〉
    1. 17.1.11 国内第Ⅲ相試験(小児)

      小児(7~15歳)を対象とした投与2週間の二重盲検比較試験において、ベポタスチンベシル酸塩20mg/日(1回10mg、1日2回)群(151例)及びケトチフェンフマル酸塩群(152例)におけるそう痒スコア(最終評価時)のベースラインからの変化量(平均値±標準偏差)はそれぞれ-0.674±0.723及び-0.634±0.762であり、共分散分析(投与群を因子、投与前スコアを共変量)の結果、ベポタスチンベシル酸塩20mg/日のケトチフェンフマル酸塩ドライシロップに対する非劣性が検証された(スコア変化量の調整済平均値の群間差の95%信頼区間上限が0.4以下)。
      副作用は、ベポタスチンベシル酸塩20mg/日群で傾眠2.0%(3/151例)のみであった23)

17.3 その他

  1. 17.3.1 眠気及び精神運動能に対する影響
    1. (1) プラセボを対照薬とした慢性蕁麻疹の二重盲検群間比較試験において、ベポタスチンベシル酸塩投与群〔20mg/日〕(55例)の眠気の副作用発現頻度は、プラセボ投与群(54例)と同程度であった21)
    2. (2) 小児(7~15歳)を対象とした4試験の統合解析の結果、眠気の副作用発現頻度はプラセボ群で0.3%(1/395例)、ベポタスチンベシル酸塩20mg/日投与群で0.8%(5/615例)であった15),16),23),24)
    3. (3) 健康成人男子を対象に連続加算テストによる精神運動機能に及ぼす影響を検討した結果、ベポタスチンベシル酸塩投与群の正答数の変化率はプラセボ投与群と有意差がなく、精神運動機能に対する影響は認められなかった25)

1) 主症状であるくしゃみ、鼻汁、鼻閉を中心に、症状・所見の推移をもとに5段階で判定(著明改善:著しい症状の改善を認める、中等度改善:かなり症状の改善を認める、軽度改善:わずかな症状の改善を認める、不変:症状に変化がない、悪化:観察期間に比べて症状の悪化を認める)
2) そう痒及び発斑(膨疹・紅斑)の推移をもとに5段階で判定(著明改善:いずれも消失するかそう痒が消失して発斑が著しく軽快、中等度改善:いずれもかなり軽快、軽度改善:やや軽快、不変:変化がない、悪化)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

血管透過性亢進及び平滑筋収縮に関与するヒスタミンに対する拮抗作用、ならびに好酸球機能の活性化に関与するインターロイキン-5の産生抑制作用と考えられる26)

18.2 ヒスタミンH1受容体拮抗作用

  1. 18.2.1 ベポタスチンベシル酸塩はH1受容体に対して選択的親和性を示し、5-HT2、α1、α2、muscarinic受容体等に対しては親和性を示さなかった27)in vitro)。
  2. 18.2.2 ベポタスチンベシル酸塩はヒスタミンによる皮膚血管透過性亢進(ラット、モルモット)を経口投与で抑制し、in vitroにおいてはヒスタミンによるモルモットの摘出平滑筋(気管支、回腸)の収縮を濃度依存的に抑制する28),29)

18.3 Ⅰ型アレルギー反応抑制作用

  1. 18.3.1 ベポタスチンベシル酸塩は経口投与により受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応(ラット、モルモット)、アナフィラキシー性ショック(モルモット)ならびに抗原により誘発される気道収縮(モルモット)を抑制する28),29),30)
  2. 18.3.2 ベポタスチンベシル酸塩は経口投与により実験的アレルギー性鼻炎モデル(モルモット)における鼻腔抵抗の上昇ならびに抗原により誘発される鼻粘膜の血管透過性亢進(ラット)を抑制する31)

18.4 好酸球に対する作用

  1. 18.4.1 ベポタスチンベシル酸塩の経口投与は血小板活性化因子(PAF)(ラット、モルモット)及び抗原による(モルモット、マウス)好酸球浸潤を抑制する32)
  2. 18.4.2 ベポタスチンベシル酸塩の経口投与は抗原により誘発される末梢血中好酸球の増多(マウス)を抑制する33)

18.5 サイトカインの産生に対する作用

ベポタスチンベシル酸塩はヒト末梢血単核球におけるインターロイキン-5の産生を抑制する34)in vitro)。

18.6 一般薬理作用

  1. 18.6.1 ベポタスチンベシル酸塩の中枢神経系、呼吸・循環器系、消化器系、自律神経系・平滑筋、腎機能、代謝系及び血液系の一般薬理試験において特記すべき所見は認められていない(マウス、ラット、モルモット及びイヌ)27),35)
  2. 18.6.2 ベポタスチンベシル酸塩の眠気誘発作用(マウス、ネコ)及び催不整脈作用(イヌ、モルモット)について検討したがこれらの作用は認められなかった。36),37)

18.7 ヒスタミン誘発皮内反応試験

健康成人を対象としたヒスタミン誘発皮内反応試験において、ベポタスチンベシル酸塩5、10mgの経口投与で、膨疹及び紅斑を用量依存的に抑制し、投与後12時間においてもプラセボに比し有意に抑制した25)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ベポタスチンベシル酸塩(Bepotastine Besilate)

化学名

(S)-4-{4-[(4-Chlorophenyl)(pyridin-2-yl)methoxy]piperidin-1-yl}butanoic acid monobenzenesulfonate

分子式

C21H25ClN2O3・C6H6O3S

分子量

547.06

性状

白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
酢酸(100)に極めて溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けにくい。
1gを水100mLに溶かした液のpHは約3.8である。

化学構造式

融点

159~163℃

20. 取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は、湿気を避けて保存すること。

22. 包装

  • 〈ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「JG」〉

    100錠[10錠(PTP)×10]

  • 〈ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「JG」〉

    100錠[10錠(PTP)×10]
    500錠[10錠(PTP)×50]

23. 主要文献

1) 馬場駿吉:臨床医薬 2002;18(12):1371-1387

2) 門阪利雄 他:臨床医薬 1997;13(5):1155-1168

3) 小児患者における薬物動態(タリオン錠/OD錠:2015年5月26日承認、申請資料概要 2.7.2.3、2.7.6.3)

4) 社内資料:生物学的同等性試験(錠10mg)

5) 横田秀雄 他:臨床医薬 1997;13(5):1137-1153

6) 尿中への排泄(タリオン錠:2000年7月3日承認、申請資料概要 ヘ.Ⅲ.1.(2))

7) 血漿蛋白結合(タリオン錠:2000年7月3日承認、申請資料概要 ヘ.Ⅱ.2.(6))

8) 第十八改正 日本薬局方解説書 廣川書店 2021;C5268-C5272

9) 川島一剛 他:臨床医薬 2003;19(6):637-648

10) 熊谷雄治 他:臨床医薬 1997;13(5):1169-1185

11) 社内資料:生物学的同等性試験(錠5mg)

12) 馬場駿吉 他:臨床医薬 1997;13(5):1217-1235

13) 馬場駿吉 他:臨床医薬 1997;13(5):1259-1286

14) 馬場駿吉 他:臨床医薬 1997;13(5):1307-1335

15) 小児通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした検証的試験(タリオン錠/OD錠:2015年5月26日承認、申請資料概要 2.7.6.4、審査報告書)

16) 大久保公裕 他:アレルギー・免疫 2015;22(4):578-589

17) 石橋康正 他:臨床医薬 1997;13(5):1199-1215

18) 石橋康正 他:臨床医薬 1997;13(5):1237-1257

19) 石橋康正 他:臨床医薬 1997;13(5):1287-1306

20) 慢性蕁麻疹に対する二重盲検比較試験(タリオン錠:2000年7月3日承認、申請資料概要 ト.Ⅰ.7.(3))

21) 川島眞 他:臨床医薬 2002;18(4):501-519

22) 石橋康正 他:臨床医薬 1997;13(5):1383-1400

23) 川島眞 他:臨床医薬 2015;31(3):235-251

24) 小児通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした検証的試験(タリオン錠/OD錠:2015年5月26日承認、申請資料概要 2.7.6.3)

25) 石橋康正 他:臨床医薬 1997;13(5):1187-1197

26) 作用機序(タリオン錠:2000年7月3日承認、申請資料概要 ホ.2.)

27) Kato, M. et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1997;47(10):1116-1124

28) 谷藤直子 他:日本薬理学雑誌 1997;110:19-29

29) 本田浩子 他:薬理と治療 1997;25(4):879-888

30) 坂本修身 他:薬理と治療 1997;25(4):889-894

31) 村田隆司 他:アレルギー 1997;46(7):576-584

32) Ueno, M. et al.:Pharmacology. 1998;57(4):206-214

33) Sakai, A. et al.:Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1997;47(8):954-958

34) Kaminuma, O. et al.:Biol. Pharm. Bull. 1998;21(4):411-413

35) 成田寛 他:薬理と治療 1997;25(4):907-924

36) Shigenobu, K. et al.:Res. Commun. Pharmacol. Toxicol. 1997;2(3):163-174

37) 眠気誘発作用及び再不整脈作用(タリオン錠:2000年7月3日承認、申請資料概要 ホ.Ⅱ.8.)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本ジェネリック株式会社 お客さま相談室

*〒108-0014 東京都港区芝五丁目33番11号

TEL 0120-893-170 FAX 0120-893-172

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

日本ジェネリック株式会社

*東京都港区芝五丁目33番11号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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