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献血
生物学的製剤基準
人ハプトグロビン
処方箋医薬品注)
特定生物由来製品
本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者
熱傷・火傷、輸血、体外循環下開心術などの溶血反応に伴うヘモグロビン血症、ヘモグロビン尿症の治療
通常、成人では1回4,000単位を緩徐に静脈内に点滴注射するか、体外循環時に使用する場合は灌流液中に投与する。症状により適宜反復投与する。年齢、体重により適宜増減する。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
過敏反応を起こすおそれがある。
抗IgA抗体を保有する患者では過敏反応を起こすおそれがある。
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。
ハプトグロビン-ヘモグロビン複合体は肝臓で処理されるため、肝臓に負担がかかるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、脈拍微弱、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
0.5%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹
消化器
嘔吐
本剤には原料血漿由来のコリンエステラーゼが含まれており、投与後にコリンエステラーゼ活性値が上昇することがあるので、臨床診断に際しては注意すること。
Wistar系ラットにおける静脈内1回投与では、血中半減期は20時間、人ハプトグロビン-ラットヘモグロビン複合体は4.4時間であった。5回連続投与では蓄積性は認められなかった。臓器内分布は、1回投与では、膵臓以外では血液と同様の減衰曲線を描いた。膵臓では初期いくぶん高い値を示すが、その後急激に低下し、24時間後には、肝、腎の1/2まで減少し、以後は他の臓器と同じ勾配で減少した。人ハプトグロビン-ラットヘモグロビン複合体投与群では、心臓、肺臓、脳、骨髄では血液と同じ減衰曲線を描いたが、肝臓、腎臓、膵臓では緩慢な減衰を示した1) 。
高度の溶血のために血色素尿を呈し、腎障害を併発する危険性のある症例159例、すなわち熱傷・火傷、輸血後溶血、溶血性疾患、体外循環下開心術など159例を対象とした臨床試験において、血色素尿の消失効果で判定した有効率は89.3%(142/159)であった。なお、疾患別血色素尿に対する臨床成績は次のとおりであった。
有効率
熱傷・火傷
83.9%(52/62)
体外循環
97.5%(78/80)
輸血及び溶血性疾患
100%(10/10)
投与量は成人(16歳以上)では大多数の症例が1回4,000単位を用いており、臨床効果も良好であった。15歳以下では乳児を含め1回2,000単位を用いた症例が多かった。なお、高度の溶血を伴う症例で、投与したハプトグロビンが消費され再度遊離ヘモグロビンが増加している場合には、必要に応じて反復投与がなされている症例もあった。前述の159例に体外循環施行の予防例注2) 94例を加えた253例中2例(0.8%)に副作用が認められた。内訳は、血圧低下1例(0.4%)、嘔吐1例(0.4%)であった2) 。
ハプトグロビンは、溶血により赤血球から遊離したヘモグロビンと複合体を形成し、ヘモグロビンの正常な代謝経路である肝臓へ運ぶことで、過剰なヘモグロビンによる障害を抑制する。
正常家兎に家兎59Fe-ヘモグロビン(Hb)単独投与群、家兎59Fe-ヘモグロビンと人ハプトグロビン(Hb-Hp)の混合液投与群を比較した結果、Hb-Hp投与群では、腎へのヘモグロビンの取り込み及び沈着が軽減され、病理所見においても異常が認められなかった。また、Hb-Hp投与群では血色素尿の消失、尿量の確保、腎機能が保持されていた3),4),5) 。
イヌにエンドトキシンを投与し前処理を行った後、生理食塩液を投与した群(第1群)、溶血液と生理食塩液を同時に投与した群(第2群)、溶血液とハプトグロビンを同時に投与した群(第3群)について比較検討した。その結果、第2群では尿量やクレアチニンクリアランスなどを指標とした腎機能低下が顕著に認められたが、第3群では第2群に比べ、腎機能低下が抑制された6) 。
本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与した日、投与を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
1瓶 [100mL]
1) 日本血液製剤機構:内部資料(ヒト・ハプトグロビンのラット静脈内投与後における体内分布、代謝および排泄)
2) 大城 孟 他:基礎と臨床 1984;18(11):5913-5940
3) 大城 孟 他:最新医学 1975;30(4):656-667
4) 大城 孟 他:最新医学 1975;30(5):879-885
5) Ohshiro, T. et al.:Res. Exp. Med.(Berl) 1980;177:1-12
6) 矢野賢一 他:応用薬理 1987;33(6):949-973
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この製品は献血血液から製造されています。
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