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ドパミン塩酸塩点滴静注液50mg「NIG」/ドパミン塩酸塩点滴静注液100mg「NIG」/ドパミン塩酸塩点滴静注液200mg「NIG」

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.4代謝
16.5排泄
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2心収縮力増強作用
18.3腎血流量増加作用
18.4上腸間膜血流量増加作用
18.5血圧上昇作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ドパミン塩酸塩点滴静注液50mg「NIG」/ドパミン塩酸塩点滴静注液100mg「NIG」/ドパミン塩酸塩点滴静注液200mg「NIG」

添付文書番号

2119402A1477_1_02

企業コード

581120

作成又は改訂年月

2024年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872119

薬効分類名

急性循環不全改善剤

承認等

ドパミン塩酸塩点滴静注液50mg「NIG」

販売名コード

YJコード

2119402A3178

販売名英語表記

Dopamine Hydrochloride for I.V. Infusion

販売名ひらがな

どぱみんえんさんえんてんてきじょうちゅうえき50mg「NIG」

承認番号等

承認番号

22300AMX00361

販売開始年月

2011年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

ドパミン塩酸塩注射液

ドパミン塩酸塩点滴静注液100mg「NIG」

販売名コード

YJコード

2119402A1477

販売名英語表記

Dopamine Hydrochloride for I.V. Infusion

販売名ひらがな

どぱみんえんさんえんてんてきじょうちゅうえき100mg「NIG」

承認番号等

承認番号

21900AMX00192

販売開始年月

1998年2月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

ドパミン塩酸塩注射液

ドパミン塩酸塩点滴静注液200mg「NIG」

販売名コード

YJコード

2119402A4220

販売名英語表記

Dopamine Hydrochloride for I.V. Infusion

販売名ひらがな

どぱみんえんさんえんてんてきじょうちゅうえき200mg「NIG」

承認番号等

承認番号

22300AMX00362

販売開始年月

2011年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

ドパミン塩酸塩注射液

一般的名称

ドパミン塩酸塩注射液

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

*褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者[カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍であるため、症状が悪化するおそれがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

ドパミン塩酸塩点滴静注液50mg「NIG」

有効成分1アンプル(2.5mL)中:ドパミン塩酸塩   50mg
添加剤1アンプル(2.5mL)中:ピロ亜硫酸ナトリウム(6mg)、pH調節剤

ドパミン塩酸塩点滴静注液100mg「NIG」

有効成分1アンプル(5mL)中:ドパミン塩酸塩   100mg
添加剤1アンプル(5mL)中:ピロ亜硫酸ナトリウム(12mg)、pH調節剤

ドパミン塩酸塩点滴静注液200mg「NIG」

有効成分1アンプル(10mL)中:ドパミン塩酸塩   200mg
添加剤1アンプル(10mL)中:ピロ亜硫酸ナトリウム(24mg)、pH調節剤

3.2 製剤の性状

ドパミン塩酸塩点滴静注液50mg「NIG」

pH3.0~5.0
浸透圧比0.7~0.9(生理食塩液に対する比)
色・性状無色澄明の注射液

ドパミン塩酸塩点滴静注液100mg「NIG」

pH3.0~5.0
浸透圧比0.7~0.9(生理食塩液に対する比)
色・性状無色澄明の注射液

ドパミン塩酸塩点滴静注液200mg「NIG」

pH3.0~5.0
浸透圧比0.7~0.9(生理食塩液に対する比)
色・性状無色澄明の注射液

4. 効能又は効果

急性循環不全(心原性ショック、出血性ショック)
下記のような急性循環不全状態に使用する。

  • 1. 無尿、乏尿や利尿剤で利尿が得られない状態
  • 2. 脈拍数の増加した状態
  • 3. 他の強心・昇圧剤により副作用が認められたり、好ましい反応が得られない状態

6. 用法及び用量

通常ドパミン塩酸塩として1分間あたり1~5μg/kgを点滴静脈投与し、患者の病態に応じ20μg/kgまで増量することができる。
必要に応じて日局生理食塩液、日局ブドウ糖注射液、総合アミノ酸注射液、ブドウ糖・乳酸ナトリウム・無機塩類剤等で希釈する。
投与量は患者の血圧、脈拍数および尿量により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 それぞれのショック状態において、必要に応じ最初に輸液、輸血、呼吸管理、ステロイド投与等の処置を考慮すること。
  2. 8.2 血圧、脈拍数及び尿量等、患者の状態を観察しながら投与すること。
  3. 8.3 大量投与したとき、脈拍数の増加がみられた場合や尿量の増加がみられない場合には、本剤を減量するか中止すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 末梢血管障害のある患者(糖尿病、アルコール中毒、凍傷、動脈硬化症、レイノー症候群、バージャー病等)

    末梢血管収縮作用により症状が悪化するおそれがある。

  2. 9.1.2 未治療の頻脈性不整脈又は心室細動の患者

    陽性変時作用により症状が悪化するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    フェノチアジン誘導体

    • プロクロルペラジン等

    ブチロフェノン誘導体

    • ドロペリドール等

    本剤の腎動脈血流増加等の作用が減弱することがある。

    左記の薬剤はドパミン受容体遮断作用を有する。

    モノアミン酸化酵素阻害剤

    本剤の作用が増強かつ延長することがある。

    本剤の代謝が阻害される。

    ハロゲン化炭化水素系麻酔剤

    • ハロタン等

    頻脈、心室細動等の不整脈を起こすおそれがある。

    左記麻酔剤により、本剤の感受性が高まる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 麻痺性イレウス(0.1%未満)
    2. 11.1.2 末梢の虚血

      末梢血管の収縮により四肢冷感(0.5%)等の末梢の虚血が起こり、壊疽を生じることもあるので、四肢の色や温度を十分に観察し、変化があらわれた場合には投与を中止し、必要があればα-遮断剤を静脈内投与すること。

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    循環器

    不整脈(心室性期外収縮、心房細動、心室性頻拍等)a)

    動悸

    頻脈

    消化器

    嘔気、嘔吐、腹部膨満、腹痛

    その他

    静脈炎、注射部位の変性壊死、起毛

    a)不整脈が発現した場合には、抗不整脈剤を投与するか本剤の投与を中止すること。
    注)発現頻度は1981年3月までの副作用頻度調査を含む。

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      急激な血圧上昇等が生じるおそれがある。

    2. 13.2 処置

      患者の状態が安定するまで投与速度を落とすか一時的に投与を中止する。必要な場合にはα-遮断剤の投与等適切な処置を行う。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    pH8.0以上になると着色することがあるので、重曹のようなアルカリ性薬剤と混合しないこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    血管外へ漏れた場合、注射部位を中心に硬結、又は壊死を起こすことがあるので、できるだけ太い静脈を確保するなど慎重に投与すること。

    16. 薬物動態

    16.4 代謝

    ドパミン塩酸塩は、大半がMAO、COMTの作用を受けて代謝されるが、一部は副腎等でノルアドレナリン、アドレナリンに転換された後代謝されると推定されている1),2)

    16.5 排泄

    外国人健康成人6例に14C-ドパミン塩酸塩(104.6μCi/872μg/1000mL)を4時間点滴静注したとき、点滴投与時間内に投与量の約40%が尿中に排泄され、このうちHVAは約53%、ノルアドレナリンは4.7%、ドパミンは9%であった。投与5日後の総回収率は97±3.5%であり、このうち投与したドパミンの直接関連代謝物は75%であり、残りの25%はノルアドレナリンの代謝物であった1)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    以下の作用が複合的に絡み合って強心作用、昇圧作用、利尿作用を発現し、急性循環不全状態を改善する。

    • 心収縮力増強作用3)
    • 腎血流量増加作用4)
    • 上腸間膜血流量増加作用5)
    • 血圧上昇作用6)

    18.2 心収縮力増強作用

    冠動脈血流、大動脈血流及びLVdp/dtは投与量に比例して増加した3)

    18.3 腎血流量増加作用

    ドパミン受容体を介して腎血流量を増加させた4)

    18.4 上腸間膜血流量増加作用

    ドパミン受容体を介して上腸間膜血流量を増加させた5)

    18.5 血圧上昇作用

    心拍出量の増加により血圧を上昇させた6)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    ドパミン塩酸塩(Dopamine Hydrochloride)

    化学名

    4-(2-Aminoethyl)benzene-1,2-diol monohydrochloride

    分子式

    C8H11NO2・HCl

    分子量

    189.64

    性状

    白色の結晶又は結晶性の粉末である。水又はギ酸に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくい。

    化学構造式

    融点

    約248℃(分解)

    22. 包装

    • ドパミン塩酸塩点滴静注液50mg「NIG」

      2.5mL×10アンプル

    • ドパミン塩酸塩点滴静注液100mg「NIG」

      5mL×10アンプル

    • ドパミン塩酸塩点滴静注液200mg「NIG」

      10mL×10アンプル

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    日医工株式会社 お客様サポートセンター

    〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21

    TEL(0120)517-215
    FAX(076)442-8948

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    日医工岐阜工場株式会社

    富山市総曲輪1丁目6番21

    26.2 発売元

    日医工株式会社

    富山市総曲輪1丁目6番21

    26.3 販売

    武田薬品工業株式会社

    大阪市中央区道修町四丁目1番1号

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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