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日本薬局方
メトクロプラミド錠
胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胆嚢・胆道疾患、腎炎、尿毒症、乳幼児嘔吐、薬剤(制癌剤・抗生物質・抗結核剤・麻酔剤)投与時、胃内・気管内挿管時、放射線照射時、開腹術後
メトクロプラミドとして、通常成人1日7.67~23.04mgを2~3回に分割し、食前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
1日あたりの製剤量は以下のとおりである。
1日投与量
塩酸メトクロプラミドとして10~30mg、2~6錠
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。
高い血中濃度が持続するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することが報告されている。
過量投与にならないよう注意すること。錐体外路症状が発現しやすい。とくに脱水状態、発熱時等には注意すること。
副作用(錐体外路症状等)の発現に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。
内分泌機能異常、錐体外路症状が発現しやすくなる。
本剤及びこれらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため、併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。
ジギタリス剤飽和時の指標となる悪心・嘔吐、食欲不振症状を不顕性化するおそれがある。
本剤の制吐作用による。
カルバマゼピンの中毒症状(眠気、悪心・嘔吐、眩暈等)があらわれることがある。
機序不明
相互に消化管における作用を減弱するおそれがある。
本剤は消化管運動を亢進するため、抗コリン剤の消化管運動抑制作用と拮抗する。
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喉頭浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。
頻度不明
錐体外路症状注1)
手指振戦、筋硬直、頸・顔部の攣縮、眼球回転発作、焦燥感
内分泌
無月経、乳汁分泌、女性型乳房
消化器
胃の緊張増加、腹痛、下痢、便秘
循環器
血圧降下、頻脈、不整脈
精神神経系
眠気、頭痛、頭重、興奮、不安
過敏症
発疹、浮腫
その他
めまい、倦怠感
錐体外路症状、意識障害(昏睡)等があらわれることがある。また外国において、本剤の大量投与によりメトヘモグロビン血症があらわれたとの報告がある。
透析によって除去されない。錐体外路症状に対しては、抗パーキンソン剤等を投与する。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人に塩酸メトクロプラミド20mgを経口投与した場合、消化管より速やかに吸収され約1時間後に最高血漿中濃度(54ng/mL)に達し、消失半減期4.7時間で減少した。健康成人にメトクロプラミド10mgを静脈内投与した場合、二相性に消失しβ相の半減期は5.4時間であった1)(外国人データ)。
メトクロプラミド錠5mg「NIG」とプリンペラン錠5を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠[メトクロプラミド3.84mg(塩酸メトクロプラミドとして5mg)]健康成人男子に絶食単回経口投与して血清中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
投与量
(mg)
AUC0-24
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
メトクロプラミド錠5mg「NIG」
5
120.7±13.4
22.2±4.4
1.3±0.5
3.5±1.2
プリンペラン錠5
120.8±21.7
21.5±4.5
1.4±0.5
3.5±1.1
(平均±標準偏差、n=14)
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
授乳婦にメトクロプラミド10mgを経口投与した場合、母乳中への移行が認められている3)。
14C標識メトクロプラミド10mgを経口投与した場合、投与後24時間までに投与量の77.8%が、メトクロプラミド、N-グルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体として尿中に排泄された4)(外国人データ)。
化学受容体引き金帯(CTZ)のドパミンD2受容体を遮断することにより制吐作用を示す。さらに、セロトニン5-HT3受容体遮断作用の関与や5-HT4受容体刺激作用による消化管運動促進作用も示唆されている5)。
イヌを用いたバルーン法による実験で、メトクロプラミドは胃運動を亢進させることが確かめられている6),7)。
イヌを用いた実験で、メトクロプラミドは十二指腸の運動を亢進する6)。
イヌを用いた実験で、メトクロプラミドは回腸運動に対して明らかな作用は示さず、大腸では全く作用が認められていない8)。
メトクロプラミドは中枢性嘔吐、末梢性嘔吐のいずれに対しても制吐作用を示す。イヌを用いた実験で、アポモルヒネ又はヒデルギンの投与9)で起こした嘔吐に対しても、また、硫酸銅の経口投与による嘔吐に対しても7),10)、メトクロプラミドは明らかな抑制作用を示す。
メトクロプラミド(Metoclopramide)
4-Amino-5-chloro-N-[2-(diethylamino)ethyl]-2-methoxybenzamide
C14H22ClN3O2
299.80
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。酢酸(100)に溶けやすく、メタノール又はクロロホルムにやや溶けやすく、エタノール(95)、無水酢酸又はアセトンにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
100錠[10錠(PTP)×10]、1000錠[10錠(PTP)×100]
1) Graffner C., et al.:Brit. J. Clin. Pharmacol. 1979;8(5):469-474
2) 社内資料:生物学的同等性試験
3) Kauppila A., et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 1983;25(6):819-823
4) Teng L., et al.:J. Pharm. Sci. 1977;66(11):1615-1618
5) 第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店 2021;C5728-C5731
6) 福原武 他:日本平滑筋学会雑誌. 1966;2(1):15-21
7) 熊田重敦 他:薬学研究. 1968;39(2):44-61
8) Jacoby H. I., et al.:Gastroenterology. 1967;52(4):676-684
9) Justin-Besançon L., et al.:C. R. Soc. Biol. Paris. 1964;158(4):723-727
10) Laville C.:Path. et Biol. 1964;12(9-10):577-578
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