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劇薬
処方箋医薬品注)
*再発又は難治例に対する寛解導入療法(サルベージ療法)通常、成人には、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300~500mLとし、12時間毎に3時間かけて点滴で最大6日間連日静脈内投与する。小児に投与する場合には、シタラビンとして1回3g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
*地固め療法通常、成人には、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300~500mLとし、12時間毎に3時間かけて点滴で最大6日間静脈内投与、又は1回3g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間静脈内投与する。小児に投与する場合には、シタラビンとして1回1~2g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3~5日間静脈内投与、又は1回3g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間静脈内投与する。
通常、成人には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300~500mLとし、12時間毎に3時間かけて点滴で最大6日間連日静脈内投与する。小児に投与する場合には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
通常、成人には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を5%ブドウ糖液あるいは生理食塩液に混合して300~500mLとし、1日1~2回3時間かけて点滴で1~2日間(最大2回)連日静脈内投与する。小児に投与する場合には、他の抗腫瘍剤と併用し、シタラビンとして1回2g/m2を12時間毎に3時間かけて点滴で3日間連日静脈内投与する。
再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。,,
骨髄機能抑制により、感染症を増悪させるおそれがある。
減量を考慮するなど、注意して投与すること。中枢神経系障害が多く発生するとの報告がある。副作用が強くあらわれるおそれがある。
副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。催奇形性を疑う症例報告があり、また、動物実験(マウス、ラット)で催奇形作用が報告されている。
授乳しないことが望ましい。本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
副作用の発現に特に注意すること。
60歳以上の高齢者には、中枢神経系障害があらわれやすいので十分注意し、1回投与量1.5g/m2までの減量投与も考慮すること。また、用量並びに投与間隔に留意する等患者の状況を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。地固め療法においても、支持療法を積極的に行い、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、本療法を高齢者に施行するにあたっては、患者の全身状態等を考慮し、慎重に患者を選択すること。
他の抗腫瘍剤放射線照射
骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがある。併用療法を行う場合には患者の状態を観察しながら、減量するなど慎重に行うこと。
骨髄機能抑制等の予想される副作用項目が重複している薬剤及び放射線照射。
フルシトシン
骨髄機能抑制の副作用が増強することがあるので、患者の状態を観察しながら、減量するなど慎重に投与すること。
骨髄機能抑制の相加・相乗作用による。
フルシトシンの効果を減弱させるとの報告がある。
フルシトシンの血中濃度の低下による。
フルダラビン
骨髄機能抑制等の副作用が増強するおそれがある。
in vivo試験及びin vitro試験において、シタラビンの活性代謝物であるAra-CTPの細胞内濃度の上昇が認められている。
汎血球減少、白血球減少、血小板減少、貧血、網赤血球減少、巨赤芽球様細胞の発現等の副作用が強くあらわれることがある。白血球数や血小板数の減少により重篤な感染症又は出血等を引き起こした場合は、投与を中止すること。また、必要に応じて抗菌剤の投与又は血小板輸血等、適切な処置を行うこと。なお、高度な骨髄機能抑制の持続により、重篤な感染症、敗血症、出血等を併発し、死亡した症例も報告されている。,,,,,
呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがある。異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。
シタラビン症候群として発熱、筋肉痛、骨痛、ときに斑状丘疹性皮疹、胸痛、結膜炎及び倦怠感があらわれることがある。この症候群は通常薬剤投与後6~12時間で発現する。なお、このような症状があらわれた場合には副腎皮質ホルモン剤の投与等、適切な処置を行うこと。
急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、両側性びまん性肺浸潤影・間質性陰影等の胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、呼吸管理等の適切な処置を行うこと。
AST、ALT、ビリルビンの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。高度な肝障害が引き起こされることがあり、また肝障害が遷延する傾向がある。このため、肝障害出現時には、肝機能の回復が認められるまで、適切な間隔にて肝機能検査を行うこと。肝障害出現時、肝機能の悪化や回復の遷延を引き起こす可能性のある薬剤は慎重に投与すること。
完全房室ブロック(2.4%)、徐脈、心筋障害(いずれも頻度不明)があらわれることがある。
消化管潰瘍、出血、好中球減少性腸炎等の消化管障害があらわれたとの報告がある。
一般に可逆的である言語障害(7.3%)、運動失調(頻度不明)、傾眠(12.2%)、昏睡(頻度不明)、白質脳症(頻度不明)等の中枢神経系障害があらわれることがある。
50%以上
5~50%未満
5%未満
頻度不明
皮膚
脱毛(症)、発疹
精神神経系
頭痛、活動低下
めまい、知覚不全
末梢神経障害
消化器
食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢
口内炎、血便、イレウス、しゃっくり、舌痛、肛門周囲炎
腹痛
肝臓
LDH上昇、肝機能異常、Al-P上昇、γ-GTP上昇
代謝異常
電解質異常、血中尿酸上昇・低下
循環器
頻脈、低血圧
ECG異常、高血圧、心膜炎
血液凝固系
フィブリノーゲン増加、凝固時間延長・短縮、FDP増加
播種性血管内凝固症候群、血痰、出血
腎臓
BUN上昇・低下、尿糖陽性、クレアチニン上昇、尿蛋白陽性
尿潜血、尿円柱、尿中結晶、腎機能異常
その他
倦怠(感)、発熱、CRP上昇
低蛋白血症、結膜炎、体重増加・減少、CK上昇・低下、感染、敗血症、ウロビリノーゲン陽性
薬物性発熱、筋(肉)痛、胸膜炎、腹水、IgG減少
血栓性静脈炎、出血性膀胱炎、浮腫(末梢性、顔面、頚部等)
外国において、4.5g/m2を1時間かけて静脈内注入し、12時間毎に12回投与した結果、不可逆的な中枢神経系障害があらわれたとの報告がある。
本剤と他の抗悪性腫瘍剤を併用した患者に、白血病、肺腺癌等の二次性悪性腫瘍が発生したとの報告がある。
染色分体の切断を含む重度の染色体異常及びげっ歯類の培養細胞の悪性形質転換が報告されている1),2)。また、細菌を用いた復帰突然変異試験において、変異原性が報告されている。,
3H-シタラビンの3g/m2を癌患者に単回静脈内投与した場合、血漿中のシタラビン濃度は二相性を示し、第一相10~20分、第二相2~3時間の半減期で消失した3),4)(外国人データ)。
シタラビン(Ara-C)を癌患者に静脈内投与あるいは持続点滴静脈内投与すると90%以上が肝臓、血液中等でuracil arabinoside(Ara-U)に代謝された3),4)(外国人データ)。
シタラビン(Ara-C)を癌患者に静脈内投与あるいは持続点滴静脈内投与すると、大部分が24時間以内に尿中に排泄された3)(外国人データ)。
投与経路
投与量(mg/m2)
患者数
24時間累積尿中排泄(% of 用量、平均値)
合計
Ara-C
Ara-U
静脈内投与
47~3000
8
78
7.1
70.9
持続点滴静脈内投与
100~400
4
83.8
7.8
76.0
43施設において再発あるいは難治性急性白血病を対象に臨床試験を実施した5),6)。
完全寛解率
部分寛解率
寛解率(「部分寛解」以上)
46.2%(18/39)
5.1%(2/39)
51.3%(20/39)
副作用発現頻度は100.0%(41例中41例)であった。主な副作用は、食欲不振39例(95.1%)、倦怠(感)38例(92.7%)、嘔気37例(90.2%)、発熱36例(87.8%)、嘔吐33例(80.5%)であった7)。
再発・難治性急性リンパ性白血病を対象に実施されたシタラビン大量療法(2~3g/m2/12時間×4~10回)を組み入れた併用療法では、ミトキサントロンとの併用で完全寛解率64%(7/11例)及び50%(12/24例)、L-アスパラギナーゼとの併用で完全寛解率45%(10/22例)、エトポシドとの併用で完全寛解率56%(10/18例)であった8),9),10),11)。
再発・難治性悪性リンパ腫を対象に実施されたシタラビン大量療法を組み入れた併用療法における完全寛解率はそれぞれ、DHAP(シタラビン2g/m2×2+デキサメタゾン+シスプラチン)で31%(28/90例)、ESHAP(シタラビン2g/m2×1+エトポシド+メチルプレドニゾロン+シスプラチン)で37%(45/122例)、NOAC(シタラビン3g/m2×2+ミトキサントロン)で23%(7/31例)であった12),13),14)。
シタラビン大量投与によりヌクレオシド細胞膜透過能の低下を克服する細胞外シタラビン濃度を得る15)。再発・難治性白血病患者では白血病細胞におけるヌクレオシド細胞膜透過能が低下していると考えられている16)。シタラビン大量療法で細胞外のシタラビン濃度を高めることにより、細胞内外の濃度差が大きくなり、トランスポーターを介する膜透過が亢進し、細胞内シタラビン濃度が上昇する。そのため、リン酸化の基質であるシタラビンの量が増加し、結果的に細胞内Ara-CTP濃度の上昇をもたらし、抗腫瘍効果に結びつくものと考えられる17),18)。
シタラビン(Cytarabine)
1-β-D-Arabinofuranosylcytosine
C9H13N3O5
243.22
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
約214℃(分解)
20mL×1バイアル
50mL×1バイアル
1) Benedict WF, et al.:Science. 1971;171:680-2
2) Kouri RE, et al.:Cancer Res. 1975;35:2413-9
3) Ho DHW, et al.:Clin Pharmacol Ther. 1971;12(6):944-54
4) 第十八改正日本薬局方 医薬品情報 JPDI2021.じほう;2021:304-5
5) 宮脇修一他:癌と化学療法. 1998;25(14):2229-42
6) 臨床第Ⅱ相試験(キロサイドN注;2000年1月18日承認、申請資料概要ト.1.)
7) 審査報告書(キロサイドN注;2000年1月18日)
8) Hiddemann W, et al.:Sem Oncol. 1987;14(2)S1:73-7
9) Wells RJ, et al.:J Clin Oncol. 1985;3(7):998-1004
10) Gore M, et al.:Cancer Chemother Pharmacol. 1989;23:373-6
11) Hiddemann W, et al.:Leukemia. 1990;4(9):637-40
12) Velasquez WS, et al.:Blood. 1988;71(1):117-22
13) Velasquez WS, et al.:J Clin Oncol. 1994;12(6):1169-76
14) Ho AD, et al.:Cancer. 1989;64:1388-92
15) White JC, et al.:J Clin Invest. 1987;79:380-7
16) Wiley JS, et al.:J Clin Invest. 1982;69:479-89
17) Furth JJ, et al.:Cancer Res. 1968;28:2061-7
18) シタラビン大量療法時の薬理作用(キロサイドN注;2000年1月18日承認、申請資料概要ホ.1.)
19) Yang JL, et al.:J Clin Invest. 1985;75:141-6
20) Kees UR, et al.:Cancer Res. 1989;49:3015-9
21) Chandrasekaran B, et al.:Cancer Chemother Pharmacol. 1992;29:455-60
22) Chandrasekaran B, et al.:Cancer Res. 1989;49:3259-66
23) Gunji H, et al.:Cancer Res. 1991;51:741-3
24) Gorczyca W, et al.:Cancer Res. 1993;53:3186-92
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