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日本薬局方
ぺミロラストカリウム錠
通常、成人にはペミロラストカリウムとして1回10mgを1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。小児においては、通常、下記の年齢別投与量を1回量とし、1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
年 齢
1 回 投 与 量
5歳以上11歳未満
ペミロラストカリウムとして5mg
11歳以上
ペミロラストカリウムとして10mg
通常、成人にはペミロラストカリウムとして1回5mgを1日2回、朝食後及び夕食後(又は就寝前)に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
高齢者への本剤の投与により副作用があらわれた場合は、減量(例えば半量)又は休薬するなど注意すること。
本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で大量投与により、胎児発育遅延が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
0.1~5%未満
0.1%未満
過敏症
――
発疹、そう痒、蕁麻疹、浮腫(顔面、四肢等)、湿疹、顔面潮紅
精神神経系
眠気
倦怠感、頭痛、頭がボーッとする
消化器
腹痛、嘔気
下痢、口渇、便秘、食欲不振、胸やけ、胃もたれ感、嘔吐、口内炎
血 液
貧血、血小板増加
肝 臓
ALT上昇、AST上昇
γ-GTP上昇、Al-P上昇
腎 臓
蛋白尿、BUN上昇
泌尿器
頻尿、血尿等の膀胱炎様症状
その他
全身関節痛、鼻腔乾燥感、鼻痛
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人3名にそれぞれペミロラストカリウムとして5及び10mg/bodyを空腹時単回経口投与したときの、血漿中濃度パラメータを示す1)。
投与量(mg)
Cmax(ng/mL)
tmax(h)
t1/2(h)
AUC(ng・h/mL)
5
416
1.0
4.31
2,279
10
723
1.7
4.74
5,020
投与量
(mg)
AUC0-24
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
ペミロラストK錠
5mg「NIG」
7295
±1845
1028.7
±340.0
2.1±1.2
4.36±0.90
アレギサール錠
5mg
7199
±1819
997.4
±234.3
1.9±1.1
4.50±0.94
(平均±標準偏差、n=10)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
10mg「NIG」
6902
±1337
1159.2
±297.2
1.8±1.2
3.84±0.62
10mg
6996
±1144
1065.2
±218.9
2.1±1.0
4.06±0.66
健康成人3名にペミロラストカリウムとして10mgを空腹時単回経口投与し、尿中代謝物について検討したところ、大部分はグルクロン酸抱合体であった3)。
健康成人3名にペミロラストカリウムとして10mgを空腹時単回経口投与したところ、尿中排泄は、投与後12時間までに71.6%、投与後24時間までに83.5%であった3),4)。
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム5mg/日又は20mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注1)は5mg/日群でやや有用以上70.0%(21/30例)、20mg/日群でやや有用以上77.1%(27/35例)であった。副作用発現頻度は5mg/日群3.3%(1/30例)、20mg/日群0%(0/35例)であり、副作用はAST上昇が1.5%(1/65例)であった5)。
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム10mg/日又は20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)は10mg/日群でやや有用以上65.2%(43/66例)、20mg/日群でやや有用以上76.6%(49/64例)であった。副作用発現頻度は10mg/日群7.6%(5/66例)、20mg/日群7.6%(5/66例)であり、副作用は便秘が2.3%(3/132例)、口渇が1.5%(2/132例)であった6)。
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回、又はトラニラスト300mg/日を1日3回、6週間経口投与した。ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し有意に有用率注1)が高かった。副作用発現頻度はペミロラストカリウム群3.6%(4/112例)であり、副作用は嘔気、頭痛、発疹、血小板増加が各0.9%(1/112例)であった。一方、トラニラスト群12.4%(14/113例)で、ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し副作用発現頻度が有意に低かった7)。
投与群
Fisher
U検定
ペミロ
ラスト群
トラニ
n
105
有用率注1)
(%)、(例数)
極めて
有用
13.3(14)
1.0(1)
p<0.001
以上
47.6(50)
21.9(23)
やや有用
69.5(73)
54.3(57)
p<0.05
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回9~27週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上76.0%(57/75例)であった。副作用発現頻度は1.3%(1/75例)で、副作用はヘモグロビン低下、Al-P上昇が各1.3%(1/75例)であった8),9),10)。
成人気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上79.6%(113/142例)であった。副作用発現頻度は3.4%(5/147例)で、副作用は発疹、胸やけ、口内炎、口渇、ALT上昇、γ-GTP上昇が各0.7%(1/147例)であった11),12),13)。
小児気管支喘息患者を対象にペミロラストカリウム10mg/日~20mg/日を1日2回6週間経口投与した。有用率注1)はやや有用以上85.5%(118/138例)であった。副作用はみられなかった14),15),16)。
アレルギー性鼻炎患者(11歳以上)を対象にペミロラストカリウム5mg/日、10mg/日又は20mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注2)は5mg/日群でやや有用以上71.4%(45/63例)、10mg/日群でやや有用以上87.7%(57/65例)、20mg/日群でやや有用以上85.1%(57/67例)であった。副作用発現頻度は5mg/日群4.6%(3/65例)、10mg/日群0%(0/69例)、20mg/日群4.2%(3/71例)であり、副作用は胃痛、胃部不快感、下腹痛、顔面紅潮感、倦怠感、ALT上昇が各0.5%(1/205例)であった17)。
アレルギー性鼻炎患者(12歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回又はトラニラスト300mg/日を1日3回、4週間経口投与した。ペミロラストカリウム群はトラニラスト群に比し有意に有用率注2)が高かった。副作用発現頻度はペミロラストカリウム群7.8%(9/116例)、トラニラスト群11.1%(13/117例)であり、主な副作用はペミロラストカリウム群で腹痛が3.4%(4/116例)であった18)。
113
109
有用率注2)
9.7(11)
6.4(7)
p=0.4631
p=0.0026
46.9(53)
26.6(29)
p=0.0022
75.2(85)
62.4(68)
p=0.0432
アレルギー性鼻炎患者(10歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回8~24週間経口投与した。有用率注2)はやや有用以上82.4%(28/34例)であった。副作用発現頻度は8.1%(3/37例)で、副作用は胃部不快感、皮疹、胃腸障害が各2.7%(1/37例)であった19)。
アレルギー性鼻炎患者(10歳以上)を対象にペミロラストカリウム10mg/日を1日2回4週間経口投与した。有用率注2)はやや有用以上87.7%(71/81例)であった。副作用発現頻度は9.7%(9/93例)で、主な副作用は眠気が3.2%(3/93例)、ALT上昇が2.2%(2/93例)であった20),21)。
マスト細胞のイノシトールリン脂質代謝を阻害することにより、ケミカルメディエーターの遊離に重要な要素である細胞外Ca2+の流入と細胞内Ca2+の遊離を強く抑制する。また、同時にアラキドン酸遊離も阻害する。更にホスホジエステラーゼ阻害に基づくc-AMP増加作用の関与も示唆されている22),23),24)。
ヒト肺組織、鼻粘膜擦過片及び末梢白血球、ラット腹腔浸出細胞、ラット及びモルモット肺組織からのケミカルメディエーター(ヒスタミン、LTB4、LTC4、LTD4、PGD2、TXB2、PAF等)の遊離を濃度依存的に抑制した22),25),26),27),28),29)。
ラット及びモルモットの受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応や実験的喘息、実験的アレルギー性鼻炎を用量依存的に抑制した27),30),31)。
ヒト好酸球遊走並びにヒト好酸球からのLTC4、ECP、EPXの遊離を濃度依存的に抑制した32),33),34)。
ペミロラストカリウム(Pemirolast Potassium)
Monopotassium 5-(9-methyl-4-oxo-4H-pyrido[1, 2-a]pyrimidin-3-yl)-1H-tetrazol-1-ide
C10H7KN6O
266.30
淡黄色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。水酸化カリウム試液に溶ける。
約322℃(分解)
アルミピロー開封後は遮光保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 金原美穂子 他:薬理と治療 1990;18(3):1035-1040
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