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劇薬
処方箋医薬品注)
2型糖尿病
本剤の適用は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。
通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として週1回0.5mgを維持用量とし、皮下注射する。ただし、週1回0.25mgから開始し、4週間投与した後、週1回0.5mgに増量する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回0.5mgを4週間以上投与しても効果不十分な場合には、週1回1.0mgまで増量することができる。
十分な使用経験がなく、胃腸障害の症状が悪化するおそれがある。
・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態・激しい筋肉運動・過度のアルコール摂取者
**腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。
2ヵ月以内に妊娠を予定する女性には本剤を投与せず、インスリンを使用すること。
妊婦、妊娠している可能性のある女性には本剤を投与せず、インスリンを使用すること。動物試験において、臨床用量に相当する又は下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットで約0.3倍、ウサギで約0.3倍、サルで約2.6~4.1倍)で、胎児毒性(ラット:胚生存率の減少、胚発育の抑制、骨格及び血管異常の発生頻度増加1) 、ウサギ:早期妊娠損失、骨格異常及び内臓異常の発生頻度増加2) 、サル:早期妊娠損失、外表異常及び骨格異常の発生頻度増加3),4) )が認められている。これらの所見は母動物の体重減少を伴うものであった。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットで乳汁中への移行が報告されている。ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
糖尿病用薬 ビグアナイド系薬剤 スルホニルウレア剤 速効型インスリン分泌促進剤 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害剤 SGLT2阻害剤 インスリン製剤 等
低血糖症の発現に注意すること。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、定期的な血糖測定を行い、必要に応じ、これらの薬剤の減量を検討すること。
血糖降下作用が増強される。
脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常等の低血糖症状があらわれることがある。また、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤との併用時に重篤な低血糖症状があらわれ意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、a-グルコシダーゼ阻害剤との併用時はブドウ糖を投与すること。また、患者の状態に応じて、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を減量するなど適切な処置を行うこと。
嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、膵炎と診断された場合は、再投与は行わないこと。
**腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%以上
1~5%未満
0.5~1%未満
頻度不明
感染症
胃腸炎
免疫系障害
過敏症(発疹、じん麻疹等)
代謝及び栄養障害
食欲減退
神経系障害
頭痛
浮動性めまい
味覚異常
眼障害
糖尿病網膜症関連事象
心臓障害
心拍数増加注1)
胃腸障害
悪心、下痢、便秘、嘔吐
腹部不快感、消化不良、腹部膨満、上腹部痛、腹痛、おくび
胃食道逆流性疾患、鼓腸、胃炎
胃排出遅延
肝胆道系障害
胆石症
皮膚及び皮下組織
血管性浮腫
全身障害及び投与部位状態
疲労、無力症
注射部位反応
臨床検査注2)
リパーゼ増加
アミラーゼ増加、体重減少
血中クレアチンホスホキナーゼ増加
(1)本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。(2)本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れが認められた場合には、新しい注射針に取り替えること。(3)1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
皮下注射は、腹部、大腿、上腕に行う。注射箇所は毎回変更し、少なくとも前回の注射箇所より2~3cm離すこと。
静脈内及び筋肉内に投与しないこと。
(1)本剤は他の製剤との混合により、成分が分解するおそれがあるため、本剤と他の製剤を混合しないこと。(2)注射後は必ず注射針を外すこと。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。針を付けたままにすると、液漏れや針詰まりにより正常に注射できないおそれがある。また、薬剤の濃度変化や感染症の原因となることがある。(3)カートリッジの内壁に付着物がみられたり、液中に塊や薄片がみられることがある。また、使用中に液が変色することがある。これらのような場合は使用しないこと。
ラット5) 及びマウス6) における2年間がん原性試験において、臨床用量に相当する又は下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットでは定量下限未満のため算出できず、マウスで約1.3倍)で、甲状腺C細胞腫瘍の発生頻度の増加が認められたとの報告がある。甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する、本剤の安全性は確立していない。
健康男性被験者における反復皮下投与後の薬物動態日本人健康男性被験者を対象に、本剤0.5mg(8例)及び1.0mg(8例)の13週間反復皮下投与後の薬物動態プロファイルを検討した。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間投与した後に週1回0.5mgへ増量した。1.0mgまで増量する群では、その後週1回0.5mgを4週間投与した後に週1回1.0mgへ増量した。定常状態での血漿中濃度―時間推移及び薬物動態パラメータを以下に示す7)。
用量
N
AUC0-168h(nmol・h/L)
Cmax(nmol/L)
tmax注3)(h)
t1/2(h)
CL/F(L/h)
Vz/F(L)
0.5mg
8
3583(17.8)
25.1(17.8)
30(12-72)
145(8.0)
0.034(17.8)
7.1(12.8)
1.0mg
7449(12.2)
51.6(11.1)
36(18-96)
163(10.9)
0.033(12.2)
7.7(14.0)
CL/F:見かけの総クリアランス、Vz/F:見かけの分布容積幾何平均(変動係数%)
外国人健康成人10例に本剤0.5mgを単回皮下投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは、89%であった8)。2型糖尿病患者1612例(うち日本人555例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、本剤を異なる投与部位(腹部、大腿部及び上腕部)に投与したとき、腹部への投与に対する大腿部及び上腕部への投与での定常状態の本剤曝露量の比の推定値及び90%信頼区間は、0.96[0.93;1.00]及び0.92[0.89;0.96]であった。
本剤の血漿中のアルブミンに対するin vitro結合率は99%超であった9),10)。
3Hでラベル化した本剤0.5mgを外国人健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、本剤はペプチド骨格のタンパク質分解及び脂肪酸側鎖のβ酸化により代謝されると推定された11)。本剤は、CYP分子種に対して臨床上問題となる誘導(CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4/5)あるいは阻害作用(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4/5)を示さなかった12),13)(外国人データ、in vitro試験)。
3Hでラベル化した本剤0.5mgを外国人健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、最大56日までの総投与放射能に対する尿中及び糞中の放射能排泄率は53.0%及び18.6%であった。総投与放射能のうち、本剤未変化体の尿中放射能排泄率は3.12%であった11)。また、本剤は、ヒトトランスポーター(P-gp、BCRP、OATP1B1、OATP1B3、OAT1、OAT3及びOCT2)に対して臨床上問題となる阻害作用を示さなかった14)(外国人データ、in vitro試験)。
腎機能障害の程度の異なる被験者(クレアチニンクリアランス(Ccr)による分類)における本剤0.5mg単回皮下投与後の薬物動態を、腎機能が正常な被験者(Ccr 80mL/min超)と比較検討した結果を以下に示す9)(外国人データ)。
腎機能
AUC0-inf
Cmax
比の推定値[95%信頼区間]
比の推定値[90%信頼区間]
軽度/正常(軽度:Ccr 50超~80mL/min)
0.99[0.85;1.16]
0.90[0.73;1.11]
中等度/正常(中等度:Ccr 30超~50mL/min)
1.07[0.91;1.27]
0.79[0.64;0.99]
重度/正常(重度:Ccr 30mL/min以下)
1.13[0.97;1.32]
0.86[0.70;1.06]
末期/正常(末期:血液透析を必要とする被験者)
1.10[0.94;1.28]
0.82[0.66;1.01]
被験者数:正常14例、軽度10例、中等度11例、重度10例、末期9例注:比の推定値及び95%信頼区間又は90%信頼区間は、年齢、性別及び体重で調整した事後解析に基づく。
肝機能障害の程度の異なる被験者(Child-Pugh scoresに基づく分類)における本剤0.5mg単回皮下投与後の薬物動態を、肝機能が正常な被験者と比較検討した結果を以下に示す10)(外国人データ)。
肝機能
軽度/正常(軽度:Child-Pugh分類A)
0.95[0.77;1.16]
0.99[0.80;1.23]
中等度/正常(中等度:Child-Pugh分類B)
1.02[0.93;1.12]
1.02[0.88;1.18]
重度/正常(重度:Child-Pugh分類C)
0.97[0.84;1.12]
1.15[0.89;1.48]
被験者数:正常18例、軽度8例、中等度10例、重度7例注:比の推定値及び90%信頼区間は、年齢、性別及び体重で調整した。
2型糖尿病患者1612例(うち日本人555例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、65歳未満に対する65歳以上~75歳未満及び75歳以上の定常状態の平均血漿中濃度の比と90%信頼区間は1.01[0.99;1.03]及び1.04[1.00;1.09]と推定された。
本剤1.0mgの定常状態において、メトホルミン、ワルファリン、ジゴキシン、アトルバスタチン、経口避妊薬及びアセトアミノフェンを併用投与したときの薬物動態の結果を以下に示す15),16),17)(外国人データ)。
経口薬
用量注4)mg
対象
AUC注5) 比注6)[90%信頼区間]注8)
Cmax比注6)[90%信頼区間]注8)
tmax差注7)[90%信頼区間]
メトホルミン
500
健康被験者
22
1.03[0.96;1.11]
0.90[0.83;0.98]
0.50[-0.38;1.25]
S-ワルファリン
25
1.05[0.99;1.11]
0.91[0.85;0.98]
2.00[1.25;2.75]
R-ワルファリン
1.04[0.98;1.10]
0.93[0.87;1.00]
1.75[0.88;2.50]
ジゴキシン
0.5
26
1.02[0.97;1.08]
0.93[0.84;1.03]
0.25[0.00;0.25]
アトルバスタチン
40
0.62[0.47;0.82]
1.75[1.00;2.50]
エチニルエストラジオール
0.03
37
1.11[1.06;1.15]
0.50[0.00;0.50]
レボノルゲストレル
0.15
1.20[1.15;1.26]
1.05[0.99;1.12]
0.50[0.25;0.75]
パラセタモール(アセトアミノフェン)
1500
肥満被験者
28
0.94[0.88;1.01]
0.77[0.67;0.88]
0.25[0.13;0.25]
食事療法及び運動療法で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者388例を対象に無作為割り付けを行い、二重盲検下で本剤0.5mg、本剤1.0mg又はプラセボを週1回、30週間投与した(本剤0.5mg群:128例(日本人:19例)、本剤1.0mg群:130例(日本人:19例)、プラセボ群:129例(日本人:23例))。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間投与した後に週1回0.5mgへ増量した。1.0mgまで増量する群では、その後週1回0.5mgを4週間投与した後に週1回1.0mgへ増量した。本剤0.5mg及び1.0mgの30週間投与により、主要評価項目であるHbA1cのベースラインから投与後30週までの変化量に関して、本剤のいずれの用量でもプラセボに対する優越性が検証された(p<0.0001、下表参照)。
HbA1c(%)
本剤0.5mg
本剤1.0mg
プラセボ
ベースライン注9)
8.09±0.89(128)
8.12±0.81(130)
7.95±0.85(129)
投与後30週までの変化量注9)
-1.56±1.02(102)
-1.73±1.15(104)
-0.15±0.94(84)
群差(本剤-プラセボ)注10)[95%信頼区間]
-1.43[-1.71;-1.15]
-1.53[-1.81;-1.25]
-
ベースラインから投与後30週までの体重の変化量(最小二乗平均±標準誤差)は、本剤0.5mg群で-3.7±0.41kg(ベースラインの平均:89.8kg)、本剤1.0mg群で-4.5±0.41kg(ベースラインの平均:96.9kg)、プラセボ群で-1.0±0.43kg(ベースラインの平均:89.1kg)であった。重大な低血糖は報告されなかった。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖注11)は本剤群ではいずれの用量でも認められなかったが、プラセボ群では2例3件報告された18)。
2型糖尿病患者1231例を対象に無作為割り付けを行い、メトホルミン又はチアゾリジン系薬剤あるいはこれら2剤による併用療法に追加して、二重盲検下で本剤0.5mg又は本剤1.0mgを週1回、あるいはシタグリプチン100mgを1日1回、56週間投与した(本剤0.5mg群:409例(日本人:48例)、本剤1.0mg群:409例(日本人:43例)、シタグリプチン群:407例(日本人:49例))。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間投与した後に週1回0.5mgへ増量した。1.0mgまで増量する群では、その後週1回0.5mgを4週間投与した後に週1回1.0mgへ増量した。主要評価項目であるHbA1cのベースラインから投与後56週までの変化量に関して、本剤0.5mg及び本剤1.0mgのシタグリプチンに対する非劣性が検証された(非劣性マージン:0.3%)(下表参照)。
HbA1c(%)
シタグリプチン100mg
ベースライン注12)
8.01±0.92(409)
8.04±0.93(409)
8.17±0.92(407)
投与後56週までの変化量注12)
-1.40±1.08(328)
-1.64±1.04(331)
-0.79±1.05(285)
群差(本剤-シタグリプチン)注13)[95%信頼区間]
-0.77[-0.92;-0.62]
-1.06[-1.21;-0.91]
日本人でのメトホルミン単剤との併用結果を下表に示す。
ベースライン注14)
8.16±0.97(46)
8.06±0.96(42)
8.41±0.80(48)
投与後56週までの変化量注14)
-1.84±0.81(41)
-1.97±0.80 (34)
-0.82±1.02 (35)
群差(本剤-シタグリプチン)注15)[95%信頼区間]
-1.29[-1.64;-0.93]
-1.52[-1.90;-1.15]
全集団において、本剤群ではいずれの用量でも重大な低血糖は認められなかったが、シタグリプチン群では2件報告された。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤0.5mg群で7例7件、本剤1.0mg群で2例2件、シタグリプチン群で5例5件報告された19)。
Basalインスリンの単独療法又はBasalインスリンとメトホルミンとの併用療法で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者397例を対象に無作為割り付けを行い、二重盲検下で本剤0.5mg、本剤1.0mg又はプラセボを週1回、30週間追加投与した(本剤0.5mg群:132例(日本人:17例)、本剤1.0mg群:131例(日本人:22例)、プラセボ群:133例(日本人:22例))。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間投与した後に週1回0.5mgへ増量した。1.0mgまで増量する群では、その後週1回0.5mgを4週間投与した後に週1回1.0mgへ増量した。なお、スクリーニング時のHbA1cが8.0%以下の場合には、低血糖のリスクを低減するために併用投与開始時のインスリン用量を20%減量した。本剤0.5mg及び1.0mgの30週間投与により、主要評価項目であるHbA1cのベースラインから投与後30週までの変化量に関して、本剤のいずれの用量でもプラセボに対する優越性が検証された(p<0.0001、下表参照)。
ベースライン注16)
8.36±0.83(132)
8.31±0.82(131)
8.42±0.88(133)
投与後30週までの変化量注16)
-1.46±1.08(111)
-1.87±0.91(108)
-0.19±1.07(94)
群差(本剤-プラセボ)注17)[95%信頼区間]
-1.35[-1.61;-1.10]
-1.75[-2.01;-1.50]
重大な低血糖は、本剤1.0mg群で2件、プラセボ群で1件報告された。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤0.5mg群で11例17件、本剤1.0mg群で14例25件、プラセボ群で7例13件報告された20)。
経口糖尿病薬の単独療法又は食事療法及び運動療法で治療中の日本人2型糖尿病患者308例を対象に無作為割り付けを行い、本剤0.5mg又は本剤1.0mgを週1回、あるいはシタグリプチン100mgを1日1回、30週間投与した(本剤0.5mg群:103例、本剤1.0mg群:102例、シタグリプチン群:103例)。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間投与した後に週1回0.5mgへ増量した。1.0mgまで増量する群では、その後週1回0.5mgを4週間投与した後に週1回1.0mgへ増量した。本試験の結果を下表に示す。
ベースライン注18)
8.23±1.02(103)
8.01±0.85(102)
8.20±0.89(103)
投与後30週までの変化量注18)
-1.93±0.97(98)
-2.14±1.00(87)
-0.83±0.82(95)
群差(本剤-シタグリプチン)注19)[95%信頼区間]
-1.13[-1.32;-0.94]
-1.44[-1.63;-1.24]
ベースラインから投与後30週までの体重の変化量(最小二乗平均±標準誤差)は、本剤0.5mg群で-2.2±0.29kg(ベースラインの平均:67.8kg)、本剤1.0mg群で-3.9±0.30kg(ベースラインの平均:70.8kg)、シタグリプチン群で0.0±0.29kg(ベースラインの平均:69.4kg)であった。重大な低血糖は報告されなかった。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤1.0mg群で1例1件報告された21)。
経口糖尿病薬の単独療法又は食事療法及び運動療法で血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者601例を対象に無作為割り付けを行い、本剤0.5mg又は本剤1.0mgを週1回(単独療法あるいは経口糖尿病薬単剤(スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤又はチアゾリジン系薬剤のいずれか)との併用療法)、あるいは追加の経口糖尿病薬(前治療と異なる機序による薬剤;国内で承認された効能又は効果、用法及び用量に従う)を、56週間追加投与した(本剤0.5mg群:239例、本剤1.0mg群:241例、追加の経口糖尿病薬群:120例)。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間投与した後に週1回0.5mgへ増量した。1.0mgまで増量する群では、その後週1回0.5mgを4週間投与した後に週1回1.0mgへ増量した。本剤群における結果を下表に示す。
ベースライン
投与後56週までの変化量
単独療法
7.86±0.78(68)
-1.77±0.87(64)
スルホニルウレア剤
8.49±0.92(68)
-1.85±0.89(64)
速効型インスリン分泌促進剤
7.77±0.58(34)
-1.48±0.90(31)
α-グルコシダーゼ阻害剤
8.23±1.10(35)
-2.13±1.06(32)
チアゾリジン系薬剤
7.60±0.62(34)
-1.27±0.89(29)
7.94±0.84(68)
-1.99±0.83(53)
8.23±0.96(69)
-2.17±0.97(59)
8.49±0.85(36)
-2.33±0.90(33)
7.92±0.75(34)
-2.04±0.80(29)
8.22±1.34(34)
-2.08±1.28(30)
平均±標準偏差(症例数)
重大な低血糖は報告されず、重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤0.5mg群で3例4件(スルホニルウレア剤併用:2例3件、チアゾリジン系薬剤併用:1例1件)、本剤1.0mg群で6例8件(いずれもスルホニルウレア剤併用)、追加の経口糖尿病薬群で2例2件(いずれもスルホニルウレア剤併用)報告された22)。
本剤はヒトGLP-1アナログであり、内因性GLP-1が標的とするGLP-1受容体と選択的に結合し、cAMP放出量を増加させるGLP-1受容体作動薬として作用する。本剤はアルブミンと結合して代謝による分解の遅延及び腎クリアランスの低下を示すと考えられており、またアミノ酸置換によりDPP-4による分解に対して抵抗性を示すことにより、作用が持続する。
ヒトでの薬力学的作用の評価は、特記する場合を除き、すべて本剤1.0mgの週1回12週間(用量漸増期間を含む)皮下投与後の定常状態において行われた。
本剤の投与により、糖尿病db/dbマウス(1日1回28日間反復投与)で溶媒対照群と比較し血糖値が低下した23)。外国人2型糖尿病患者において、本剤の投与によりグルコース濃度依存的にインスリン分泌が促進及びグルカゴン分泌が抑制され、血中グルコース濃度はプラセボと比較して低下した24)。外国人2型糖尿病患者に本剤1.0mgを週1回13週間(用量漸増期間を含む)皮下投与した結果、最終投与後1週間における空腹時血糖値はプラセボと比較して低く、血糖降下作用は1週間後においても持続していた25)。
灌流ラット膵臓を用いたin vitro試験26)及びミニブタを用いたin vivo高血糖クランプ試験27)において、本剤はインスリン分泌を刺激した。外国人2型糖尿病患者に本剤を投与した結果、静脈内グルコース急速注入後のインスリンの第1相分泌(グルコース投与直後から10分後)及び第2相分泌(グルコース投与10分後から120分後)反応は、プラセボと比較して増加した24)。
外国人2型糖尿病患者において、本剤投与により、プラセボと比較して空腹時グルカゴン濃度及び食後のグルカゴン分泌反応が低下した24)。
外国人肥満被験者において、パラセタモール(アセトアミノフェン)の血中濃度プロファイルに基づくCmax及びAUC0-1hを指標として検討した結果、本剤投与により食後早期の胃内容排出が遅延した17)。
セマグルチド(遺伝子組換え)(JAN)Semaglutide(Genetical Recombination)(JAN)
C187H291N45O59
4113.58
セマグルチドは、遺伝子組換えヒトグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)類縁体であり、ヒトGLP-1の7~37番目のアミノ酸に相当し、2番目のAla及び28番目のLysは、それぞれ2-アミノ-2-メチルプロパン酸及びArgに置換され、1,18-オクタデカン二酸が1個のGlu及び2個の8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸で構成されるリンカーを介して20番目のLysに結合している。セマグルチドは、31個のアミノ酸残基からなる修飾ペプチドである。
使用開始後は遮光にて室温(冷蔵庫(2~8℃)も含む)に保管し、8週間以内に使用すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1筒1.5mL:2本
1) 社内資料:ラットを用いた受胎能及びEFD試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.6.1)
2) 社内資料:ウサギを用いたEFD試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.6.2)
3) 社内資料:カニクイザルを用いたEFD試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.6.3)
4) 社内資料:カニクイザルを用いたEFD及びPPND試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.6.3)
5) 社内資料:ラットを用いた104週間反復皮下投与がん原性試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.5)
6) 社内資料:マウスを用いた104週間反復皮下投与がん原性試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.5)
7) Ikushima I., et al.:Adv Ther.2018;35(4):531-44
8) 社内資料:第I相臨床試験(NN9535-3687)(2018年3月23日承認, CTD2.7.2.3)
9) Marbury T.C., et al.:Clin Pharmacokinet.2017;56(11):1381-90
10) Jensen L., et al.:Diabetes Obes Metab.2018;20(4):998-1005
11) Jensen L., et al.:Eur J Pharm Sci.2017;104:31-41
12) 社内資料:酵素誘導(2018年3月23日承認, CTD2.6.4.7)
13) 社内資料:酵素阻害(2018年3月23日承認, CTD2.6.4.7)
14) 社内資料:トランスポーター阻害(2018年3月23日承認, CTD2.6.4.7)
15) Kapitza C., et al.:J Clin Pharmacol.2015;55(5):497-504
16) Hausner H., et al.:Clin Pharmacokinet.2017;56(11):1391-401
17) Blundell J., et al.:Diabetes Obes Metab.2017;19(9):1242-51
18) Sorli C., et al.:Lancet Diabetes Endocrinol.2017;5(4):251-60
19) Ahrén B., et al.:Lancet Diabetes Endocrinol.2017;5(5):341-54
20) Rodbard HW., et al.:J Clin Endocrinol Metab.2018;103(6):2291-301
21) Seino Y., et al.:Diabetes Obes Metab.2018;20(2):378-88
22) Kaku K., et al.:Diabetes Obes Metab.2018;20(5):1202-12
23) 社内資料:db/dbマウスにおける体重、摂餌量、血糖及びβ細胞容積ならびに機能への影響(2018年3月23日承認, CTD2.6.2.2.2.3)
24) Kapitza C., et al.:Diabetologia.2017;60(8):1390-9
25) 社内資料:第I相臨床試験(NN9535-3684)(2018年3月23日承認, CTD2.5.3.4)
26) 社内資料:摘出灌流ラット膵臓からのインスリン分泌(2018年3月23日承認, CTD2.6.2.2.1.2)
27) 社内資料:ミニブタのインスリン分泌に及ぼす薬理作用持続時間の検討(2018年3月23日承認, CTD2.6.2.2.2.4)
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