当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
最適使用推進ガイドライン対象品目
劇薬
処方箋医薬品注)
肥満症ただし、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する ・BMIが35kg/m2以上
本剤の適用にあたっては、あらかじめ肥満症治療の基本である食事療法・運動療法を行っても、十分な効果が得られない場合で、薬物治療の対象として適切と判断された患者のみを対象とすること。肥満に関連する健康障害は、臨床試験に組み入れられた患者背景を参考に判断すること。
通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として0.25mgから投与を開始し、週1回皮下注射する。その後は4週間の間隔で、週1回0.5mg、1.0mg、1.7mg及び2.4mgの順に増量し、以降は2.4mgを週1回皮下注射する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する。
,
十分な使用経験がなく、胃腸障害の症状が悪化するおそれがある。
・脳下垂体機能不全又は副腎機能不全・栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足又は衰弱状態・激しい筋肉運動・過度のアルコール摂取者
2ヵ月以内に妊娠を予定する女性では本剤の投与を中止すること。
妊婦、妊娠している可能性のある女性には本剤を投与しないこと。動物試験において、臨床用量に相当する又は下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットで約0.1倍、ウサギで約0.1倍、サルで約1.1~1.7倍)で、胎児毒性(ラット:胚生存率の減少、胚発育の抑制、骨格及び血管異常の発生頻度増加1)、ウサギ:早期妊娠損失、骨格異常及び内臓異常の発生頻度増加2)、サル:早期妊娠損失、外表異常及び骨格異常の発生頻度増加3),4))が認められている。これらの所見は母動物の体重減少を伴うものであった。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットで乳汁中への移行が報告されている。ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
糖尿病用薬 ビグアナイド系薬剤 スルホニルウレア剤 速効型インスリン分泌促進剤 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害剤 SGLT2阻害剤 インスリン製剤 等
低血糖症の発現に注意すること。特に、インスリン製剤又はスルホニルウレア剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、定期的な血糖測定を行い、必要に応じ、これらの薬剤の減量を検討すること。
血糖降下作用が増強される。
脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常等の低血糖症状があらわれることがある。また、2型糖尿病患者においてインスリン製剤又はスルホニルウレア剤との併用時に重篤な低血糖症状があらわれ意識消失を来す例も報告されている。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時はブドウ糖を投与すること。また、患者の状態に応じて、本剤あるいは併用している糖尿病用薬を減量するなど適切な処置を行うこと。,,,,,,,
嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、膵炎と診断された場合は、再投与は行わないこと。,,
5%以上
1~5%未満
0.5~1%未満
頻度不明
感染症
胃腸炎
代謝及び栄養障害
食欲減退
神経系障害
頭痛
浮動性めまい、味覚不全
眼障害
糖尿病網膜症
心臓障害
心拍数増加注1)
胃腸障害
悪心、下痢、嘔吐、便秘、消化不良、おくび、腹痛、腹部膨満
腹部不快感、胃食道逆流性疾患、鼓腸、胃炎、胃酸過多、口内乾燥
*胃排出遅延
肝胆道系障害
胆石症
全身障害及び投与部位状態
注射部位反応、疲労、無力症、早期満腹
倦怠感
皮膚及び皮下組織障害
脱毛症
精神障害
不眠症
臨床検査注2)
リパーゼ増加
アミラーゼ増加
注入器の破損又は異常がないこと、薬液が無色澄明で浮遊物がないことを確認した上で使用すること。
皮下注射は、腹部、大腿、上腕に行う。注射箇所は毎回変更し、少なくとも前回の注射箇所より2~3cm離すこと。
静脈内及び筋肉内に投与しないこと。
(1)本剤は単回使用の製剤である。(2)本剤は他の製剤との混合により、成分が分解するおそれがあるため、本剤と他の製剤を混合しないこと。
ラット5)及びマウス6)における2年間がん原性試験において、臨床用量を下回る用量(最大臨床用量でのAUC比較においてラットでは定量下限未満のため算出できず、マウスで約0.5倍)で、甲状腺C細胞腫瘍の発生頻度の増加が認められたとの報告がある。甲状腺髄様癌の既往のある患者及び甲状腺髄様癌又は多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある患者に対する、本剤の安全性は確立していない。
肥満者を対象に本剤を週1回、21週間反復皮下投与後の薬物動態プロファイルを検討した。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間間隔で0.5mg、1.0mg、1.7mg及び2.4mgへ増量した。定常状態における本剤1.0mg及び2.4mg投与時の薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移を以下に示す7)(外国人データ)。
用量
N
AUC0-168h(nmol・h/L)
Cmax(nmol/L)
tmax注3)(h)
t1/2(h)
CL/F(L/h)
Vss/F(L)
1.0mg
33
5783(20.7)
46.8(29.1)
18(6-42)
-
0.042(20.7)
2.4mg
29
14698(22.6)
119(26.3)
24(3-48)
155(9.8)
0.040(22.6)
9.8(23.4)
幾何平均(変動係数%)
CL/F:見かけの総クリアランス、Vss/F:見かけの分布容積
外国人健康成人10例に本剤0.5mgを単回皮下投与したときの絶対的バイオアベイラビリティは、89%であった8)。肥満症等の被験者2366例(日本人408例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、本剤を異なる投与部位(腹部、大腿部及び上腕部)に投与したとき、腹部への投与に対する大腿部及び上腕部への投与での定常状態の本剤曝露量の比の推定値及び90%信頼区間は、0.99[0.96;1.01]及び0.99[0.95;1.03]であった。
本剤の血漿中のアルブミンに対するin vitro結合率は99%超であった9),10)。
3Hでラベル化した本剤0.5mgを外国人健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、本剤はペプチド骨格のタンパク質分解及び脂肪酸側鎖のβ酸化により代謝されると推定された11)。本剤は、CYP分子種に対して臨床上問題となる誘導(CYP1A2、CYP2B6及びCYP3A4/5)あるいは阻害作用(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4/5)を示さなかった12),13)(外国人データ、in vitro試験)。
3Hでラベル化した本剤0.5mgを外国人健康男性被験者7例に単回皮下投与した結果、最大56日までの総投与放射能に対する尿中及び糞中の放射能排泄率は53.0%及び18.6%であった。総投与放射能のうち、本剤未変化体の尿中放射能排泄率は3.12%であった11)。また、本剤は、ヒトトランスポーター(P-gp、BCRP、OATP1B1、OATP1B3、OAT1、OAT3及びOCT2)に対して臨床上問題となる阻害作用を示さなかった14)(外国人データ、in vitro試験)。
腎機能障害の程度の異なる被験者(クレアチニンクリアランス(Ccr)による分類)における本剤0.5mg単回皮下投与後の薬物動態を、腎機能が正常な被験者(Ccr 80mL/min超)と比較検討した結果を以下に示す9)(外国人データ)。
腎機能
AUC0-inf
Cmax
比の推定値[95%信頼区間]
比の推定値[90%信頼区間]
軽度/正常(軽度:Ccr 50超~80mL/min)
0.99[0.85;1.16]
0.90[0.73;1.11]
中等度/正常(中等度:Ccr 30超~50mL/min)
1.07[0.91;1.27]
0.79[0.64;0.99]
重度/正常(重度:Ccr 30mL/min以下)
1.13[0.97;1.32]
0.86[0.70;1.06]
末期/正常(末期:血液透析を必要とする被験者)
1.10[0.94;1.28]
0.82[0.66;1.01]
被験者数:正常14例、軽度10例、中等度11例、重度10例、末期9例注:比の推定値及び95%信頼区間又は90%信頼区間は、年齢、性別及び体重で調整した事後解析に基づく。
肥満症等の被験者2366例(日本人408例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、腎機能が正常な被験者に対する軽度腎機能障害を有する被験者及び中等度腎機能障害を有する被験者の定常状態の本剤曝露量の比の推定値及び90%信頼区間は、1.04 [1.02;1.06]及び1.07 [1.02;1.11]であった。
肝機能障害の程度の異なる被験者(Child-Pugh scoresに基づく分類)における本剤0.5mg単回皮下投与後の薬物動態を、肝機能が正常な被験者と比較検討した結果を以下に示す10)(外国人データ)。
肝機能
軽度/正常(軽度:Child-Pugh分類A)
0.95[0.77;1.16]
0.99[0.80;1.23]
中等度/正常(中等度:Child-Pugh分類B)
1.02[0.93;1.12]
1.02[0.88;1.18]
重度/正常(重度:Child-Pugh分類C)
0.97[0.84;1.12]
1.15[0.89;1.48]
被験者数:正常18例、軽度8例、中等度10例、重度7例注:比の推定値及び90%信頼区間は、年齢、性別及び体重で調整した。
肥満症等の被験者2366例(日本人408例)を対象とした母集団薬物動態解析の結果、18歳以上~65歳未満の被験者に対する65歳以上~75歳未満及び75歳以上の被験者の定常状態の本剤曝露量の比の推定値及び90%信頼区間は、0.98[0.96;1.01]及び0.96 [0.89;1.02]であった。
本剤1.0mg又は2.4mgの定常状態において、メトホルミン、ワルファリン、ジゴキシン、アトルバスタチン、経口避妊薬及びアセトアミノフェンを併用投与したときの薬物動態の結果を以下に示す15),16),17),18)(外国人データ)。
経口薬
用量注4) mg
対象
AUC注5)比注6)[90%信頼区間]注8)
Cmax比注6)[90%信頼区間]注8)
tmax差注7)[90%信頼区間]
併用薬
本剤
メトホルミン
500
1.0
健康被験者
22
1.03[0.96;1.11]
0.90[0.83;0.98]
0.50[-0.38;1.25]
S-ワルファリン
25
1.05[0.99;1.11]
0.91[0.85;0.98]
2.00[1.25;2.75]
R-ワルファリン
1.04[0.98;1.10]
0.93[0.87;1.00]
1.75[0.88;2.50]
ジゴキシン
0.5
26
1.02[0.97;1.08]
0.93[0.84;1.03]
0.25[0.00;0.25]
アトルバスタチン
40
1.02[0.93;1.12]
0.62[0.47;0.82]
1.75[1.00;2.50]
エチニルエストラジオール
0.03
2型糖尿病
37
1.11[1.06;1.15]
0.50[0.00;0.50]
レボノルゲストレル
0.15
1.20[1.15;1.26]
1.05[0.99;1.12]
0.50[0.25;0.75]
パラセタモール(アセトアミノフェン)
1500
肥満被験者
28
0.94[0.88;1.01]
0.77[0.67;0.88]
0.25[0.13;0.25]
2.4
35
1.08[1.02;1.14]
0.94[0.82;1.07]
0.00[0.00;0.02]
高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病を有し、かつBMIが27.0kg/m2以上で高血圧、脂質異常症もしくは2型糖尿病も含めて2つ以上の肥満に関連する健康障害注9)を有する又はBMIが35.0kg/m2以上の肥満症患者401例を対象に無作為割り付けを行い、本剤2.4mg、本剤1.7mg又はプラセボを週1回、68週間皮下投与した(本剤2.4mg:199例(日本人:179例)、本剤1.7mg:101例(日本人:92例)、プラセボ:101例(日本人:89例))。なお、2型糖尿病患者については、糖尿病網膜症又は黄斑症の状態が不安定となる可能性があると判断された患者は除外された。試験期間中、被験者は食事のカロリー制限及び身体活動の増加を並行して行った。
本剤1.7mg群(101例)
本剤2.4mg群(199例)
プラセボ群(101例)
ベースラインの体重(kg)
86.1±11.9(101例)
86.9±16.5(199例)
90.2±15.1(101例)
投与68週時の体重(kg)
77.8±13.9(98例)
75.1±17.0(193例)
88.6±15.5(100例)
投与68週時までの体重変化率(%)
-9.9±7.8(98例)
-13.4±8.6(193例)
-1.9±5.9(100例)
プラセボ群との群間差注10)[95%信頼区間]
-7.52[-9.62;-5.43]
-11.06[-12.88;-9.24]
-
5%以上体重減少達成割合注11)
72.4(71/98)
82.9(160/193)
21.0(21/100)
プラセボ群とのオッズ比注12)[95%信頼区間]
11.08[5.53;22.22]
21.72[11.27;41.86]
平均値±標準偏差(評価例数)、割合%(該当例数/評価例数)
体重に関するその他の評価項目、血糖、血圧及び脂質パラメータに関する評価項目の結果を下表に示す。
投与68週時
10%以上体重減少達成割合注13)
41.8(41/98)
60.6(117/193)
5.0(5/100)
15%以上体重減少達成割合注14)
24.5(24/98)
40.9(79/193)
3.0(3/100)
割合%(該当例数/評価例数)
HbA1c(%)
ベースライン
6.4±1.1(101例)
6.4±1.2(199例)
投与68週時までの変化量
-0.9±0.8(98例)
-1.0±1.0(193例)
0.0±0.8(100例)
空腹時血糖(mg/dL)
111.7±26.2(101例)
111.2±27.2(199例)
112.7±29.5(100例)
-18.3±21.9(97例)
-19.3±22.6(192例)
1.7±26.1(98例)
収縮期血圧(mmHg)
135±13(101例)
133±14(199例)
133±14(101例)
-12±13(98例)
-11±15(193例)
-5±15(100例)
拡張期血圧(mmHg)
85±10(101例)
83±11(199例)
86±12(101例)
-5±10(98例)
-5±10(193例)
-3±9(100例)
総コレステロール(mg/dL)
207.1±39.9(101例)
200.4±35.6(199例)
206.2±36.4(101例)
投与68週時までの変化率(%)
-6.0±16.1(98例)
-7.8±12.3(193例)
1.2±12.2(100例)
LDLコレステロール(mg/dL)
124.89±33.53(101例)
120.60±31.77(199例)
126.96±31.50(101例)
-7.1±28.8(98例)
-11.8±20.3(193例)
-2.8±18.5(99例)
HDLコレステロール(mg/dL)
51.7±12.3(101例)
52.2±12.3(199例)
49.8±10.9(101例)
8.0±18.3(98例)
9.5±15.9(193例)
7.1±13.2(100例)
トリグリセリド(mg/dL)
163.65±120.06(101例)
140.83±68.20(199例)
154.70±108.98(101例)
-12.2±54.7(98例)
-13.6±39.0(193例)
13.3±42.4(99例)
平均値±標準偏差(評価例数)
副作用は、本剤2.4mg群108例(54.3%)、本剤1.7mg群68例(68.0%)、プラセボ群20例(19.8%)で報告された。主な副作用(発現した被験者の割合5%以上)は、本剤2.4mg群では便秘24.1%、悪心15.6%、下痢13.1%、嘔吐7.5%、食欲減退6.5%、腹部不快感6.0%、本剤1.7mg群では下痢19.0%、便秘18.0%、悪心15.0%、腹部不快感9.0%、嘔吐8.0%、腹部膨満7.0%、消化不良6.0%、食欲減退5.0%であった。プラセボ群では、発現した被験者の割合が5%以上の副作用は認められなかった。2型糖尿病を有さない被験者では低血糖に関する有害事象は報告されなかった。2型糖尿病を有する被験者では重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖注15) は報告されなかった19)。,
BMIが27.0kg/m2以上で高血圧、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群もしくは心血管系疾患を有する又はBMIが30.0kg/m2以上の被験者1961例を対象に無作為割り付けを行い、本剤2.4mg又はプラセボを週1回、68週間皮下投与した(本剤2.4mg:1306例(日本人:67例)、プラセボ:655例(日本人:33例))。試験期間中、被験者は食事のカロリー制限及び身体活動の増加を並行して行った。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgへ増量した。主要評価項目であるベースラインから投与68週時までの体重変化率及び投与68週時に5%以上の体重減少を達成した被験者の割合に関して、プラセボに対する本剤2.4mgの優越性が示された(p<0.0001、下表参照)。
本剤2.4mg群(1306例)
プラセボ群(655例)
105.4±22.1(1306例)
105.2±21.5(655例)
89.0±22.7(1212例)
101.9±22.0(577例)
-15.6±10.1(1212例)
-2.8±6.5(577例)
プラセボ群との群間差注16)[95%信頼区間]
-12.44[-13.37;-11.51]
5%以上体重減少達成割合注17)
86.4(1047/1212)
31.5(182/577)
プラセボ群とのオッズ比注18)[95%信頼区間]
11.22[8.88;14.19]
10%以上体重減少達成割合注19)
69.1(838/1212)
12.0(69/577)
15%以上体重減少達成割合注20)
50.5(612/1212)
4.9(28/577)
5.7±0.3(1306例)
5.7±0.3(655例)
-0.5±0.3(1197例)
-0.2±0.3(563例)
95.4±10.7(1291例)
94.7±10.5(649例)
-9.2±10.9(1175例)
-0.4±12.7(557例)
126±14(1306例)
127±14(655例)
-7±14(1210例)
-1±13(574例)
80±10(1306例)
80±10(655例)
-3±9(1210例)
-1±9(574例)
193.4±38.7(1301例)
195.8±39.0(649例)
-2.6±14.8(1196例)
1.3±15.0(561例)
115.30±33.23(1300例)
117.14±33.33(648例)
0.0±28.1(1192例)
4.4±25.9(558例)
51.0±13.2(1300例)
51.0±12.7(648例)
6.6±17.2(1192例)
3.0±15.5(558例)
140.99±80.54(1300例)
146.36±131.68(649例)
-17.5±32.1(1194例)
-2.8±33.9(561例)
副作用は、本剤2.4mg群926例(70.9%)、プラセボ群295例(45.0%)で報告された。主な副作用(発現した被験者の割合5%以上)は、本剤2.4mg群では悪心42.1%、下痢27.5%、嘔吐21.7%、便秘19.8%、消化不良9.4%、食欲減退9.2%、おくび8.3%、腹痛8.0%、上腹部痛7.9%、腹部膨満6.6%、頭痛6.6%、プラセボ群では悪心15.3%、下痢12.5%、便秘7.5%、嘔吐5.0%であった。低血糖に関する有害事象は、本剤2.4mg群で8例(0.6%)15件、プラセボ群で5例(0.8%)7件報告された20)。
2型糖尿病を有するBMIが27.0kg/m2以上の被験者1210例を対象に無作為割り付けを行い、本剤2.4mg、本剤1.0mg又はプラセボを週1回、68週間皮下投与した(本剤2.4mg:404例(日本人:42例)、本剤1.0mg:403例(日本人:36例)、プラセボ:403例(日本人:47例))。なお、糖尿病網膜症又は黄斑症の状態が不安定となる可能性があると判断された患者は除外された。試験期間中、被験者は食事のカロリー制限及び身体活動の増加を並行して行った。本剤は、週1回0.25mgで投与を開始し、本剤1.0mg群では4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mgへ、本剤2.4mg群では4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgへ増量した。主要評価項目であるベースラインから投与68週時までの体重変化率及び投与68週時に5%以上の体重減少を達成した被験者の割合に関して、プラセボに対する本剤2.4mgの優越性が示された(p<0.0001、下表参照)。
本剤1.0mg群(403例)
本剤2.4mg群(404例)
プラセボ群(403例)
99.0±21.1(403例)
99.9±22.5(404例)
100.5±20.9(403例)
92.3±20.7(380例)
89.6±21.0(388例)
96.8±20.3(376例)
-7.2±6.6(380例)
-9.9±8.0(388例)
-3.3±5.5(376例)
プラセボ群との群間差注21)[95%信頼区間]
-6.21[-7.28;-5.15]
本剤1.0mg群との群間差注21)[95%信頼区間]
-2.65[-3.66;-1.64]
5%以上体重減少達成割合注22)
57.1(217/380)
68.8(267/388)
28.5(107/376)
プラセボ群とのオッズ比注23)[95%信頼区間]
4.88[3.58;6.64]
本剤1.0mg群とのオッズ比注23)[95%信頼区間]
1.62[1.21;2.18]
10%以上体重減少達成割合注24)
28.7(109/380)
45.6(177/388)
8.2(31/376)
15%以上体重減少達成割合注25)
13.7(52/380)
25.8(100/388)
3.2(12/376)
8.1±0.8(403例)
8.1±0.8(404例)
-1.5±1.1(376例)
-1.7±1.2(381例)
-0.3±1.3(374例)
155.7±41.5(395例)
152.7±40.9(396例)
157.9±42.1(400例)
-36.5±45.1(367例)
-37.9±45.9(375例)
-2.3±53.1(370例)
130±14(403例)
130±13(404例)
130±13(403例)
-3±15(379例)
-4±14(387例)
0±15(376例)
80±9(403例)
80±9(404例)
-1±9(379例)
-2±9(387例)
-1±9(376例)
177.0±42.5(399例)
175.1±38.8(402例)
175.4±40.8(402例)
-1.2±19.6(372例)
0.2±18.4(380例)
1.8±19.0(373例)
96.60±35.90(399例)
95.87±33.23(402例)
95.87±33.35(402例)
11.2±170.1(372例)
4.8±32.5(376例)
4.5±28.5(369例)
44.2±10.9(399例)
46.0±10.8(402例)
45.1±11.4(402例)
7.1±18.2(372例)
8.2±17.0(375例)
5.1±16.3(369例)
トリグリセリト゛(mg/dL)
196.74±136.93(399例)
177.67±111.72(402例)
181.70±105.21(402例)
-12.3±35.6(372例)
-14.0±40.5(380例)
1.7±57.3(373例)
副作用は、本剤2.4mg群257例(63.8%)、本剤1.0mg群222例(55.2%)、プラセボ群129例(32.1%)で報告された。主な副作用(発現した被験者の割合5%以上)は、本剤2.4mg群では悪心33.3%、嘔吐19.1%、下痢16.9%、便秘13.9%、食欲減退9.4%、消化不良5.7%、腹部膨満5.5%、本剤1.0mg群では悪心31.8%、下痢17.9%、嘔吐12.2%、便秘10.0%、食欲減退7.0%、消化不良5.5%、プラセボ群では下痢7.7%、悪心6.7%であった。重大な低血糖は、本剤2.4mg群で1件報告された。重大な又は血糖値確定(56mg/dL未満)症候性低血糖は、本剤2.4mg群で23例(5.7%)51件、本剤1.0mg群で22例(5.5%)29件、プラセボ群で12例(3.0%)18件報告された21)。
**心血管系疾患(心筋梗塞、脳卒中又は末梢動脈疾患)の既往注26) を有し、BMIが27.0kg/m2以上かつ45歳以上の被験者17604例注27) を本剤2.4mg群又はプラセボ群に無作為割り付けし(本剤2.4mg:8803例(日本人:177例)、プラセボ:8801例(日本人:180例))、本剤2.4mg又はプラセボを投与するイベント主導型試験を実施した。なお、1型糖尿病又は2型糖尿病の既往歴がある患者は除外された。
試験期間中、食事・運動療法や、各国のガイドラインに従った薬物療法等の心血管系疾患に対する治療が並行して行われた。本剤は週1回0.24mg注28) で投与を開始し、4週間ごとに段階的に0.5mg、1.0mg、1.7mg、2.4mgへ増量した。
試験期間(in-trial観察期間)の中央値は41.8ヵ月であった。主要評価項目である無作為割り付けから主要な心血管系事象(心血管死、非致死性心筋梗塞又は非致死性脳卒中のいずれか)の最初の発現までの時間について、プラセボに対する本剤2.4mgの優越性が示された(p<0.0001、片側有意水準0.02281、下表及び下図参照)。
本剤2.4mg群(8803例)
プラセボ群(8801例)
ハザード比[95%信頼区間]
イベント数(/100人・年)
主要評価項目
主要な心血管系事象a)
569(2.0)
701(2.5)
0.80[0.72; 0.90]
主要な心血管系事象の構成要素
心血管死
223(0.8)
262(0.9)
0.85[0.71; 1.01]
非致死性心筋梗塞a)
234(0.8)
322(1.1)
0.72[0.61; 0.85]
非致死性脳卒中a)
154(0.5)
165(0.6)
0.93[0.74; 1.15]
in-trial観察期間のデータ。各評価項目の無作為割り付けから発現までの時間に対するハザード比及び信頼区間は、治療を固定効果とするCox比例ハザードモデルにより推定した。該当するイベントを発現しなかった被験者は、in-trial観察期間終了時点で打ち切りとした。主要評価項目については、片側p値をCox比例ハザードモデルによるスコア検定により算出し、中間解析と主解析の片側有意水準をα消費関数を用いて調整し、試験全体の第一種の過誤確率を2.5%に制御した。a)in-trial観察期間中における初回の発現を集計対象とした。
体重に関する評価項目の結果を下表に示す。
ベースラインの体重(kg)
96.5±17.5(8803例)
96.8±17.8(8801例)
投与104週時の体重(kg)
87.4±17.7(7474例)
95.5±18.1(7378例)
投与104週時までの体重変化率(%)
-9.4±8.6(7474例)
-0.9±6.1(7378例)
重篤な副作用は、本剤2.4mg群で253例(2.87%)、プラセボ群で214例(2.43%)に認められた。主な重篤な副作用(発現した被験者の割合0.15%以上)は、本剤2.4mg群では胆石症0.18%、急性胆嚢炎0.15%、下痢0.15%、プラセボ群では急性胆嚢炎0.18%であった。また、重篤な低血糖は、本剤2.4mg群で3例3件、プラセボ群で1例1件に認められた。なお、本試験では、すべての重篤な有害事象、及び事前規定した特定の有害事象(治験薬の投与中止に至った有害事象、COVID-19に関連する有害事象、特定の注目すべき有害事象、イベント判定の対象となる事象及び妊娠に関連する有害事象)のみを収集した22) 。
本剤はヒトGLP-1アナログであり、内因性GLP-1が標的とするGLP-1受容体と選択的に結合し、cAMP放出量を増加させるGLP-1受容体作動薬として作用する。本剤はアルブミンと結合して代謝による分解の遅延及び腎クリアランスの低下を示すと考えられており、またアミノ酸置換によりDPP-4による分解に対して抵抗性を示すことにより、作用が持続する。
非臨床試験から、本剤はGLP-1受容体を介して食事摂取の恒常的調節に関与する脳領域である視床下部及び脳幹に直接作用するものと考えられる。また、中隔、視床及び扁桃体を含む脳領域における直接的及び間接的作用を介して、報酬系にも作用する可能性もある23)。食餌誘発性肥満モデル(マウス及びラット)に本剤をそれぞれ投与した結果、溶媒群に比較して体重及び摂餌量の減少が認められた23)。過体重又は肥満の外国人被験者において、本剤2.4mg(週1回投与)を68週間投与した結果、プラセボ群に比較して本剤群で体重の減少が認められ、脂肪量の減少が除脂肪体重の減少よりも大きかった20)。また、肥満の外国人被験者において、本剤2.4mg(週1回投与)を20週間投与した結果、自由裁量の食事時のエネルギー摂取量がプラセボ群に比較して35%低下した18)。
セマグルチド(遺伝子組換え) (JAN)Semaglutide(Genetical Recombination) (JAN)
C187H291N45O59
4113.58
セマグルチドは、遺伝子組換えヒトグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)類縁体であり、ヒトGLP-1の7~37番目のアミノ酸に相当し、2番目のAla及び28番目のLysは、それぞれ2-アミノ-2-メチルプロパン酸及びArgに置換され、1,18-オクタデカン二酸が1個のGlu及び2個の8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸で構成されるリンカーを介して20番目のLysに結合している。セマグルチドは、31個のアミノ酸残基からなる修飾ペプチドである。
個装箱等により遮光し、凍結を避け、冷蔵庫(2~8℃)に保管すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
0.5mL×2本
0.75mL×2本
1) 社内資料:ラットを用いた受胎能及びEFD試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.6.1)
2) 社内資料:ウサギを用いたEFD試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.6.2)
3) 社内資料:カニクイザルを用いたEFD試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.6.3)
4) 社内資料:カニクイザルを用いたEFD及びPPND試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.6.3)
5) 社内資料:ラットを用いた104週間反復皮下投与がん原性試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.5)
6) 社内資料:マウスを用いた104週間反復皮下投与がん原性試験(2018年3月23日承認, CTD2.6.6.5)
7) 社内資料:第1相臨床試験(NN9536-4590)(2023年3月27日承認, CTD 2.7.6.1)
8) 社内資料:第1相臨床試験(NN9535-3687)(2018年3月23日承認, CTD2.7.2.3)
9) Marbury T.C., et al.:Clin Pharmacokinet. 2017;56(11):1381-90
10) Jensen L., et al.:Diabetes Obes Metab. 2018;20(4):998-1005
11) Jensen L., et al.:Eur J Pharm Sci;2017;104:31-41
12) 社内資料:酵素誘導(2018年3月23日承認, CTD2.6.4.7)
13) 社内資料:酵素阻害(2018年3月23日承認, CTD2.6.4.7)
14) 社内資料:トランスポーター阻害(2018年3月23日承認, CTD2.6.4.7)
15) Kapitza C., et al.:J Clin Pharmacol. 2015;55(5):497-504
16) Hausner H., et al.:Clin Pharmacokinet. 2017;56(11):1391-401
17) Blundell J., et al.:Diabetes Obes Metab. 2017;19(9):1242-51
18) Friedrichsen M., et al.:Diabetes Obes Metab. 2021;23(3):754-62
19) 社内資料:第3相臨床試験(NN9536-4382)(2023年3月27日承認, CTD2.7.3, CTD2.7.4)
20) Wilding JPH., et al.:N Engl J Med. 2021;384:989-1002
21) Davies M., et al.:Lancet. 2021;397(10278):971-84
22) 社内資料:第3相臨床試験(EX9536-4388)
23) Gabery S., et al.:JCI insight. 2020;5(6) e133429.https://doi.org/10.1172/jci.insight.133429.
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 ノボケア相談室
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2-1-1
Tel 0120-180363(フリーダイアル)
ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
東京都千代田区丸の内2-1-1www.novonordisk.co.jp
ウゴービ®及びWegovy®はNovo Nordisk A/Sの登録商標です。
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.