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劇薬
処方箋医薬品注)
インスリン療法が適応となる2型糖尿病
本剤は食事療法・運動療法に加え、糖尿病用薬による治療で効果不十分な場合に使用を検討すること。
通常、成人では、初期は1日1回10ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして10単位/0.36 mg)を皮下注射する。投与量は患者の状態に応じて適宜増減するが、1日50ドーズ(インスリン デグルデク/リラグルチドとして50単位/1.8 mg)を超えないこと。注射時刻は原則として毎日一定とする。なお、本剤の用量単位である1ドーズには、インスリン デグルデク1単位及びリラグルチド0.036 mgが含まれる。
**GLP-1受容体作動薬又はGIP/GLP-1受容体作動薬を投与中の患者において、術前の絶食指示を遵守したにもかかわらず、全身麻酔又は深い鎮静下で誤嚥が生じた症例が報告されている。リラグルチドは胃内容排出遅延作用があり、胃内容物残留リスクが高まるおそれがある。
妊娠又は妊娠している可能性のある女性には本剤を投与せず、インスリン製剤を使用すること。リラグルチドの生殖発生毒性試験で、ラットにおいてリラグルチドの最大推奨臨床用量である1.8 mgの約18.3倍の曝露量に相当する1.0mg/kg/日で早期胚死亡の増加、ウサギにおいてリラグルチドの最大推奨臨床用量である1.8 mgの約0.76倍の曝露量に相当する0.05mg/kg/日で母動物の摂餌量減少に起因するものと推測される胎児の軽度の骨格異常が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットでは乳汁中への移行がインスリン デグルデク及びリラグルチドにて報告されている。ヒトでの乳汁移行に関するデータ及びヒトの哺乳中の児への影響に関するデータはない。
18歳未満の患者を対象とした臨床試験は本剤では実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、胃腸障害及び低血糖が発現しやすい。,
血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること 。特に、スルホニルウレア薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあるため、スルホニルウレア薬の減量を検討すること。
血糖降下作用が増強される。
インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する。
機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある。
糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有する。また、末梢で弱いインスリン様作用を有する。
インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある。
アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制する。また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある。
機序不明
インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する。
膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられている。腎機能低下、空腹状態の遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる。
インスリン分泌作用を認めたとの報告がある。
血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
カリウム喪失が関与すると考えられている。カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある。
糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。
副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加する。糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する。
糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する。
糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する。
抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する。
末梢組織でインスリンの作用に拮抗する。
末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす。
代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する。
炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する。
インスリン抵抗性を増強するおそれがある。
インスリン分泌抑制作用を有する。
血糖降下作用の増強による低血糖症状 、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。
脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。無処置の状態で続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。また、長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β-遮断剤投与あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取する等、適切な処置を行うこと。α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時にはブドウ糖を投与すること。経口摂取が不可能な場合はブドウ糖を静脈内に、グルカゴンを筋肉内に投与する等適切な処置を行うこと。本剤の作用は持続的であるため、回復が遅延するおそれがある。低血糖は臨床的に回復した場合にも再発することがあるので継続的に観察すること。,,,,,,,,
呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身の発疹、血管神経性浮腫等が認められた場合には投与を中止すること。
嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう指導すること。また、急性膵炎と診断された場合は、本剤の投与を中止し、再投与は行わないこと。なおリラグルチドでは、海外にて、非常にまれであるが壊死性膵炎の報告がある。
*腸閉塞を含むイレウスを起こすおそれがある。高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止すること。
5%以上
0.8~5%未満
頻度不明
血液及びリンパ系障害
貧血
免疫系障害
過敏症
内分泌障害
甲状腺腫瘤
代謝及び栄養障害
食欲減退
脱水、高脂血症、抗インスリン抗体産生に伴う血糖コントロール不良
神経系障害
頭痛、浮動性めまい、感覚鈍麻、味覚異常
眼障害
糖尿病性網膜症
心臓障害
心拍数増加注2) 、心室性期外収縮
血管障害
高血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
咳嗽
胃腸障害
便秘
悪心、下痢、腹部不快感、嘔吐、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、胃炎、消化不良
腹痛、鼓腸、おくび、胃排出遅延
肝胆道系障害
肝機能異常(AST、ALT の上昇 等)、胆石症
皮膚及び皮下組織障害
じん麻疹、そう痒症、発疹、リポジストロフィー(皮下脂肪の萎縮・肥厚 等)、皮膚アミロイドーシス
全身障害及び投与部位の状態
注射部位反応
倦怠感、胸痛、浮腫、疲労
臨床検査
体重増加、膵酵素(リパーゼ、アミラーゼ) 増加、遊離脂肪酸減少、血中プロインスリン減少、インスリンCペプチド減少
体重減少、血中ケトン体増加
(1) 本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。(2) 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。(3) 1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
皮下注射は、腹部、大腿、上腕に行う。同じ部位に注射を行う場合は、その中で注射箇所を毎回変えること。前回の注射箇所より2~3cm離して注射すること。
静脈内及び筋肉内に投与しないこと。皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。
(1) 本剤と他の薬剤を混合しないこと。本剤は他の薬剤との混合により、成分が分解するおそれがある。(2) 注射後注射針を廃棄すること。注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付けること。(3) カートリッジに薬液を補充してはならない。(4) カートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。(5) 液に濁りが生じたり、変色している場合は、使用しないこと。
外国人健康成人男性(24例)を対象に、本剤を17ドーズ単回投与したときの薬物動態パラメータを検討した結果、Cmax及びAUCinf(幾何平均)は、インスリン デグルデクで1.339 nmol/L及び50.231 nmol・h/L、リラグルチドで3.943 nmol/L及び136.859 nmol・h/L、であった2) (外国人データ)。
日本人2型糖尿病患者を対象とした第III相臨床試験から得られた血中濃度データ(インスリン デグルデク:546例、3098点の濃度データ、リラグルチド:547例、3140点の濃度データ)を用いて構築した母集団薬物動態モデルに基づき、薬物動態パラメータを推定した結果、本剤を平均投与量である28.1ドーズ投与したときの定常状態におけるCmax及びAUC0-24h(幾何平均値)は、インスリン デグルデクで3.670 nmol/L及び75 nmol・h/L、リラグルチドで12.010 nmol/L及び258 nmol・h/Lと推定された3) 。
(1) インスリン デグルデク腎機能障害の程度の異なる被験者〔クレアチニンクリアランス(CCr)に基づく分類〕にインスリン デグルデク0.4単位/kgを単回投与したときの薬物動態の比較結果は、以下のとおりであった4) (外国人データ)。
腎機能
AUC0-120h比[90%信頼区間]
Cmax比[90%信頼区間]
軽度/正常(軽度:CCr 50以上~80 mL/min以下)
1.12[0.77;1.63]
1.14[0.81; 1.61]
中等度/正常(中等度:CCr 30以上~50 mL/min未満)
1.12[0.78;1.60]
1.06[0.76; 1.49]
重度/正常(重度:CCr 30 mL/min未満)
1.20[0.83;1.74]
1.23[0.87; 1.73]
末期注3) /正常(末期:血液透析を必要とする患者)
1.02[0.74;1.40]
1.05[0.75; 1.46]
(2) リラグルチド腎機能障害の程度の異なる被験者〔クレアチニンクリアランス(CCr)に基づく分類〕にリラグルチド0.75mgを単回投与したときの薬物動態の比較検討結果は、以下のとおりであった5) (外国人データ)。
AUC0-inf比[90%信頼区間]
軽度/正常(軽度:CCr 50超~80 mL/min以下)
0.67[0.54; 0.85]
0.75[0.57; 0.98]
中等度/正常(中等度:CCr 30超~50 mL/min以下)
0.86[0.70; 1.07]
0.96[0.74; 1.23]
重度/正常(重度:CCr 30 mL/min以下)
0.73[0.57; 0.94]
0.77[0.57; 1.03]
末期/正常(末期:血液透析を必要とする患者)
0.74[0.56; 0.97]
0.92[0.67; 1.27]
正常:N=6、軽度:N=6、中等度:N=7、重度:N=5、末期:N=6比の推定値及び90%信頼区間は、年齢及び体重で調整した。
(1) インスリン デグルデク肝機能障害の程度の異なる被験者(Child-Pugh scoresに基づく分類)にインスリン デグルデク0.4単位/kgを単回投与したときの薬物動態の比較結果は、以下のとおりであった6) (外国人データ)。
肝機能
軽度/正常〔軽度:Child-Pugh Grade A (5~6ポイント)〕
0.95[0.77;1.16]
0.90[0.67; 1.20]
中等度/正常〔中等度:Child-Pugh Grade B (7~9ポイント)〕
1.00[0.82;1.22]
0.77[0.58; 1.03]
重度/正常〔重度:Child-Pugh Grade C (10~15ポイント)〕
0.92[0.74;1.14]
0.75[0.55; 1.02]
正常:N=6、軽度:N=6、中等度:N=6、重度:N=6(2) リラグルチド肝機能障害の程度の異なる被験者(Child-Pugh scoresに基づく分類)にリラグルチド0.75mgを単回投与したときの薬物動態の比較結果は、以下のとおりであった7) (外国人データ)。
0.77[0.53; 1.11]
0.89[0.65; 1.21]
0.87[0.60; 1.25]
0.80[0.59; 1.09]
0.56[0.39; 0.81]
0.71[0.52; 0.97]
正常:N=6、軽度:N=6、中等度:N=6、重度:N=6比の推定値及び90%信頼区間は、年齢、性及び体重で調整した。
本剤及びインスリン デグルデクの薬物相互作用の検討は実施していない。リラグルチドの経口剤との薬物動態学的薬物相互作用は、リラグルチド1.8mg又はプラセボ反復投与後の定常状態において、パラセタモール、アトルバスタチン、グリセオフルビン、リシノプリル及びジゴキシンの単回投与後の薬物動態を比較し検討した。また、経口避妊薬中のエチニルエストラジオール及びレボノルゲストレルについても同様に検討した。両試験の結果を以下に示す(外国人データ)。
経口薬
投与量
N
AUC0-∞比[90%信頼区間]
Cmax比[90%信頼区間]
tmax差(h)[90%信頼区間]
パラセタモール
1.0g
18
1.04[0.97;1.10]
0.69[0.56;0.85]
0.25[0.00;1.54]
アトルバスタチン
40mg
42
0.95[0.89;1.01]
0.62[0.53;0.72]
1.25[1.00;1.50]
グリセオフルビン
500mg
22
1.10[1.01;1.19]
1.37[1.24;1.51]
0.00[-7.00;2.00]
リシノプリル
20mg
40
0.85[0.75;0.97]
0.73[0.63;0.85]
2.00[2.00;3.00]
ジゴキシン
1mg
27
0.84[0.72;0.98]注4)
0.69[0.60;0.79]
1.125[0.50;1.25]
エチニルエストラジオール
0.03mg
21
1.06[0.99;1.13]
0.88[0.79;0.97]
1.50[1.00;2.50]
レボノルゲストレル
0.15mg
14
1.18[1.04;1.34]
0.87[0.75;1.00]
1.50[0.50;2.00]
経口糖尿病薬とインスリン製剤(Basalインスリン又は混合型/配合溶解インスリンのいずれか1剤を使用、1日投与量は20単位以上50単位以下)による治療で十分な血糖コントロールが得られていない2型糖尿病患者210例(本剤群:105例、インスリン デグルデク群:105例)を対象とし、26週間投与試験を実施した。本剤及びインスリン デグルデクは、メトホルミンの併用下で1日1回投与した。本剤及びインスリン デグルデクの推奨開始用量は10ドーズ及び10単位とし、低血糖又は高血糖の発現リスクを含めた各被験者の安全性を考慮し、16ドーズ及び16単位まで選択可能とした。投与期間中、本剤及びインスリン デグルデクの投与量は平均朝食前血糖値(血糖自己測定)に基づき、1週間に2回の頻度(1回の増減幅は+2から-2ドーズ及び+2から-2単位)で継続的に調節した。本剤及びインスリン デグルデクの最高用量は50ドーズ及び50単位とした。投与後26週の平均投与量は、本剤群で37.6ドーズ(用量範囲:10~50ドーズ)、インスリン デグルデク群で41.2単位(用量範囲:10~50単位)であった。HbA1cを指標とした血糖コントロールについて、本剤のインスリン デグルデクに対する優越性が検証された(p<0.0001)。空腹時血糖値(FPG)の低下量は両群で同程度であった。26週間の低血糖(血糖値が56 mg/dL未満であった低血糖及び第三者による処置が必要な低血糖)及び夜間低血糖(低血糖のうち00:01から05:59に発現したもの)の患者あたりの年間発現件数は、両群で同程度であった8) 。,
本剤(N=105)
インスリン デグルデク(N=105)
差 (本剤-インスリン デグルデク)の推定値 [95%信頼区間]
ベースライン
投与終了時
変化量
HbA1c (%)
8.61±0.88
6.66±0.80
8.56±0.80
7.91±1.05
-1.28[-1.50;-1.06]
-1.95±1.01
-0.65±0.98
FPG (mg/dL)
161.31±46.95
110.71±41.09
155.62±45.37
114.36±33.69
-4.59[-14.62;5.44]
-50.60±57.16
-41.26±48.29
低血糖の患者あたりの年間発現件数(件/人・年)及び低血糖を発現した患者の割合(%)
低血糖注5)
2.28(28.6%)
2.09(30.5%)
-
夜間低血糖注6)
0.48(7.6 %)
0.36(9.5%)
HbA1c及びFPG:Mean±SD
経口糖尿病薬単剤による治療で十分な血糖コントロールが得られていない2型糖尿病患者819例(本剤群:275例、インスリン デグルデク群:271例、リラグルチド群:273例)を対象とし、52週間投与試験を実施した。本剤、インスリン デグルデク及びリラグルチドは、経口糖尿病薬(メトホルミン、α-グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、スルホニルウレア薬、SGLT2阻害薬又は速効型インスリン分泌促進薬)の併用下で1日1回投与した。本剤及びインスリン デグルデクの推奨開始用量は10ドーズ及び10単位とした。投与期間中、本剤及びインスリン デグルデクの投与量は平均朝食前血糖値(血糖自己測定)に基づき、1週間に2回の頻度(1回の増減幅は+2から-2ドーズ及び2から-2単位)で継続的に調節した。本剤の最高用量は50ドーズとし、インスリン デグルデクは最高用量を設定しなかった。リラグルチドは0.3 mgから開始し、1週間の間隔で0.3 mgずつ漸増し、1.8 mgまで増量した。投与後52週の平均投与量は、本剤群で27.7ドーズ(用量範囲:3.7~50.0ドーズ)、インスリン デグルデク群で34.8単位(用量範囲:0~186.0単位)であった。HbA1cを指標とした血糖コントロールについて、本剤のリラグルチドに対する優越性(p<0.0001)及びインスリン デグルデクに対する非劣性(非劣性マージン:0.3%)が検証された。本剤群の空腹時血糖値(FPG)の低下量は、インスリン デグルデク群と同程度であり、リラグルチド群と比較して大きかった。本剤群における52週間の低血糖(血糖値が56 mg/dL未満であった低血糖及び第三者による処置が必要な低血糖)及び夜間低血糖(低血糖のうち00:01から05:59に発現したもの)の患者あたりの年間発現件数は、インスリン デグルデク群と比較して少なく、リラグルチド群と比較して多かった3) 。,
本剤(N=275)
インスリン デグルデク (N=271)
リラグルチド(N=273)
差の推定値[95%信頼区間]
本剤-インスリン デグルデク
本剤-リラグルチド
HbA1c(%)
8.52±1.12
6.10±0.72
8.53±1.05
6.73±0.79
8.32±0.99
6.52±0.86
-0.63[-0.75;-0.52]
-0.48[-0.60;-0.37]
-2.42±1.04
-1.80±1.02
-1.80±0.92
FPG(mg/dL)
178.68±42.99
105.08±26.76
179.94±42.25
108.39±30.00
175.40±39.79
128.36±28.71
-3.04[-7.55;1.46]
-23.90[-28.40;-19.39]
-73.60±44.58
-71.55±46.05
-47.14±35.12
1.74(38.5%)
3.32(54.6%)
0.05(2.2%)
0.25(9.8 %)
0.50(16.6%)
0(0%)
*国内の医療情報データベースを用い、2型糖尿病患者を対象に、GLP-1受容体作動薬(インスリン製剤との併用を含む)から本剤へ切り替えた際の重大な低血糖を評価した。GLP-1受容体作動薬(インスリン製剤との併用を含む)から本剤へ切り替えた新規使用患者(曝露群)は2,365例、その他の血糖降下薬から本剤へ切り替えた新規使用患者(対照群)は5,845例であった。重大な低血糖のリスクについて、対照群に対する曝露群の調整発生率比[95%信頼区間]は0.78[0.42, 1.44]であった9) 。
本剤は、血糖コントロールを改善する作用機序を有するインスリン デグルデク及びリラグルチドの配合剤である。(1) インスリン デグルデクインスリン デグルデクは、製剤中では可溶性のダイへキサマーとして存在するが、投与後、皮下組織において会合して、可溶性で安定なマルチヘキサマーを形成し、一時的に注射部皮下組織にとどまる。インスリン デグルデクモノマーはマルチへキサマーから徐々に解離するため、投与部位から緩徐にかつ持続的に血中に吸収され、長い作用持続時間をもたらす。さらに、皮下注射部位及び血中で脂肪酸側鎖を介してアルブミンと結合し、作用の持続化に寄与する10) 。インスリン デグルデクの主な薬理作用は、グルコース代謝の調節である。インスリン デグルデクを含むインスリンは、インスリンレセプターに結合し、特異的な作用を発現する。インスリンレセプターに結合したインスリンは骨格筋及び脂肪細胞における糖の取り込みを促進し、また肝臓におけるグルコース産生を阻害することによって血糖値を降下させる。さらに、脂肪細胞における脂肪分解及び蛋白質分解を阻害し、蛋白質合成を促進する。(2) リラグルチド生体で分泌されるインクレチンホルモンであるGLP-1は、グルコース濃度依存的に膵β細胞からインスリンを分泌させる11)12) 。リラグルチドはヒトGLP-1アナログで、GLP-1受容体を介して作用することにより、cAMPを増加させ、グルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進させる。さらにグルコース濃度依存的にグルカゴン分泌を抑制する13) 。リラグルチドは自己会合により緩徐に吸収されること、アルブミンと結合して代謝酵素(DPP-4及び中性エンドペプチダーゼ)に対する安定性を示すことで、作用が持続する。
インスリン デグルデク(遺伝子組換え) (JAN)Insulin Degludec (Genetical Recombination) (JAN)
C274H411N65O81S6
6,103.97
インスリン デグルデクは、遺伝子組換えヒトインスリン類縁体であり、ヒトインスリンB鎖30番目のトレオニン残基が欠損し、グルタミン酸を介してB鎖29位のリジン残基のε-アミノ基がヘキサデカン二酸でアシル化されている。インスリン デグルデクは、21個のアミノ酸残基からなるA鎖及び29個のアミノ酸残基からなるB鎖から構成される修飾ペプチドである。
リラグルチド(遺伝子組換え) (JAN)Liraglutide (Genetical Recombination) (JAN)
C172H265N43O51
3,751.20
34番目のリジン残基をアルギニン残基に置換したヒトグルカゴン様ペプチド-1の7-37番目のアミノ酸残基をコードするDNAの発現により組換え体で産生される31個のアミノ酸残基からなるポリペプチドのリジン残基のε-アミノ基にN-パルミトイルグルタミン酸がү-位で結合した修飾ポリペプチド。
使用中は室温(30℃以下)にキャップ等により遮光して保管し、3週間以内に使用すること。ただし、25℃以下の保管であれば、4週間以内に使用すること。冷蔵庫保管(2~8℃)も可能であるが、凍結を避け、4週間以内に使用すること。残った場合は廃棄すること。
1筒3mL、2本
1) Herings RMC, et al. : Lancet. 1995 ; 345 : 1195-8
2) 社内資料、第I相臨床試験(NN9068-3632)(2019年6月18日承認、CTD 2.7.2.3)
3) 社内資料、第III相臨床試験(NN9068-4183)(2019年6月18日承認、CTD 2.7.2.3及び2.7.6.4)
4) Kiss I, et al.:Clin Pharmacokinet. 2014;53:175-83
5) 社内資料、ビクトーザ皮下注18㎎第I相臨床試験(NN2211-1329)(2010年1月20日承認、CTD 2.7.6.14)
6) Kupcová V, et al.:Clin Drug Investig. 2014;34:127-33
7) Flint A:Br J Clin Pharmacol. 2010 Dec;70(6):807-14
8) 社内資料、第III相臨床試験(NN9068-4184)(2019年6月18日承認、CTD 2.7.6.5)
9) *社内資料、製造販売後データベース調査(NN9068-4474)(2025年9月16日通知、再審査申請資料概要1.4.2.3)
10) Jonassen I, et al.:Pharm Res. 2012;29:2104-14
11) Holst JJ:Annu Rev Physiol. 1997;59:257-71
12) Knudsen LB, et al.:J Med Chem. 2004;47:4128-34
13) Degn KB, et al.:Diabetes. 2004;53:1187-94
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