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処方箋医薬品注)
小児期の神経発達症に伴う入眠困難の改善
通常、小児にはメラトニンとして1日1回1mgを就寝前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回4mgを超えないこと。
腎機能障害患者では、腎機能正常者とは異なる内因性メラトニンの濃度推移が報告されていることから、本剤の効果が減弱する可能性がある。なお、腎機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
本剤の血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。また、肝機能障害患者では、肝機能正常者とは異なる内因性メラトニンの濃度推移が報告されていることから、本剤の効果が減弱する可能性がある。なお、肝機能障害患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ)で胎児の体重低値が、動物実験(ラット)で出生児の体重低値及び体重増加抑制傾向が認められている1),2) 。
本剤投与中は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で本剤の乳汁移行が認められている3) 。
低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児を対象とした有効性及び安全性を評価する臨床試験は実施していない。
フルボキサミンマレイン酸塩(ルボックス、デプロメール),
本剤の血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある4) 。
本剤の主要代謝酵素CYP1A2及びCYP2C19を強力に阻害し、本剤の代謝が抑制される。
CYP1A2阻害剤(キノロン系抗菌薬(シプロフロキサシン)等)
本剤の血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。
本剤の主要代謝酵素CYP1A2を阻害し、本剤の代謝が抑制される。
カフェイン
本剤の血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある5) 。
本剤の主要代謝酵素CYP1A2の基質であり、本剤の代謝が抑制される。
喫煙
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある6) 。
本剤の主要代謝酵素CYP1A2を誘導し、本剤の代謝が促進される。
1%以上
0.1~1%未満
代謝および栄養
高カリウム血症
精神神経系
傾眠(4.2%)、頭痛
易刺激性、ねごと、激越、鎮静、落ち着きのなさ、睡眠障害
呼吸器
いびき
消化器
悪心、腹痛、口内炎
筋・骨格
肩こり
腎・尿路
蛋白尿、血尿
一般・全身
疲労、倦怠感
臨床検査
肝機能検査値上昇
好酸球数増加、尿pH上昇、尿比重増加、尿中ウロビリノーゲン増加、AST増加
*PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
海外における健康成人を対象とした臨床研究において、メラトニン投与によりプロラクチンが増加したとの報告がある7),8) 。
メラトニン0.2mg注2) を男性6例、1mgを男性6例、5mg注2) を男性及び女性各6例に空腹時に単回経口投与したとき、血清中メラトニン濃度の薬物動態パラメータ及び濃度推移は表1及び図1のとおりである9) 。
投与量注2)
Cmax(pg/mL)
tmax(hr)
AUC0-10h(pg・h/mL)
t1/2(hr)
0.2mg
266(142)
0.21(0.05)
317(232)
2.46(1.73)
1mg
1920(1167)
0.32(0.22)
2225(1260)
1.41(0.42)
5mg
10315(5286)
0.28(0.11)
9810(4057)
1.13(0.34)
( )内は標準偏差
メラトニン0.04mg/kg注2) を2~5歳の6例(投与量0.5~0.9mg/body注2) )及び6~15歳の6例(投与量0.8~3.3mg/body注2) )に単回経口投与したとき、血清中メラトニン濃度の薬物動態パラメータ及び濃度推移は表2及び図2のとおりである10) 。
年齢
AUC0-3h(pg・h/mL)
全年齢
2574(982)
0.33(0.12)
3819(1064)
2.70(5.11)
2~5歳
2902(1027)
0.33(0.13)
4027(993)
1.39(1.46)
6~15歳
2246(900)
3612(1183)
4.01(7.16)
*健康成人男性48例にメラトニン錠2mg 1錠及びメラトニン顆粒0.2% 1g(いずれもメラトニンとして2mg)をクロスオーバー法により絶食時に単回経口投与したときの血清中メラトニン濃度の薬物動態パラメータ(Cmax及びAUCt)及び濃度推移は表3及び図3のとおりである。Cmax及びAUCtの対数の平均値の差について90%信頼区間はlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であったことから、両製剤は生物学的に同等であることが確認された11) 。メラトニン錠1mgは「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、メラトニン錠2mgを標準製剤としたとき、溶出挙動は同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。
製剤
AUCt(pg・hr/mL)
メラトニン錠2mg
5099.32(3565.65)
4172.39(2890.04)
メラトニン顆粒0.2%
5267.35(3927.82)
4452.34(2806.60)
健康成人6例を対象とした国内臨床試験(単回投与試験)において、メラトニン1mgを空腹時又は食後に単回経口投与したとき、空腹時に比べ食後投与時のCmaxは15.4%低下し、AUC0-10hは18.7%増加し、t1/2は11.9%増加した9) 。
海外で行われた臨床研究の結果より、メラトニン経口投与時のバイオアベイラビリティは2.5~33%であった12),13),14),15) 。
メラトニンのin vitroにおけるヒト血清蛋白結合率は、メラトニン0.0928~197ng/mLの濃度範囲で約53%であった16) 。メラトニンの静脈内投与から求めた分布容積は0.98~1.2L/kgであり12),13) 、血漿容積と比べて大きかった。
本剤は主としてCYP1A2により代謝される。その他、CYP1A1、CYP1B1及びCYP2C19が代謝に関与している17) 。
主要代謝物である6-SMTは、腎臓から尿中排泄される。メラトニン0.2~5mg注2) を健康成人に投与したとき、投与後24時間までの尿中排泄量の約90%が投与後10時間までに排泄された9) 。
腎機能別に分けた4群(eGFR注3) :>80mL/分、60-80mL/分、30-60mL/分、<30mL/分)で内因性メラトニン濃度を比較した結果、eGFRの悪化に伴い、内因性メラトニン濃度の日内変動幅が小さくなるとの報告がある18) 。
肝硬変患者の内因性メラトニン濃度は肝硬変の進行に伴い上昇し、健康成人で10.6±1.7pg/mL、肝硬変患者(Child-Pugh分類 Grade A:31.2±9.8pg/mL、Grade B:49.8±12.2pg/mL、Grade C:94.8±22.6pg/mL)と最大で約10倍の差があったとの報告がある19) 。また、肝硬変患者にメラトニンを静脈内注射したとき、健康成人と比較して血清中メラトニンのt1/2は2.1~2.2倍に延長したとの報告がある20) 。
健康成人にメラトニン5mg注2) の経口投与の3時間前にフルボキサミン50mgを投与したとき、メラトニンのCmaxが1074±507%、AUCが1635±1023%に増加したとの報告がある。t1/2は単独投与時で9.4±2.5時間、併用投与時で13.4±10.7時間であった4) 。,
健康成人にメラトニン6mg注2) の経口投与の1時間前、1時間後及び3時間後にカフェイン200mgを経口投与したとき、メラトニンのCmaxが137%、AUCが120%増加したとの報告がある5) 。
喫煙者を7日間禁煙させメラトニン25mg注2) を経口投与したところ、禁煙前と比較し血清中濃度が約2.9倍と有意に上昇し、AUCも増加したとの報告がある6) 。
6~15歳の自閉スペクトラム症に伴う睡眠障害患者を対象とした二重盲検比較試験において、主要評価項目である投与2週間後の電子睡眠日誌による入眠潜時の変化量は、プラセボ群(n=66)の中央値が-5.0分であったのに対して、メラトニン顆粒をメラトニンとして1mg群(n=65)及び4mg群(n=65)では中央値がそれぞれ-22.0分及び-28.0分であり、統計学的に有意な短縮を認めた(いずれもP<0.0001)。本剤投与時の副作用は、プラセボ群で4.5%(3/66例)、1mg群で0%(0/65例)、4mg群で7.7%(5/65例)に発現し、主な副作用は、傾眠(プラセボ群3.0%(2/66例)、4mg群3.1%(2/65例))であった。無作為化期の後の非盲検期に、本剤1mg/日を1日1回就寝前に1週間以上経口投与した後、効果不十分で安全性が許容できる場合は本剤1、2又は4mgで適宜増減することとされ(投与期間は42日間)、非盲検期の副作用は本剤群の5.2%(10/193例)に発現し、主な副作用は、傾眠3.1%(6/193例)及び頭痛1.0%(2/193例)であった21) 。
6~15歳の神経発達症に伴う睡眠障害患者を対象に、メラトニン顆粒を最大26週間投与する非盲検試験において、電子睡眠日誌による入眠潜時の変化量は、投与2週後から短縮し、投与期を通じて中央値が-27.5~-31.5分と、スクリーニング期と比較して短縮を認めた(P<0.0001)。副作用は、14.1%(14/99例)に発現し、主な副作用は傾眠5.1%(5/99例)、蛋白尿及び尿中ウロビリノーゲン2.0%(2/99例)であった22) 。
メラトニンは視交叉上核のMT1及びMT2受容体を活性化することで視交叉上核の神経活動を調節し、睡眠の誘導作用を示すと考えられる。
無麻酔無拘束のサルに対して単回投与及び反復投与したとき、メラトニンは入眠までの時間を短縮させた23),24) 。
メラトニン(Melatonin)
N-[2-(5-Methoxy-1H-indol-3-yl)ethyl]acetamide
C13H16N2O2
232.28
白色~明るい灰黄色の結晶性の粉末である。
116.0~118.5℃
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
100g[瓶]
*100錠[10錠(PTP)×10]
1) 社内資料:ウサギを用いた経口投与による胚・胎児発生に関する試験(2020年3月25日承認、申請資料概要4.2.3.5.2-3)
2) 社内資料:ラットを用いた経口投与による出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験(2020年3月25日承認、申請資料概要4.2.3.5.3-1)
3) Reppert SM, et al.: Endocrinology. 1978; 102(2): 582-8
4) Härtter S, et al.: Clin Pharmacol Ther. 2000; 67(1): 1-6
5) Härtter S, et al.: Br J Clin Pharmacol. 2003; 56(6): 679-82
6) Ursing C, et al.: Eur J Clin Pharmacol. 2005; 61(3): 197-201
7) Kostoglou-Athanassiou I, et al.: Clin Endocrinol (Oxf). 1998; 48(1): 31-7
8) Terzolo M, et al.: Clin Endocrinol (Oxf). 1993; 39(2): 185-91
9) 社内資料:第I相試験(2020年3月25日承認、申請資料概要5.3.3.1-1)
10) 社内資料:臨床薬理試験(小児PK)(2020年3月25日承認、申請資料概要5.3.3.1-2)
11) *社内資料:錠剤と顆粒剤の生物学的同等性試験(2025年3月14日承認、申請資料概要2.7.6.1)
12) Fourtillan JB, et al.: Biopharm Drug Dispos. 2000; 21(1): 15-22
13) Andersen LP, et al.: BMC Pharmacol Toxicol. 2016; 17: 8
14) DeMuro RL et al.: J Clin Pharmacol. 2000; 40(7): 781-4
15) Di WL, et al.: N Engl J Med. 1997; 336(14): 1028-9
16) Morin D, et al.: Pharmacology. 1997; 54(5): 271-5
17) Ma X, et al.: Drug Metab Dispos. 2005; 33(4): 489-94
18) Koch BC, et al.: Nephrol Dial Transplant. 2010; 25(2): 513-9
19) Chojnacki C, et al.: Pol Arch Med Wewn. 2012; 122(9): 392-6
20) Iguchi H, et al.: J Clin Endocrinol Metab. 1982; 54(5): 1025-7
21) 社内資料:第II/III相試験(2020年3月25日承認、申請資料概要5.3.5.1-1)
22) 社内資料:第III相試験(2020年3月25日承認、申請資料概要5.3.5.2-1)
23) Yukuhiro N, et al.: Brain Res. 2004; 1027(1-2): 59-66
24) Zhdanova IV, et al.: Physiol Behav. 2002; 75(4): 523-9
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