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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチーにおける筋力低下の進行抑制
「15.1 臨床使用に基づく情報」及び「17. 臨床成績」項の内容を熟知し、臨床試験で対象とされた患者背景、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤の投与が適切と判断される患者に使用すること。
通常、成人にはアセノイラミン酸として1回2gを1日3回食後に経口投与する。なお、投与間隔は約8時間とすることが望ましい。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁移行が認められている。
小児を対象とした臨床試験は実施していない。
5%以上
5%未満
頻度不明
精神・神経
頭痛
消化器
便秘、軟便
口角口唇炎
肝臓
ALT上昇、AST上昇、γ-GTP上昇等の肝機能障害
皮膚・皮下組織
発疹
筋骨格
四肢痛
臨床検査
尿中蛋白陽性、尿中ケトン体陽性
本剤を飲みにくい場合には多めの水で1錠ずつ、服用させること。
海外において、6分間歩行試験で200m以上歩行できるGNE遺伝子変異を有する縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験における、主要評価項目である上肢筋力合計点数のベースラインから最終評価時点(治験薬投与48週)までの変化量は表1のとおりであり、プラセボ群と本剤の間に統計学的な有意差は認められなかった1),2) 。
投与群
評価例数
ベースライン(平均値±標準偏差)
変化量(最小二乗平均値±標準誤差)
変化量の群間差[95%信頼区間]
P値
プラセボ群
43
56.31±29.29
-2.99±0.87
−
本剤群
45
55.99±26.95
-2.25±0.77
0.74[-1.61, 3.09]
0.5387
単位:kgベースラインからの変化量を従属変数とし、投与群、時点(投与8、16、24、32、40及び48週)、投与群と時点の交互作用を固定効果、ベースライン値、性及び地域を共変量とする複合対称性共分散構造のGeneralized estimating equation(GEE)モデルより算出。
縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー患者3例に本剤2gを単回経口投与したときの血清中遊離アセノイラミン酸濃度の推移と薬物動態パラメータは以下のとおりであった3) 。
薬物動態パラメータ
中央値(最小値、最大値)
Cmax(μg/mL)
0.319(0.106、0.624)
tmax
2(1、4)
AUC(μg・h/mL)
2.074(1.271、2.328)
薬物動態パラメータは、本剤を投与していない状態で測定した内因性の血清中遊離アセノイラミン酸濃度をベースラインとし、ベースラインで補正した濃度(「投与後の測定値」−「ベースラインでの測定値」)から算出した。なお、補正した濃度が負の値になる場合は0として扱った。
縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー患者15例に本剤1回2gを1日3回食後に48週間経口投与したときの血清中遊離アセノイラミン酸濃度(トラフ値)は以下のとおりであった4) 。
投与開始前
8週
16週
24週
32週
40週
48週
0.150±0.058
0.423±0.154
0.529±0.194
0.397±0.163
0.450±0.199
0.465±0.144
0.543±0.425
(n=15、μg/mL、平均値±標準偏差)
外国人縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー患者6例に本剤6gを空腹時又は食後に単回投与したときの血清中遊離アセノイラミン酸濃度の推移と薬物動態パラメータは以下のとおりであった5) 。
空腹時(平均値±標準偏差)
食後(平均値±標準偏差)
0.351±0.14
0.324±0.12
AUCt(μg・hr/mL)
2.592±1.41
3.934±0.83
t1/2(hr)
2.455±1.06
3.714±1.07
薬物動態パラメータは、本剤を投与していない状態で測定した内因性の血清中遊離アセノイラミン酸濃度をベースラインとし、ベースラインで補正した濃度(「投与後の測定値」−「ベースラインでの測定値」)から算出した。なお、補正した濃度が負の値になる場合は0として扱った。また、6gを単回投与したときの結果であり、承認された用法・用量である1回2gを1日3回投与時の結果ではない。
ヒトにおけるアセノイラミン酸のタンパク結合率(平均値±標準偏差)は、3.1±3.1%であった6) (in vitro)。
アセノイラミン酸はN-アセチルノイラミン酸リアーゼにより、N-アセチルマンノサミンとピルビン酸に代謝される7) 。ラットに[14C]-アセノイラミン酸20mg/kgを単回静脈内投与したとき、投与24時間までの投与放射能に対する尿中のN-アセチルマンノサミンの排泄率は1.7%であった8) 。
縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー患者3例に本剤1回2gを1日3回食後に7日間経口投与したとき、投与24時間までの尿中遊離アセノイラミン酸の排泄量注1) (平均値±標準偏差)は、投与1日目では25.6±8.4mg、投与7日目では29.3±16.0mgであった。注1)本剤を投与していない状態で測定した24時間までの内因性の尿中遊離アセノイラミン酸の排泄量をベースラインとし、ベースラインで補正した排泄量から算出した6) 。
GNE遺伝子変異を有する縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー患者20例(うち6分間歩行試験の歩行距離200m以上が18例)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験が実施された。その結果、主要評価項目である上肢筋力合計点数のベースラインから最終評価時点(治験薬投与48週)までの変化量は表5のとおりであった。副作用は25.0%(4/16例)に認められ、口角口唇炎、頭痛、便秘、発疹、四肢痛が各1例であった4) 。
4
46.04±22.75
-6.18±2.92
15
31.50±14.56
-1.40±2.11
4.78[-0.31, 9.87]
単位:kg48週目又はそれ以前の最終評価時点までの変化量を応答変数とし、ベースライン値を共変量とし、投与群、性、6分間歩行試験(200m未満、200m以上)を説明変数とした共分散分析。主要評価項目の群間比較において、統計学的な検定は計画されなかった。
GNEミオパチー機能活動尺度(GNEM-FAS)の上肢部分の点数が24点以上かつ罹病期間が5年以上15年以下のGNE遺伝子変異を有する縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー患者14例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験が実施された。その結果、主要評価項目である上肢筋力合計点数のベースラインから最終評価時点(治験薬投与48週)までの変化量は表6のとおりであった。副作用は認められなかった9) 。
26.55±8.74
-2.63±1.73
10
32.77±12.37
-0.12±1.09
2.51[-1.72, 6.74]
単位:kgベースラインからの変化量を目的変数、時点(投与12、24、36及び48週)、投与群、時点と投与群の交互作用を固定効果とし、被験者を変量効果とした線形混合効果モデルより算出。主要評価項目の群間比較において、統計学的な検定は計画されなかった。
アセノイラミン酸(Aceneuramic Acid)
(4S,5R,6R,7S,8R)-5-アセトアミド-4,6,7,8,9-ペンタヒドロキシ-2-オキソノナン酸
C11H19NO9
309.27
本品は白色の粉末である。
168錠[瓶(ボトル)、バラ、乾燥剤入り]
1) Lochmüller H. et al.: Neurology. 2019 Apr 30; 92(18): e2109-e2117
2) 社内資料:外国第III相試験(2024年3月26日承認、申請資料概要2.7.6.7)
3) Suzuki N. et al.: Translational Medicine Communications. 2018; 3(7)
4) 社内資料:国内第II/III相試験(2024年3月26日承認、申請資料概要2.7.6.1)
5) 社内資料:外国第I相試験(2024年3月26日承認、申請資料概要2.7.2.2.3)
6) 佐藤雅樹ほか、薬物動態 1991; 6: 75-83
7) Cheng C. et al.: Carbohydr Res 2022; 516: 108561
8) 社内資料:ラットにおける単回静脈内投与後の血中濃度推移、組織分布、代謝及び排泄試験(2024年3月26日承認、申請資料概要2.6.4.3、2.6.4.4、2.6.4.5、2.6.4.6)
9) 社内資料:国内有効性確認試験(2024年3月26日承認、申請資料概要2.7.6.3)
10) Noguchi S. et al.: J Biol Chem. 2004 Mar 19; 279(12): 11402-7
11) Malicdan MC. et.al.: Nat Med. 2009 Jun; 15(6): 690-5
12) 野口悟ほか、Brain and Nerve 2010; 62(6): 601-7
ノーベルファーマ株式会社 カスタマーセンター
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フリーダイヤル:0120-003-140
*本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2025年11月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされています。
ノーベルファーマ株式会社
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