当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
早産・低出生体重児における原発性無呼吸(未熟児無呼吸発作)
本剤は、原発性無呼吸に対する治療薬であるので、本剤投与前に二次性無呼吸の除外診断を行うこと。二次性無呼吸を呈する患児には、原疾患に応じ適切な処置を行うこと。
初回投与:通常、カフェインクエン酸塩として20mg/kg(本剤1mL/kg)を30分かけて静脈内投与する。維持投与:初回投与から24時間後以降に、通常、カフェインクエン酸塩として5mg/kg(本剤0.25mL/kg)を1日1回、10分かけて静脈内投与、又は経口投与する。なお、症状に応じて、10mg/kg(本剤0.5mL/kg)まで増量できる。
早産・低出生体重児では、カフェインのクリアランスは、体重、生後日齢により影響することが報告されているので、臨床症状に応じて投与量を調節することが望ましい。
心拍数及び心拍出量が増加し症状を悪化させるおそれがある。
カフェインを含むメチルキサンチン系薬剤は胎盤を通過し、胎児に移行する。,
カフェインを含むメチルキサンチン系薬剤は乳汁に移行する。,,
カフェインの過量投与時に痙攣等があらわれたとの報告がある。,,
腎機能障害のある患児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
肝機能障害のある患児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
*在胎週数28週未満(投与時)の早産児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
カフェイン及びテオフィリンのクリアランスを減少させ、血中濃度を増加させる。
カフェインと他のメチルキサンチン系薬剤(テオフィリン等)との間に相互変換が生じる。
低カリウム血症、心・血管症状( 頻脈、不整脈等)等のβ刺激剤の副作用症状を増強させることがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
心刺激作用をともに有しており、β刺激剤の作用を増強するためと考えられる。低カリウム血症の増強についての機序は不明である。
カフェインの血中濃度が増加し、副作用が発現するおそれがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
これらの薬剤は、肝薬物代謝酵素CYP1A2を阻害し、カフェインのクリアランスを減少させる。
これらの薬剤は、肝薬物代謝酵素を阻害し、カフェインのクリアランスを減少させる。
カフェインの血中濃度の上昇によると考えられる。
カフェインの血中濃度が増加し、カフェインの作用が増強されるおそれがある。
これらの食品等は、肝薬物代謝酵素CYP1A2を阻害し、カフェインのクリアランスを減少させる。
カフェインの効果が減弱することがある。カフェイン血中濃度が低下するので、適切な処置を行うこと。
肝薬物代謝酵素の誘導により、カフェインのクリアランスが増加するため、カフェインの血中濃度が低下すると考えられる。
ケトプロフェンの血中濃度が増加する。尿量が減少する。
ケトプロフェンの溶解度を上昇させ、吸収を亢進する。
これらの薬剤のクリアランスを減少する。鎮痛作用等を増強することがある。
不明
胃酸分泌を亢進することにより、アスピリンの吸収を増加させることが推察される。
ベンゾジアゼピン系薬剤の血中濃度が減少することがある。
鉄の吸収を減少する。
カフェインによる胃酸分泌亢進によるものと推察される。
1~5%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹、紅斑、薬疹
精神・神経
神経過敏(興奮、不機嫌、いらいら感)、振戦、筋攣縮、落ち着きのなさ
呼吸器
肺水腫
頻呼吸
循環器
高血圧、頻脈
心拍数増加、心拍出量増加
消化器
胃出血、胃食道逆流、胃残渣の増加
嘔吐、下痢、便秘、腹部膨満
泌尿器
尿量増加
代謝異常
CKの上昇、低血糖、高血糖
血液
貧血
ヘモグロビン減少
その他
注射部位反応、注射部位炎症、低ナトリウム血症
尿中ナトリウム増加、尿中カルシウム増加
外国で血中カフェイン濃度が50mg/Lを超えると重篤な副作用が発現したという報告がある。
高度の筋攣縮、高度の易刺激性、振戦、弓なり緊張、痙攣、頻呼吸、頻脈、循環不全、代謝異常等が発現しやすくなる。カフェイン過量投与の1例は頭蓋内出血を合併し、長期にわたる神経系の後遺症が報告されている。早産児でのカフェイン過量投与による死亡は報告されていない。
過量投与時には、血中カフェイン濃度のモニタリング、対症療法等の処置を行うこと。カフェイン濃度は交換輸血後に低下することが示されている。痙攣が発現した場合には、抗痙攣薬(ジアゼパム又はペントバルビタールナトリウム、フェノバルビタール等)の使用を考慮すること。
静脈内投与又は経口投与すること。
胎児期もしくは新生児期にカフェインを投与されたラットでは、行動異常が認められ、その影響は成熟期まで持続することが報告されている。
原発性無呼吸の日本人早産児23例[在胎週数(週)31.4±1.7、出生時体重(kg)1.5±0.4(いずれも平均値±標準偏差)]に本剤20mg/kgを静脈内投与し、24時間後から維持投与として5~10mg/kg/日を静脈内又は経口投与した時の血中未変化体濃度は、7.2~29.9mg/Lであり、薬物動態パラメータは以下のとおりであった1) 。
Cmax(mg/L)
T1/2(hr)
CL(L/hr)
Vd(L)
12.41±2.26
133.1±27.4
0.0062±0.0018
1.153±0.302
※母集団薬物動態解析により得られたモデル式より、ベイズ推定により算出※Cmaxは、20mg/kg単回投与時の推定値
早産児に本剤を経口投与したときの、最高血中濃度到達時間は、30分~2時間であり、速やかに吸収される2) 。早産児の経口投与時のバイオアベイラビリティは、約100%と報告があり3) 、国内外の臨床試験成績1),4) を用い推定した経口投与時の結果も同様(バイオアベイラビリティ:90%[90%信頼区間:78~101%])であった。
早産・低出生体重児における報告は確認できていないものの、成人では、カフェインは速やかに吸収された後、全身に分布し5) 、血漿タンパク質結合率は、約35%と報告されている6) 。早産児の脳脊髄液にも、血中濃度とほぼ同様に分布する7),8),9) 。
カフェインの代謝は、成人では、肝薬物代謝酵素のCYP1A2、CYP2E1、CYP3A4等により行われるが、主としてCYP1A2により代謝され、テオフィリン、テオブロミン、パラキサンチン等に代謝される。早産児におけるこれらの肝薬物代謝酵素は未発達であり、本剤20mg/kgを静脈内投与し、24時間後から維持投与として5~10mg/kg/日を静脈内又は経口投与した時、これらの代謝物の血中濃度のほとんどは、定量下限値(0.5mg/L)未満であった1) 。しかしながら、カフェインの代謝は、生後、急速に発達し、生後7~9ヵ月で成人とほぼ同様になる。これに伴い、早産児における消失半減期(約100時間)は、生後29週以降では成人の値(2.5~4.5時間)近くに短縮する10) 。
早産児においては、主排泄経路は腎臓であり、大部分が未変化体として尿中に排泄される11) 。
原発性無呼吸の日本人早産児23例を対象にした非盲検試験において、本剤20mg/kgを静脈内投与し、24時間後から維持投与として5~10mg/kg/日を静脈内又は経口投与した時、24時間の無呼吸発作抑制率(無呼吸発作回数が初回投与開始前24時間から50%以上減少した患児の割合)は、投与1日目及び2日目とも60.9%であり、3~10日目において43.5~56.5%の範囲内であった。副作用(臨床検査値異常を含む)発現例数は2例(8.7%)で、副作用は、胃出血1例(4.3%)及び新生児高血圧1例(4.3%)であった。
*原発性無呼吸の外国人早産児85例を対象にしたプラセボ対照二重盲検試験において、本剤20mg/kgを静脈内投与し、24時間後から維持投与として5mg/kg/日(非盲検期では6mg/kg/日)を静脈内又は経口投与した時、本剤が投与された63例について、副作用(臨床検査値異常を含む)発現例数は10例(15.9%)で、副作用は、壊死性腸炎、胃残渣の増加が各2例(3.2%)、貧血、低ナトリウム症、頻脈、肺水腫、胃食道逆流、注射部位反応、注射部位炎症、薬物濃度増加が各1例(1.6%)であった。
無水カフェイン(Anhydrous Caffeine)
1,3,7-Trimethyl-1H-purine-2,6(3H,7H)-dione
C8H10N4O2
194.19
白色の結晶又は粉末で、においはなく、味は苦い。クロロホルムに溶けやすく、水、無水酢酸又は酢酸(100)にやや溶けにくく、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくい。
235〜238℃
3mL[1バイアル]×10
1) 社内資料: 国内第III相試験(2014年3月24日承認、申請資料概要2.5.4.1)
2) Aranda JV,et al.: J Pediatr. 1979; 94(4): 663-8
3) Charles BG,et al.: Ther Drug Monit. 2008; 30(6): 709-16
4) 社内資料: 米国Study OPR-001(2014年3月24日承認、申請資料概要2.5.4.1)
5) Arnaud MJ: Prog Drug Res. 1987; 31: 273-313
6) Blanchard J: J Pharm Sci. 1982; 71(12): 1415-8
7) Turmen T,et al.: J Pediatr. 1979; 95(4): 644-6
8) Somani SM,et al.: J Pediatr. 1980; 96(6): 1091-3
9) 川瀬淳, 他: 日本新生児学会雑誌. 1983; 19(3): 422-6
10) Le Guennec JC,et al.: Pediatrics 1985; 76(5): 834-40
11) De Carolis MP,et al.: Dev Pharmacol Ther. 1991; 16(3): 117-22
12) Howell LL,et al.: J Pharmacol Exp Ther. 1990; 254(3): 786-91
13) Ukena D,et al.: Biochem Pharmacol. 1993; 45(4): 847-51
14) Trippenbach T,et al.: Respir Physiol. 1980; 40(2): 211-25
15) Blanchard PW,et al.: J Appl Physiol. 1986; 61(1): 133-7
16) Yoder B,et al.: Acta Paediatr. 2005; 94(1): 92-8
17) Lopes JM,et al.: Pediatr Pulmonol. 1994; 17(1): 50-5
18) Julien CA,et al.: Pediatr Res. 2010; 68(2): 105-11
19) Howell LL: J Pharmacol Exp Ther. 1993; 265(2): 971-8
ノーベルファーマ株式会社 カスタマーセンター
〒104-0033 東京都中央区新川1-17-24
フリーダイヤル:0120-003-140
ノーベルファーマ株式会社
東京都中央区新川1-17-24
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.