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向精神薬
習慣性医薬品注)
処方箋医薬品注)
不眠症
ロルメタゼパムとして、通常、成人には1回1~2mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、高齢者には1回2mgを超えないこと。
不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。
作用が強くあらわれるおそれがある。
症状が悪化するおそれがある。
排泄が遅延するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳を避けさせること。ヒト母乳中への移行が報告されている。また、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)で報告されており、黄疸を増強する可能性がある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
少量から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。運動失調等の副作用が発現しやすい。
中枢神経抑制剤
モノアミン酸化酵素阻害剤
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、鎮静、呼吸抑制、昏睡が起こることがあるので、併用する場合は、本剤を減量するなど慎重に投与すること。
相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
アルコール(飲酒)
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。
マプロチリン塩酸塩
(1)眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下を増強することがある。(2)併用中の本剤を急速に減量又は中止すると痙攣発作が起こることがある。
(1)相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。(2)本剤の抗痙攣作用により抑制されていたマプロチリン塩酸塩の痙攣誘発作用が本剤の減量・中止によりあらわれることがある。
ダントロレンナトリウム水和物
筋弛緩作用を増強することがある。
相互に筋弛緩作用を増強することがある。
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと。
本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒感
発疹
精神神経系
眠気、ふらつき
頭重感、頭痛、めまい、不快感、健忘
意識レベル低下、激越、会話障害、味覚障害、多夢、感情鈍麻、せん妄
肝臓
肝機能異常(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等)
血液
白血球減少、赤血球減少、ヘモグロビン減少
消化器
食欲不振、悪心・吐気
口渇、腹痛
その他
倦怠感
脱力感、目・耳の変調
手足のしびれ、顔のむくみ、寝汗
排尿異常、疲労
意識障害、呼吸抑制、低血圧等を生じ、昏睡に至ることがある。
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
健康成人男子(8名)にロルメタゼパム1mgを経口投与したところ、速やかに吸収され投与後1~2時間で血漿中有効成分濃度は約9ng/mLの最高濃度に達し、消失半減期は約10時間であった1)。
主な代謝物はロルメタゼパムのグルクロン酸抱合体であり、投与24時間後までに投与量の70~80%が尿中に排泄された1)。
国内延べ176施設において実施された二重盲検試験2),3),4),5)を含む臨床試験の成績は次のとおりであった。内科及び精神科における睡眠障害患者990例の総合改善度は、改善以上で52.6%(521例)、やや改善以上で83.0%(822例)であった。総症例1096例中188例(17.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、眠気95件(8.7%)、倦怠感61件(5.6%)、ふらつき59件(5.4%)、頭重感35件(3.2%)、頭痛25件(2.3%)、めまい15件(1.4%)等であった。
ロルメタゼパムは、脳膜受容体標品を用いた受容体親和性試験において、ベンゾジアゼピン受容体に対し高い親和性を示しており6)、他のベンゾジアゼピン系化合物と同様にGABA系ニューロンを介して大脳辺縁系や視床下部を抑制することにより、睡眠を導入すると考えられている。
ロルメタゼパムは、既存のベンゾジアゼピン系化合物と類似の薬理作用スペクトルを有しており、ジアゼパムよりも強力な睡眠増強作用(マウス)7)、抗不安作用(ラット)7)、鎮静作用(マウス)8)とジアゼパムより弱い筋弛緩作用(マウス)9)を示した。
ロルメタゼパム2mgを健康男子(6名)に経口投与したところ、入眠潜時及び中途覚醒時間の減少、全睡眠時間の増加が認められた。また、睡眠の各段階に対しては、Stage1及びレム睡眠を軽度減少させたが、徐波睡眠(Stage3、4)には影響を及ぼさなかった10)。
ロルメタゼパム(Lormetazepam)
(±)-7-Chloro-5-(2-chlorophenyl)-3-hydroxy-1-methyl-1H-1,4-benzodiazepin-2(3H)-one
C16H12Cl2N2O2
335.18
本品は白色~淡黄色の結晶性の粉末である。本品はクロロホルムに溶けやすく、メタノール、酢酸(100)、無水酢酸又はアセトンにやや溶けにくく、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
198~210℃(分解)
小児の手のとどかない所に保管するよう指導すること。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]1000錠[10錠(PTP)×100]
500錠
1) 社内資料: 薬物動態
2) 宮坂松衛他: 臨床精神医学. 1985; 14: 1273-1286
3) 栗原雅直他: 臨床評価. 1988; 16: 661-685
4) 栗原雅直他: 臨床評価. 1986; 14: 109-132
5) 筒井末春他: 臨牀と研究. 1986; 63: 934-944
6) Dorow R: In Hindmarch I, et al. (eds.) Sleep, Benzodiazepines and Performance. Springer-Verlag. 1984; 105-118
7) 植木昭和他: 日薬理誌. 1985; 86: 145-163
8) 社内資料: 薬効薬理
9) 大幡勝也他: 応用薬理. 1985; 29: 913-925
10) 小鳥居湛他: 臨床精神医学. 1985; 14: 991-1001
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本剤は厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、投薬は1回30日分を限度とされています。
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