当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
閉経後骨粗鬆症
本剤は、子宮のない患者には投与しないこと。
通常、成人に対し1日1錠を経口投与する。
症状が増悪するおそれがある。
子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
エストロゲンの過量投与では体液貯留を来し、疾患を悪化させるおそれがある。
観察を十分に行うこと。症状を悪化させることがある。
十分管理を行いながら使用すること。耐糖能を低下させるおそれがある。
症状を悪化させるおそれがある。
血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。,
急性膵炎を発症するおそれがある。
投与しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。
肝障害を悪化させることがある。
授乳中の女性には投与しないこと。ヒトにおいて、母乳中への移行が報告されている。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。なお、臨床試験では75歳を超える高齢者は除外されている。
マクロライド系抗生物質
イミダゾール系抗真菌剤
トリアゾール系抗真菌剤
本剤の血中濃度が増加し、作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤等は薬物代謝酵素CYP3A4を阻害することにより、本剤の代謝を阻害すると考えられる。
リファンピシンバルビツール酸系製剤
カルバマゼピン
**非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
本剤の血中濃度が減少し、作用が減弱されるおそれがある。
これらの薬剤等は薬物代謝酵素CYP3A4を誘導することにより、本剤の代謝を促進すると考えられる。
**HIVプロテアーゼ阻害剤
**本剤の血中濃度が変化するおそれがある。
**これらの薬剤等は薬物代謝酵素CYP3A4を阻害又は誘導する可能性がある。
,,
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
生殖器
性器分泌物、性器出血
外陰腟不快感、子宮頸管ポリープ、月経困難症(性器出血時の腹痛)、女性陰部そう痒症、腟真菌症
乳房
乳房不快感(23.6%)、乳房痛、乳頭痛
乳房のう胞、乳房障害(乳腺症)
消化器
腹痛
腹部膨満、便秘、悪心、胃炎
下痢、腹部不快感
精神神経系
頭痛、浮動性めまい
感覚減退(四肢のしびれ感等)、不眠症
循環器
血圧上昇
動悸
電解質代謝
浮腫
内分泌・代謝系
TSH増加
血中トリグリセリド増加
筋・骨格系
背部痛
筋骨格硬直(肩又は手のこわばり等)
皮膚
湿疹
その他
倦怠感
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている1)。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある6)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある3)。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある7)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある3),8)。
米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある9)。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある10)。
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆のう疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆のう疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある15)。
閉経後の健康女性10例に、エストラジオール(E2)1.0mg及びレボノルゲストレル(LNG)0.04mgを併用して単回経口投与したとき、E2は経口投与後2時間以内に速やかに吸収され、血漿中E2濃度は投与6~8時間後に最高血漿中濃度(Cmax)に達した。その後12時間後までその血漿中濃度はほぼ一定であった。血漿中E2濃度は投与48時間後には、ほぼ投与前値まで減少した。また、血漿中エストロン(E1)濃度の経時的変化はE2で認められたものと類似していた。血漿中LNG濃度は投与1時間後にCmaxに達し、その後二相性の消失を示した16)。
測定物質
Cmax(pg/mL)
tmax(h)
AUC(0-48h)(ng・h/mL)
t1/2(h)
E2(9例)
32.4±7.5
7.3±2.9
0.82±0.22
18.0±6.2
E1(9例)
209.4±56.6
7.3±2.5
4.49±1.44
13.2±5.2
LNG(10例)
1210±490
1.1±0.4
7.7±5.6
39.1±19.7
算術平均値±標準偏差tmax:最高血漿中濃度到達時間、AUC:血漿中濃度曲線下面積、t1/2:消失半減期
閉経後の健康女性10例にE2 1.0mg及びLNG 0.04mgを併用して1日1回28日間反復経口投与したとき、血漿中E2濃度は投与開始後第5日目までに定常状態に達し、定常状態のE2の血漿中平均トラフ濃度は約20pg/mLであった。28日間反復経口投与した場合のE2の蓄積係数は約2であった。血漿中E1濃度は、血漿中E2の6~7倍の濃度で、E2と類似した血漿中濃度推移を示した。血漿中LNG濃度は投与開始後第5日目までに定常状態に達し、定常状態下のLNGの血漿中平均トラフ濃度は約330pg/mLであった。28日間反復経口投与した場合のLNGの蓄積係数は約2であった17)。
投与第1日目〈初回投与〉
投与第28日目〈最終投与〉
23.4±6.8
47.8±15.4
175.2±49.8
315.9±130.2
720±270
1020±390
4.22±1.86
4.44±1.67
5.56±1.94
3.78±1.20
2.60±0.97
2.20±0.63
AUC(0-12h)(ng・h/mL)
0.216±0.067
0.461±0.150
1.44±0.45
2.73±1.01
4.19±1.64
6.81±2.59
算術平均値±標準偏差
自然閉経又は両側卵巣摘出に伴う骨粗鬆症患者309例(子宮摘出例を含む)を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検試験(基礎治療薬としてカルシウム500mg、ビタミンD3 200IU/日を全例投与)において、エストラジオール1.0mg含有製剤を投与した患者(下表脚注参照)の腰椎骨密度はプラセボ対照群に比して有意に増加した(下表参照)。骨代謝マーカーは閉経前女性の基準値内に回復し、最小有意変化を超える投与前からの変化率を示した18)。
28週
52週
80週
104週
腰椎骨密度(L2-4、DEXA法)
プラセボ投与
+0.80
+0.11
-
E2 1.0mg投与
+6.16
+7.95
+9.60
+10.15
※:子宮を有する患者にエストラジオール1.0mg/レボノルゲストレル0.04mg配合剤、子宮摘出例にエストラジオール1.0mg単剤を投与したときの平均変化率を示す。
副作用(臨床検査値異常を含む)はエストラジオール1.0mg/レボノルゲストレル0.04mg配合剤を投与した患者171例(プラセボ投与群の2年目投与例54例含む)中117例(68.4%)に認められた。主な副作用は、乳房不快感42例(24.6%)、乳房痛24例(14.0%)、性器分泌物21例(12.3%)、性器出血15例(8.8%)、乳頭痛12例(7.0%)等であった。子宮内膜組織診を1年間投与後に実施した118例、2年間投与後に実施した76例に、子宮内膜増殖症は認められなかった。投与1年後の発現率は0.0%(95%信頼区間:0.0~3.1)であった。また、投与前に1.87mmであった平均子宮内膜厚は、1年後には2.75mm(N=98)、2年後には3.04mm(N=88)に増加した。
エストラジオールはエストロゲン受容体に結合し、転写活性を促進する。またレボノルゲストレルはすべてのプロゲスチンと同様に、プロゲステロン受容体に結合し活性化する。
卵巣摘出ラットにエストラジオール2.5mg/kg/日(経口)あるいはエストラジオール2.5mg/kg(経口)にレボノルゲストレル0.25mg/kg(皮下)の併用を12週間投与したとき、卵巣摘出による大腿骨及び第4腰椎海綿骨骨密度の減少を抑制し、レボノルゲストレル併用による影響は認められなかった。また、骨量、形成面及び骨形成速度にはレボノルゲストレル併用による影響は認められなかった19)。
N-メチル-N-ニトロソウレア処置マウスにおいて、エストラジオールで誘発した子宮内膜過形成及び子宮内膜癌の発生に対して、レボノルゲストレルの併用投与はこれらの発生頻度を用量依存的に抑制した20)。エストラジオール投与量の1/100~1/25量のレボノルゲストレルを併用投与することにより子宮重量の減少が認められた21)。
エストラジオール(Estradiol)
Estra-1,3,5(10)-triene-3,17β-diol
C18H24O2
272.38
本品は白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。本品は1,4-ジオキサン又はN,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、アセトンにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。本品は硫酸に溶ける。本品は吸湿性である。
175~180℃
レボノルゲストレル(Levonorgestrel)
(-)-13-Ethyl-17-hydroxy-18,19-dinor-17α-pregn-4-en-20-yn-3-one
C21H28O2
312.45
本品は白色の結晶性の粉末である。本品はテトラヒドロフラン又はクロロホルムにやや溶けやすく、アセトニトリル、メタノール、エタノール(99.5)、アセトン又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
235~241℃
140錠[28錠(PTP)×5]
1) Grady D, et al.: Obstet Gynecol. 1995; 85: 304-313
2) Chlebowski RT, et al.: JAMA. 2003; 289: 3243-3253
3) Anderson GL, et al.: JAMA. 2004; 291: 1701-1712
4) Stefanick ML, et al.: JAMA. 2006; 295: 1647-1657
5) Beral V, et al.: Lancet. 2003; 362: 419-427
6) Manson JE, et al.: New Engl J Med. 2003; 349: 523-534
7) Wassertheil-Smoller S, et al.: JAMA. 2003; 289: 2673-2684
8) Hendrix SL, et al.: Circulation. 2006; 113: 2425-2434
9) Shumaker SA, et al.: JAMA. 2003; 289: 2651-2662
10) Shumaker SA, et al.: JAMA. 2004; 291: 2947-2958
11) Rodriguez C, et al.: JAMA. 2001; 285: 1460-1465
12) Lacey JV Jr, et al.: JAMA. 2002; 288: 334-341
13) Beral V, et al.: Lancet. 2007; 369: 1703-1710
14) Anderson GL, et al.: JAMA. 2003; 290: 1739-1748
15) Cirillo DJ, et al.: JAMA. 2005; 293: 330-339
16) 社内資料: 薬物動態(単回投与)(2008年10月16日承認、CTD2.7.2.2.2.1)
17) 社内資料: 薬物動態(反復投与)(2008年10月16日承認、CTD2.7.2.2.2.2)
18) 社内資料: 骨粗鬆症患者を対象とした二重盲検試験(2008年10月16日承認、CTD2.7.6.3.1)
19) 社内資料: 薬効薬理(2008年10月16日承認、CTD2.6.2.2.6.1)
20) 社内資料: 薬効薬理(2008年10月16日承認、CTD2.6.2.2.6.3)
21) 社内資料: 薬効薬理(2008年10月16日承認、CTD2.6.2.2.6.2)
文献請求先バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション
〒530-0001大阪市北区梅田二丁目4番9号
バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先
電話0120-106-398
バイエル薬品株式会社
大阪市北区梅田二丁目4番9号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.