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成人:通常、ロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。小児:通常、7歳以上の小児にはロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。
十分な問診を行うこと。発作があらわれたとの報告がある。
ロラタジン及び活性代謝物descarboethoxyloratadine(DCL)の血漿中濃度が上昇するおそれがある。
ロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。動物試験(ラット、ウサギ)で催奇形性は認められていないが、ラットで胎児への移行が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行が報告されている。
高い血中濃度が持続するおそれがある。一般に生理機能(肝、腎等)が低下している。
エリスロマイシン、シメチジン
ロラタジン及びDCLの血漿中濃度の上昇が認められるので、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。
薬物代謝酵素(CYP3A4、CYP2D6)阻害作用を有する医薬品との併用により、ロラタジンからDCLへの代謝が阻害され、ロラタジンの血漿中濃度が上昇する。[DCLの血漿中濃度が上昇する機序は不明]
チアノーゼ、呼吸困難、血圧低下、血管浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
AST、ALT、γ-GTP、Al-P、LDH、ビリルビン等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
1%以上
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気、倦怠感
めまい、頭痛
呼吸器
鼻の乾燥感、咽頭痛
消化器
腹痛、口渇、嘔気・嘔吐、下痢、便秘、口内炎
口唇乾燥
胃炎
過敏症
発疹
じん麻疹
発赤、紅斑、そう痒
皮膚
脱毛
肝臓
ALT上昇、AST上昇、ビリルビン値上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇
腎臓
BUN上昇、タンパク尿
尿閉
循環器
動悸
頻脈
血液
好酸球増多、白血球減少、好中球減少、単球増多、リンパ球減少、白血球増多、リンパ球増多、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、好塩基球増多、血小板減少、好中球増多
その他
尿糖、眼球乾燥、耳鳴、ほてり
味覚障害、月経不順、胸部不快感
不正子宮出血、胸痛、難聴、浮腫(顔面・四肢)
アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3~5日前より本剤の投与を中止すること。
海外において、過量投与(40mgから180mg)により眠気、頻脈、頭痛が報告されている。
本剤は血液透析によって除去できない。
通常の錠剤に比べ柔らかいため自動分包機には適さない。
健康成人男性(6~12例)にロラタジン錠10、20注1)、40mg注1)を空腹時に単回経口投与したとき、DCLの血漿中濃度について線形性が認められた1)。
健康成人男性(23例)に空腹時、口腔内速溶錠(レディタブ錠)10mg又は錠10mgを水とともに、若しくはレディタブ錠10mgを水なしでそれぞれ単回経口投与したとき、DCLの薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移は以下のとおりであった。レディタブ錠10mgは、水なし又は水とともに服用した場合のいずれにおいても、錠10mg(水あり)と生物学的に同等であることが確認された2)。
飲水
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
AUC(0-t)(ng・hr/mL)
レディタブ錠10mg
なし
3.52±1.24
1.98±0.593
38.6±14.4
あり
3.46±1.04
1.59±0.536
37.9±12.3
錠10mg
3.49±1.35
1.85±1.08
37.7±14.2
幾何平均比※1(90%信頼区間)
1.02(0.946-1.10)
-
1.03(0.970-1.09)
幾何平均比※2(90%信頼区間)
1.01(0.935-1.09)
1.02(0.958-1.08)
(平均±標準偏差、n=23)
※1:レディタブ錠10mg(水なし)/錠10mg
※2:レディタブ錠10mg(水あり)/錠10mg
健康成人男性(5例)にロラタジン錠10mgを1日1回5日間、空腹時に反復経口投与したとき、血漿中ロラタジン濃度は連投開始後4日までに定常状態に到達し、AUC(0-24hr)について算出した累積係数は1.3であった。健康成人男性(6例)にロラタジン錠20mg注1)を1日1回5日間、空腹時に反復経口投与したとき、血漿中ロラタジン及びDCL濃度は連投開始後4日までに定常状態に到達し、AUC(0-24hr)について算出した累積係数はともに1.3であった3)。
健康成人男性(12例)にロラタジン錠10mgを食後又は空腹時に単回経口投与したときのロラタジン及びDCLの薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。DCLの全身曝露に及ぼす食事の影響は認められなかった4)※。
※:成人又は小児を対象とした二重盲検比較試験はすべて食後投与の条件で実施されたため、用法・用量では食後投与を規定した。
AUC(0-∞)(ng・hr/mL)
t1/2(hr)
ロラタジン
食後
7.73±6.81
1.6±0.4
31.2±36.3
14.3±7.8
空腹時
4.46±4.98
1.2±0.3
15.4±20.5
11.2±8.4
DCL
3.52±0.78
2.3±0.6
41.1±11.8
14.5±3.3
3.34±0.70
1.7±0.3
34.9±6.4
12.5±4.7
(平均±標準偏差、n=12)
ヒト血漿に添加したときのタンパク結合率は、ロラタジン96.8~97.9%、DCL73.3~75.6%であった(測定法:平衡透析法)5)(in vitro)。
ラット(n=3)に14C-ロラタジンを反復経口投与したとき、組織中放射能は大部分の組織で血漿より高く、特に下垂体、甲状腺、副腎、肝臓、涙腺、肺に高濃度の分布が認められた。また、脳内濃度は血漿より低かった。組織中放射能の生物学的半減期は、いずれの組織とも血漿より長かった。甲状腺では14日間反復投与でも定常状態に到達せず、蓄積性が示唆された6)。
ロラタジンは、ヒトに経口投与したとき、消化管から速やかに吸収され、初回通過効果によってDCLへと代謝される7)。ヒトの肝ミクロソームを用いたin vitro試験から、ロラタジンからDCLへの代謝にはCYP3A4及びCYP2D6の関与が確認されている8)。
健康成人男性(6例)に14C-ロラタジン40mg注1)(水溶液)を空腹時に単回経口投与したとき、投与10日後までに総投与量の約80%が代謝物として尿及び糞中へ等量ずつ排泄された。尿中にロラタジンは検出されず、DCLは尿中放射能の2%未満であった7)(外国人データ)。授乳婦(6例)にロラタジンカプセル40mg注1)(非売品)を空腹時に単回経口投与したとき、少量のロラタジン及びDCLが母乳中に検出された。投与後48時間までの移行率は0.03%であった。AUC母乳/AUC血漿比は、ロラタジン及びDCLについてそれぞれ1.2及び0.8であった9)(外国人データ)。
腎機能障害患者(12例:クレアチニンクリアランス≦29mL/min)にロラタジンカプセル40mg注1)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度のCmax及びAUCは、健康成人男性(6例:クレアチニンクリアランス>80mL/min)との比較において、ロラタジンでは1.5~1.7倍、DCLでは約2倍に上昇した。腎機能障害患者におけるロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均8時間及び20時間であり、いずれも健康成人と明らかな差は認められなかった10)(外国人データ)。
重症の腎機能障害患者(6例:クレアチニンクリアランス<5mL/min)にロラタジンカプセル40mg注1)(非売品)を空腹時に単回経口投与後4~8時間(計4時間)に血液透析を行ったとき、血液透析を行わない場合と比較して、血漿中ロラタジン及びDCL濃度に変動は認められず、ロラタジン及びDCLともに透析液中へはほとんど排出されなかった10)(外国人データ)。
肝機能障害患者(7例)にロラタジンカプセル40mg注1)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度は、健康成人男性(24例)との比較において、ロラタジンではCmaxが1.4~1.7倍、AUCが2.8~3.8倍に上昇し、DCLではCmax、AUCともに健康成人と明らかな差は認められなかった。肝機能障害患者におけるロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均24.1時間及び37.1時間であり、健康成人の2~3倍に延長していた11)(外国人データ)。
健康小児(13例、8~12歳)にロラタジンシロップ10mg(非売品)を食後に単回経口投与したときのロラタジン及びDCLの薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移は、以下のとおりであった12)(外国人データ)。
4.38±3.13
1.00±0.00
8.98±6.21
3.79±0.978
1.69±0.947
51.7±25.3
13.8±3.08
(平均±標準偏差、n=13)
小児及び成人の通年性アレルギー性鼻炎患者を対象とした国内製造販売後臨床薬理試験において、小児患者(104例、7~15歳)及び成人患者(104例、16~64歳)にそれぞれロラタジン錠10mgを1日1回28日間反復投与したときのロラタジン及びDCLによる全身曝露は、互いに類似していた13)。
高齢者(12例、66~78歳)にロラタジンカプセル40mg注1)(非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度は、非高齢の成人男性(24例、21~39歳)との比較において、ロラタジンではCmaxが1.6~1.9倍、AUCが1.5~2.0倍に上昇した。DCLではCmaxが約1.7倍であったが、AUCに明らかな差は認められなかった。高齢者でのロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均18.2時間及び17.4時間であった14)(外国人データ)。
健康成人男性にロラタジン錠10mg及びエリスロマイシン(CYP3A4の阻害剤)又はシメチジン(CYP3A4及びCYP2D6の阻害剤)を空腹時に10日間経口投与したときの血漿中ロラタジン及びDCL濃度の変化率は下表に示すとおりであったが、QTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった15),16)。健康成人男性にロラタジン錠10mg及びケトコナゾール(国内では外用剤のみ発売)を空腹時に10日間経口投与したとき、血漿中ロラタジン及びDCL濃度の変化率は下表に示すとおりであったが、QTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった16)(外国人データ)。
併用薬
n
Cmax
AUC
エリスロマイシン(500mg1日3回)
22
+53%
+40%
+61%
+46%
シメチジン(300mg1日4回)
24
+121%
+103%
+6%
ケトコナゾール(200mg1日2回)
+223%
+307%
+67%
+73%
DCLの効力比は未変化体(ロラタジン)の7.9倍であり、ヒトに経口投与したときの主たる薬効に寄与しているのはDCLである。
通年性アレルギー性鼻炎に対してロラタジン錠10mgを1日1回9週間投与したときの最終全般改善率(中等度改善以上)は65.3%(32/49)であった。副作用は53例中8例(15.1%)に認められた。副作用は、眠気6例(11.3%)、倦怠感、嘔気及び発疹が各1例(1.9%)であった17)。
通年性アレルギー性鼻炎を対象とした二重盲検比較試験において、ロラタジン錠10mg(1日1回)あるいはメキタジン3mg(1日2回)を1週間投与したときの最終全般改善率(中等度改善以上)はそれぞれ49.4%(39/79)と45.8%(38/83)であった。副作用は100例中7例(7.0%)に認められた。副作用は、眠気4例(4.0%)、倦怠感2例(2.0%)、胃部不快感、嘔気及び発疹が各1例(1.0%)であった18)。
通年性アレルギー性鼻炎を対象とした二重盲検比較試験において、ロラタジン錠(10mg/日)、ケトチフェンフマル酸塩(ケトチフェンとして2mg/日)あるいはプラセボを2週間投与したときの最終全般改善率(中等度改善以上)はロラタジン群54.9%(56/102)、ケトチフェンフマル酸塩群55.1%(59/107)、プラセボ群39.1%(27/69)であった。また、5鼻症状スコア※1(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻内そう痒感、後鼻漏)の投与前値及び投与2週後(又は中止時)の変化量を下表に示した。
投与群
投与前(標準誤差)
変化量(標準誤差)
比較※2
102
8.23(0.22)
-2.83(0.26)
ロラタジンvsケトチフェン差の点推定値 0.0395%CI:-0.62~0.69ロラタジンvsプラセボ差の点推定値 -0.9195%CI:-1.64~-0.18
ケトチフェン
107
7.41(0.22)
-2.48(0.25)
プラセボ
69
7.90(0.25)
-1.77(0.31)
※1:各症状の程度を+++:3、++:2、+:1、-:0にスコア化して合計したスコア。
※2:投与前値を共変量とした共分散分析により、変化量の差(ロラタジン-ケトチフェン又はロラタジン-プラセボ)とそれぞれの95%両側信頼区間(95%CI)を算出した。
副作用は103例中26例(25.2%)に認められた。主な副作用は、眠気14例(13.6%)、口渇感3例(2.9%)、咽頭痛、鼻の乾燥感及び倦怠感が各2例(1.9%)等であった19)。
通年性アレルギー性鼻炎を対象とした二重盲検比較試験において、ロラタジンシロップ(3~6歳:ロラタジンとして5mg/日、7~15歳:ロラタジンとして10mg/日、非売品)あるいはケトチフェンフマル酸塩(3~6歳:ケトチフェンとして1.2mg/日、7~15歳:ケトチフェンとして2mg/日)を2週間投与した。4鼻症状スコア※1(くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉、鼻内そう痒感)の投与前値及び投与2週後(又は中止時)の変化量を下表に示した。
96
7.08(0.19)
-2.53(0.25)
差の点推定値 -0.3995%CI:-1.04~0.25
91
6.36(0.22)
-1.74(0.26)
※2:投与前値及び年齢層を共変量とした共分散分析により、変化量の差(ロラタジン-ケトチフェン)とその95%両側信頼区間(95%CI)を算出した。
副作用は96例中12例(12.5%)に認められた。主な副作用は、傾眠6例(6.3%)、腹痛2例(2.1%)等であった20)。
慢性じん麻疹に対してロラタジン錠10mgを1日1回8週間投与したときの最終治療効果(有効以上)は87.4%(76/87)であった。副作用は92例中10例(10.9%)に認められた。副作用は、眠気6例(6.5%)、倦怠感3例(3.3%)、心窩部不快感、腹部膨満感、下痢及び生理遅延が各1例(1.1%)であった21)。
慢性じん麻疹を対象とした二重盲検比較試験において、ロラタジン錠10mg(1日1回)あるいはメキタジン3mg(1日2回)を7日間投与したときの最終全般改善率(中等度改善以上)はそれぞれ71.3%(82/115)と66.7%(78/117)であった。副作用は119例中12例(10.1%)に認められた。副作用は、眠気8例(6.7%)、口渇2例(1.7%)、倦怠感、食欲亢進、腹部不快感及び舌のびらん・疼痛が各1例(0.8%)であった22)。
慢性じん麻疹を対象とした二重盲検比較試験において、ロラタジン錠(10mg/日)、ケトチフェンフマル酸塩(ケトチフェンとして2mg/日)あるいはシュードプラセボ(ロラタジンとして1mg/日)を2週間投与したところ、投与2週後(又は中止時)の全般改善率(中等度改善以上)は、それぞれ80.5%、62.1%、43.8%であった(ロラタジンとケトチフェンの改善率の差の点推定値18.4%、95%両側信頼区間7.4%~29.3%)。また、皮膚症状スコア※1の投与前値及び投与2週後(又は中止時)の変化量を下表に示した。
128
1.98(0.06)
-1.48(0.07)
ロラタジンvsケトチフェン差の点推定値 -0.2795%CI:-0.48~-0.07ロラタジンvsシュードプラセボ差の点推定値 -0.7795%CI:-1.00~-0.53
124
1.97(0.06)
-1.20(0.09)
シュードプラセボ
80
2.08(0.07)
-0.78(0.13)
1.95(0.06)
-1.41(0.08)
ロラタジンvsケトチフェン差の点推定値 -0.2395%CI:-0.43~-0.04ロラタジンvsシュードプラセボ差の点推定値 -0.5595%CI:-0.77~-0.33
1.87(0.06)
-1.11(0.09)
1.91(0.07)
-0.82(0.11)
※1:そう痒、発斑の程度をそれぞれ+++:3、++:2、+:1、±:0.5、-:0にスコア化した。
※2:投与前値及び投与前値×投与群を共変量とした共分散分析により、変化量の差(ロラタジン-ケトチフェン又はロラタジン-シュードプラセボ)とそれぞれの95%両側信頼区間(95%CI)を算出した。
副作用は128例中27例(21.1%)に認められた。主な副作用は、眠気17例(13.3%)、めまい・立ちくらみ・ふらつき感、口渇感及び胃痛が各2例(1.6%)等であった23)。
湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症に対してロラタジン錠10mgを1日1回7日間投与したときの最終治療効果(有効以上)は61.0%(161/264)であった。副作用は284例中22例(7.7%)に認められた。副作用は、眠気15例(5.3%)、倦怠感4例(1.4%)、口渇3例(1.1%)、頭痛、肩こり、胃部不快感及び食欲不振が各1例(1.1%)であった24)。
代表的なそう痒性皮膚疾患であるアトピー性皮膚炎を対象とした二重盲検比較試験において、ロラタジンドライシロップ(3~6歳:ロラタジンとして5mg/日、7~15歳:ロラタジンとして10mg/日)あるいはケトチフェンフマル酸塩(3~6歳:ケトチフェンとして1.2mg/日、7~15歳:ケトチフェンとして2mg/日)を2週間投与した。主要そう痒スコア※1の投与前値及び投与2週後(又は中止時)の変化量を下表に示した。
101
2.50(0.06)
-0.51(0.08)
差の点推定値 0.0395%CI:-0.18~0.25
100
2.56(0.06)
-0.58(0.08)
※1:そう痒の程度を++++:4、+++:3、++:2、+:1、-:0にスコア化し、日中又は夜間の高い方を主要そう痒スコアとした。
副作用は101例中4例(4.0%)に認められた。副作用は、ALT増加及びAST増加が各2例(2.0%)、γ-GTP増加、肝機能検査値異常及び傾眠が各1例(1.0%)であった25)。
ロラタジン服用後の諸動作はプラセボ服用時と類似し、ロラタジンの運転・機械操作能力に対する影響は認められなかった。
健康成人男性(50例)にロラタジン40mg注2)を1日1回13週間投与したとき、プラセボ(20例)と比較してQTc間隔を含む心電図及び心拍数への影響は認められなかった30)(外国人データ)。
ロラタジン及びDCLは、ヒスタミンH1受容体拮抗作用を示す。また、ヒスタミン、ロイコトリエンC4の遊離抑制作用を示す。
ロラタジン及びDCLは、モルモットの肺H1受容体においてヒスタミンと拮抗し31)、モルモット摘出回腸のヒスタミン誘発収縮を抑制した32)(in vitro)。DCLのヒトH1受容体拮抗作用はロラタジンよりも強かった33)。また、ロラタジンは、ラットのヒスタミン誘発皮膚血管透過性亢進34)、マウスのヒスタミン誘発足蹠浮腫及びモルモットのヒスタミン誘発致死35)を抑制した(in vivo)。
ロラタジン又はDCLは、ラット腹腔肥満細胞又はマウス肥満細胞株MC-9細胞からのヒスタミン又はロイコトリエンC4遊離を抑制し36),37)(in vitro)、能動感作モルモットに経口投与したときの摘出肺切片からの抗原誘発ヒスタミン遊離を抑制した37)(ex vivo)。
ロラタジンは、ラット及びモルモットの受身皮膚アナフィラキシー反応(PCA反応)並びに能動感作ラット及びモルモットの抗原誘発鼻腔内色素漏出反応を抑制した38),39)。
ラットのヒスタミン誘発皮膚血管透過性亢進に対するロラタジンの抑制作用は、経口投与後12時間においても認められた34)(in vivo)。ヒトにおいて錠10mg単回投与後14時間以上でもヒスタミン誘発皮内反応(膨疹及び紅斑)を抑制した40)。
ロラタジン(Loratadine)
Ethyl 4-(8-chloro-5,6-dihydro-11H-benzo[5,6]cyclohepta[1,2-b]pyridin-11-ylidene)-1-piperidinecarboxylate
C22H23ClN2O2
382.88
本品は白色の結晶性の粉末である。
約134℃
pH
1
4
7
11
分配比(1-オクタノール/水)
13
1.7×103
1.2×104
1.6×104
100錠[10錠(PTP)×10]420錠[14錠(PTP)×30]500錠[10錠(PTP)×50]
50錠[10錠(ブリスター)×5]300錠[10錠(ブリスター)×30]
1) 社内資料: 第Ⅰ相臨床試験(単回投与)(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.2.1)
2) 社内資料: 生物学的同等性試験(クラリチンレディタブ錠2004年2月27日承認)
3) 社内資料: 第Ⅰ相臨床試験(反復投与)(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.2.2)
4) 社内資料: 食事の影響(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.3)
5) 社内資料: 血漿タンパク結合(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.3.2.4)
6) 社内資料: ラットの組織中濃度(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.3.2.1)
7) 社内資料: ヒトにおける薬物動態試験(代謝、排泄)(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.3.3.1、ヘ.4.1)
8) Yumibe N, et al.: Biochem Pharmacol. 1996; 51: 165-172
9) Hilbert J, et al.: J Clin Pharmacol. 1988; 28: 234-239
10) 社内資料: 腎機能障害患者における薬物動態(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.6)
11) 社内資料: 肝機能障害患者における薬物動態(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.5)
12) 社内資料: 小児における薬物動態(2007年10月19日承認、CTD2.7.6.4.1.5)
13) 社内資料: 小児及び成人患者における国内製造販売後臨床薬理試験
14) 社内資料: 高齢者における薬物動態(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ヘ.4.4)
15) Brannan MD, et al.: Clin Pharmacol Ther. 1995; 58: 269-278
16) Kosoglou T, et al.: Br J Clin Pharmacol. 2000; 50: 581-589
17) 奥田稔他: 耳展. 1992; 35(補1): 13-26
18) 奥田稔他: 耳展. 1992; 35(補4): 327-345
19) 社内資料: プラセボ及びケトチフェンフマル酸塩を対照とした比較試験(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ト.1.1.3.3)
20) 石川哮他: 臨床医薬. 2007; 23: 965-990
21) 久木田淳他: 臨床医薬. 1990; 6: 2457-2468
22) 久木田淳他: 臨床医薬. 1990; 6: 2689-2705
23) 社内資料: シュードプラセボ及びケトチフェンフマル酸塩を対照とした比較試験(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ト.1.1.2.3)
24) 久木田淳他: 臨床医薬. 1990; 6: 2443-2456
25) 川島眞他: 臨床医薬. 2007; 23: 991-1016
26) Nakano S, et al.: 臨床薬理. 2007; 38: 401-407
27) Roth T, et al.: J Allergy Clin Immunol. 1987; 80: 94-98
28) Riedel WJ, et al.: Management of Allergy in the 1990's. 1990; 38-49
29) Neves-Pinto RM, et al.: American J Rhinology. 1992; 6: 23-27
30) 社内資料: 心電図に及ぼす影響の検討(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ト.1.2.4)
31) 社内資料: モルモットのH1受容体親和性(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.4.1)
32) 社内資料: モルモットのヒスタミン誘発収縮に対する作用(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.4.1)
33) Anthes JC, et al.: Eur J Pharmacol. 2002; 449: 229-237
34) 社内資料: ラットのヒスタミン誘発皮膚血管透過性亢進に対する作用(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.2.1)
35) Barnett A, et al.: Agents Actions. 1984; 14: 590-597
36) Kreutner W, et al.: Allergy. 1987; 42: 57-63
37) 亀井千晃他: 薬理と治療. 1996; 24: 49-52
38) 社内資料: アレルギー性皮膚炎モデルにおける作用(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.1.1)
39) 社内資料: アレルギー性鼻炎モデルにおける作用(クラリチン錠2002年7月5日承認、申請資料概要ホ.1.1.2)
40) 中島光好他: 臨床医薬. 1990; 6: 1537-1549
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