当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
重篤な腎障害のある患者では、ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されているので、腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者では、十分留意すること。,,
本剤の成分又はガドリニウム造影剤に対し過敏症の既往歴のある患者
磁気共鳴コンピューター断層撮影における肝腫瘍の造影
ガドリニウム造影剤を複数回投与した患者において、非造影T1強調MR画像上、小脳歯状核、淡蒼球等に高信号が認められたとの報告や脳の剖検組織からガドリニウムが検出されたとの報告があるので、ガドリニウム造影剤を用いた検査の必要性を慎重に判断すること。
通常、成人には本剤0.1mL/kgを静脈内投与する。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。類薬でショック、アナフィラキシーが報告されている。,
信号増強効果の減弱がみられた場合であっても、追加投与はしないこと。本剤は有機アニオン輸送担体により肝細胞に取り込まれるため、ビリルビンと競合すると考えられる。
患者の腎機能を十分に評価した上で慎重に投与すること。排泄が遅延するおそれがある。,,
本剤の投与を避け、他の検査法で代替することが望ましい。ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されている。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
生後2ヵ月超~18歳未満の小児を対象にした国際共同製造販売後臨床試験において、12例の日本人を含む52例のいずれの症例においても副作用は認められなかった。低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、咽・喉頭浮腫、じん麻疹、咳嗽、蒼白等)があらわれることがある。,
重篤な腎障害のある患者への使用後に、腎性全身性線維症を発現した症例が報告されているので、投与後も観察を十分に行い、皮膚のそう痒、腫脹、硬化、関節の硬直、筋力低下等の異常の発生には十分留意すること。,,
0.1~1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒、発疹
じん麻疹、紅斑
精神神経系
頭痛、めまい
循環器
血圧上昇
呼吸器
呼吸困難
くしゃみ
消化器
悪心、嘔吐、下痢
感覚器
味覚倒錯、嗅覚錯誤
投与部位
注射部位反応(疼痛等)
その他
血管拡張(熱感、潮紅)、錯感覚
不快感、異常感、ビリルビン上昇
1回の検査にのみ使用し、余剰の溶液は廃棄すること。
健康成人男子(6名)に本剤0.1mL/kgを静脈内投与したとき、ガドリニウム(Gd)は二相性で血中から消失した1)。(血漿中半減期:α相0.11時間、β相1.3時間)
健康成人男子(6名)に本剤0.1mL/kgを静脈内投与したとき、投与後4日目までに投与したGdの57%が尿中に、39%が糞中に排泄された1)。
程度の異なる腎障害患者に本剤0.1mL/kgを静脈内投与したとき、血液透析を必要とする重篤な腎障害のある患者では、健康成人に比べてAUC(0-∞)が6倍に上昇し、血漿中半減期が著明に延長した2)(外国人データ)。
腎障害の程度
AUC(0-∞)(µmol・h/mL)
血漿中半減期(時間)
正常(N=6)
160±20.4
1.76±0.219
中等度(クレアチニンクリアランス:30~50mL/分)(N=6)
237±69.0
2.15±0.953
重篤(N=4)
903±275
20.4±6.85
平均値±標準偏差
末期腎不全の患者(2名)において、本剤0.1mL/kgを静脈内投与してから1時間後に血液透析を開始し、3時間透析することにより、投与量の約30%が除去された。また、本剤は投与後6日目までに投与量の52~62%が糞中に排泄された2)(外国人データ)。
程度の異なる肝障害患者各6例に本剤0.1mL/kgを静脈内投与したとき、軽度及び中等度肝障害(Child-Pugh分類A及びB)患者では、糞中への排泄率は21%と健康成人の31%と比べて低かったが、有意な肝実質の信号増強効果の減弱はみられなかった。重度肝障害(Child-Pugh分類C)患者では糞中への排泄率は6%まで低下した。血清ビリルビン値が3mg/dLを超えた患者では糞中排泄率は0.5%未満に低下し、肝実質の信号増強効果の減弱が認められた2)(外国人データ)。
造影CTを対照(群内比較)とした国内第Ⅲ相比較試験において、悪性肝腫瘍又はその疑いの患者151例における本剤投与前後のMRIでの病巣検出能及び病巣鑑別能の結果は以下のとおりであった。
肝切除部の病理診断と残存肝の術中超音波の組み合せ、又は肝動脈造影下CT(CTA)、経動脈性門脈造影下CT(CTAP)及び追跡MRI検査を組み合せた全肝の結果を参照標準(Standard of Reference:SOR)として、病巣検出の感度を算出した。
病巣検出における感度(一致病巣数※1/総病巣数※2)
本剤投与前後MRI
造影CT
読影医1
66.2%(227/343)
60.6%(208/343)
読影医2
67.1%(233/347)
63.1%(219/347)
読影医3
69.1%(235/340)
57.6%(196/340)
読影医平均
67.5%
60.5%
※1:SORと一致した部位で検出された病巣数※2:病巣検出のSORの総病巣数
病巣鑑別のSORとした、病理診断あるいはCTA及びCTAPを組み合せた結果(肝細胞癌)、病理診断(その他の肝悪性腫瘍)、病理診断又は画像診断法の結果(良性腫瘍)をもとに、病巣鑑別(病変タイプ)がSORと一致した比率を算出した。SORの総病巣の内訳は、読影医により、肝細胞癌85~86%、転移性肝癌6%、肝のう胞3%、腺腫様過形成3%他であった。
病巣鑑別(病変タイプ)がSORと一致した比率(一致病巣数/総病巣数※1)
50.6%(159/314)
49.0%(154/314)
59.7%(190/318)
57.2%(182/318)
60.1%(187/311)
52.7%(164/311)
56.8%
53.0%
※1:鑑別のSORの総病巣数
副作用(臨床検査値異常を含む)は178例中17例(9.6%)に認められた。主な副作用は、悪心3例(1.7%)、注射部位疼痛2例(1.1%)、そう痒2例(1.1%)等であった。
本剤中のガドリニウムイオン(Gd3+)は常磁性を示すため、磁気共鳴現象において水素原子核(プロトン)の緩和を促進し、緩和時間を短縮する。このため特にT1強調MR画像上でコントラストが増強する3),4)。本剤は血管及び細胞間隙に分布するだけでなく、エトキシベンジル基があるため肝細胞にも取り込まれる。このため、肝細胞機能を消失あるいは保有していない病巣は造影されず、肝実質と病巣とのコントラストが増強する5)。
ガドキセト酸ナトリウム(Gadoxetate Sodium)
Disodium N-{(2S)-2-[bis(carboxymethyl)amino]-3-(4-ethoxyphenyl)propyl}-N- {2-[bis(carboxymethyl)amino]ethyl}glycinato(5-)gadolinate(2-)
C23H28GdN3Na2O11
725.71
本品は白色の粉末である。本品は水に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすい。
5mL[5シリンジ]10mL[5シリンジ]
1) 社内資料: 薬物動態(2007年10月19日承認、CTD2.7.2.2.3)
2) 社内資料: 薬物動態(2007年10月19日承認、CTD2.7.2.2.4)
3) 倉内万佐代他: 画像診断. 1988; 8: 450-453
4) Brasch RC: Radiology. 1983; 147: 781-788
5) Van Beers BE, et al.: J Magn Reson Imaging. 1994; 4: 351-354
文献請求先バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション
〒530-0001大阪市北区梅田二丁目4番9号
バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先
電話0120-106-398
バイエル薬品株式会社
大阪市北区梅田二丁目4番9号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.