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ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ5mL/ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ7.5mL/ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ10mL

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
1.警告
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
16.6特定の背景を有する患者
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1測定法
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ5mL/ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ7.5mL/ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ10mL

添付文書番号

7290416G1025_1_07

企業コード

630004

作成又は改訂年月

**2024年9月改訂(第3版、再審査結果)
2024年7月改訂(第2版)

日本標準商品分類番号

87729

薬効分類名

環状型非イオン性MRI用造影剤

承認等

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ5mL

販売名コード

YJコード

7290416G1025

販売名英語表記

Gadovist iv injection 1.0mol/L syringes

販売名ひらがな

がどびすとじょうちゅう1.0mol/Lしりんじ5mL

承認番号等

承認番号

22700AMX00651000

販売開始年月

2015年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

36ヵ月

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ7.5mL

販売名コード

YJコード

7290416G2021

販売名英語表記

Gadovist iv injection 1.0mol/L syringes

販売名ひらがな

がどびすとじょうちゅう1.0mol/Lしりんじ7.5mL

承認番号等

承認番号

22700AMX00652000

販売開始年月

2015年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

36ヵ月

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ10mL

販売名コード

YJコード

7290416G3028

販売名英語表記

Gadovist iv injection 1.0mol/L syringes

販売名ひらがな

がどびすとじょうちゅう1.0mol/Lしりんじ10mL

承認番号等

承認番号

22700AMX00653000

販売開始年月

2015年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

36ヵ月

一般的名称

ガドブトロール

1. 警告

  1. 1.1 本剤を髄腔内に投与すると重篤な副作用を発現するおそれがあるので、髄腔内には投与しないこと。
  2. 1.2 重篤な腎障害のある患者では、ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されているので、腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者では、十分留意すること。,,,

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分又はガドリニウム造影剤に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ5mL

有効成分1mL中ガドブトロール   604.720mg含有
添加剤トロメタモール   1.211mg/mL
カルコブトロールナトリウム   0.513mg/mL
pH調整剤   適量
内容量  5mL
1シリンジ中の成分量  3023.6mg

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ7.5mL

有効成分1mL中ガドブトロール   604.720mg含有
添加剤トロメタモール   1.211mg/mL
カルコブトロールナトリウム   0.513mg/mL
pH調整剤   適量
内容量  7.5mL
1シリンジ中の成分量  4535.4mg

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ10mL

有効成分1mL中ガドブトロール   604.720mg含有
添加剤トロメタモール   1.211mg/mL
カルコブトロールナトリウム   0.513mg/mL
pH調整剤   適量
内容量  10mL
1シリンジ中の成分量  6047.2mg

3.2 製剤の性状

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ5mL

pH6.6~8.0
浸透圧比約6(生理食塩液に対する比)
色・性状無色~微黄色澄明の注射液

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ7.5mL

pH6.6~8.0
浸透圧比約6(生理食塩液に対する比)
色・性状無色~微黄色澄明の注射液

ガドビスト静注1.0mol/Lシリンジ10mL

pH6.6~8.0
浸透圧比約6(生理食塩液に対する比)
色・性状無色~微黄色澄明の注射液

4. 効能又は効果

磁気共鳴コンピューター断層撮影における下記造影

  • 脳・脊髄造影
  • 躯幹部・四肢造影

5. 効能又は効果に関連する注意

ガドリニウム造影剤を複数回投与した患者において、非造影T1強調MR画像上、小脳歯状核、淡蒼球等に高信号が認められたとの報告や脳の剖検組織からガドリニウムが検出されたとの報告があるので、ガドリニウム造影剤を用いた検査の必要性を慎重に判断すること。

6. 用法及び用量

通常、本剤0.1mL/kgを静脈内投与する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の投与にあたっては、気管支喘息等のアレルギー体質等について十分な問診を行うこと。,,,
  2. 8.2 ショック、アナフィラキシー等の重篤な副作用が発現することがあるので、本剤の投与にあたっては、救急処置の準備を行うこと。また、投与開始より1時間~数日後にも遅発性副作用(発熱、発疹、悪心、血圧低下、呼吸困難等)があらわれることがあるので、投与後も患者の状態を十分に観察すること。患者に対して、上記の症状があらわれた場合には速やかに主治医等に連絡するよう指導するなど適切な対応をとること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 一般状態の極度に悪い患者

    診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。

  2. 9.1.2 気管支喘息の患者

    診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。ショック、アナフィラキシーがあらわれることがある。また、喘息発作を誘発することがある。,

  3. 9.1.3 アレルギー性鼻炎、発疹、じん麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者

  4. 9.1.4 両親、兄弟に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、発疹、じん麻疹等を起こしやすいアレルギー体質を有する患者

  5. 9.1.5 薬物過敏症の既往歴のある患者

  6. 9.1.6 既往歴を含めて、痙攣、てんかん及びその素質のある患者

    痙攣があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

    診断上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。本剤の主要排泄経路であり、排泄遅延と腎機能を悪化させるおそれがある。,

  2. 9.2.2 長期透析が行われている終末期腎障害、eGFR(estimated glomerular filtration rate:推算糸球体ろ過値)が30mL/min/1.73m2未満の慢性腎障害、急性腎障害の患者(重篤な腎障害のある患者を除く)

    本剤の投与を避け、他の検査法で代替することが望ましい。ガドリニウム造影剤による腎性全身性線維症の発現のリスクが上昇することが報告されている。,

  3. 9.2.3 腎障害のある患者又は腎機能が低下しているおそれのある患者(重篤な腎障害のある患者を除く)

    患者の腎機能を十分に評価した上で慎重に投与すること。排泄が遅延するおそれがある。,,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラット1)及びウサギ2)の胚・胎児発生に関する試験において、母動物に重度の全身毒性を発現する用量(10mmol/kg)を反復静脈内投与した場合に、ラットでは胎児に軽度な骨変異の増加が、ウサギでは流産及び早産の軽度増加、胎児に軽度な骨変異の増加が観察された。健康成人での曝露量(Cmax及びAUC)と比較した安全域は、ラットで5.3及び2.6、ウサギで7.1及び7.5であった3)。また、サルの胚・胎児発生に関する試験4)において、2.5mmol/kg(通常臨床用量の25倍)を投与した場合に流産の増加傾向が観察された。

9.6 授乳婦

診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。

9.7 小児等

2~17歳の患者を対象とした臨床試験では、138例中8例(5.8%)に副作用が認められた。発現した主な副作用は、味覚異常2例(1.4%)、熱感2例(1.4%)であった5)。また、0~2歳未満の患者を対象とした臨床試験では、44例中1例(2.3%)に嘔吐が認められた6)(外国人データ)。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 *ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、意識消失、咽・喉頭浮腫、顔面浮腫、呼吸停止、心停止等)があらわれることがある。,

  2. 11.1.2 痙攣発作(頻度不明)

    痙攣発作(意識消失を伴う場合がある)等を起こすことがあるので、発現した場合はフェノバルビタール等バルビツール酸誘導体又はジアゼパム等を投与すること。

  3. 11.1.3 腎性全身性線維症(Nephrogenic Systemic Fibrosis、NSF)(頻度不明)

    外国において、重篤な腎障害のある患者への本剤投与後に、腎性全身性線維症を発現した症例が報告されているので、投与後も観察を十分に行い、皮膚のそう痒、腫脹、硬化、関節の硬直、筋力低下等の異常の発生には十分留意すること。,,,

  4. 11.1.4 *急性呼吸窮迫症候群、肺水腫(いずれも頻度不明)

    急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、両側性びまん性肺浸潤影等の胸部X線異常等が認められた場合には、必要に応じ適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

1%未満

頻度不明

過敏症

発疹、潮紅、じん麻疹

血管浮腫、紅斑、そう痒感

精神神経系

頭痛

めまい

感覚器

結膜炎、味覚異常、錯感覚、嗅覚錯誤

消化器

嘔気、嘔吐、口内乾燥

循環器

血圧上昇、頻脈

蒼白、チアノーゼ、動悸

呼吸器

気管支痙攣、咳嗽、くしゃみ、呼吸困難

自律神経系

多汗症

その他

熱感、注射部位反応

胸痛、倦怠感、冷感

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 髄腔内投与は行わないこと。
  2. 14.1.2 静脈内投与により血管痛、静脈炎があらわれることがある。
  3. 14.1.3 誤って血管外に造影剤を漏出させた場合には、発赤、腫脹、水疱、疼痛等があらわれることがあるので、注入時に十分注意すること。

14.2 薬剤投与後の注意

1回の検査にのみ使用し、余剰の溶液は廃棄すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人男子に本剤0.1、0.21)及び0.31)mmol/kgを単回静脈内投与したところ、血漿中ガドリニウム濃度は2相性の消失を示し、最終相半減期は約1.8時間であった7)

16.3 分布

健康成人男子に本剤0.1、0.21)及び0.31)mmol/kgを単回静脈内投与したところ、ガドブトロールの定常状態における分布容積は体重の約20%であり、細胞外液量とおおむね一致していることから、ガドブトロールは主に細胞外液中に分布するものと考えられた7)In vitroにおいて、ガドブトロールのヒト血漿タンパクとの明らかな結合は認められなかった(タンパク結合率の実測値は3~5%)8)

16.4 代謝

ガドブトロールは代謝を受けない9)

16.5 排泄

健康成人男子に本剤0.1、0.21)及び0.31)mmol/kgを単回静脈内投与したところ、ガドブトロールの尿中排泄は投与後12時間までにほぼ完了し、投与量の90%以上が尿中に排泄された。ガドブトロールの全身クリアランスは1.63~1.78mL/min/kgであり、腎クリアランス(1.49~1.79mL/min/kg)及びクレアチニンクリアランスと同程度であったことから、ガドブトロールの主排泄経路は尿中排泄であり、主に糸球体ろ過により未変化体として尿中に排泄されるものと考えられた7)

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1 腎障害患者

    腎障害を有する患者に本剤0.1mmol/kgを単回静脈内投与したところ、腎障害の程度が重いほど血清中からのガドブトロールの消失は遅延した。平均最終相半減期は、軽度から中等度(クレアチニンクリアランス:30~80mL/min/1.73m2)の腎障害患者では5.8時間、重度(クレアチニンクリアランス:30mL/min/1.73m2未満、透析不要)の腎障害患者では17.6時間であった。全身クリアランスは、軽度から中等度の腎障害患者では0.49mL/min/kg、重度の腎障害患者では0.16mL/min/kgに低下した。軽度から中等度の腎障害患者では、投与後72時間までにガドブトロールの尿中排泄は完了した。重度の腎障害患者では、投与後5日までの尿中排泄は投与量の約80%であった。透析患者では、3回の透析により約98%のガドブトロールが血清中より除去された10)(外国人データ)。

  2. 16.6.2 新生児、乳幼児及び小児患者

    0~17歳の新生児、乳幼児及び小児患者に本剤0.1mmol/kgを単回静脈内投与したところ、健康成人男子と同様の薬物動態を示した5),6)。2~17歳の患者において、本剤投与後6時間までに投与量の94%以上が尿中にガドブトロールとして排泄された5)(外国人データ)。

  3. 16.6.3 高齢者

    65歳以上の健康高齢者に本剤0.1mmol/kgを単回静脈内投与したところ、健康非高齢者に比べて平均最終相半減期は、男性では約33%、女性では約58%延長した。全身クリアランスは、男性では約25%、女性では約35%低下した。ガドブトロールの尿中排泄は投与後24時間までに完了した11)(外国人データ)。


1) 本剤の承認用量は、0.1mL/kg(0.1mmol/kg)である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  • 〈脳・脊髄造影〉
    1. 17.1.1 国内第Ⅱ/Ⅲ相単盲検クロスオーバー試験

      転移性脳腫瘍を有する又は疑いのある造影MRI検査が適応となる患者151例において、造影MRIでの検出病変個数(被験者ごとの3名の読影医の平均値の平均)について、本剤0.1mmol/kgのガドテリドール0.2mmol/kgに対する非劣性が示された。

      ガドブトロール
      (0.1mmol/kg)

      ガドテリドール
      (0.2mmol/kg)

      検出病変個数

      6.28

      6.87

      -0.58

      (注:差の95%信頼区間の下限は非劣性マージン-1を上回った)


      副作用は161例中7例(4.3%)に認められた。副作用は、下痢、注射部位反応、筋痙縮、湿疹、発疹、じん麻疹、ALT増加、AST増加が各1例(0.6%)であった12)

    2. 17.1.2 国内第Ⅲ相非盲検試験

      脳・脊髄病変を有する又は疑いのある造影MRI検査が適応となる患者において、本剤0.1mmol/kgを投与したMRI検査での造影効果、辺縁明瞭度、内部構造についてスコア化し、検出病変個数を記録した。その結果(被験者ごとの3名の読影医の平均値の平均)、非造影MRIと比較して、非造影MRIと造影MRIの組み合せにおいて、検出病変個数では非劣性が検証され、その他の評価項目では有意に優れていることが示された。

      例数

      非造影

      組み合せ

      造影効果

      221

      0.95

      2.87

      1.91*

      辺縁明瞭度

      2.14

      3.20

      1.06*

      内部構造

      1.15

      2.28

      1.13*

      検出病変個数

      10.79

      11.09

      0.30**

      (注:*p<0.0001、**95%信頼区間の下限は非劣性マージン-0.35を上回った)


      副作用は223例中6例(2.7%)に認められた。副作用は、ほてり2例(0.9%)、口内乾燥、悪心、嘔吐、注射部位熱感、紅斑、発疹が各1例(0.4%)であった13)

    3. 17.1.3 国外第Ⅲ相非盲検試験

      脳・脊髄病変を有する又は疑いのある造影MRI検査が適応となる患者において、本剤0.1mmol/kgを投与したMRI検査での造影効果、辺縁明瞭度、内部構造についてスコア化し、検出病変個数を記録した。その結果(被験者ごとの3名の読影医の平均値の平均)、非造影MRIと比較して、非造影MRIと造影MRIの組み合せにおいて、検出病変個数では非劣性が検証され、その他の評価項目では有意に優れていることが示された(外国人データ)。

      例数

      非造影

      組み合せ

      造影効果

      311

      0.93

      2.86

      1.94*

      辺縁明瞭度

      1.92

      2.94

      1.02*

      内部構造

      1.57

      2.35

      0.78*

      検出病変個数

      321

      2.65

      2.97

      0.32**

      (注:*p<0.0001、**95%信頼区間の下限は非劣性マージン-0.35を上回った)


      副作用は343例中14例(4.1%)に認められた。主な副作用は、悪心6例(1.7%)、下痢、嘔吐、胸部不快感、熱感、血圧上昇等が各1例(0.3%)であった14)

  • 〈躯幹部・四肢造影〉
    1. 17.1.4 国際共同第Ⅲ相比較試験

      乳腺、心臓、腹部、腎、骨盤又は四肢の造影MRI検査が適応となる患者の造影MRIにおいて、病変の造影効果、辺縁明瞭度、内部構造についてスコア化した。その結果(被験者ごとの3名の読影医の平均値を合計した総スコアの平均)、非造影MRIと造影MRIの組み合せにおいて、本剤0.1mmol/kgのガドペンテト酸メグルミン0.1mmol/kgに対する非劣性が示された。

      ガドブトロール
      (0.1mmol/kg)

      ガドペンテト酸
      メグルミン
      (0.1mmol/kg)

      総スコア

      9.39(164)

      9.34(174)

      0.05

      (注:( )は評価対象とした例数、差の95%信頼区間の下限は非劣性マージン-1.2を上回った)


      副作用(臨床検査値異常を含む)は178例中7例(3.9%)に認められた。副作用は、熱感2例(1.1%)、口内乾燥、発熱、頭痛、発疹、尿中タンパク陽性が各1例(0.6%)であった15)

18. 薬効薬理

18.1 測定法

本剤中のガドリニウムイオン(Gd3+)は常磁性を示すため、磁気共鳴現象において水素原子核(プロトン)の緩和を促進し、緩和時間を短縮する。このため特にT1強調MR画像上でコントラストが増強する16),17)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ガドブトロール(Gadobutrol)

化学名

[10-[(1RS,2SR)-2,3-Dihydroxy-1-(hydroxymethyl)propyl]-1,4,7,10-tetraazacyclododecane-1,4,7-triacetato(3-)]gadolinium

分子式

C18H31GdN4O9

分子量

604.71

性状

本品は白色の結晶性の粉末である。
本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。

化学構造式

22. 包装

5mL[5シリンジ]
7.5mL[5シリンジ]
10mL[5シリンジ]

23. 主要文献

1) 社内資料: ラット胚・胎児発生に関する試験(2015年3月26日承認、CTD2.6.6.6.2.1)

2) 社内資料: ウサギ胚・胎児発生に関する試験(2015年3月26日承認、CTD2.6.6.6.2.2)

3) 社内資料: 生殖発生毒性試験の無毒性量と予定臨床用量の動態パラメータ比較(2015年3月26日承認、CTD2.6.6.6.4)

4) 社内資料: サル胚・胎児発生に関する試験(2015年3月26日承認、CTD2.6.6.6.2.3)

5) 社内資料: 2~17歳の患者の第Ⅰ/Ⅲ相試験(2015年3月26日承認、CTD2.7.6.8)

6) 社内資料: 2歳未満の患者の第Ⅰ相試験(2015年3月26日承認、CTD2.7.6.22)

7) 社内資料: 健康成人の薬物動態試験(2015年3月26日承認、CTD2.7.6.1)

8) 社内資料: 血漿タンパク結合試験(2015年3月26日承認、CTD2.6.4.4.3)

9) 社内資料: 外国人健康成人男性を対象とした単回投与試験(2015年3月26日承認、CTD2.7.2.2.2.5)

10) 社内資料: 腎障害患者の薬物動態試験(2015年3月26日承認、CTD2.7.6.6)

11) 社内資料: 高齢者の薬物動態試験(2015年3月26日承認、CTD2.7.6.7)

12) Katakami N, et al.: Invest Radiol. 2011; 46: 411-418

13) 社内資料: 国内第Ⅲ相非盲検試験(2015年3月26日承認、CTD2.7.6.9)

14) Gutierrez JE, et al.: J Magn Reson Imaging. 2015; 41: 788-796

15) Kuwatsuru R, et al.: J Magn Reson Imaging. 2015; 41: 404-413

16) 倉内万佐代他: 画像診断. 1988; 8: 450-453

17) Brasch RC: Radiology. 1983; 147: 781-788

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション

〒530-0001大阪市北区梅田二丁目4番9号

バイエル医療用医薬品のお問い合わせ先

電話0120-106-398

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

バイエル薬品株式会社

大阪市北区梅田二丁目4番9号



〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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