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生物学的製剤基準
乾燥弱毒生水痘ワクチン
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶解し、通常、その0.5mLを1回皮下に注射する。
接種の対象となるのは、生後12月以上の水痘既往歴のない者及び下記7.1.1~7.1.6に該当する者である。なお、接種時に下記7.1.1~7.1.6に該当していても、接種後2週間以内に治療等により末梢血リンパ球数の減少あるいは免疫機能の低下が予想される場合は、接種を避けること。播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強させる可能性がある。
定期接種は生後12月から生後36月に至るまでにある者に対し、3月以上の間隔を置いて2回行うが、1回目の接種は標準として生後12月から生後15月に至るまでの間に行い、2回目の接種は標準として1回目の接種後6月から12月を経過した者に行う。
50歳以上の者を接種対象者とする。ただし、明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療を受けている者に接種してはならない。,
**定期接種は65歳の者を対象とする。ただし、令和7年4月1日から令和12年3月31日までの間は、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳又は100歳となる日の属する年度の初日から当該年度の末日までの間にある者を対象とする。また、令和7年4月1日から令和8年3月31日までの間、令和7年3月31日において100歳以上の者も対象とする。
輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、通常、3か月以上間隔を置いて本剤を接種すること。また、ガンマグロブリン製剤の大量療法において200mg/kg以上投与を受けた者は、6か月以上間隔を置いて本剤を接種すること。
他の生ワクチン(注射剤)の接種を受けた者は、通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
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接種要注意者である。
妊娠可能な女性においては、あらかじめ約1か月間避妊した後接種すること、及びワクチン接種後約2か月間は妊娠しないように注意させること。
妊娠していることが明らかな者には接種しないこと。
接種に当たっては、予診等を十分に行い、被接種者の健康状態を観察すること。一般に生理機能が低下している。
副腎皮質ステロイド剤 プレドニゾロン等(注射剤、経口剤)
免疫抑制剤 シクロスポリン ネオーラル サンディミュン タクロリムス プログラフ アザチオプリン イムラン 等
播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強させるおそれがある。
免疫機能抑制下にあるため、ワクチンウイルスの感染を増強あるいは持続させる可能性がある。
輸血ガンマグロブリン製剤
接種前3か月以内に輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、3か月以上過ぎるまで接種を延期すること。また、ガンマグロブリン製剤の大量療法において200mg/kg以上投与を受けた者は、6か月以上過ぎるまで接種を延期することが望ましい。本剤接種後14日以内にガンマグロブリン製剤を投与した場合は、投与後3か月以上経過した後に本剤を再接種することが望ましい。
輸血及びガンマグロブリン製剤中に水痘・帯状疱疹ウイルス抗体が含まれると、ワクチンウイルスが中和されて増殖の抑制が起こり、本剤の効果が得られないおそれがある。
他の生ワクチン(注射剤)麻しんワクチン風しんワクチンおたふくかぜワクチンBCGワクチン黄熱ワクチン等
通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
他の生ワクチン(注射剤)の干渉作用により本剤のウイルスが増殖せず、免疫が獲得できないおそれがある。
蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、咽頭浮腫等があらわれることがある。
通常、接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれることがある。本症が疑われる場合には、血液検査等を実施すること。
項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐、意識混濁等があらわれることがある。なお、本剤接種数年後にも、帯状疱疹に伴う無菌性髄膜炎があらわれた症例が報告されている。
1~5%未満注1)
1%未満注1)
頻度不明
局所症状(注射部位)
発赤、腫脹
-
硬結等の注射部位反応
過敏症注2)
発熱、発疹
蕁麻疹、紅斑、そう痒
皮膚
発疹注3)
水疱性発疹注3)
丘疹 注3) 、帯状疱疹注4)
その他
発熱注3)
*小脳性運動失調、顔面神経麻痺
5%以上
1~5%未満
1%未満
発赤(44.0%)、そう痒感(27.4%)、熱感(18.5%)、腫脹(17.0%)、疼痛(14.7%)、硬結(13.5%)
発疹
紅斑、そう痒
筋・骨格系
関節痛、筋骨格痛
倦怠感
動悸、疼痛
小脳性運動失調
接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。
15.1.1 ワクチン被接種者から非接種者へのワクチンウイルスの水平伝播が報告されている。
50歳以上の健康成人(259例)を対象とした国内第Ⅲ相非盲検非対照試験において、本剤0.5mLを1回皮下に接種した。本剤接種6~8週後までに発現した副反応の発現割合は50.6%(131/259例)であり、接種部位反応は50.6%(131/259例)、全身性反応は3.9%(10/259例)であった。
小児における本剤接種後の水痘罹患状況について、アンケートによる前方視的調査を実施した。登録例2657例のうち返信があった845例において、水痘罹患例は19.6%(166/845例)であった。水痘罹患時の症状は、89.8%(149/166例)が軽症、9.6%(16/166例)が通常の水痘並み、0.6%(1/166例)が重症であった7) 。
白血病の小児(437例)に乾燥弱毒生水痘ワクチン(海外他社製品)を1回又は2回接種し、その後の水痘罹患状況を調査した8) 。接種後1~36か月の間に、ウイルス学的又は血清学的に水痘の罹患が確認されたのは8%(36/437例)であった。このうち13例は水痘に暴露した時点において、1例は水痘に罹患した時点において維持化学療法を受けていた。
本剤を高齢者に接種した場合、50歳台は93.8%(15/16例)、60歳台は91.6%(11/12例)、70歳台は78.6%(11/14例)で水痘・帯状疱疹ウイルスに対する細胞性免疫が上昇したとの報告がある1) 。
本剤のウイルスは日光に弱く、速やかに不活化されるので、溶解の前後にかかわらず光が当たらないように注意すること。
バイアル 1人分 1本
溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mL 1本添付
1) Takahashi, M. et al.: Vaccine. 2003; 21(25):3845-3853
2) 高山直秀 ほか: 感染症学雑誌. 1986; 60(12):1311-1316
3) 勝島矩子 ほか: 臨床とウイルス. 1986; 14:80-91
4) 加藤達夫 ほか: 小児保健研究. 1991; 50(5):614-617
5) White, C. J.et al.: Pediatrics. 1991;87(5):604-610
6) Gershon, A. A. et al.: The Journal of Infectious Diseases. 1992; 166(Suppl.):63-68
7) 神谷 齊 ほか: 水痘ワクチン前方視的調査全国集計(第7報), 1998: 113-115
8) Gershon, A. A. et al.: N. Eng. J. Med. 1989; 320: 892-897
9) 高橋理明, 新村眞人: 水痘·帯状疱疹. 1988: 175-189
10) 広瀬滋之, 浅野喜造: 臨床小児医学. 1983; 31(6):403-411
武田薬品工業株式会社 くすり相談室
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